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文章のテクニック

勉強方法

日本人は日本語を話す。
しかし、日本語を話せれば、日本語の文章をうまく書けるわけではない。
日本語を話す力、読む力、書く力は明確に違う(この認識は大事!)。
英文が読めれば英会話ができるわけではなく、英文が書けるわけでもないのと同じ。
本ページでは、主に入試やテストを想定した文章の書き方を紹介します。
あくまでヒントだけです。文章力は千里の道。イバラの道。

書き言葉で書く

話し言葉は使わない!書くことに慣れていないと、結構やりがちなミス。
「○○っていう」→「○○という」、「してる」→「している」、「AとかB」→「AやB」
「なので、だから」→「つまり、したがって」、「やってるんだが」→「しているのだが」
ツイッターやLINEのように書いてはならないよ!

文末の統一

「だ」「である」と、「です」「ます」を同一の文章で混在させない
小論文の採点でチェックされます│ω’*)

やさしい言葉を使う

背伸びしたがる学生がおちいりやすいミス(サボもやっていた・・ )。
凋落(ちょうらく)、誤謬(ごびゅう)、形而上(けいじじょう )、カタルシス、実存主義、アウフヘーベン…
難しい言葉を使いたいがために、 言葉ありきで文章を組み立てると失敗しやすい
仮に成功してもほかの文の表現が稚拙だと浮いた文となり、やはり違和感が残る。

はじめはやさしい言葉で書くことを心がけよう。
語い力や文章力が高まってから難しい言葉を使えばいい。

長すぎる一文

一文が長すぎると読みづらい。適度に分割する。必要であれば接続詞指示語を使おう。
ただし、接続詞や指示語の乱用はかえって読みにくくするおそれもあるので注意。
また、書き慣れていない生徒は読点を打たない傾向がある。
ちょうどよいところで読点のクッションを
どこで読点を打つべきかは先生に添削してもらうか教科書の文を観察して自分で研究する。

同じ言い回しをしない

「読書に没頭していたから電話をとり損ねてしまったから
連絡を受け取れずに遅刻をしたから
同じ言い回しが近くで連続すると、くどい感じになる!
なるべく同じ言い回しは避けた方がいい。

「から」を「ので」におきかえ、助詞を外すなど工夫する。
「読書に没頭していたので電話をとり損ねてしまい、
連絡を受け取れずに遅刻をしたから。」
こちらの方がスッキリ読める。
「読書に没頭し、電話をとり損ねてしまったので~」と訂正例は複数ある。
「A。さらにB。さらにC」と接続詞も重複させない
そのうえ、くわえて、剰え(あまつさえ)。

論理的な文章を書こうとする人ほど、「それは、これは」といった指示語を多用しやすい。
直前の内容を後ろにつなげるときに意味を明確化するので、言葉の関係性は把握しやすいが、
何度も登場するとしつこい感じになってしまう(サボも解説文を書いてるときに気をつけてます)。
「これ・それ・あれ・どれ」といった代名詞(こそあど言葉)や接続詞も多用すると、
同様に堅苦しくもねっちょりとした文章になりがち。
書き手の性格が現れますが、あえて使わないことで軽快なテンポを出すのも大切だと思います。


受け身の多用をしない

受け身も連続使用すると回りくどい印象になる
「壁にかけられている絵に描かれている料理は、

英語で書かれた料理の本に紹介されていたものだ」
読みにくい!ただでさえラ行は発音しにくい。早口言葉みたい。
また、【れる・られる】は受け身のほか、
可能・尊敬・自発の用法もあるので重複表現となりやすい。
「壁に飾ってある絵に描かれた料理は、英語で書かれた料理本に紹介されていたものだ」
動詞・助詞・助動詞を変えた。 少々意味も変わっているが、ほぼ同じ意味だ。

文末表現の多様化

「今日は~という本を読ん。××が○○で面白かっ。また読んでみようと思っ 。」
文末が「だ→た→た」とすると報告の羅列で単調な感じになってしまう。
「今日は~という本を読ん。××が○○なところが面白。また読んでみようと思 。」
「思った」→「思う」と決意を現在形にしたり、過去形を避ける。
また、熟語か、動詞化するか、文末表現に配慮してみよう
学習する-学ぶ。類似する-似ている。配慮する-気を配る。おもんぱかる。

漢字で書かない方がよい表現

「男であるという”こと“は」「数学という”もの“は」「入試が近づいた”とき“」
といった、連体修飾を受けた名詞である形式名詞ところ・ため・わけ)はひらがなで書く。
形式名詞は抽象性が高い。具体的な言葉に置き換えた方がよい場合もある
「数学という教科は」「数学という学問は」「数学という神秘な世界は」
補助動詞もひらがな。「残して置く」→「残しておく」、「歩いて行く」→「歩いていく」

主語・述語

日本語は主語を省略しやすい
動作の主体が次の文でも同じであれば、主語を省略した方が読みやすくなるが、
動作の主体がかわっているのに主語がないと読み手に大きな負担をかける。
書くことに慣れていない人は主語をもらさないように注意する。
また、主語と述語は必ず呼応する形にすること。
「私の夢は、医者になって多くの尊い命を救いたい。」
夢は(主語)-救いたい(述語)・・と、かみ合っていない。
訂正例1 「私の夢は、医者になって多くの尊い命を救うことだ。」
訂正例2 「私は、医者になって多くの尊い命を救いたい。」
訂正例3 「私は、医者になって多くの尊い命を救う夢を持っている。」
主語と述語を離し過ぎないように配置すると読みやすい文章になる

修飾関係

日本語は修飾関係の順序を入れ替えやすい。修飾語と被修飾語の位置関係によっては、
修飾語がどこを修飾しているのか、読み手に伝わりにくくなってしまうときがある
「かわいい私の妹」
「かわいい私の、妹」であれば、かわいいのは【私】となるが、
「かわいい、私の妹」であれば、かわいいのは【私の妹】となり、
2通りの解釈ができてしまう!
後者であれば「私のかわいい妹」と順序をかえるだけで解決するが、
前者は工夫する必要がある。
「かわいい私には妹がいるが、彼女は~」といった具合にうまく変える。

また、修飾関係は離さない方が読みやすい文章になる。
「本当に無事に飛行機が着陸できて良かったですね」
意味は通じるが、「飛行機が着陸できた無事」を”本当に”と強めたいのか・・?
「無事に飛行機が着陸できて本当に良かったですね」
こちらだと違和感なく読める。 【に】の重複も回避できた。

並立関係のバランス

「僕の夢は、医者として人の命を助けることか、教師です。」
【医者として人の命を助けること】と【教師】が並立関係。
前半は医者という職種から「命を助ける」と抱負につなげているのに、後半は職種のみ。
文字量もアンバランスなので、なるべく形を統一する
「医者か教師」
「医者として人の命を助けることか、教師として子供達に学びの楽しさを教えること」


無難な評価を

対義語の否定形で無難な評価を表すテクニック。
良い≒悪くない、悪い≒良くない。
「氷を食べる人は多い」「氷を食べる人は少なくない」←わりとニュアンスが違う。
文章の上手な人は評価の表現を上手く使い分けている。

誤字脱字

当たり前だが、誤字脱字があれば減点対象となる。
「車に乗車する」といった同語反復(トートロジー)もしっかりみられる。
言葉の誤り(力不足と役不足)、助詞の誤用も同様。
「見られる」を「見れる」とする”ら抜き言葉 ”は微妙なところだが避けるに越したことなし。
助数詞も「つ・個」になるべく頼らない !1機の飛行機、1杯のイカ、一膳のお箸。
語い力と国文法を鍛える。

原稿用紙の基本事項

改行するときは1マス下げる。句読点や「」も1マスにカウント。
句読点や」が最後の行にくるときは最後の行に文字と一緒に書き込むかマスの外に書く
引用する場合、指定があればそれに従う。(学術論文では『』でくくる)
“!?”は、小論文など意見を書く文書ではあまり使わない方がいい。
数字を書く場合、縦書きはなるべく漢数字(一、二、三、十、百、千・・・)を使う。
横書きは算用数字でも可。
小数点も1マスカウント。人々、日々の”々”は行頭におかない。
行をまたぐ場合は、【人々→人人】にする。

下書き&校正

書き慣れていない人ほど何も準備をせず、無鉄砲に記述しようとする。
長文を書くにあたっては構成の下書き必須!いきなり清書は禁物です。
考えながら書くのではなく、ある程度考えてから書く姿勢が大事。
最初は思いついたことを紙に箇条書き
段落構成も重要。整理して並び替える。起承転結!
キーワードをうまく散らばらせると一貫性のある主張になりやすい。
形がまとまったら校正。ときには文章全体のバランスを整えるために
自分がせっかく思いついた文を自分で削り取ることも必要(つらい作業だが・・
知っていることをなんでも書こうとすると主張の軸がボケやすく、読み手も迷子になる。
小論文で資料がある場合はメモをしながら読むこと。
時間配分にも配慮を。読む時間、構想を練る時間、下書き、清書、見直し。

目で盗む

文章のうまい人の言葉や表現に目を凝らしてみよう。
あまり意識していなかった言葉表現が発見できるかもしれない。
ここで紹介したもの以外のテクニックは多々ある。
読む力があっても、文章を書いて言葉を使わなければ実感しにくい!
日々是努力
検討を祈る。
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QUIZ…☆4以上はムズいよ!
noteも書いています(っ´ω`c)
入試問題を題材にした読み物や個人的なことを綴っていこうと思います。
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