難関中算数科」カテゴリーアーカイブ

2023年度 海城中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
2つの鏡LとMではさまれた区域があります。LとMがつくる角の大きさはxです。

図のように、光線はLと平行に入ってきて、鏡に反射して直進します。
ただし、光線が鏡に反射するときには、図のように角アと角イが等しくなります。

(1)
xが30°のとき、光線は鏡に何回か反射して、LとMのどちらかと平行に出ていきます。
それは何回で、LとMのどちらと平行ですか。

(2)
xが20°のときも、光線は鏡に何回か反射して、LとMのどちらかと平行に出ていきます。
それは何回で、LとMのどちらと平行ですか。

(3)
光線が、鏡に何回か反射してLと平行に出ていくのは、xが次のうちどの角度のときですか。
すべて選びなさい。
〔5° 15° 25° 35° 45° 55° 65° 75° 85°〕


@解説@
(1)
反射の問題は鏡の世界をつくる。

光はLと平行に入ってくる。
最初のLを基準として時計回りに30°の角を6個並べると180°になる。
この一直線と光は平行で交点がなくなり、光が反射しなくなる
交点の数は5個→反射の回数は5回。
時計回りにL・M・L…と打っていくと、最後はLと平行である。
5回、L

(2)

同様に調べる。
180÷20=9個の角を合わせると光と平行になる。
交点の数は8個→反射は8回。最後はMと平行。
8回、M

@余談@
反射の回数は〔角の個数-1〕回。

(3)

たとえば75°だと平行線が作れない。
鏡Lか鏡Mに対して光が平行にならないので、どこかで反射が続いてしまう。
180の約数である角でなければ光線は平行に出ていかない
この時点で5°、15°、45°に絞られる。

前問を振り返ると、角の個数が偶数個でL平行、奇数個でM平行となる
180÷5=36個→L平行
180÷15=12個→L平行
180÷45=8個→L平行
全部L平行!
よって、5°、15°、45°。
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2023年度 雙葉中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
商品A、B、Cがあります。

(1)
1日目は、Aのみ48個仕入れました。すべて売ったときの売り上げの目標金額を決めました。仕入れ値の3割の利益を見込んだ売り値ですべて売ると、その売り上げは目標金額より2156円高くなり、仕入れ値の16%の利益を見込んだ売り値ですべて売ると、目標金額より1540円低くなります。Aの仕入れ値は1個何円ですか。また、目標金額は何円ですか。

(2)
2日目は、A、B、Cをあわせて16個仕入れました。Aは仕入れ値の2割の利益を見込んだ売り値をつけ、Bは1個754円、Cは1個315円ですべて売りました。売り上げは10026円でした。A、B、Cはそれぞれ何個ずつ仕入れましたか。ただし、どの商品も1個は仕入れました。1日目と2日目のAの仕入れ値は同じです。


(1)
A1個の仕入れ値を【100】とする。
3割の利益を見込む→1個あたり【130】で売ると、売り上げは目標金額+2156円
16%の利益を見込む→1個あたり【116】で売ると、売り上げは目標金額-1540円

ということは、1個あたり【130】-【116】=【14】の差が2156+1540=3696円を生んだ
全部で48個売ったので1個あたりの仕入れ値は、3696×【100】/【14】÷48=550円

目標金額は、3696×【130】/【14】-2156=32164円
(もしくは、3696×【116】/【14】+1540=32164円)
仕入れ値…550円、目標金額…32164円

(2)
2日目のAの売り値は550×12/10=660円
【A:660円 B:754円 C:315円】
それぞれの個数をA、B、Cとすると、
A+B+C=16
660×A+754×B+315×C=10026

まずは偶奇判定で絞り込む。
660×A、754×B、10026は偶数なので、315×Cも偶数
Cは偶数
315×Cの一の位は、5ではなく0である。

ということは、10026の6を754×Bでつくる必要がある
4の段で一の位が6になるのは、4×4=16か4×9=36。
4×14だとA+C=16-14=2となり、すべての商品を仕入れたからA=1、C=1
しかし、Cは偶数だから不適

●B=4●
B×4=754×4=3016
660×A+315×C
=10026-3016=7010
660×Aと315×Cがともに3の倍数だから和も3の倍数になるが、
7010は3の倍数ではないので不適。

B=9が確定
660×A+315×C
=7010-754
×5 ←前の結果からさらにB×5を引けばいい。
=7010-3770
=3240
A+C=16-9=7

あとはお馴染みの鶴亀算。
660×7-3240=1380
C=1380÷(660-315)=4
A=7-4=3

A…3個、B…9個、C…4個


@別解@
Bが4なのか9なのか、平均から考えた人もいたと思います。
平均を算出すると、10026÷16=626…円
【A:660円 B:754円 C:315円】
平均との差を概算すると、
【A:+35円 B:+130円 C:-310円】
Cは最低2個なので、-620円。
もしB=4だと+130×4=+520円、合計して-100円。
残り10個をAに振り分けると+に大きく超過する。
C=4とすると-1240円、Bの+520円を足して-720円。
残り8個をAに振り分けても-720円は到底埋められない。

B=9だと、+130×9=+1170円
C×4=-1240円として、残り3個をAに振り分けると+35円でちょうどイイ感じに。
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2023年度 雙葉中学過去問【算数】大問4解説

問題PDF
大きさの異なる円柱の水そうA、B、Cがあります。

A、B、Cを図のように組み合わせ、底面を固定しました。

上の蛇口からAに、下の蛇口からBに、毎分同じ量の水を、一定の割合で同時に入れ始めました。
水を入れ始めてから、
・14分後に、Bから水があふれ始めました。
・18分後に、AとBの水の高さが同じになりました。
・27分後に、Aから水があふれ始めました。
ただし、水そうの厚さは考えません。

(1)
AとBの水そうの高さの比を求めましょう。

(2)
AとBの底面の半径の比を求めましょう。

(3)
BとCの水そうの高さの比は、AとBの水そうの高さの比と同じです。
Cの底面の半径はAの底面の半径の2倍です。
Cから水があふれ始めるのは、水を入れ始めてから何分何秒後ですか。


(1)

Aだけを見る。
18分後にBと同じ高さ()、27分後に上の部分()が満たされてあふれる。
高さの比は、A:B=2718=3:2

(2)

Bだけを見る。
14分後に赤い部分、18分後に青い部分が満たされる。
=14:18=⑦:⑨
底面積の比は、A:B=⑨:(⑦+⑨)=⑨:⑯
底面積の比は半径×半径の比なので、半径の比はA:B=3:4

3)

3つの水槽を端に寄せ、横からみた面積で考える。  
蛇口1本が1分間に水を入れる部分の体積をとする
水槽Aにおいて水槽Bの高さまでの体積が18、それより上が
水槽Aを除いた水槽Bの体積が14

(1
)の解答と問題文より、水槽Bと水槽Cの高さの比は③:②。
水槽Aの18を①:②に分けると、上の体積は、下は12
水槽Bの上は14/3

半径の比はA:C=1:2
底面積の比はA:C=①:④
水槽Cの体積は、12×④=48
全体の体積は、4814/3203/3
これを蛇口2本で満タンにするから、
203/3÷2=203/6=33・5/6分=33分50秒後
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2023年度 聖光学院中学過去問【算数】大問3解説

問題PDF
 1から10までの数が書かれたカードが1枚ずつ、計10枚あり、聖(たかし)さんと光さんの2人がカードを引き、それぞれ手元に置きます。このとき、次の問いに答えなさい。
ただし、聖さんの手元のカードと光さんの手元のカードは区別するものとします。
 たとえば、聖さんの手元のカードが1と2で、光さんの手元のカードが3と4である場合と、聖さんの手元のカードが3と4で、光さんの手元のカードが1と2である場合は区別します。

(1)
聖さん、光さんが1枚ずつカードを引いたとき、聖さんの手元のカードと光さんの手元のカードの組み合わせは全部で何通りありますか。

(2)
聖さん、光さんが2枚ずつカードを引いたとき、聖さんの手元のカードと光さんの手元のカードの組み合わせは全部で何通りありますか。

(3)
聖さん、光さんが5枚ずつカードを引いたとき、聖さんの手元のカードに書かれた数の和が光さんの手元のカードに書かれた数の和より15だけ大きくなりました。このとき、聖さんの手元のカードと光さんの手元のカードの組み合わせは全部で何通りありますか。

(4)
聖さん、光さんが5枚ずつカードを引いたとき、聖さんの手元のカードに書かれた数の積が光さんの手元のカードに書かれた数の積の7倍になりました。このとき、聖さんの手元のカードと光さんの手元のカードの組み合わせは全部で何通りありますか。


@解説@
(1)
10枚から聖が1枚、光が1枚選ぶ。
聖・光のカードは区別するので、10枚から順番をつけて2枚選ぶ
*たとえば、3と4を選んで(聖、光)=(3、4)(4、3)
102=10×9=90通り

(2)
聖が10枚から2枚選ぶ。光が残った8枚から2枚選ぶ。
102×82=1260通り

(3)
ここから問題のテイストが変わる。
1~10の和は、(1+10)×10÷2=55
聖と光のカードの和は55、差が15。
和差算を使って、聖…(55+15)÷2=35、光…55-35=20

和の少ない光で考える
〇+〇+〇+〇+〇=20(〇は1~10)
この組み合わせを考える。
最大数10から場合分け。
●【〇+〇+〇+〇】+10=20
1+2+3+4=10しかない。1通り

●【〇+〇+〇+〇】+9=20
4つの〇の和を11にする。
先ほどの1+2+3+4のどこかを+1すればいい
重複はできないので4を5に変えて、1+2+3+5の1通り。

●【〇+〇+〇+〇】+8=20
先ほどの1+2+3+5のどれかを重複しないで+1する。
1+2++5→1+2++5
1+2+3+→1+2+3+
2通り

●【〇+〇+〇+〇】+7=20
1++4+5→1++4+5
1+2+4+→1+2+4+
1+2+3+の6を+1してしまうと7が重複する。×
2通り

●【〇+〇+〇+〇】+6=20
+3+4+5→+3+4+5
2+3+4+5+6=20で終わり。1通り
計7通り。

(4)
時間かかる(;`ω´)

聖=光×7ということは、聖の〇4つの積が光の〇5つの積になればいい
7以外の素因数をみていくと、、
【1】【2】【3】
【4】=2×2
【5】
【6】=2×3
【8】=2×2×2
【9】=3×3
【10】=2×5

2の素因数が8個、3の素因数が4個、5の素因数が2個ある。
2の素因数を4個、3の素因数を2個、5の素因数を1個に振り分ける

・【4】と【8】で素因数2が合計5個だから、必ず分かれる。
・【3】【6】と【9】も分かれる。
・【5】と【10】も分かれる。
どう振り分けるべきか悩む。。(´~`)
(3、6)の固まりに注意してみる。

聖:3、610、4
光:、2、8、1
聖に3と6、光に9を振り分ける。
そのうえで聖に10、光に5。
2の素因数は4個ずつだから、聖の残りは4しかない。


聖:3、6、8
光:10、2、4、1
10をチェンジしてみた。
聖の2の素因数は3個必要だから、残りは8しかない。

③④
聖:
10、(1、8)
光:3、6、(2、4)
今度は聖に9、光に3と6を振り分ける。
聖に10、光に5とする。
2の素因数はともに残り3個。
1×8=2×4いずれでもいけるので2通りある。


聖:、2、8
光:3、610、1、4
先ほどの5と10をチェンジ。
聖の2の素因数が4個不足だから2×8しかない。
【3】【6】←→【9】、【10】←→【5】の配置変えはこれでおしまい。
計5通り。
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2023年度 栄光学園中学過去問【算数】大問1解説

問題PDF
 3辺の長さが3cm、4cm、5cmの直角三角形ABC(図1)と1辺の長さが2cmの正方形(図2)があります。正方形の対角線の交点を点Oとします。まず、図3のように点OがAと重なるように正方形をおきます。

 この状態から正方形を、向きを保ったまま(回転することなく)動かします(図4)。点Oは、直角三角形の辺上をA→B→C→Aの順に毎秒1cmで動き、再びAに戻ってきたら止まります。
 以下の問では、直角三角形と正方形が重なっている部分の面積(図4の斜線部)について考えます。

(1)
次のときの重なっている部分の面積をそれぞれ答えなさい。
(ア)スタートしてから3秒後
(イ)スタートしてから4秒後
(ウ)スタートしてから5秒後

(2)
重なっている部分の面積が2cm2であるのは、スタートしてから何秒後ですか。
答え方の例にならって、すべて答えなさい。
例:1/2秒から2秒後の間と3秒後のとき
(答え方)1/2~2、3秒後

(3)
重なっている部分の面積が32/75cm2であるのは、スタートしてから何秒後ですか。
すべて答えなさい。


@解説@
(1)(ア)

3秒後は正方形の中心がBにくる。
1辺が1cm、辺の比が3:4:5の直角三角形をつくる
この高さは、1×3/4=3/4cm
重なっている部分()は、1×1-1×3/4÷2=5/8cm2

(イ)

Bから斜辺を1cm進む。
正方形の左側の辺はBAの外側にある。

前図(ア)から右側の辺は、1-3/4=1/4cm
左上の直角三角形の高さは3/5cm、底辺が4/5cm。
重なり部分の台形は、(1/4+8/5)×9/5÷2=333/200cm2

(ウ)

1直線が正方形の中心を通過する→正方形の半分
2×2÷2=2cm2

(2)

(1)ウのように正方形の内部を1直線が
切るような状態になると、半分の2cm2になる。
はじめは1cm移動して、正方形の下の辺がACに接するとき。
ここから正方形の右上の頂点がBCに接するときまで2cm2を保つ。
BO=1+3/4=7/4cm
移動距離OA;BA-BO=3-7/4=5/4cm
1~5/4秒後

正方形の左の辺がBAに接してからスタート。
A~Oの距離;3+5/4=17/4cm
正方形の下の辺がACに接するまで続く。
OC=5/3cm、BO=5-5/3=10/3cm
移動距離A~O;3+10/3=19/3cm
17/4~19/3秒後

正方形の右上頂点がBCに接してからスタート。
移動距離;3+5+4/3+1=31/3cm
ゴールは正方形の左辺がABに接するとき。
移動距離;△ABCの外周-AO=(3+4+5)-1=11cm
31/3~11秒後
まとめると、1~5/4秒後、17/4~19/3秒後、31/3~11秒後。

(3)

正方形が頂点から離れると2cm2、頂点に近づくと重なり部分が小さくなる。
スタートのAが1cm2
Bは上図(1)アより5/8cm2
32/75cm2はこれより小さいのでC付近で起こるはず

OがAC上にある場合を考える。
直角三角形の高さを3×□、底辺を4×□とする
(3×□)×(4×□)÷2=32/75 ←両辺2倍
12×□×□=64/75 ←両辺÷12
□×□=64/(75×12)=16/225
□=4/15

(底辺)4×□=4/15×4=16/15cm
OC=16/15-1=1/15cm
Oの移動距離;3+5+1/15=121/15cm→121/15秒後

もう1つはBC上にある場合。
正方形の左側の辺が先ほどと重なる→中心はOの真上にある
Oから真上に線をひき、BCとの交点をO’とする。
O’C:OC=5:4だから、
O’C=1/15×5/4=1/12cm
O’の移動距離;3+(5-1/12)=95/12cm→95/12秒後
95/12秒後と121/15秒後。
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2023年度 女子学院中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
 2023枚の折り紙をJ、Gの2人で分けるのに、同じ枚数ずつJ、G、G、J、J、G、G、J、J…の順に取っていき、最後にその枚数が取れなかった場合も順番通りの人が残りをすべて取ることにします。例えば、20枚ずつだとJは1020枚、Gは1003枚で、30枚ずつだとJは1003枚、Gは1020枚もらえます。

(1)
23枚ずつ取ると、Jは〔   〕枚もらえます。

(2)
〔   〕枚ずつだとJは1023枚もらえます。ただし、答えは素数です。


@解説@
(1)
ルールの確認。
JGGJを1周とすると、1周は23×4=92枚
2023÷92=21周…91枚
⇒÷92で余りが91ということは、あと1枚あれば22周いけた
⇒最後のJだけ22枚で、JはGより1枚少ない状態にある。
2人の和は2023枚、差が1枚。
和差算で、Jの枚数は(2023-1)÷2=1011枚

(2)
Jは1023枚。
Gの枚数は、2023-1023=1000枚

JとGのどちらで終わったのかがわかれば、
最後の残りを受け取らなかった方の枚数の約数が一度に
取る枚数である

↑全部取ったら満額とする。
周期のはじめのJが残りを取る場合を考える。
手前のJGGJまではJとGの回数が同じ=枚数が等しい。
残りはJが引き受けるのでJの方が多い→ありえる。

Gはすべて満額で1000枚に達したので、一度に取る枚数は1000の約数である
Jは最後の満額で1000枚に達し、残りが23枚になる。
ということは、一度に取る枚数は少なくとも23枚以上
1000を素因数分解すると、1000=2×2×2×5×5×5
最大の素数は、23以上ではない。よって、×!

最初のJが満額で、次のGが残りを取る場合。
満額回数の多いJの方が枚数が多い→ありえる。
Jはすべて満額なので、1回に配る枚数は1023の約数
1023=3×11×31
23以上の素数は31しかない
31枚?

他も検討してみる。2個目のGが残りを取る場合。
JGまで枚数が等しい。
次のGが残りを引き受けると、Gの方がJより多くなる→ありえない×

最後のJが残りを取る場合。
Gの満額回数がJより多いのでありえない。×
したがって、31枚。
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2023年度 甲陽学院中学1日目過去問【算数】大問4解説

問題PDF
さまざまな形をしたマス目に、以下のルールにしたがって、整数を書きます。
・1からマス目の数までの整数を、各マスに1つずつ書く。
・どの行を横に見ても、右のマスほど数が大きくなっている。
・どの列を縦に見ても、下のマスほど数が大きくなっている。

例えば、上のようなマス目Aは、5個のマスからなるマス目なので、1から5までの整数を書きます。
このとき、整数の書き方は5通りです。
次のマス目B、C、Dに整数を書くとき、その書き方はそれぞれ何通りですか。
なお、下のマス目に書きこんで考えてもかまいません。


@解説@
甲陽学院の入試問題は大問6まであります。1個ずつ調べあげるのはNG!
(1)

最小値1の場所が確定する。1の右2マスを考える。
残りの4つから2つの数を選ぶと、すべての数字の位置が確定する
たとえば、(2、4)を埋めると上図のように1通りに決まる。
42
6通り

(2)

この手のタイプの問題は最小値か最大値で攻める
最大値6は不等号の閉じた場所には置けない→上の3通りが考えられる。

6が右上にある場合、残りの5マスに注目すると問題文のマス目Aと同じである!
6が左下にある場合も同様だから、
5×2=10通り

もう1つのパターンも残りの5マスに注目すると、(1)と同じである→6通り
よって、10+6=16通り

(3)

ここも最大数7の配置から考える。
不等号が開いている場所は上の2ヶ所。

残り6マスに注目すると(2)の16通りと同じ。

もう1つのパターンでは6の位置を確定する。
残りの5マスに注目するとマス目A
と同じ!
よって、16+5=21通り
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2023年度 女子学院中学過去問【算数】大問3解説

問題PDF
 A、B、C、D、Eの5つのランプがあります。それぞれのランプにはスイッチがついていて、一度スイッチを押すとランプは点灯し、もう一度押すとランプは消えます。はじめ、すべてのランプは消えています。このスイッチをA→B→C→D→E→D→C→B→A→B→C→…の順に押します。例えば、10回目に押したスイッチはBで、そのときBとEのランプだけが点灯しています。

(1)
スイッチを〔  〕回押したとき、消えていたCのランプは10回目の点灯をします。

(2)
スイッチを150回押したとき、点灯しているランプをすべてあげると〔     〕です。

(3)
スイッチを200回押すまでの間に、点灯しているランプがBとCだけになるのは全部で〔  〕回あります。


@解説@
(1)
A→B→C→D→E→D→C→B→(A→…
9回目でAに戻ってくるので、1周を8回と考える。
1周にCは2回あり、ONとOFFが繰り返される。
10回目のCのONは、9周目+3回
8×9+3=
75回

(2)
A→B→C→D→E→D→C→B→(A→…
留意点は、奇数周と偶数周で結果が異なること
1周の中でA・Eは1回
、B・C・Dは2回押す。
ある周が終わるとき、BCDは必ず消えているが
AとEについては奇数周でON、偶数周でOFFになる

150÷8=18周…6回
偶数周なので、18周目の終わりはすべて消えている
余りの6回を検討。
A→B→C→D→E→D
DだけONからOFFに変わる。
ONのランプはA・B・C・E。

(3)
B・CだけがONになる状態はいつ現れるか。
奇数周ではABCが点灯してしまうので無い。
AとEがONの状態で偶数周に入る。
A→B→C→D→EでAとEがOFF、B・C・DがON。
次のDでBとCだけがONになる。
つまり、偶数周の6回目でBとCだけが点灯する

200÷8=25周
24周目までに偶数周は12周分。BとCだけが点灯するのは12回。
ラストの25周目は奇数周だから無い。
答えは12回。
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2023年度 早稲田中学過去問【算数】大問3解説

問題PDF
 ある中学校の行事「A川歩行」では、A川に沿って数百人の生徒が一列になって一定の速さで歩きます。

 今年は川上の左岸のP地から、A川に垂直にかかった全長800mのB橋を一回だけ渡って、川下の右岸のQ地まで歩きます。
 列の先頭はP地を午前9時30分に出発しました。列の長さは、列の最後尾が歩き始めるときに1.6kmになりました。この列はB橋を渡り始めてから渡り終えるまでに30分かかり、列の先頭は午前11時ちょうどに渡り終えました。B橋を渡り終えるとすぐに広い土手があって、着いた生徒から昼食休憩をとりました。その後、正午にB橋を渡り終えた場所から再び列の先頭が出発し、時速3.6kmで歩きました。このときも、列の長さは1.6kmになりました。列の先頭がQ地に着いたのは午後2時40分でした。
 また、ボートが午前8時55分にQ地を出発しました。このボートは午前9時55分に生徒の列の先頭と出会いました。A川の流れの速さを時速2kmとして、次の問いに答えなさい。

(1)
昼食休憩をとる前の生徒の列の速さは時速何kmでしたか。

(2)
ボートの静水時の速さは時速何kmですか。

(3
ボートはQ地から31km上流にある右岸のR地に停泊して、そこで昼食休憩をとり、
午前11時50分に下流へ向けて出発しました。
ボートが生徒の列の最後尾に追いつくのは午後何時何分ですか。


@解説@
(1)

1.6kmの電車が0.8kmの橋を通過する問題と同じ。
0.8+1.6=2.4kmを30分(1/2時間)で歩くので、2.4×2=時速4.8km

(2)

状況を整理する。
先頭だけの時刻を追うと上図のようになる。
橋の長さ0.8kmはPQ間の距離に含まれないことに注意

P~休憩ポイントまでは、4.8×3/2時間=7.2km
P~橋までは、7.2-0.8=6.4km
橋~Qの距離は、3.6km×8/3時間=9.6km
PQ間の距離は、6.4+9.6=16km

先頭が出発してから25分後にボートと出会う。
その距離は、4.8×25/60時間=2km
ボートは1時間で16-2=14km移動した。
上りの速さが時速14kmで、これに流速の時速2kmを足し、
静水時の速さは時速16km。

(3)
ボートが列の最後尾に追いつく時間を求めるが、
最後尾がB橋を出発した時刻が正午から4/9時間後と変な数字がでてくる(;°;ω;°;)
列の先頭は正午発とキリが良いので、先頭を基準に考えてみる

ボートは午前11時50分にRを発つ。
前問でボートの静水時が時速16kmだったので、下りの速さは時速18km。
正午までボートは18×1/6時間=3km移動している。
列の先頭との差は、31-(3+9.6)=18.4km

↑正午からボートが列の最後尾に追いつくまでの様子。
速さの比が、ボート:列=18:3.6=⑤:①に注目する
時間一定ならば、速さの比は距離の比。
ボートの出発地点から列の先頭地点までの全体を見渡すと、
ボートの移動距離+1.6km=18.4km+列の先頭移動距離
④=16.8km
①=4.2km

列が移動した時間は、4.2÷3.6=7/6時間=1時間10分
正午から1時間10分後である午後1時10分。

@備考@
列の最後尾基準で考えて、正解にたどり着けなかった人もいたと思いますので、
以下、計算過程を残しておきます。

列の最後尾がB橋を出発した時刻は、正午から1.6÷3.6=4/9時間後
この間にボートは、1/6+4/9=11/18時間移動している。
移動距離は、11/18×18=11km
ボートと最後尾との差は、31-(11+9.6)=10.4km
先ほどの速さの比=距離の比=⑤:①を用いる。
④=10.4kmだから、最後尾の移動距離①=2.6km
その時間は、2.6÷3.6=13/18時間
正午から4/9+13/18=7/6時間=70分後→午後1時10分

@余談@
利根川歩行・荒川歩行(早稲田中高)
A川は荒川でしょうか?(´ω`).。0
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2023年度 聖光学院中学過去問【算数】大問2解説

問題PDF
下の図のような、AB=AC=10cm、BC=12cmの二等辺三角形ABCがあります。

はじめに点Pは点Bの位置に、点Qと点Rは点Cの位置にあり、3点P、Q、Rは同時に移動を開始し、点Pと点Qは点Aへ向かって辺上を毎秒1cmの速さで、点Rは点Bへ向かって辺上を毎秒〔 ア 〕cmの速さで移動します。直線QRは常に辺ABに平行であるとき、次の問いに答えなさい。

(1)
〔 ア 〕にあてはまる数を答えなさい。

(2)
三角形APQと三角形QRCの面積について、面積の大きいほうが小さいほうの25倍になるのは、
3点P、Q、Rが移動を開始してから〔 イ 〕秒後です。
〔 イ 〕にあてはまる数として考えられるものをすべて答えなさい。

(3)
3点P、Q、Rが移動を開始してから5秒後の3点の位置をそれぞれP5、Q5、R5とし、
8秒後の3点の位置をそれぞれP8、Q8、R8とします。
直線P55とP88の交点をX、直線P55のとP88の交点をY、
直線P55とQ88の交点をZとします。
このとき、直線AR5の長さは8cmとなります。

①三角形P5XYの面積は何cm2ですか。
②直線YZの長さは何cmですか。


@解説@
(1)

QRは常にABと平行である。
Qの速さは毎秒1cmだから、10秒後にAに着く。
同時にRはBに着く。Rの速さは、12cm÷10秒=秒速1.2cm

(2)

APとQRは平行。
また、PとQは対称的な動きをするのでPQとBC(RC)も平行。
→△APQと△QRCは2角が等しく相似。
面積比1:25→相似比1:5
△QRCが小さい場合、AQ:QC=
QC=10×/=5/3cm→5/3秒後

もう1つは、△APQが小さい場合。
QC=10×/=25/3cm→25/3秒後
5/3秒後と25/3秒後

(3)①
ここから差がつく。

問題文に従って、X・Y・Zを記入する。(間違えないように!)
△P5XYを求めたい。
XとYに関する比が欲しい…

(BはP0、R10にあたる)
85:P5B=3:5
△P85Xと△P8BR8は相似で、P5X=とするとBR8
BR8:R85=2:3だから、R85×3/2=
△P5YXと△R5YR8の相似から、P5Y:YR5

55に補助線。
四角形P5BR55に着目すると、2組の対辺が平行な平行四辺形
55=BR5

5がつく点はそれぞれの△ABCの辺の中点で、
△P555の面積は△ABCの4分の1にあたる
方針;【△ABC⇒△P555⇒△P5XY
△ABCの底辺はBC=12cm、高さはAR5=8cmだから、
12×8÷2÷4×/×/=9/25cm2



YZを1辺とする△YR8Zと相似にあるのは△YP85
対応する辺の長さを調べる。
85=3cm、P5
B=5cm
△P5BR5と△ZR85は相似→ZR8=5×/=3cm
△YR8Zと△YP85の相似比はZR8:P58=1:1
YはP5Zの中点である。

四角形AP5ZQ8に着目する。
ABとQRは常に平行だから、AP5とQ8Zは平行。
5とR5はそれぞれABとBCの中点→P55とAC(P5ZとAQ8)も平行。
2組の対辺が平行だから平行四辺形
5Z=AQ8=2cm
YZ=2÷2=
1cm

@別解@
二等辺三角形P5BR5、ZR85から、P55=5cm、ZR5=3cm
5Z=5-3=2cmでも出せました。
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