問題PDF
次の図のような点Aを中心とする半径3cmの円と点Bを中心とする半径5cmの円があります。
これらの円の内側や外側にくっつきながら、中心をP、Q、Rとする半径1cmの3つの円が
次の<ルール>にしたがって動きます。以下、この5つの円をそれぞれ円A、B、P、Q、Rと表します。
<ルール>
①上の図のように、最初の位置では、5点A、B、P、Q、Rは一直線上にある。
②中心Pは点Aを中心とする半径2cmの円周上を反時計まわりに動き続ける。
③中心Qは点Bを中心とする半径4cmの円周上を反時計まわりに動き続ける。
④中心Rは点Aを中心とする半径4cmの円周上を反時計まわりに一周し、
次に点Bを中心とする半径6cmの円周上を時計まわりに一周する。これを繰り返す。
⑤3点P、Q、Rは秒速3.14cmで動く。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)
円P、Q、Rが最初の位置と初めて同じ位置にくるのは動き始めてから何秒後か求めなさい。
(2)
次の図は、動き始めてから42秒後の円A、B、P、Rの位置を表しています。
このときの中心Qを作図し、点の近くに「Q」と書きこみなさい。
ただし、コンパスを使用して円や円の一部をかくことは1回以下とします。
(3)
2024秒から2025秒の間に、角RQBの大きさが160°となりました。
このとき、角PABの大きさを求めなさい。
@解説@
(1)
情報整理。
秒速3.14cmなので、各点が1周する時間は各直径の長さにあたる。
1周にかかる時間はP4秒、Q8秒、R8秒→12秒。
最初に初期状態に戻るのは8秒後。
(2)
再び初期状態に戻るのは、4・8・20の最小公倍数である40秒後。
40秒でリセットされるので、42秒後は2秒後と同じ。
Pは1周4秒だから半周。
Q、Rは1周8秒だから1/4周するので、QはBの真下にいる。
これを作図したい。
40秒後からQとRは半径4cmの円周上をこのように周回する。
円Bの円周上にある●を中心とすると、2円は点対称が維持される。
(言い換えれば、2円が動いても中点は●で一定)
①線分ABをひく。
②ABと円Bとの交点が中心である。
③Rと中心を半径とする円をコンパスで描く。
④Rと中心を延長し、反対側の円周との交点がQ。
(*中心をはさんで直径の両端は対称的な位置関係)
(3)
2024は4の倍数であり、8の倍数でもある→P・Qは初期状態。
2024÷20の余りは4。Rは初期状態から4秒後なので半周動いている。
ここから3点が1秒間動く。
動きの方向と大きさに注目しよう。
Q・Rは1周8秒。同じ速さで同じ位置関係で動く。
Pは1周4秒。Pの角速度はQ・Rの2倍である。
3点の移動先をP’、Q’、R’とする。
Q・Rは同じように動くからAR’とBQ’は平行、かつ長さが4cmで等しい。
四角形AR’Q’Bは平行四辺形である。
180-160=20°
錯角であげてQが動いた角QBQ’=20°
これを①とすると、Pが動いた角PAP’は②だから、
求めたい∠P’AB=20×②=40°
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