2020年度 専修大学松戸中学入試問題【算数】大問7解説

S中学校のT先生とMさんが「11の倍数の見分け方」について会話しています。
あとの各問いに答えなさい。

T先生:Mさん、11の倍数の見分け方を知っていますか?
Mさん:3の倍数や4の倍数なら知っていますが、11の倍数は知りません。
T先生:それは、1けたおきに加えた和どうしの差を11で割るというものです。
 たとえば、〔3817〕の場合、
 1けたおきに加えた和➡3+1=4…(A)、8+7=15…(B)
 (A)と(B)の差➡15-4=11…(C)
(C)が11で割り切れるので、〔3817〕は11の倍数だとわかるのです。
もう一つ例をあげると、〔25487〕の場合、
 1けたおきに加えた和➡2+4+7=13…(A)、5+8=13…(B)
 (A)と(B)の差➡13-13=0…(C)
 この場合も(C)が11で割り切れるので、〔25787〕は11の倍数だとわかります。
Mさん:へぇ~。びっくりしました。
T先生:それでは、さっそく問題です。
 7けたの整数〔2N30958〕が11の倍数になるとき、Nにあてはまる数は何ですか?
Mさん:はい。答えは〔 ア 〕です。
Tさん:正解です。よくできましたね。
Mさん:でも、T先生。どうしてそのようになるのですか?
T先生:それでは、99、9999、999999のように、9だけが偶数個並んだ数は
 11の倍数になることを説明してみてください。
Mさん:はい。999999の場合で説明をすると、
 999999=990000+9900+99
=11×90000+11×900+11×9
=11×(90000+900+9)
=11×〔 イ 〕
 これでどうですか?
T先生:よくできました。
 そうすると、9だけが偶数個並んだ数に11を加えた数も11になりますね。
 ですから、
 99+11=110、9999+11=10010、999999+11=1000010、…
 も11の倍数です。ところで、これらの数の一の位の数字はすべて0ですから、
 これらの数を10で割った数も11の倍数になりますね。
Mさん:つまり、11、1001、100001…のように、2個の1の間に偶数個の0が並ぶような数は
 11の倍数だということですね。
T先生:その通り。
 これらの性質を使うことで、11の倍数の見分け方がわかるのです。
 たとえば、〔3817〕の場合で説明しましょう。
 3817=3000+800+10+7
=1000×3+100×8+10×1+7
=(1001-1)×3+(99+1)×8+(11-1)×1+7
=1001×3-3+99×8+8+11×1-1+7
=11×91×3-3+11×9×8+8+11×1-1+7
=11×(91×3+9×8+1)-3+8-1+7
=11×(91×3+9×8+1)(8+7)-(3+1)…(*)
となります。  の部分は11の倍数ですから、  の部分が11の倍数であれば、
〔3817〕も11の倍数だとわかるのです。
Mさん:なるほど!よくわかりました。

(1)
次の①~④のうち、11の倍数はどれですか。すべて選びなさい。
①773124 ②2701384 ③9999999 ④10000001

(2)
〔 ア 〕、〔 イ 〕にあてはまる数をそれぞれ答えなさい。

(3)
Mさんは家に帰ってから、T先生の説明にならって、
〔25487〕が11の倍数になる理由を考えました。
下の式は、T先生が作った(*)の式と同じ内容のものです。
〔 ウ 〕~〔 オ 〕にあてはまる数をそれぞれ答えなさい。
11×(〔 ウ 〕×2+〔 エ 〕×5+〔 オ 〕×4+8)+(2+4+7)-(5+8)


@解説@
(1)
①奇数番目の位➡4+1+7=12、偶数番目の位➡2+3+7=12、両者の差➡12-12=0
 差が0の場合も11の倍数になる。〇
②奇数番目の位➡4+3+0+2=9、偶数番目の位➡8+1+7=16、両者の差➡16-9=7
 差が11の倍数ではないので違う。×
③9だけが偶数個並ぶと11の倍数。9999999は奇数個なので違う。×
④2個の1の間に偶数個の0が並ぶので当たり。〇
①・④

(2)ア
奇数番目の位➡8+9+3+2=22
偶数番目の位➡5+0+N=5+N
両者の差が11の倍数か0になればいい。
22-(5+N)=17-N
0≦N≦9だから、N=6


中2で習う、整数の証明問題と考え方は同じです。
999999=990000+9900+99
=11×90000+11×900+11×9
=11×(90000+900+9)
=11×〔 イ 〕
イ=90000+900+9=90909
*11の倍数を証明したい場合、11×(整数)の形に変形する。

(3)
少々、問題文のおさらいを入れます(‘Д’)

9が偶数個だと11の倍数になる証明は前問の通りだが、
筆算をかくと視覚的にわかりやすい。

(9が偶数個並ぶ数)が11の倍数なので、
(9が偶数個並ぶ数)+11も11の倍数。
999999+11=1000010 ←11の倍数

÷10をすると桁が1個右にスライドする。
奇数番目の位と偶数番目の位×の和の差が0なので、11の倍数は維持される。

偶数番目の位である10、1000、100000…を(11-1)、(1001-1)、(100001-1)に、
奇数番目の位である100、10000、1000000を(99+1)(9999+1)、(999999+1)に変換。
11、1001、100001、99、9999、999999はすべて11の倍数だから、
残りが11の倍数となれば全体で11の倍数となる
例題の〔3817〕の場合、11×(91×3+9×8+1)+(8+7)-(3+1)
   の部分は〔3817〕の8と7、3と1の和の差をしている。
これが、1桁おきに加えた和どうしの差を11で割れば11の倍数を判定できる理由。

25487
=10000×2+1000×5+100×4+10×8+7
=(9999+1)×2+(1001-1)×5+(99+1)×4+(11-1)×8+7
=11×909×2+2+11×91×5-5+11×9×4+4+11×8-8+7
=11×(909×2+91×5+9×4+8)+(2+4+7)-(5+8)
   の部分が0なので、25487は11の倍数となる。
ウ…909、エ…91、オ…9
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note書いています(*'ω'*)
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