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下の図1のように、空間上の△ABCと、△ABCと同じ平面上にない点Pにおいて、点Pから△ABCを含む平面に垂線を引き、その垂線と平面との交点をTとし、点Tが△ABCの辺上または内部にあるとき、点Pは、「△ABCに垂線が引ける位置にある。」とする。
下の図2に示した立体ABCD―EFGHは、AB=AE=5cm、AD=10cmの直方体である。辺AD、辺EH、辺FG、辺BCの中点をそれぞれI、J、K、L、辺AB上にある点をQとし、頂点Eと点Q、頂点Fと点Q、点Iと点J、点Iと点A、点Jと点K、点Kと点Lをそれぞれ結ぶ。
点Pは、立体CDIL―GHJKの辺上、面、内部を動く点で、「△EFQに垂線が引ける位置にある。」とする。次の各問に答えよ。
〔問1〕
AQ=1cmのとき、点Jと点Pを結んでできる線分が最も長くなるときの線分JPの長さは何cmか。
〔問2〕
下の図3は、図2において、頂点Cと点I、頂点Gと点Jをそれぞれ結んだ場合を表している。
AQ=xcm(0≦x≦5)のとき、四角形CIJGの辺上または内部において、点Pが動き得る部分の面積は何cm2か。ただし、答えだけでなく、答えを求める過程が分かるように、図や途中の式などもかけ。
〔問3〕
下の図4は、図2において、点Qが頂点Bと一致するとき、線分ILをLの方向に延ばした直線上にあり、BL=LSとなる点をSとし、頂点Bと点S、頂点Fと点Sをそれぞれ結んだ場合を表している。
点Pが「△EFQに垂線が引ける位置にある。」かつ「△BFSに垂線が引ける位置にある。」のとき、点Pが動き得る部分の立体の体積は何cm3か。
@解説@
〔問1〕

前面にある△QEFを後ろの立方体に押し当てる。
貫いた青の三角柱の部分が△QEFに垂線が引ける位置=Pが動ける範囲である。
青の三角柱の空間内で点Jから最も離れる場所はどこか?
Qを背面CDHGに移した点をQ’とする。
△Q’HGのQ’かGが最も遠そう。
JGは側面の正方形の対角線なので、JG=JD<JQ’
→Q’はDより遠い。
Q’G上の点はどうか?
Jを中心としてJQ’をG方向に回転すると、Q’は背面の後ろにいってしまう→やはりQ’が最も遠い。
(*正方形AEFB上の△QEFにおいて、Eから最も遠い点はQ)
Q’Jを対角線とする長方形を想像して、
Q’J=√(52+52+12)=√51cm
〔問2〕
AQ=xcmとQの位置が定まらない。
△QEFを後ろに押し当て、面IJGCを貫く部分が点Pが動ける範囲である。
QがAB上を動くと、Q’はIC上を動く→等積変形でxがいかなる値でも△Q’JCの面積は一定。
△JKGは直角二等辺三角形だから、JG=5√2cm
求積すべき面積は、5√2×5÷2=25√2/2cm2
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公式解答を貼り付けておきます。
図は描いといた方が説明しやすいです。
〔問3〕
△QEFを押し込むと青の三角柱。この範囲の一部にPがいる。
BL=LS、∠BLS=90°より、△BSLは直角二等辺→∠LBS=45°
斜め45度角から△BFSを△IJCまで押し込む。
Pが動ける範囲は、赤の三角柱と青の三角柱の共通部分である。
辺FSの動きを追ってみよう。
FはJに、SはCに着くので、ゴールはJC。
どこで青の三角柱を切り込むか。
FS//JCを維持したまま斜め45度角で押し込むと、
FSの中点がLKの中点に接し、そこからJ方向とC方向に切り込みがはいる。
LKの中点をTとすると、求積すべき立体は三角錐J―LTCである。
5×5/2÷2×5÷3=125/12cm3
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