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2019年度 岐阜県公立高校過去問【数学】解説

平均54点

問題はコチラ→PDFファイル

大問1(小問集合)

(1) 89%
10-42
=10-16=-6

(2) 89%
4(2a+b)-2(a-3b)
=8a+4b-2a+6b
=6a+10b

(3) 73%
2-6x+9
=(x-3)2 ←ここで代入
=(√2+3-3)2
=2

(4) 57%
捕獲した27匹のうち、全体:印あり=27:3=9:1
47匹に印をつけたので、47×9/1=423匹
十の位の概数なので、一の位を四捨五入→420匹
*誤答では423や430など概数処理の不適切が多かった。

(5) 62%
ア:x=4を代入すると、y=25×
イ:傾きa>0なので、右上がり〇
ウ:x=-2のとき、y=-3
x=1のとき、y=9
yの増加量は9-(-3)=12
*一次関数の変化の割合は傾き4と同じ。
xの増加量が3だから、yの増加量は4×3=12
エ:〇
→イ・エ
*誤答では増加量と変化の割合を誤ってウとするものが多かった。

(6) 82%
垂線の作図。捻りもなく基本問題。
Aに針をセットして左右に交点。
2つの交点から適当な長さの弧を描き、その交点とAを結ぶ。

大問2(関数)

(1) 82%
Aの座標をグラフの式に放り込む。
2=(-1)2
a=2

(2) 64%
Bのy座標を求める。y=2x2に代入。
y=2×22=8
A(-1、2)→B(2、8)
右に3、上に6だから、傾きは2。
Aから右に1、上に2なので、切片は2+2=4
y=2x+4
*誤答では、y=2a+4など間違った文字の使用が多かったらしい。

(3) 48%
底辺がA~Bのx座標の距離、高さがℓの切片になる。
3×4÷2=6

大問3(確率)

(1) 67%
1個取り出し、戻したうえで再度取り出す。
1回で白玉がでる確率は2/4=1/2
2回とも白玉は、1/2×1/2=1/4
*誤答では、玉を袋に戻さずに1/6とするものが多かった。

(2) 67%
2回とも赤玉も1/4
1/4+1/4=1/2

(3) 63%
2回とも違う色がでてくる確率
=全体-2回とも同じ色=1-1/2=1/2

数字の組み合わせは(1、1)(1、2)(2、1)(2,2)。
2回とも数字が違う確率は2/4=1/2
よって、2回とも色と数字が違う確率は1/2×1/2=1/4

@別解@
1回目で【白1】を出したとする。2回目は【赤2】しかない。
1回目で【白2】を出したとする。2回目は【赤1】しかない。
つまり、1回目で何かを出したとき、2回目は4つのうち1つしかない。
⇒1/4


大問4(方程式)

(1)
誘導に従って穴埋め。
AはQだけ作ると2割増しなので、1.2x。
ア…1.2x 52%
*誤答では0.2xが多い。

BはQだけ作ると1割少なくなるので、0.9y。
イ…0.9y 52%
*誤答では-0.1yが多い。

x+y=55
1.2x+0.9y=57
この連立を解く。
x=25、y=30
ウ…25、エ…30 共に52%

オはAでQだけを作るとき、すなわち、1.2x。
1.2×25=30個
オ…30 47%

カはBでQだけを作るとき、すなわち、0.9y。
0.9×30=27個
カ…27 47%

(2) 14%!
前問より、Qだけの場合、1時間でAは30個、Bは27個作れる。
Aをa台、Bをb台使うとする。
30a+27b=600

問題文ではこれ以上手掛かりがないので、不定方程式の処理。
600は30の倍数で、30aも30の倍数。
〔30の倍数+30の倍数=30の倍数〕だから、27bは30の倍数でなくてはならない
30の倍数は10の倍数だから、27bの1の位が0となるのは270の倍数しかない。
270は30の倍数でもあり適合する。600までに270の倍数は270と540のみ。
(Bは複数台使うのでb=0は不適)

27b=270のとき、30a=600-270=330
a=11
27b=540のとき、30a=600-540=60
a=2
よって、Aの台数は2台と11台。
*誤答には20台を含めているものがあった。

@別解@
お助けマンさんから素晴らしい解法を頂きました。
30a+27b=600 ←両辺を3で割る
10a+9b=200
a=20-9b/10

a・bは自然数なので、等式が成り立つにはbが10の倍数でなくてはならない
b=10のとき、a=11
b=20のとき、a=2
よって、2台と11台。
*不定方程式はその処理に苦労する生徒が多く、正答率がガクッと下がりやすい設問です。
こちらの解法は、等式を変形させて代入すべき値を絞り込んでいます。
本問ではbではなく、aについて解いた方が判別が容易ですね。
なぜなのか、bで試してみましょう。

大問5(平面図形)

(1) 49%
△ACD∽△EBFの証明。

弧ADに対する円周角(
EF//CBから錯角→弧DCに対する円周角(×
2角が等しい→∽
*誤答では∠CAD=∠BEFを錯角を利用して適切に表現できていないものがあった。

(2)ア 43%
ACが直径になる。
直径に対する円周角は直角。

△ABCで三平方。
AB=√(122-32)=3√15cm

イ 10%!
△AEF∽△ACB
AF:FB=AE:EC=10:2=5:1
BF=3√15×1/6=√15/2cm

ウ 4%!!
(1)の相似を利用する。
△EBFの面積を求め、面積比は辺の比の2乗。

△AEF∽△ACBから、EF=3×10/12=5/2cm
△EBFの面積は、√15/2×5/2×1/2=5√15/8cm2

△EBFで三平方→EB=√10cm
面積比は辺の比の2乗。
△EBF:△ACD=√102:122=10:144
5√15/8×144/10=9√15cm2

大問6(規則)

(1)ア 95%
1・3・5・7…
5番目は9枚。

イ 74%
地道に数えてもできるが、
ここでどう数えるかで後ろの問題に影響する。
横と縦で分けてみよう

(横)…一番下のカードの枚数×2
(縦)…段数×2
5番目の一番下の段は9枚だから、
9×2+5×2=(9+5)×2=28枚

(2)ア 92%
一番下のカードは、1、3、5、7…と奇数の並び。
2n-1枚

イ 61%
先ほどの図の通りに考える。
一番下のカード×2+段数(n)×2
=2(2n-1)+2n
=6n-2cm
*誤答では6n+4がみられた。

(3) 70%

右のようにズラすと長方形になる。
(一番上+一番下)×段数÷2
={1+(2n-1)}×n÷2
=n2
*総和の出し方と同じ。
ex.1)~10の和は(1+10)×10÷2=55

(4) 8%!!
カードの境目の長さの和を求める。
今までの情報をうまく活用できないか、という思考にもっていこう。

(3)でn番目までのカードの総数がn2枚だった。
1枚の周の長さが4cmなので、n2枚の周りの長さは合計で4n2cm。

全てのカードの周りの長さ4n2cmから図形の周り(外周)の長さをひけば、
カードの辺同士が重なる長さ(図形内部の線分)の和がでる。
n番目の図形の周りの長さは(2)イより6n-2cm。
図形内部の線分の和は、4n2-(6n-2)=4n2-6n+2cm。

内部の線分は隣り合うカードで1つの線分を共有するので、
ダブルで重複してカウントしている
カードとカードの境目の長さの和は、
(4n2-6n+2)÷2=2n2-3n+1cm

@別解@
直接求めにいくこともできる。
カードとカードの境目を横と縦で分けて考える。

横の長さをみていくと…
3番目で4cm、4番目で9cm。
4、9といえば平方数。
n番目の横の長さの合計は、(n-1)の平方数である。
横…(n-1)2

縦の長さを観察|д゚)
左右で分けてみよう。
3番目…1+2
4番目…1+2+3
n番目…1+2+・・・+(n-1)
1~(n-1)の総和を2倍する。
縦…(1+n-1)×(n-1)÷2×2=n(n-1)
したがって、(n-1)2+n(n-1)=2n2-3n+1cm
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noteも書いています(っ´ω`c)
入試問題を題材にした読み物や個人的なことを綴っていこうと思います。
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コメント

  1. お助けマン より:

    こんにちは。ご無沙汰しております。今回の岐阜県公立高校入試問題で、aについての式からの解法を紹介していただけて、とても嬉しく思います。ありがとうございました。
     別件ですが、令和6年度(2024年度)の入試問題の解説は、まだですが、今回も昨年度のように、令和6年度の岐阜県公立高校数学入試問題の解説を賜わりますと有り難く存じます。お忙しい方ですので、お時間があれば、解答解説の掲載を宜しくお願いします。その中で大問6の(3)の問題は、悪戦苦闘の末、ようやく解答に辿り着きました。サボ先生のご解答も楽しみにしています。初めは、鋭角三角形の条件を用いて解きましたが、この鋭角三角形の条件a²<b²+c²は高校で学習します。中学校では、発展問題扱いになっています。そこで、私は、この鋭角三角形の条件は用いずに解けましたので、サボ先生のご解答の別解が投稿できるかもしれません。これからも宜しくお願いします。お助けマンより。

    • 家庭教師サボ より:

      コメントありがとうございます。
      こちらこそご無沙汰しております。お助けマンさん、覚えてますよ!不定方程式の件ではありがとございました。
      見てくださって感謝でございます。とても励みになります^^
      まだ今年の岐阜はみていませんが面白そうで気になります。今は大阪Cと兵庫に着手しており、その次に岐阜をみますね。
      至らない点など何かございましたら、またお助けを待っております。

  2. お助けマン より:

    サボ家庭教師様
     こんばんは。早速のご返事、ありがとうございます。とても嬉しく思います。大阪、兵庫のあとに、岐阜の公立高校入試数学に取り組んでもらえますので、とても楽しみにしています。ありがとうございます。
     サボ先生のご解答を参考に、私なりの解法を投稿出来ると有り難く存じます。これからも宜しくお願いします。岐阜のお助けマンより。

    • 家庭教師サボ より:

      コメントありがとうございます。
      いえいえ、こちらこそお越しいただきありがとうございます。
      一人だと全て思いついたなと思っていても、気づかなかったことがいろいろあります。
      いつでもコメントお待ちしております!解法楽しみです^^

      • 家庭教師サボ より:

        お助けマンさんへ

        2024年度の岐阜県の問題を探したのですが、ネットに見当たりませんでした。
        昨年は学習塾が愛知県と一緒に出していたと思うのですが、今年は公表していないようです。
        いつか出回ると思うので、そのときに問題をみて解説を書こうと思います^^
        少々お待ちくださいませ。

        サボ

    • お助けマン より:

      おはようございます。いつもサボ先生の公立高校数学入試のご解説を拝読しているお助けマンですのです。先生のメールを今、読ませてもらいました。先生のおっしゃるように、今年度の岐阜県の公立高校数学入試問題は、サイトには掲載されていないようです。もし、宜しければ、私が読んでいるブログがございます。グーグル「ある数学愛好者のひとり言、2024岐阜県公立高校入試問題」と検索いただけますと、中日新聞掲載の問題が見られます。勿論、ブログの方も全問(大問6の(3)除く)解かれています。、私の投稿も掲載されています。この中日新聞の掲載の岐阜県の公立入試問題で宜しければ、全問解説を宜しくお願いします。お助けマンより。

  3. お助けマン より:

    こんにちは。先ほど、「ある数学愛好者のひとり言」のブログをご紹介いたしました。いかがでしょうか。このブログの中の「2024岐阜県公立高校数学入試問題」の項目を探していただき、クリックしてもらえますと、岐阜新聞の岐阜県教育委員会のコメントと入試問題とその答えが見られるかと思います。宜しくお願いします。お助けマンより。

    • 家庭教師サボ より:

      お早うございます。
      問題部分を拝見しました。
      文字が薄いので少し加工する必要がありますが、図形も複雑な構図ではないのでPDF化できそうです。
      お助けマンさんの解説はまだ見てません!作業前だと影響してしまうので、のちの楽しみにしております。
      2~3日ほどお時間をくださいませ。

  4. お助けマン より:

    サボの家庭教師様
     おはようございます。早速のご回答、ありがとうございます。私の紹介しました問題をPDF化出来ますので、とても嬉しく思います。先生の解答・解説がとても楽しみです。これからも宜しくお願いします。お助けマンより。

    • 家庭教師サボ より:

      2024年度岐阜県の解説を書きました。
      最後の問題は面白かったです^^
      コメントはいずれに書かれても構いませんよ!こちらこそよろしくお願いします。

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