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文章のテクニック

日本人は日本語を話す。
しかし、日本語を話せれば、日本語の文章をうまく書けるわけではない。
日本語を話す力、読む力、書く力は明確に違う(この認識は大事!)。
英文が読めれば英会話ができるわけではなく、英文が書けるわけでもないのと同じ。
本ページでは、主に入試やテストを想定した文章の書き方を紹介します。
あくまでヒントだけです。文章力は千里の道。イバラの道。

書き言葉で書く

話し言葉は使わない!書くことに慣れていないと、結構やりがちなミス。
「○○っていう」→「○○という」、「してる」→「している」、「AとかB」→「AやB」
「なので、だから」→「つまり、したがって」、「やってるんだが」→「しているのだが」
ツイッターやLINEのように書いてはならないよ!

文末の統一

「だ」「である」と、「です」「ます」を同一の文章で混在させない
小論文の採点でチェックされます│ω’*)

やさしい言葉を使う

背伸びしたがる学生がおちいりやすいミス(サボもやっていた・・ )。
凋落(ちょうらく)、誤謬(ごびゅう)、形而上(けいじじょう )、カタルシス、実存主義、アウフヘーベン…
難しい言葉を使いたいがために、 言葉ありきで文章を組み立てると失敗しやすい
仮に成功してもほかの文の表現が稚拙だと浮いた文となり、やはり違和感が残る。

はじめはやさしい言葉で書くことを心がけよう。
語い力や文章力が高まってから難しい言葉を使えばいい。

長すぎる一文

一文が長すぎると読みづらい。適度に分割する。必要であれば接続詞指示語を使おう。
ただし、接続詞や指示語の乱用はかえって読みにくくするおそれもあるので注意。
また、書き慣れていない生徒は読点を打たない傾向がある。
ちょうどよいところで読点のクッションを
どこで読点を打つべきかは先生に添削してもらうか教科書の文を観察して自分で研究する。

同じ言い回しをしない

「読書に没頭していたから電話をとり損ねてしまったから
連絡を受け取れずに遅刻をしたから
同じ言い回しが近くで連続すると、くどい感じになる!
なるべく同じ言い回しは避けた方がいい。

「から」を「ので」におきかえ、助詞を外すなど工夫する。
「読書に没頭していたので電話をとり損ねてしまい、
連絡を受け取れずに遅刻をしたから。」
こちらの方がスッキリ読める。
「読書に没頭し、電話をとり損ねてしまったので~」と訂正例は複数ある。
「A。さらにB。さらにC」と接続詞も重複させない
そのうえ、くわえて、剰え(あまつさえ)。

論理的な文章を書こうとする人ほど、「それは、これは」といった指示語を多用しやすい。
直前の内容を後ろにつなげるときに意味を明確化するので、言葉の関係性は把握しやすいが、
何度も登場するとしつこい感じになってしまう(サボも解説文を書いてるときに気をつけてます)。
「これ・それ・あれ・どれ」といった代名詞(こそあど言葉)や接続詞も多用すると、
同様に堅苦しくもねっちょりとした文章になりがち。
書き手の性格が現れますが、あえて使わないことで軽快なテンポを出すのも大切だと思います。


受け身の多用をしない

受け身も連続使用すると回りくどい印象になる
「壁にかけられている絵に描かれている料理は、

英語で書かれた料理の本に紹介されていたものだ」
読みにくい!ただでさえラ行は発音しにくい。早口言葉みたい。
また、【れる・られる】は受け身のほか、
可能・尊敬・自発の用法もあるので重複表現となりやすい。
「壁に飾ってある絵に描かれた料理は、英語で書かれた料理本に紹介されていたものだ」
動詞・助詞・助動詞を変えた。 少々意味も変わっているが、ほぼ同じ意味だ。

文末表現の多様化

「今日は~という本を読ん。××が○○で面白かっ。また読んでみようと思っ 。」
文末が「だ→た→た」とすると報告の羅列で単調な感じになってしまう。
「今日は~という本を読ん。××が○○なところが面白。また読んでみようと思 。」
「思った」→「思う」と決意を現在形にしたり、過去形を避ける。
また、熟語か、動詞化するか、文末表現に配慮してみよう
学習する-学ぶ。類似する-似ている。配慮する-気を配る。おもんぱかる。

漢字で書かない方がよい表現

「男であるという”こと“は」「数学という”もの“は」「入試が近づいた”とき“」
といった、連体修飾を受けた名詞である形式名詞ところ・ため・わけ)はひらがなで書く。
形式名詞は抽象性が高い。具体的な言葉に置き換えた方がよい場合もある
「数学という教科は」「数学という学問は」「数学という神秘な世界は」
補助動詞もひらがな。「残して置く」→「残しておく」、「歩いて行く」→「歩いていく」

主語・述語

日本語は主語を省略しやすい
動作の主体が次の文でも同じであれば、主語を省略した方が読みやすくなるが、
動作の主体がかわっているのに主語がないと読み手に大きな負担をかける。
書くことに慣れていない人は主語をもらさないように注意する。
また、主語と述語は必ず呼応する形にすること。
「私の夢は、医者になって多くの尊い命を救いたい。」
夢は(主語)-救いたい(述語)・・と、かみ合っていない。
訂正例1 「私の夢は、医者になって多くの尊い命を救うことだ。」
訂正例2 「私は、医者になって多くの尊い命を救いたい。」
訂正例3 「私は、医者になって多くの尊い命を救う夢を持っている。」
主語と述語を離し過ぎないように配置すると読みやすい文章になる

修飾関係

日本語は修飾関係の順序を入れ替えやすい。修飾語と被修飾語の位置関係によっては、
修飾語がどこを修飾しているのか、読み手に伝わりにくくなってしまうときがある
「かわいい私の妹」
「かわいい私の、妹」であれば、かわいいのは【私】となるが、
「かわいい、私の妹」であれば、かわいいのは【私の妹】となり、
2通りの解釈ができてしまう!
後者であれば「私のかわいい妹」と順序をかえるだけで解決するが、
前者は工夫する必要がある。
「かわいい私には妹がいるが、彼女は~」といった具合にうまく変える。

また、修飾関係は離さない方が読みやすい文章になる。
「本当に無事に飛行機が着陸できて良かったですね」
意味は通じるが、「飛行機が着陸できた無事」を”本当に”と強めたいのか・・?
「無事に飛行機が着陸できて本当に良かったですね」
こちらだと違和感なく読める。 【に】の重複も回避できた。

並立関係のバランス

「僕の夢は、医者として人の命を助けることか、教師です。」
【医者として人の命を助けること】と【教師】が並立関係。
前半は医者という職種から「命を助ける」と抱負につなげているのに、後半は職種のみ。
文字量もアンバランスなので、なるべく形を統一する
「医者か教師」
「医者として人の命を助けることか、教師として子供達に学びの楽しさを教えること」


無難な評価を

対義語の否定形で無難な評価を表すテクニック。
良い≒悪くない、悪い≒良くない。
「氷を食べる人は多い」「氷を食べる人は少なくない」←わりとニュアンスが違う。
文章の上手な人は評価の表現を上手く使い分けている。

誤字脱字

当たり前だが、誤字脱字があれば減点対象となる。
「車に乗車する」といった同語反復(トートロジー)もしっかりみられる。
言葉の誤り(力不足と役不足)、助詞の誤用も同様。
「見られる」を「見れる」とする”ら抜き言葉 ”は微妙なところだが避けるに越したことなし。
助数詞も「つ・個」になるべく頼らない !1機の飛行機、1杯のイカ、一膳のお箸。
語い力と国文法を鍛える。

原稿用紙の基本事項

改行するときは1マス下げる。句読点や「」も1マスにカウント。
句読点や」が最後の行にくるときは最後の行に文字と一緒に書き込むかマスの外に書く
引用する場合、指定があればそれに従う。(学術論文では『』でくくる)
“!?”は、小論文など意見を書く文書ではあまり使わない方がいい。
数字を書く場合、縦書きはなるべく漢数字(一、二、三、十、百、千・・・)を使う。
横書きは算用数字でも可。
小数点も1マスカウント。人々、日々の”々”は行頭におかない。
行をまたぐ場合は、【人々→人人】にする。

下書き&校正

書き慣れていない人ほど何も準備をせず、無鉄砲に記述しようとする。
長文を書くにあたっては構成の下書き必須!いきなり清書は禁物です。
考えながら書くのではなく、ある程度考えてから書く姿勢が大事。
最初は思いついたことを紙に箇条書き
段落構成も重要。整理して並び替える。起承転結!
キーワードをうまく散らばらせると一貫性のある主張になりやすい。
形がまとまったら校正。ときには文章全体のバランスを整えるために
自分がせっかく思いついた文を自分で削り取ることも必要(つらい作業だが・・
知っていることをなんでも書こうとすると主張の軸がボケやすく、読み手も迷子になる。
小論文で資料がある場合はメモをしながら読むこと。
時間配分にも配慮を。読む時間、構想を練る時間、下書き、清書、見直し。

目で盗む

文章のうまい人の言葉や表現に目を凝らしてみよう。
あまり意識していなかった言葉表現が発見できるかもしれない。
ここで紹介したもの以外のテクニックは多々ある。
読む力があっても、文章を書いて言葉を使わなければ実感しにくい!
日々是努力
検討を祈る。
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知的好奇心の源泉

知的好奇心をあげるには?

成績を上げるには知的好奇心を上げればいい、という話を聞いたことがあります。
確かにそうです。
学びたい意志が学びの基本姿勢ですから。
でも知的好奇心を上げるにはどうすればいいのか?
よくでてくる例がサイエンス
不思議な自然現象のメカニズム、神秘な数学のトリビア。
教科書や問題集より子供の注意を惹きつけることでしょう。

ただ、多くの場合はそれだけで「さあ、勉強しよう!」にはならない場合が多いと思います。
聞いているときは、「へぇー」というリアクションになりますが、
知識として記憶に残っても、翌日になれば忘れていたり・・。
子供の脳みそには何がひっかかるかわからないので、
数打ちゃ当たる戦法でとりあえずやってみる程度に思っていた方がいいと思います。

サボが思うに、知的好奇心の育成も言葉が関係すると思います。
知識も言葉。多方面の言葉に触れさせる。

年のわりに語彙力がある子は、好奇心や向上心も高い傾向があります。
知識欲にあふれている子ほど語彙力も高いと。
特定分野の知識だけでなく、もっと一般的で日常的な知識(言葉)の重要性です。

人は言葉というツールで他者に情報を伝達しますが、
内心でも言葉で情報を識別し、言葉で思慮します。
英語ではreading(読む)・listening(聞く)・writing(書く)・speaking(話す)
の4技能がよく言われますが、これにthinking(考える)を加えるイメージです。

周りのものごとに注意を向けて、はじめて『これはどういう仕組みなのか』と考える。
社会の出来事に関心を持つことで、『皆はどう感じているのか』。
漫画やゲーム、話題のトレンドや部活動など、自分の趣味嗜好への関心も大事ですが、
広く物事について『知りたい』と思える子は、
もとから物事をそれなりに知っていて、言葉の数が多い子です

言葉を知るということは、その言葉が示す物事に関心を寄せるきっかけを得るということ。
知らなければ関心を持つきっかけすらつかめていませんから。

とめどなくいろんなことを知っている物知りを「生き字引」といいますよね。
英語だと「walking dictionary」。歩く辞書ですね。
言葉が豊富だからこそ、いろんな言葉(知識)に貪欲になれるような人。

何が頭のなかにひっかかるかわからない人間の脳に少しでも多くの事柄をひっかけるには
いろんな言葉・知識を地道に増やしていくことが近道だと思います。
身近な言葉を蓄えていくと、その奥にある専門分野への興味も開きやすくなるということです。

知的好奇心を一朝一夕で醸成できる怠惰なワザがあったら、それはまやかし。
言葉の学習についてはこちらを参照してください。→学習の基礎は言葉

社会への関心

もう1つ、好奇心で思うのは『社会への関心』です。
大人でも日頃ニュースを読む方は、社会を知りたい欲求のある方だと思います。
社会に目を向けるということは、周囲の出来事に注意力を飛ばす一歩です。

子供の視野は身の回りの狭い範囲が多かったりしますが、
自分とは遠い大人の世界にも興味があるものです。

仕事の話や大人が抱える悩み事など、自分の知らないものごとであふれているわけですから。

たとえば、『公務員』と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか?
(一概に『公務員』とっても、官僚、戸籍窓口、警察官、自衛隊、公立学校の教師と
さまざまな種類がありますが・・ここではまとめて公務員で)


真面目、堅い、身分が安定している、民間と比べて信頼が厚い、
九時五時、事なかれ主義、融通の利かない、縦割り行政、自己保身、税金の無駄使い・・

いろいろ連想するワードがでてくると思います。

一方、同様の質問を生徒にしたとき、答られる子は限られます。
『公務員』は国語の文章や公民分野でちょこっと出てくる程度。
そもそも『公務員』という言葉の意味をあまり知らない生徒もいます。
憲法では「公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とでてきますが、
そもそも公務員って誰?とよく知りもしないまま、憲法の条文だけを覚えている子もいます。

ある程度、社会に関する情報と接するパイプがない
子供には答えにくい質問ではないでしょうか。
そういったパイプの存在が『社会への関心』を植え付ける糸口です。

経験値のある大人は『公務員』1つの単語からいろんなことを連想できるのは
悪くいえば固定観念ですが、皆が想像するイメージを頭のなかでポンポンと出せることで
『一般的に公務員は身分が良いと言われているが、実は・・』
次のステップに思考を飛ばすことができます
入口にすらいない者には、こういった思考の連鎖は起爆しません。
一般的にありふれている月並みなイメージをそのままイメージできるか
大人には容易くできても、人生経験の浅い子供には難しいものです。
(これは物語文にも通じるものがあります)

『公務員』から多くのワードを連想できる子は、
本やドラマ、映画、テレビ番組など、なんらかの作品で触れたことのある子でしょうか。
こういった媒体はなかなか馬鹿にはできません。
学校と家の往復が多い子供たちに社会への窓口を広げてあげるきっかけ作りになるからです。

漫画や雑誌、インターネットも社会(自分の近くにある世界とは異なる世界)と接する窓口です。
もちろん、ご両親との会話のなかで子供と社会をつなぐ話題はあるはずです。

興味の端緒は物事を知ること。言葉を増やすこと
見聞きしたことのない、かつ勉強っぽくない知識に、
子どもは興味を示しやすいものです。

みんながスマホで見るホームページはHTMLというプログラミング言語からできている。
人間にはわかりにくい文字の羅列が、
ブラウザというものを通すと
馴染みのあるページに浮かび上がる。
Webデザイナーという職業がある。
CMプランナーという職業もある。
CMをつくるには高額な広告料を支払う必要がある。電通などの広告代理店を通してつくる。
芸能人にとってCMの仕事は短時間で高収入が得られるおいしい仕事。
でも、CMをだしているときに不祥事を起こすと多額の賠償金を支払うはめになる(例;ゲス不倫)。
それは「この商品は不倫したあの人がCMにでてたヤツね」と思われると、
広告塔となった芸能人の悪いイメージが、その商品のイメージ悪化につながるから。
芸能人の不倫報道の過熱には懸念の声もある。それは…

受験勉強っぽくない知識や意見。
子供自身が勝手に社会に興味を示してくれたら楽なことこの上ないですけど、
多くの場合はそうではありません。
だったら、大人がパイプを作ってあげる。

書店では小中学生にもわかる脳科学や株式といった図解付きの専門書が売られています。
国語の教科書からでは受けられない、新鮮な刺激を得られる(かもしれません)。

子供が読まなければ、大人が読んでみせる。
もし、ニュースや新聞のハードルが高かったら、
ドラマや科学・動物番組といった大人でも楽しめるメディアを子供と一緒にみて、
感情や意見を共有するのもアリ。活字が苦手な子でも親しめますしね。
そして、ご両親との対話。大人の言語水準でお子さんと話してみるのも手です。
ときに大人の事情や世間の厳しさ、ブラックな社会の裏事情を
さりげなくほのめかすのも効果的(かもしれません)。
子供は感化されやすいので、バランス良く呈示することが大切ですよ(*’ω’*)

またネタが思いついたら追記していきます。

@追記@
開成校長「好奇心のスイッチ探しが親の役目」(東洋経済ONLINE)
開成高校の校長が執筆した記事です。
(海外で出版された教育書の紹介文ですが)
気になる点をピックアップしますと、
・小学校入学までに自己肯定感を育むことの大切さ。
・日本では学校へ行くことを義務として捉え、子供が学校に行かないと後ろめたさを感じるが、
アメリカでは通学を権利と捉え、落第も子供が理解できるまで教えてもらう権利とみなす。
・アメリカの教師は褒めることが多い。
・『何が好きで集中できるのか、その対象は人によって、また成長の段階によって違います。なので、できるだけいろいろなことを紹介してやり、何か1つに子どもが食いついてきたら、それを存分にやらせるのです。面白ければ集中でき、そうすれば人より上手になれます。それによって「これについては人には負けない」という自信が生まれます。』
やはり、いろんなことに触れさせてトライしてみることが大事ですね。

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学習の基礎は言葉

教育界では散々言われていることですけど、
サボもここは改めて念をおしておきます。
とくに読んでいただきたいのは、
>>両親との会話
>>親の学歴は子の学力に影響するか?です。
言葉の学習は家庭教育にあり( ∩ˇωˇ∩)

本を読むだけでは読解力はあまりあがらない

国語ってどうやって勉強するのですか?
よく寄せられた質問です。サボも国語の成績が悪かったので気持ちがわかります。
国語の現代文は文字がズラっと並ぶ長文読解がメインですから、
なかなか勉強法がつかみにくい科目だと思います。
また、受験勉強は基本的に『書を読む』座学なので、
社会であっても数学であっても文書の読解は常につきまといます。

よくいわれる読書…サボはあまり効果がないと思っています。
なぜなら、文の読み方がわからないまま読んでも読み方がわからない状態が続くだけで、読書習慣も三日坊主になるのが関の山だからです。
もちろん、本を読むこと自体は言葉に親しんだり、
新しい知識や考えを吸収できるきっかけとなって良いことなのですが、
読解力の鍛錬からいえば、ある程度の読み方がわかっている人に限られます。

言葉との触れ合い(重要)

年のわりにボキャブラリーや表現力が豊富な子は、
おしなべて国語の成績が高い傾向にあります。
読解の対象となる文章は言葉の連鎖で構成されますから、
多様な言葉の感覚をつかむことが、文章をスラスラ読めるようになる秘訣です。
語彙力と読解力には相関関係があり、
これまでの指導でも「言葉に鋭敏な子」ほど読解力が高かったのです。
言葉に鋭敏になるにはどうすべきか?
それは、 多くの言葉と触れ合うこと言葉に接触すること
文字を読んだり、書いたり、人の話を聞いたり、人と話すことですね。

我々はこの世に命を授かってから多様な言葉に親しみます。
はじめはご両親の口から発せられた言葉が多いでしょうか。
国文法による後付けの理屈より先に、日常生活のなかで感覚をつかみながら母国語を習得します。
現役を離れた大人が無勉強で高いスコアが取れる試験科目は現代文かと思われます。
年長者ほど読解力に長けるのは、それほど多くの言葉と接っしてきた期間が長いからです。
同世代と読解力で差をつけるには、どれほど多くの言葉に触れあう機会があったかどうか

言葉を知る、言葉を使う、言葉に関心を寄せる。
言葉に鋭敏になる

両親との会話 (重要)

漢字のテストで「ユウシュウの美を飾る」を書かせる問題があります。
答えは「有終」。
「有終の美を飾る」は、見事な結果で締めくくる。

毎週行われる漢字のテストで、高得点常連のグループがいます。
彼らの多くは、『ユウシュウ』という音と『有終』という漢字の画像を頭のなかで重ね合わせ、読みと書きを1対1に照らし合わせて暗記をします。
ですから、「有終」は「ユウシュウ」と読み、「ユウシュウの美を飾る」は「有終の美を飾る」と書き、読みと書きが符号(イコール)できるので漢字テストは満点かそれに近いです。
ですが、「有終の美を飾る」の意味を知っている子の割合は、テストの正答率よりもガクっと下がります。意味を知っていても、「有終の美を飾る」というフレーズをペンで書いたり、口で話す子はさらに少なくなります。
言葉を知識として知っていてもその言葉を使える子は少ないのです
これでは言葉を十分に習得したとはいえず、文意をつかむことができません。

覚えた言葉を使えるようにするためには、1行で終わるテストの例文だけではダメ。
「有終の美を飾る」というフレーズを使った文章をその子自身が目にするか、
周りの誰かが「有終の美を飾る」という言葉をその子に示すか。
言葉に触れる方法は、文字として読むか、言葉として聞くか

文字を読むという動作は、基本的に読み手の単独行為です。
書いてある文字を目で把握して、意味をつかむ。
この間に他者が介在できる余地は大きくありません。
だけど、言葉として本人に伝えるのであれば、他者の働きは大きいもの。
人の声は聴覚の情報であり、
音は本人の意志に関係なく脳ミソに入りこみます
子供が言葉に関心を寄せる、言葉に鋭い感覚を持つには、
周りの人がどのような言葉を投げかけるか、そういった言語環境の差が大きいと思います。

引退試合で我が子のファインプレーの話を聞いたとき。
卒業式できっちりとした身なりで、堂々とした掛け声を聞いて。
吹っ切れた様子で清清しく応えるスポーツ選手の引退会見をみて。
有終の美を飾れてよかったね.。*゚+(・∀・)+.。*゚+

子供の脳はコロコロ変わりますから、何が頭のなかでひっかかるかはわかりませんが、
その言葉に強烈なインプレッションを感じたのならば、

ああ、こういった場面でそういう風に使うのか』と、
言葉の使い方やあり方を実感します。
別の機会に同じフレーズを使えば、2度目の出会いでより鮮明な記憶として刻まれます。
漢字テストの単調な暗記では体感できない、エピソード記憶.。*゚+.*.。
言葉の習得にはご両親との会話は重要なのです。

幼少期に読み聞かせが大切』といわれる理由もそこにあります。
一人では読む行為ができないからこそ、大人がサポートをしてあげる。
語彙力の少ない児童にとって、ご両親から発せられる言葉は大きな刺激となります。
親が積極的にいろんな言葉を交えれば、子は新しい言葉と触れ合えます。
接触する回数を重ねていけば、言葉を確実に自分のモノとします。

親の学歴は子の学力に影響するか?

『親が高学歴であるほど統計的に年収が高い傾向にあり、十分な教育資金をもっているので、高等な教育を受けさせる家庭の割合も高くなり、子の学力水準が高くなる』
巷ではこういう人がいます。

確かに、所得格差が教育格差を生む面はあると思います。
それに高学歴の親は厳しい受験戦争をくぐり抜けた経験があるので、
どの科目でどんな問題がでるのか、自らが家庭教師の役割を果たし、
学習指導やその助けになる引き出しの数が多いこともあるでしょう。

ただ、サボが思うのは、”親の学歴が子どもの学力に直結する”というより、
親の語彙力や説明力が子供の学力に影響する
…ほうが大きいと考えています。

誰かと会話して『この人、できるな!』と思う人、いませんでしたか?
表現が巧みでいろんな物事を知っていて、教養の高さそうな人物。
有名人でいえばタケシ・タモリ・マツコ・林先生・池上さん・俳句の夏井先生。
林先生は東大卒、池上さんは慶應卒、タモリは早稲田中退、タケシは明大卒ですが、
夏井先生は京都女子大学でそれほど高学歴というわけではないです。
マツコにいたっては美容系の専門学校卒ですが、そこらへんの一流大卒よりはるかに知的です。

学歴が高いか低いかではなく、
日常的に活字と接しているかどうかの差ではないかと、サボは思います。
どなたも好奇心旺盛で、文字を読む習慣のある方々です。

そして、教養は伝播します
教養の高そうな人の話を聞くと、それが自分にも良い効果を及ぼすのです。
本当に知性のある人間は単に知識を詰め込んだ頭でっかちではなく、
周りに良い影響力を及ぼせる人です。
東大の現代文で出題された内田樹氏いわく『知性は集団的な現象』であると説きます。個人の知識量や知能指数、演算能力の程度ではなく、”周囲にいる他者に影響を及ぼすことで、その集団全体の知的パフォーマンスを向上させる”。
これこそが知性の源泉であると。サボも同感ですね(。・ω・。)
この人の話を聞くと自分も頭がよくなった気がする、と思える人は頭の良い人です。
いろんな物事を知って、言葉遣いに触れて、
自分も知的向上心が高まり、学習の土壌が築かれます。
これは親子間でも同じことが言えます。

私事になりますが、サボの母は短大卒で四年制大学の一般入試を経験していません。
論理的ではなく直感派で口うるさくてやかましいのですが、
推理小説が好きで、古本屋に行ってはさまざまな小説を買い漁っています。林真理子や吉本ばななといった、おばちゃん世代に人気のある女流作家の随筆も読みます。
口うるさくてかしましいおばはんなので、言葉が絶え間なくよどみなく出てきます。
今思えば、この母の小うるささが良かったのかなと思っています。

『今、霧雨が降ってるから洗濯物取り込まないと』
を正して、はめくる!は伸ばして』
『大企業の不祥事相次でいるわね』

雨にもいろんな種類がありますよね。
小雨・通り雨・天気雨・にわか雨・時雨・氷雨・五月雨・長雨・豪雨・驟雨・・
「雨が降る」が最も使いやすいですが、”雨”以外で雨の態様をあらわす言葉を母はときどき口にしていました。1回きりだと忘れますが、母のセリフを耳にする度に自然と雨に関する言葉が染み付きました。

襟・袖・裾。大人であればこれらの違いはわかりますが、
子供ではわかる子とわからない子がいます。
国語の文章にもでてくる日常用語ですが、 襟と袖と裾の違い、
これは学校で習うものでしょうか、学習塾で学ぶことでしょうか?
家庭だと思います。ご両親が何かのきっかけで教えて欲しいなと。

サボの母はニュースを見ながら、ブツブツ独り言?(リアクションを期待してでしょうが)を言います。息子が無反応でも、「やーねー」と画面に映っている政治家に愚痴を言い、芸能ニュースでは好き勝手いったあとで「どうでもいいわよ」と。
自分から話し始めてしゃべり続けて怒って笑って自己完結します(不思議・・)。
ある日、大企業が決算書をちょろまかして株価が暴落したニュースが続く時期がありました。そのときの母のセリフが『不祥事が相次ぐ』。
何度が耳にしているうちに、辞書で調べなくても、
「不祥事」は悪い出来事で、「相次ぐ」は次々に起こることなんだなと感じ、
「不祥事」と「相次ぐ」はセットで出てきやすい表現だなと感覚で知りました
言葉を実演して、言葉に触れさせる

サボの母は教育を意図してやったのではなく、
単に自分の思いをほしいままにぶちまける身勝手な性格なだけですが(´゚д゚`)
結果的に言葉の学習になりました。

サボも指導中、あえて生徒が知らないであろう言葉をときどき使います。
「スーツはオフィシャルな場で着るよ。オフィシャルというのは公式、公という意味だよ」こんな感じに。言葉を示して、あとに意味を添えます
 
「笑う」「泣く」も、いろいろありますよね。
【笑う】→大笑い、微笑む、ほくそ笑む、薄笑う、失笑、あざ笑う、せせら笑う
【泣く】→泣き叫ぶ、すすり泣く、むせび泣く、号泣する、嗚咽、泣きじゃくる、もらい泣き
説明しているときに頭のなかで浮かんだら使います。

多くの言葉に触れさせることで、子供は言葉に関心を寄せ、言葉に鋭敏になります。
読解力の源泉は”言葉”。
学校や塾、家庭教師でもサポートはしますが、
あくまで言葉の学習は家庭学習の1つに位置づけられるべきです

言葉遊び

天才キッズはどうやって生まれたかを追求する番組をみたのですが、
報道された家庭では親子で言葉クイズを楽しみながら語彙力を鍛えていました。
固有名詞はでていませんでしたが、おもちゃの機械のボタンを押すと、
「かき」から始まる名詞をできるだけ答えなさい、と質問文が放送され、
「かきごおり」「かきあげ」「かきおろし」「かきすて」「かきつばた」
・・・といった具合に競い合います。
ぜひ、親子でトライしてみてください(σ’д’)σGive it a try!

別に専用の機械がなくても、goo辞書などのオンライン辞書で調べれば、
「○○から始まる言葉」を調べることはできます。
検索フォームで、『~で始まる』を『~で終わる』に切り替えれば、
「~ションで終わる言葉」も検索できます。
「エディション(版)」「コンディション」「モチベーション」「イノベーション」
「シチュエーション」「シミュレーション」「バリエーション」
「コミュニケーション」 他に何があるかな?(σ’д’)σ

【~しいで終わる言葉】
浅ましい、美しい、うらやましい、大人しい、まどろっこしい…かなりありますね。

【独り(一人)で始まる言葉】
独り歩き、独り暮らし、独りぼっち、独り勝ち、独り身・・。
ゲーム感覚で親子で楽しめます( ∩ˇωˇ∩)

「『あ○○い』となる言葉」と中抜きワードを探したいときにお勧めなのは、
>>クロスワード用語検索<<です。
「アイアイ」「愛妻」「曖昧」「赤貝」「悪性」
「あしらい」「味わい」「アジサイ」「扱い」・・
けっこうありますね(゚Д゚)
でてこない場合は「あじ○い」とヒントを増やしたりノルマを少なくすればOKです。

@ワイルドカード検索@
お手元に電子辞書があれば、ワイルドカードを使ってより高度な検索ができます。
【?】は任意の1字。
さきほどの『あ○○い』であれば『あ??い』と検索フォームに打ちます。
『あ○○○い』であれば『あ???い』「青田買い」「秋野菜」「あげつらい」「足払い」。

【*】(アスタリスク)は任意の長さの任意の1文字。
『あ*い』だと、【あ】と【い】の間に1文字以上の何かが入る単語全てがヒットします。「あかい」「あわい」「あじさい」「青田買い」全部ヒット。
『あ**い』だと、【あ】と【い】の間に2文字以上の何かが入る単語がヒット。
『あじさい』『青田買い』はヒットしますが『あかい』『あわい』はヒットしません
先ほどのクロスワード用語検索での*はワイルドカードでいう?にあてはまります。

クロスワードも、ボキャブラリーや知識の吸収にピッタリです。
ヨコ5『人や物の優劣やよしあしなどを批評することで、【し】から始まる5文字の言葉は・・』
しなさだめ(品定め)
言葉をあまり知らない生徒に一般のクロスワードは結構キツイので、

簡単なものから始めましょう。

穴埋めパズルは、クロスワードよりやりやすいかな?

  映
絵 □ 像  ←こんなヤツです。4つの二字熟語ができます。答えは、画。
  家

他にも、【にんべんの漢字をできるだけ書きなさい】は、
生徒さんが熱中して取り組んでいました。

魚偏もいっぱいありますね(*^^*) 鮪・鰹・鰯・鯨・鰆・鮒・鯔・・・
言葉に関心を寄せる、言葉に鋭敏になる。
表現力・思考力・独創性・知的好奇心・・これらの源泉の一端は言語能力にあると思います。
言葉遊びでステキな言語環境を構築しましょう(*´ω`*)

-追記-

昨日の潜在能力テストでこんなのがでました。
地味に難しいので、挑戦してみてください。
↓答え(ドラッグで見えます)
1・・オランダ 2・・アメリカ   3・・メキシコ   4・・コロンビア
5・・トルコ  6・・カナダ    7・・スウェーデン 8・・インドネシア
9・・スペイン  10・・アルゼンチン11・・カンボジア  12・・モロッコ
13・・ポルトガル 14・・ブルガリア 15・・韓国     16・・ノルウェー
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