難関中算数科」カテゴリーアーカイブ

2023年度 ラ・サール中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
下の図において、四角形ABCD、四角形BEFC、四角形AEFDはすべて平行四辺形です。

CP:PD=6:7、PQ:QE=2:1、三角形CQPの面積が36cm2のとき、次を求めなさい。

(1)三角形QEFの面積
(2)三角形APDの面積
(3)五角形ABEFDの面積


@解説@
(1)

与えられた辺の比から、新たにわかる面積比を探す。
DQに補助線
CP:PD=△CQP:△PQD=
△PQD=36×/=42cm2
AEとDFは平行。
△PQDと△QEFの高さは等しいので、面積比は底辺の比PQ:QE=
△QEF=42×/=21cm2

(2)

PQとDFが平行→△CQPと△CFDは相似
PQ:DF=
QE=÷2=

平行四辺形の対辺は等しいから、AE=
AP=-()=
△QEF:△APD=QE:AP=
なので、
△APDの面積は、21×/=28cm2

(3)

線分EFを赤線方向に平行移動させると、その軌跡は平行四辺形AEFD、
同じ高さの分だけ青線方向に平行移動させると平行四辺形ABCDとBEFCになる。
くの字に曲がった青線を左から押し込むと赤線になり、両者の面積は等しい

ということは、重複する△APDと△QEFを除外した部分、
すなわち、上図の青線エリア赤線エリアは等積である。(

前問で使った△CQPと△CFDの相似に着目すると、
面積比は△CQP:△CFD=⑥×⑥:⑬×⑬=【36】:【169】
ちょうど△CQP=36cm2なので、△CFD=169cm2である
=169-36=133cm2
五角形ABEFDの面積は、133×2+28+36+21=351cm2
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2023年度 市川中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
下の図のように、マス目に以下の手順で記号〇、●を入れていきます。

・1番上の行のマス目にはすべて〇を入れる。
・1番左の列のマス目にはすべて〇を入れる。
・それ以外のマス目には、左のマス目と上のマス目に同じ記号が入っているときは●を、
 異なる記号が入っているときは〇を入れる。

例えば、2行目2列目のマス目には、左のマス目にも上のマス目にも〇が入っているため、
●を入れます。

このとき、次の問いに答えなさい。

(1)
4行目4列目までの16個のマス目には〇と●がどのように入れられるか。
[解答欄]の空らんの部分に〇、●をかきなさい。

(2)
16行目16列目までの256個のマス目に〇と●を入れたとき、
その中に含まれる〇の個数を求めなさい。

(3)
[ あ ]行目[ あ ]列目までのマス目に〇と●を入れると、〇の個数が1000個以上になります。
[ あ ]にあてはまる数の中で、最も小さいものを求めなさい。


@解説@
(1)

条件に従って埋めていく。上と左が同色で●になる。
ここを間違えると、うしろも解けないので慎重に!

(2)

いきなり16行目16列目はわからないので、問題文の8行目8列目まで埋めてみよう。
1行目と1列目はすべて〇。2行目2列目は〇と●が交互になる。
埋めていくと、5行目と5列目で〇がストレートに4つ並ぶ。
〇か●かは上と左に依存するので、〇が4連続する赤線を頼りに考えると
(1)の4×4と同じ模様が現れる

しかし、5行目5列目は●となり、右下の4×4だけは全部●になる
同じ模様が右下以外の3ヶ所にできる

次の9行目9列目をやってみると、こんな感じになる。
〇がそろってリセットされるようで、5行目5列目と様相が似ている…
8×8を1つの模様として、今度は右と下に同じ模様が、右下に黒だけが連なるのでは?

これを想像できるかどうか。
(1)の解答をよくみると、4×4の中でも2×2で区切ると同じ模様が浮かんでみえる
16×16を試験会場で書くのはさすがに困難だが、
同じ模様が連続して現れる自己相似(フラクタル)だとすれば光が見えてくる。

同じ模様が3ヵ所出現⇒〇の数を3倍していく
2×2…3個
4×4…3×3=9個
8×8…9×3=27個
16×16…27×3
81個

(3)
続きをやると、
32×32…81×3=243個
64×64…243×3=729個
次で1000を超えるので、1行1列ずつチェックしていく。

65行目65列目は右下以外すべて〇。(5行目5列目の様子を見るとわかりやすいかも)
729+64×2=857個

66行目66列目は〇●〇●…が続く。
4個中2個が〇→64÷2=32個が2つ分。
857+32×2=921個

67行目67列目は〇〇●●…がつづく。
先ほどと同様に4個中2個なので、921+64=985個
68行目68列目は〇●●●…がつづく。
4個中1個なので、32÷2=16個が2つ分。
985+16×2=1017個
したがって、答えは68。

 

@余談
本問は有名なフラクタル図形の亜種にあたる。

ガスコン研究所より。
頂点に1。以下、両端に1を置いて、左上と右上の数字の和を下に書いていく。
数学の世界では名の知れたパスカルの三角形で、奇数だけを塗りつぶすとフラクタルがあらわれる。

見たことある人いるんじゃないかな?
シェルピンスキーのギャスケットといいます。

市川の問題を斜めで見ると、左上部分がシェルピンスキーのギャスケットになります。


気持ち悪いって(´°ω°`;)

シェルピンスキーは四面体もあります。
上図は四面体の内部の方に色が塗られています。
フラクタルってなんか人を不安にさせますね…。
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2023年度 久留米大学附設中学過去問【算数】大問4解説

問題PDF
AB=24cm、AD=18cm、AE=24cmの直方体ABCD―EFGHがあり、
辺AE、BF、CG、DHの真ん中の点をそれぞれK、L、M、Nとします。
また、CEとAMの交点をJとします。
<図1>は四角形AEGCをぬき出したものです。

(1)
EJ:JCを最も簡単な整数の比で表しなさい。
また、底面をEFGHとしたとき、点Jの高さは何cmですか。

(2)
長方形KLMNとAH、AF、JF、JHとの交点をそれぞれP、Q、R、Sとします。
①PQ、SRの長さはそれぞれ何cmですか。
②四角形PQRSの面積は何cm2ですか。


@解説@
(1)

断面図が提供されている。
△AEJと△MCJが相似。
EJ:JC=2:1

24cmの高さの比を③とすると、Jの高さの比は②に相当する。
Jの高さ…24×②/③=16cm

(2)①

PQを1辺とする三角形は△APQ。
PQが含まれる面KLMNは面EFGHと平行→PQとHFも平行。
△APQと△AHFの相似比は1:2。HFの長さがわかればいい。

算数の範囲で解ける直角三角形の斜辺の長さは有名三角形に限られる。
△HEFの辺の比を調べると3:4:5だから、HF=30cm
PQ=30÷2=15cm

同様に△JSRと△JHFが相似
先ほどJの高さは16cmと出している。
SとRの高さは12cmだから、高さの比から相似比は△JSR:△JHF=①:④
SR=30×①/④=7.5cm
答え…PQ=15cm、SR=7.5cm


出しづらい:;(∩´_`∩);:

は平行線の印)
PQとHFが平行、SRとHFが平行ということは、HFを媒介にPQとSRも平行である。

上から見た図を作成。(長方形の頂点は便宜上、EFGHを打ちました)
前問の図より、JR:RF=
上底SRの2倍がちょうど下底PQなので、△PRS:△PQR=
△PQRの面積を3/2倍すれば台形PQRSになる

SRとEFを延長した交点をTとする。△PQRと△PQTは等積である。
△PQTの高さはPE=9cm。底辺QTさえわかればいい。

S・Rの位置はJに由来するので、Jから考える。
(1)のEJ:JC=2:1は直方体の対角線。
この斜め線の比は縦方向と横方向を内分する比と同じである
上図は緑の数字でJの位置を特定した。

Rの垂線の足をUとする。JR:RF=を用いて、
RU=12×/=9cm
UF=8×/=6cm

QF=12cmだから、QU=12-6=6cm
△PEQと△RUTに着目すると、斜辺が平行でPE=RUの直角三角形→合同(1辺両端角)
UT=EQ=12cm
QT=6+12=18cm
したがって、18×9÷2×③/②=121.5cm2

@別解@

歪んじゃいましたが、PE=RU=9cmということは四角形PEURは長方形です。
△PQRは長方形の半分である点からも、18×9÷2×3/2の式が導けます。
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2023年度 渋谷教育学園幕張中学過去問【算数】大問2解説

問題PDF
次の①~③のルールにしたがって整数をつくって、左から右へ順番に並べていきます。

<ルール>
①1番目の数を0とする。
②2番目の数をaとする。(aは1けたの整数とする。)
③3番目からあとの数は、1つ前につくった数と2つ前につくった数を
 たした数の1の位の数とする。

 このルールで整数を並べたときのn番目の数を、(a、n)と表します。
たとえば、a=1とすると、数が0、1、1、2、3、5、8、3…と並ぶので、
(1、8)=3となります。次の各問いに答えなさい。

(1)
(1、n)=0にあてはまるnのうち、2番目に小さい数を求めなさい。

(2)
(1、2023)+(a、2023)=10にあてはまるaをすべて求めなさい。


@解説@
(1)
a=1は0を付けたフィボナッチ数列である。
最初はフィボナッチの一の位を書き上げて調べる。
【0、1、1、2、3、5、8、3、1、4、5、9、4、3、7、0】
2番目の0は16番目。
n=16

(2)
規則を探るために続きを書いてみる。
16番目が0なので、15個ずつに区切ると、
【0、1、1、2、3、5、8、3、1、4、5、9、4、3、7】
【0、7、7、4、1、5、6、1、7、8、5、3、8、1、9】0…
1列目と2列目の数字は異なるが、31番目にまた0がでてくる。
2列目は077…からスタートなので、問題文に照らし合わせるとa=7の数列である
もう1列+α調べると規則が見つかるかもしれない。

a=1【0、1、1、2、3、5、8、3、1、4、5、9、4、3、7】
a=7【0、7、7、4、1、5、6、1、7、8、5、3、8、1、9】
a=9【0、9、9、8、7、5、2、7、9、6、5、1、6、7、3】
a=3【0、3、3、6、9、5
…】
ここらで気が付きたい。
1列目はすべて0、2列目は1793
、3列目は1793でaの値と一緒。
数列を横ではなく縦読みするのでは
1列目が1→7→9→3、5列目は3→1→7→9…8列目は3→1→7、9列目は1→7→9…?
1の位に着目した数列で、1→7→9→3→1→7→9→3→1…??
ここまでくれば見えやすいと思う。
7の倍数の1の位が循環している
(*7×1=、7×7=49、49×7=343、343×7=2401

もう全部書きました(;´・ω・)
1行15個なので、2023÷15=134…13
横の数列で2023は13列目にあたる。
先の法則に従えば、13列目は4→8→6→2がループする。
今度は縦の数列に切り替えると、2023は135行目にあたるので、
135÷4=33…3から、(1、2023)=6となる。

ということは、(a、2023)=4
13列目は4→8→6→2の繰り返しで、余り3が2023にあたるから、
3番目が4となるように調整すると〔6→2→4→8〕
1行目13列目が6になるのはa=9

残りは1・3・7・9以外にある。
a=1【0、1、1、2、3、5、8、3、1、4、5、9、4、3、7】
a=7【0、7、7、4、1、5、6、1、7、8、5、3、8、1、9】
a=1を7倍した1桁がa=7の数列だった。
つまり、a=1を2倍した1桁の数列がa=2、3倍した1桁の数列がa=3の数列になる

解説ページなので全部書いてみました。1の位だけで計算してみましょう。
a=2はa=1の2倍。a=8はa=2の4倍。
a=7の2倍はa=14ですが、14→4とするとa=4と符合します。

a=1の全体の数列の2023番目が6なので、各々の2023番目の一の位は、
a=2…6×2=12→2×
a=4…6×4=24→4〇
a=5…6×5=30→0×
a=6…6×6=36→6×
a=8…8×6=48→8×
したがって、a=4・9

 

@余談@

フィボナッチ数列の一の位は、この60個の数を1周期としてループすることになる。
フィボナッチ数列の2023番目の一の位は、2023÷60=33…43
45番目は3行目の最後の3なので、43番目は6。

数値の配列が線対称でも点対称でもないくせに、この収まり具合はいったい何なのだろう…。
フィボナッチ数列っていろんな性質を持つと聞きましたが、こんなのもあったんですね(´゚ω゚`;)
a=1→7→9→3の繰り返しで、7倍した数の一の位が縦に連なることになりますが、
この理由をご存知の方がいましたらコメント欄かお問い合わせよりお知らせ願いますm(_)m

@@
フィボナッチ数列と有限体(Ikuro’s Home Page)
こちらのページにそれっぽいのがありました。
【2】フィボナッチ数の周期性のところです。
ある数の1の位は、その数を10で割ったときの余りの数に等しいので、
ある数m(mod)で割って余りが周期する長さを調べていくと、

例えば、それぞれのフィボナッチ数を÷3(mod3)した余りを調べると、
〔0、1、1、2、0、2、2、1〕の8個がループします。
÷4(mod4)では〔1、1、2、3、1、0〕の6個です。
頑張って計算していけば、mod10の周期が60、mod100が300、mod1000が1500となるので、
下1桁の周期は60個、下2桁は300個、下3桁は1500個らしいです。
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2023年度 甲陽学院中学1日目過去問【算数】大問3解説

問題PDF
 太郎君と次郎君は駅を8時に出発し、同じ速さで歩いて学校に向かいました。その途中、駅から528m歩いたところにバス停Aがあります。太郎君はそのまま歩いて学校に向かい、8時41分に学校に着きました。次郎君はバス停Aから8時21分発のバスに乗りました。バスは8時23分に太郎君を追いぬき、学校を通り過ぎてバス停Bに8時28分に着きました。バスを降りた次郎君はそこから歩く速さの1.5倍の速さで走って学校の方にもどったところ、太郎君と同時に学校に着きました。

(1)
太郎君の歩く速さとバスの速さの比を最も簡単な整数の比で表しなさい。

(2)
駅から学校までの距離を求めなさい。


@解説@
(1)

ダイヤグラムを作成する。
バス停Aに2人が着いた時刻は不明だが、ここで次郎だけがバスを待つ。
21分に発車して23分に太郎を追い越す。学校を通り過ぎ、28分にバス停Bに到着する。
それ以降の速さの比は、太郎:次郎=1:1.5=②:③

(↑説明しやすいように点C~Hを打ちました)
バスと太郎の速さの比が知りたい。バスが走る時間のうち、赤線部分に注目しよう。
時間が同じ5分なので、この間の距離の比がわかれば速さの比を知れる。

最後の13分は時間一定→速さの比=距離の比で、CD:DE=
FGに補助線△EFGと△EHDは相似
EG=×5/13=〇10/13

CG=〇10/13〇75/13
太郎:バス=EG:CG
〇10/13〇75/13=2:15

(2)

手がかりは駅―バス停A間の528mしかない。
次郎がバス停Aで待ち始めるIの時間がわかれば学校までの距離が求まる。

前問の速さの比を活用する。
JKに補助線。太郎のI、次郎のJから合流地点(交点)までは距離一定。
時間の比は速さの逆比で、IK:JK=15:2
JKがちょうど2分なので、IJは13分。
Iの時刻は8時21分の13分前だから8時8分。
太郎は8時41分に学校に着くので、528×41/8=2706m
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2023年度 市川中学過去問【算数】大問2解説

問題PDF
ある川に上流の地点Pと、下流の地点Qがあります。

PからQまで川を下るのに、A君は30分かかり、B君は60分かかります。
A君がPからQに向かって、B君がQからPに向かって同時に出発したところ、
25分後に出会いました。このとき、次の問いに答えなさい。

(1)
B君はQからPまで川を上るのに何分かかるか求めなさい。

(2)
A君とB君の静水時の速さの比を求めなさい。

(3)
ある日、川の流さの速さが通常時の1.5倍になりました。
このとき、A君がPからQに向かって、B君がQからPに向かって同時に出発すると、
2人は何分後に出会うか求めなさい。


@解説@
(1)

AとBが出会った地点をRとする。
最初はAに着目する。
AはP→Qを30分で下るので、残りのR→Qは5分で下る。
速さ一定より、距離の比は時間の比→PR:RQ=25:5=⑤:①
BはQ→R(①)に25分かかったから、Q→Pは25×⑥=150分

(2)

静水時の速さの比を知るには流水の比が必要。
上りと下りの時間が判明しているBに着目する。

速さの比は時間の逆比。
速さの比は、B上り:B下り=60:150=
B静水はこの平均で〇3.5。流水=〇3.5〇1.5

下りの時間の比からAはBの2倍の速さなので、
A下り=×2=
A静水=〇1.5〇8.5
A静水:B静水=〇8.5〇3.5=17:7

(3)

速さの比は、A下り:B上り=(⑰+流):(⑦-流)
流水の速さが1.5倍でだろうが0.5倍であろうが、
AとBの速さの合計は(⑰+流)+(⑦-流)=㉔で変わらない
(*流速が変わっても打ち消しあうので、両者が近づく速さは不変である)
速さの合計が一定、PQ間の距離は同じ⇒出会う時間は25分で一定
25分後
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2023年度 東大寺学園中学過去問【算数】大問4解説

問題PDF
(1)
4けたの整数について、次の性質(P)を考えます。

 性質(P)千の位の数を十の位の数、百の位の数を一の位とする2けたの整数で割り切れる。
例えば、
   1900=19×100、1352=13×104
ですから、1900や1352は性質(P)を満たします。
性質(P)を満たす4けたの整数の中で2023以下のものは全部で何個ありますか。

(2)
4けたの整数について、次の性質(Q)を考えます。
 性質(Q)百の位の数を十の位の数、十の位の数を一の位の数とする2けた以下の整数で割り切れる。
例えば、
   6786=78×87、6076=7×868
ですから、6786や6076は性質(Q)を満たします。
これらの例のように、千の位と一の位がともに6であり、性質(Q)を満たすような4けたの整数は全部で何個ありますか。

(3)
4けたの整数について、次の性質(R)を考えます。
 性質(R)十の位の数を十の位の数、一の位の数を一の位の数とする2けた以下の整数で割り切れる。
最初に2けたの整数を1つ選んで、その整数の十の位の数を千の位の数に、一の位の数を百の位の数とする4けたの整数をつくります。そして、その中で性質(R)を満たすものが何個あるかを考えます。例えば、最初に20を選んだときは、
   2025=25×81、2008=8×251
ですから、2025や2008は性質(R)を満たします。

(ⅰ)上の例のように最初に選んだ2けたの整数が20のときは、性質(R)を満たす4けたの整数を全部で何個つくることができますか。

(ⅱ)すべての2けたの整数に対して、性質(R)を満たす4けたの整数がそれぞれ全部で何個つくられるかを考えたとき、その個数は最も少なくて何個ですか。また、そのときに最初に選んだ2けたの整数を求めなさい。

(ⅲ)すべての2けたの整数に対して、性質(R)を満たす4けたの整数がそれぞれ全部で何個つくられるかを考えたとき、その個数が(ⅱ)の答えより1個だけ多いような2けたの整数として考えられるものを小さい順に5個求めなさい。


@解説@
(1)

ある4桁の整数で千と百の位の2桁をA、十と一の位の2桁をBとして、
筆算を書いて割り切れた様子が上図である。
A÷A=1、B÷Aが割り切れる→BはAの倍数である

●A=【10】
Bは00、10、20、30…90の10個。
*Bは00を含む!

●A=【11】
Bは00、11、22…99の10個。
●A=【12】
Bは00、12、24…96の
9個。
●A=【13】
Bは00、13、26…91の8個

●A=【14】
Bは00、14…98の8個。
●A=
【15】
Bは00、15…90の7個。

●A=【16】
Bは00、16…96の7個。

●A=【17】
Bは00、17…85の6個

●A=【18】
Bは00…90の6個

●A=【19】
Bは00…95の6個

●A=【20】
2023以下なので、Bは00と20の2個しかない。

計79個。

(2)
百の位をA、十の位をBとすると、4桁の整数は〔6AB6〕。

これがABで割り切れる。
ポイントは6AB6=6006+AB0に分けること
6006+AB0はABの倍数。
→AB0は言わずもがなABで割り切れる。
6006がABの倍数であればいい

ABは2桁以下の6006の約数だが、これがわかっても出すのがしんどい(;´・ω・)
【6006=6×1001=2×3×7×11×13】
(*1001=7×11×13の素因数分解は有名なのでおさえておく)
素因数の個数で場合分けして99以下になるものを探す。
ABは「2桁以下の整数」だから、1桁(A=0)でもOK
●素因数1個→2~13の5個。1を忘れずに!AB=01もいける。+1個!
●素因数2個→2×(3~13)の4個、3×(7~13)の3個、7×(11、13)
の2個。
●素因数3個→(2、3、7~13)の3個。
●素因数4個→(2、3、7、11)がダメだから無い。
計18個。

(3)ⅰ

問題文の条件を整理します。
4桁の整数で十の位をA、一の位をBとする。
今、「最初に選んだ2桁」を20にしたので、千の位を2、百の位を0としたら、
20AB÷ABが割り切れた。このようなABはいくつ
あるかを求める。

ここも、20AB=2000+ABに分解する。
下2桁のABはABの倍数なので、2000はABの倍数である
2桁以下の2000の約数を求めればいい
素因数分解すると、2000=1×2×2×2×2×5×5×5
5の素因数の個数で場合分け。
●5の素因数が0個→、2、4、8、16
●5の素因数が1個→5、10、20、40、80
●5の素因数が2個→25、50
計12個。


本問は千の位と百の位となる「最初に選ぶ2桁の整数」のなかで、
ABの個数が最も少なくなる数を探し出す。

前問の手順をおさらいすると、
〔20AB〕=2000+AB→ABは2桁以下の2000の約数。
4桁の整数を分解し、下2桁のABを00に置き換えてからABの個数を考えた
そして、置き換えた数は必ず100の倍数である。
(2桁に12を選んだら1200=12×100、37を選んだら3700=37×100)
ABには常に2桁以下の100の約数がはいってくる
具体的に書くと、〔1・2・4・5・10・20・25・50〕の8個である。

では、AB=8個を維持する理想の2桁はあるのだろうか?
100の約数は絶対くるので、そこに狙いをつけてみる。
100の約数のうち、2桁は〔10・20・25・50〕の4個。

この中で最も約数が少ないのは25である。
25を選んだ場合、2500=25×100
25の約数は〔1・5・25〕
100の約数(2桁)〔1・2・4・5・10・20・25・50〕において、
100以上にならないようにいずれかを5倍したり25倍したらどれかの数字とかぶる!
たとえば、2×5=10…4×5=20…5×5=25…10×5=50…2×25=50…
すべて重複するゆえ、8個をキープする!!

10×100=1000…〔1・2・4・5・・10・20・25・40・50〕
20×100=2000…〔1・2・4・5・・10・16・20・25・40・50・80前問の12個
50×500=5000…〔1・2・4・5・・10・20・25・40・50〕
10、20、50は偶数で約数2が邪魔してしまう。
10×100では(10の約数2)×(100の約数4)=8(10の約数2)×(100の約数20)=40が追加。
(1000の倍数は8・40の追加が確定することになる)
20×100では、さらに20の約数4の存在から4×4=16、20×4=80が追加されてしまう。
したがって、最も少ない個数は『8個』で最初に選ぶ2桁の整数は『25』となる。


■再掲■
100の約数(2桁)〔1・2・4・5・10・20・25・50
↑絶対に出てきてしまう8個。
これに1個だけを足したい。

100の約数は2を含むので、49以下の数字は×
実際に見てみましょう。
49×100=4900…〔1・2・4・5・・10・14・20・25・283549・50・7098
(49の約数49)×(100の約数2)=98が登場する。約数7もいろいろ邪魔している。
47×100=4700…〔1・2・4・5・10・20・25・47・50・94
↑素数であっても(47の約数47)×(100の約数2)=94が登場して10個になってしまう。

ということは、2倍したら3桁(100以上)となり、かつ1以外の約数が1個の数
すなわち、
50以上の素数を拾い上げれば良い
53×100=5300…〔1・2・4・5・10・20・25・50・53
53だけが追加されて9個( ´艸`)

小さい順に並べると、53、59、61、67、71。
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2023年度 東大寺学園中学過去問【算数】大問2解説

問題PDF
それぞれ一定の濃度の食塩水が出てくる3個のじゃ口A、B、Cを使って水そうに食塩水を入れます。A、B、Cからはそれぞれ毎分100gの食塩水が出ます。水そうは十分に大きいので食塩水があふれることはありません。また、水そうに入っている食塩水はすぐによく混ざり合うものとして、次の問いに答えなさい。

(1)
はじめ、水そうには濃度2%の食塩水が200g入っていて、全てのじゃ口は閉まっていました。まず、Aを3分間だけ開けてから閉め、水そう内の食塩水の濃度を測定しました。ふたたび、Aを1分間だけ開けてから閉め、水そう内の食塩水の濃度を測定したところ、さきほど測定したときよりも0.4%高くなっていました。Aから出てくる食塩水の濃度は何%ですか。

(2)
(1)の後、AとBを同時に開け、2分後にBだけを閉めました。その後、水そう内の食塩水の濃度を複数回測定しても濃度が変わらなかったので、Aも閉めました。Bから出てくる食塩水の濃度は何%ですか。

(3)
(2)の後、Cを4分間だけ開けてから閉め、水そう内の食塩水の濃度を測定すると3%高くなっていました。ふたたび、Cを4分間だけ開けてから閉め、水そう内の食塩水の濃度を測定するとさらに2%高くなっていました。Cから出てくる食塩水の濃度は何%ですか。


@解説@
(1)

モビールみたいな2段階テコをつくる。
□%は蛇口Aの濃度。
下のテコでは、2%食塩水200gと□%300gを混ぜている。
上のテコでは、合算した500gと□%100gを混ぜている。
上のテコにおいて、重さの逆比から支点からの距離は1:5なので、?=0.4×5=2

下のテコの右側の距離が2.4。
重さの逆比で、?=2.4×3/2=3.6
蛇口Aの濃度は、2+3.6+2.4=8%

(2)

(1)後の状態は前問の上テコの支点で、食塩水600g、濃度は6%。
食塩は600×6%=36g
この2分後の食塩水は、600+200×2=1000g。
その後、Aだけを何度か入れても濃度が変わらなかった。
→Aの濃度は8%。8%に8%を入れても8%のまま。
つまり、食塩水1000gのときの濃度は8%

このときの食塩は、1000×8%=80g
2分間で食塩は80-36=44g増加している。
このうち、Aの食塩は200×8%=
16gだから、Bの食塩は44-16=28g
Bの食塩水200g、食塩28g。濃度は28/200=14%

(3)

ふたたびモビール。
濃度は8%→11%→13%と変わり、蛇口Cの濃度は?%。
8%の食塩水の量は不明である。
上のテコで支点から蛇口Cまでの距離をとする。
左右のモーメントは等しいので、11%の重さは、400×÷2=200×

下のテコで、支点からの距離は3:(2+)。
左右のモーメントから8%の重さは、400×(2+)÷3=(800+400×)/3

左右の重さの合計で等式。
(800+400×)/3+400=200× ←3倍する
800+400×+1200=600×
200×=2000
=10
Cの濃度は、13+10=23%
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2023年度 甲陽学院中学1日目過去問【算数】大問2解説

問題PDF
1を1個、2を2個、3を3個…と並べた数字の列を考えます。

 1、2、2、3、3、3、4、4、4、4、5、…

この数字の列を、図のようにマス目に並べます。

例えば、もとの数字の列の1個目の「5」は、上から4行目、左から2列目にあります。
また、上から3行目、左から5列目の数字は、もとの数字の列の列の4個目の「6」です。

(1)
もとの数字の列の36番目の数字は、何個目の何ですか。
また、上から何行目、左から何列目にありますか。

(2)
もとの数字の列の1個目の「21」は、上から何行目、左から何列目にありますか。

(3)
上から21行目、左から3列目の数字は、もとの数字の列の何個目の何ですか。


@解説@
(1)
もとの数列の36番目を求める。
1+2+3+4+5+6+7+8=36
もとの数列の36番目は8番目の8である。

グルグル数列は正方形で捉える。
36は平方数。1辺6個の正方形の右上にくる。(上から1行目、左から6列目)
解答…8個目の8、上から1行目、左から6列目

(2)
もとの数列の1個目の21は何番目かを求める。
(1+2+3…+20)+1
=21×20÷2+1=211番目

211以下の最大の平方数は14×14=196
1辺が偶数個の場合、左下から右上に向かうので196番目は1行目14列である
残りは211-196=15個→上から15行目、左から15列目

(3)

21行目1列目は、21×21=441番目
21行目3列目は、439番目である。*441-(3-1)=439

前問で1個目の21が数列の211番目だったので、30に見当をつけてみる。
1+2+3…+30
=31×30÷2=465
行き過ぎたので戻る。465-30=435
435番目は29の最後(29個目の29)
439番目は
4個目の30となる。
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2023年度 浦和明の星女子中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
 1から10まで、それぞれの番号がかかれた玉が1個ずつ、全部で10個あります。10個の玉はA、Bどちらかの箱に入っていて、サイコロを振るごとに、「1」から「6」のうちの出た目の数で割り切れる番号のかかれた玉を移しかえます。
 例えば、はじめに全部の玉がAに入っていて、サイコロを振って「2」の目が出たとします。そのときは、2、4、6、8、10の玉をBへ移します。その後、またサイコロを振って「3」の目が出たとします。そのときは、3、9の玉をBへ移し、6の玉をAへ移すので、Aには1、5、6、7の玉、Bには2、3、4、8、9、10の玉が入っていることになります。

(1)
はじめに全部の玉がAに入っていて、サイコロを3回振って「4」、「1」、「5」の目が出ました。Aに入っている玉の番号を小さい順にすべて答えなさい。

(2)
全部の玉がAに入った状態からサイコロを何回振っても、ある番号とある番号の玉は必ず同じ箱に入っています。その番号の組をすべて答えなさい。例えば、1と2の組を答える場合は、(1、2)のように書きなさい。

(3)
はじめに全部の玉がAに入っていて、サイコロを4回振って玉を移しかえました。その結果、Aに6個、Bに4個の玉が入っていました。出た目は4回ともすべて異なり、Aには1と10の玉が入っていることがわかりました。Aに入っている玉の番号を小さい順にすべて答えなさい。ただし、1と10は解答欄にすでに書いてあるので、それ以外の番号を答えなさい。


@解説@
以下、サイコロの出目1~6を【 】で示す。
(1)

1回目は4、8がBに移動。
2回目の【1】で左右が入れ替わる。

3回目は5、10がBからくる。
Aに入っている玉は
4、5、8、10。

(2)
1~10を÷1~6をして割り切れる数でふるい分けたい。
割り切れる数といえば…約数
各々の約数のうち、6以下をピックアップする。
1→【1】
2→【1・2】
3→【1・3】
4→【1・2・4】
5→【1・5】
6→【1・2・3・6】
7→【1】
8→【1・2・4】
9→【1・3】
10→【1・2・5】
共通する出目のみを持つもの同士は運命共同体。
(1、7)(3、9)(4、8)

(3)
~条件~
●4回の出目はすべて異なる。
●4回目後、Aには1と10の玉を含む6個、Bには4個の玉があった。

1を動かすには、サイコロで【1】を出すしかない。
1がAに残っているということは、【1】は出さない
10がAに残っている→10はAB間を0往復(まったく動かない)か1往復か2往復した。
◆10が2往復する
10が4回すべて動くことになるが、10は【1・2・5】しか動かないから無理。
◆10が0往復する
10がずっとAに居つづけるには【3・4・6】を出すしかない。
サイコロを4回振ったら、10は必ず動く。×

ということは、10は1往復する
→【1】は出せないので、出目の2回は【2・5】が確定する

AとBが5個ずつになる。ここからAだけに注目する。
最終的にAは6個になるので、残りの出目2回でAの数を+1したい

Aの数の変化を調べると、【3】…-1個、【4】…+2個、【6】…+1個。
【3】と【4】を出せばAは+1されて数が6個になる。
【3】を出してAから3、9が去り、6が追加。
【4】を出してAに4、8が追加。
答えは1と10以外なので、4、6、7、8。
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