国私立高校入試」カテゴリーアーカイブ

2023年度 都立西高校【数学】大問4解説

問題PDF
 nを1より大きい整数とし、1からnまでの整数を1つずつ書いたn枚のカードがある。これらn枚のカードをよく混ぜて、左から順に横一列に並べてできるn桁の数をAとする。このAについて、以下の【操作】を行う。次の図1から図3は、n=4でAが3421の場合について、それぞれの【操作】1から3を表している。

 今、Aに【操作】を繰り返し行い、一番左に書かれた数が1になったところで【操作】を終了する。また【操作】が終わるまでの回数をN(A)とする。ただし、Aの一番左の数が1であるときは【操作】を行わず、N(A)=0とする。
 例えば、n=4として、Aが3421の場合、【操作】を繰り返し行うと3421→2431→4231→1324となり、N(3421)=3である。
 次の各問に答えよ。

〔問1〕
N(31452)の値を求めよ。

〔問2〕
n=4とする。a、b、c、dは互いに異なる整数で1、2、3、4のいずれかとする。
以下の等式①、②、③が同時に成り立つとき、a、b、c、dの値を求めよ。
ただし、答えだけでなく、答えを求める過程が分かるように、途中の式や考え方なども書け。

①N(abcd)+N(bcda)=N(abcd)
②N(abcd)×N(cadb)=N(abcd)
③N(abcd)=4

〔問3〕
n=5でN(A)≧1とする。
Aに行った【操作】が終了したときの数を調べたところ、12345や14235などは存在した。しかしどんなAで【操作】を行っても、【操作】が終了したときの数で、例えば、13254は存在しなかった。全てのAについて【操作】が終了したときに存在しなかった数を調べたところ、13254も含めて全部で9個の数があることが分かった。
 これら9個の数の中で3番目に大きい数を求めよ。


@解説@
問1
操作を確認する。
一番左に書かれてある数の枚数分、左から取り出して順番を左右入れ替える。
31452→(左3桁を入れ替える)→41352→(左4桁を入れ替える)→53142…
→24135→42135→31245→21345→12345
操作は7回だから、N(31452)=7

問2
西らしい変化球のある問題( ;゚∀゚)
分かってしまえば単純なので、臆することなく挑みたい。

①N(abcd)+N(bcda)=N(abcd)
両辺からN(abcd)を引く
N(bcda)=0
値が0ということは操作をしないので、左端のbは1である。

②N(abcd)×N(cadb)=N(abcd)
両辺をN(abcd)で割る
N(cadb)=1
cad1から操作1回で終了するので、c=4が確定。

③N(abcd)=4
操作回数は4回。
a14dでa=2だと操作が1回で終わってしまうから不適
a=3、d=2
3142→4132→2314→3214→1234◎
a=3、b=1、c=4、d=2

@@

書き方は公式解答を倣ってください。

問3
操作終了時にありえない数字が9個あり、そのうち3番目に大きい数を求める。

手順を逆にして、操作終了直前の数字を考える
12345は12をひっくり返して21345、123をひっくり返して32145。
同様に左4桁を逆にして43215、左5桁(全部)を逆にして54321が可能性として挙げられる。
14235は53241でありうる。
左端からの距離と番号が一致すると、その数は存在する

最も大きい15432はありえない。〇
次点の15423もありえない。〇
15342は左3桁と左4桁がありえる。×
15324は左3
桁で×。15243は左4桁で×。
15234はありえない。〇
3番目に大きいのは15234。
国私立高校入試解説ページに戻る

2023年度 都立西高校過去問【数学】大問1解説

問題PDF
(1)
を計算せよ。

(2)
2次方程式
を解け。

(3)
1から6までの目の出る大小1つずつのさいころを同時に1回投げる。
大きいさいころの出た目の数をa、小さいさいころの出た目の数をbとするとき、
a√b<4となる確率を求めよ。
ただし、大小2つのさいころはともに、1から6までのどの目が出ることも
同様に確からしいものとする。

(4)
下の表は、ある中学校の生徒40人が行ったゲームの得点をまとめたものである。
得点の中央値が12.5点であるとき、x、yの値を求めよ。

(5)
下の図のように、円Pと円Qは互いに交点をもたず、円Pの周上に点Aがある。
点Aにおいて円Pに接し、かつ円Qにも接するような円の中心のうち、
円Pおよび円Qの外部にある円の中心Oを、定規とコンパスを用いて作図によって求め、
中心Oの位置を示す文字Oを書け。ただし、作図に用いた線は消さないでおくこと。


@解説@
(1)

分母の(6-2√5)を2でくくると(3-√5)が現れて約分ができる。
3√2/4

(2)

初手は両辺を6倍。
+2(3-2x)の符号をいじると、-2(2x-3)に変わる
(カッコ外の2にマイナスをかけると、カッコ内の項が入れ替わる)
X=2x-3に置き換えて因数分解。最後は共通因数2でくくる。
x=4/3、2

(3)
√bの最小値√1=1
a√b<4が成り立つaは4未満に限られる。(4×1=4は×)
●a=1
√bの最大値√6、2<√6<

√6の整数部分は2なので、b=6でも1×√6<4が成り立つ。

b=1~6の6通り。
●a=2
√b<2=√4であればいい。
b=1~3の3通り。
●a=3
b=1→3×1
=3 OK!
b=2→√2=1.41421356…(一夜一夜に人見ごろ)
3×1.41=4.23でNG!
1通り

計10通り。
全体は6×6=36通りだから、確率は10/36=
5/18

(4)

40人の中央値は20番目と21番目の平均。
得点が5点刻みで平均が12.5点ということは、
上から20番目は15点、21番目は10点である
(5と20の平均も12.5だが、10点がいるのであり得ない)
15点以上が20人なので、y=20-11=9
x=40-
(2+3+9+11)=15
x=15、y=9

(5)
西の作図は難しい
(´エ`;)

『点Aにおいて円Pと接する』
半径と接線は直交する
PAとAOは一直線になる→円の中心Oは半直線PA上にある。

大問題は『円Qに接する』をどう対処すべきか…。

結果から方針を立ててみる。
仮に円QがBで接すると、半径からAO=BO
Bは所在不明ゆえ頼れないが、BはQO上にある

QOの距離を半直線PA上に移した交点をQ’とする。
同様に半径からQ’O=QO
AO、BOの長さはわからないが、円Qの半径をAからとればQ’の位置がわかる
あとは2点Q、Q’を通る円の作図の問題で、QQ’の垂直二等分線上にOがある。

①半直線PAをひく。
②Aから円Qの半径をとる。
③上の交点とQの垂直二等分線をひく。
①と③の交点がOとなる。
国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 東京工業大学附属科学技術高校過去問【数学】大問6解説

問題PDF
三角形と四角形を組み合わせて作られた立体があり、【図1】はその見取図である。
【図2】から【図5】は、この立体を真上、真下、真正面、右側から見たときの図である。


【図2】では四角形ABFE、DAEI、HCAD、CGBA、【図3】では四角形FGHI、【図4】では四角形HCAD、【図5】では四角形IDAEは正方形である。また【図4】では△AIG、【図5】では△AFHは直角二等辺三角形である。辺ABの実際の長さが3cmであるとき、次の問いに答えなさい。

(1)
この立体の表面積を求めなさい。

(2)
この立体の体積を求めなさい。

(3)
この立体を3点C、H、Iをふくむ平面で2つに分ける。
面FGHIをふくむ側の立体の体積を求めなさい。


@解説@
(1)
ここからキツイんですけど(;`ω´)
AB=3cmしか情報が与えられてないので、他の辺を調べますよ(;`ω´)

回転対称(回したら元の図形とピッタリ重なる)からAB=AC=AD=AE=3cm
真上の図で4つの四角形は正方形→CはGHの中点。
真上の〇と真正面の●は同じ長さか不明でも、図を重ね合わせると真正面のCはAGの中点にくる
AC=3cmだから、CG=3cm
回転対称からCH、DH、DIなども3cm。
四角形ACHDは1辺3cmの菱形で、他3つも合同の菱形である。

残りの辺がとても厄介。。
斜めの3cmしかわかっていないので、これを斜辺とする直角三角形を作成する。

他に使えそうな情報は、真正面の図で△AGIが直角二等辺であること
B・C・D・Eで横に切り取ると、切断面は正方形。
Aから垂線を下ろし、正方形BCDEとの交点をMとする。
Mを通るCDに平行な線をひき、BC、EDとの交点をそれぞれJ・Kとする。

△AJK∽△AGIより、△AJKは直角二等辺三角形。
MはJKの中点だから、右半分の△AMKも直角二等辺
AM=①とするとMK=①(真正面の図でみるとMD=①)
真上の図で△AKEも直角二等辺で、AE=〇√2
立体図から△AMEで三平方AK=〇√3=3cm

AM①=3×①/〇√3cm=√3cm
CE=〇2√2で、これが底面の四角形の1辺であるHIの長さにあたる。
√3×〇2√2=2√6cm
底面の四角形FGHIは1辺2√6cmの正方形である。

Mの真下で底面の正方形との交点をNとする。
MN=AM=①だから√3cm(1階部分と2階部分の高さは共に√3cm
DE=②、√3×②=2√3cm
AK=〇√2→AI=〇2√2、√3×〇2√2=2√6cm
ようやく必要な情報がすべてそろった(;´・ω・)

立体の表面積は、2√6×2√6+2√3×2√6÷2×4+2√6×√3×4÷2
=24+24√2+12√2
24+36√2cm2

@余談@

このアングルでは見にくいですけど、△AGIと△AHFは合同の直角二等辺で、
四角錘AーFGHIは1辺がすべて2√6の正四角錘である。
・・AH=2√6なのだから、菱形を縦に割った△ACHは△DHIと合同で、
正方形FGHI+△DHI×12
=(2√6)2+2√6×√3÷2×12
=24+36√2cm2でもいけた。

(2)

2階部分の正四角錘AーBCDEを十字に4分割する

その4分の1である三角錐A―MDEをひっくり返して下の部分にあてはめる。
これをもう3箇所行うと、求積すべき立体は直方体になる!
先ほど底面積は24cm3と出したので、24×√3=24√3cm3

(3)

C・H・Iを含む切断面とABとの交点をOとする。
切断面の真横から見た図形は五角形であり、縦2√3cm、横2√6cmの長方形を4分割すると、
Oの位置がABの中点にあると見えやすい。

面ACEで分割する。
立体ACE―DHIは斜めに傾いているが、底面△DHI、高さ√6cmの柱体とみなせる。
また、三角錘OーACEにおいて、底面の△ACEは△DHIと等しく、高さは√6/2cm。
2√6×√3÷2×√6+2√6×√3÷2×√6/2÷3
=7√3cm3
求めたい立体は反対側なので、24√3-7√3=17√3cm3
国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 東京工業大学附属科学技術高校過去問【数学】大問5解説

問題PDF
【図1】のように、正十二角形ABCDEFGHIJKLがあり、
対角線AGの中点をOとするとき、OA=1cmである。このとき、次の問いに答えなさい。

(1)
△OABの面積を求めなさい。

(2)
【図2】は、【図1】の正十二角形に点Aを中心として線分ADの長さを半径とする円を
かき加えたものである。影をつけた部分の面積を求めなさい。

(3)
【図3】は、【図1】の正十二角形に点Aを中心として、線分AC、AD、AEの長さを半径とする3つの円をかき加えたものである。影をつけた部分の面積の和を求めなさい。


@解説@
(1)

∠BOA=360÷12=30°
Bから垂線をひくと、辺の比が1:2:√3の直角三角形があらわれる
△OABの底辺をOAとしたときの高さは、1÷2=1/2
cm
△OABの面積は、1×1/2
÷2=1/4cm2

(2)

曲線DJを弧とする扇形をつくる
A・D・G・Jは正十二角形の頂点2個飛ばし。
回転対称から四角形ADGJは正方形→∠DAJ=90°
Oを復元すると、直角三角形OADの辺の比1:1:√2
から半径AD=√2cm
扇形ADJの面積は、√2×√2×π×1/4=π/2cm2

残りの部分は正十二角形から正方形ADGJをひいて×4、これを÷2をすると×2になる
正十二角形の面積は、(1)の△OAB12個分で1/4×12=3cm2
×2={3-(√2)2}÷2=1/2cm2
したがって、求積すべき図形の面積は、π/2+1/2=
(π+1)/2cm2

(3)

なんかもうヤバイし、ずっと見てると気分悪くなってくる(´Д`|||)
正解者はほとんどいないと思うので本番では捨てましょう。
曲線は扇形の弧にしないと求まらないので、扇形AEIを作図する

正六角形ACEGIKを6分割した正三角形を描いてみた
左が曲者なので、△EFGと△GHIを△ABCと△KLAへお引越し
それぞれ正十二角形の1辺を等辺とする合同な二等辺三角形である。

2つに狙いを定める。
小さい正三角形の1辺は1cm。その高さは√3/2cmで、AE=√3/2×2=√3cm
△AEIは正十二角形の頂点3個飛ばしだから正三角形。∠EAI=60°、EI=√3cm
AG=2cmで、AGとEIは直交する。
×2=四角形AEGI-扇形AEI
=2×√3÷2-√3×√3×π×1/6
=√3-π/2cm2

は先ほど求めたところ。
残りの部分は(2)で求めた図形から扇形ACKを引けばいい

(π+1)/2-1×1×π×1/3
=(π+3)/6

したがって、求積すべき図形の面積は、
√3-π/2+(π+3)/6
=1/2+√3-π/3cm2
国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 東京工業大学附属科学技術高校過去問【数学】大問3解説

問題PDF
 ある製品を作るとき、30000円の固定費と1個あたり180円の原材料費の合計が経費としてかかる。また、この製品を1個360円で販売すると300個売れるが、価格を360円からx円下げると販売個数は300個から5x個増える。この製品をすべて販売したとき、経費は

 (経費)=(固定費)+(1個あたりの原材料費)×(販売個数)

であり、利益は

 (利益)=(価格)×(販売個数)-(経費)

と表される。消費税は考えないものとして、次の問いに答えよ。

(1)
価格をx円下げたときの経費は( ア )x+( イ )円になる。
ア、イにあてはまる値をそれぞれ求めなさい。

(2)
価格を100円下げたときの利益を求めなさい。

(3)
利益が10000円であったとき、価格を何円下げたかを求めなさい。


@解説@
(1)
(経費)=(固定費)+(1個あたりの原材料費)×(販売個数)
固定費…3万円
1個あたりの原材料費…180円
販売個数…300+5x個
経費=30000+180(300+5x)=900x+84000                                                                                                                                                                     ア…900、イ…84000

(2)
(利益)=(価格)×(販売個数)-(経費)
価格…360-x円
販売個数…300+5x個
経費…900x+84000
x=100を代入すると、
(360-100)×(300+5×100)-(900×100+84000)
=260×800-174000
=208000-174000
34000円

(3)
(価格)×(販売個数)-(経費)=(利益)
(360-x)(300+5x)-(900x+84000)=10000
桁が大きいけどやるしかない(;`ω´)
108000+1800x-300x-5x2-900x-84000=10000
5x2-600x-14000=0
2-120x-2800
=(x+20)(x-140)=0
x>0より、x=140
140円
国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 国立高等専門学校(高専)過去問【数学】大問4解説

問題PDF
図1は、2つの入力a、bと2つの出力x、yを備えた計算装置(ユニット)で、
入力a、bの値に対し、出力x、yの値はそれぞれa+b、abとなる。

図2のように、前のユニットの出力x、yが次のユニットのそれぞれ入力a、bとなるように
3つのユニットを連結して、計算プログラムAを作った。

また、図3のように、前のユニットの出力xが次のa、bとなるように
3つのユニットを連結して、計算プログラムBを作った。
なお、プログラムA、Bともに、ユニット1の入力a、bの値は、整数に限るものとする。

図4、図5は、プログラムA、Bのそれぞれについて、
ユニット1の入力がa=1、b=1の場合の各ユニットの状態を表したものである。

このとき、以下の空欄を埋めなさい。
(1)
プログラムAにおいて、ユニット1の入力がa=1、b=3のとき、
ユニット3の出力はx=〔  〕、y=〔  〕である。

(2)
プログラムAにおいて、ユニット1の出力xの値が1で、ユニット3の出力がx=-3、
y=2のとき、ユニット1の入力で、a<bであるものは、a=〔  〕、b=〔  〕である。

(3)
プログラムBにおいて、ユニット1の入力がa=1で、ユニット3の出力yの値が64のとき、
ユニット1の入力bの値は〔  〕または〔  〕である。

(4)
プログラムBにおいて、ユニット1の入力がa=1、b=2のとき、
ユニット2、3のどちらにおいても出力x、yについて、y=〔  〕/〔  〕x2が成り立つ。


@解説@
(1)

上が和、下が積。
ユニット3では、x=19、y=84

(2)

ユニット1の出力x=1としてマスを埋めていく。
a+b=1 …①
2ab+1=-3
ab=-2 …②

①と②で連立。
あてはめてしまった方が早いが…ちゃんと計算すると、
①より、a=1-b
これを②に代入して、
b(1-b)=-2
2-b-2
=(b-2)(b+1)=0
b=-1、2
①の式に照らして、
b=-1のとき、a=2
b=2のとき、a=-1
a<bから、a=-1、
b=2

@@
aとbは整数だから、ab=1×(-2)=(-1)×2=-2
a<bからa=-1、b=2

(3)

64からさかのぼる。
yは積。ユニット3では□×□=64だから、□=8
xは和。ユニット2では□+□=8だから、□=4
ユニット1では、1+b=4
b=3

もう1つは、bは『整数』なので、-8×(-8)=64もありえる
1+b=-4
b=-5
したがって、b=
3、-5

(4)

マスを埋めていく。
y=ax2に(x、y)=(6、9)を放り込むと、
9=36a
a=1/4

@余談@

図形で描くとこうなります。
xを正方形1辺の長さとすると、x2は正方形の面積で、
正方形4つ分がyの値だから、y=1/4x2になる。
国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 都立西高校過去問【数学】大問4解説

問題PDF
A組、B組、C組、D組、E組、F組、G組、H組の8クラスが、
種目1、種目2、種目3の3種目でクラス対抗戦を行う。
全クラスが、3種目全てに参加し、3種目それぞれで優勝クラスを決める。
各生徒は、3種目のうちいずれか1種目に出場することができる。

(1)
種目1、種目2は、8クラスが抽選で下の図1の①、②、③、④、⑤、⑥、⑦、⑧のいずれかの箇所に入り、①と②、③と④、⑤と⑥、⑦と⑧の4試合を1回戦、1回戦で勝った4クラスが行う2試合を準決勝、準決勝で勝った2クラスが行う1試合を決勝とし、決勝で勝ったクラスが優勝となる勝ち残り式トーナメントで試合を行い、優勝を決める。


[1]下の図2は、図1において、A組が①、B組が④、C組が⑤、D組が⑧の箇所に入った場合を表している。図2において、1回戦の試合の組み合わせは全部で何通りあるか。

[2]種目1、種目2の試合は、それぞれ1会場で1試合ずつ行い、最初の試合は同時に始めるものとする。種目1、種目2の試合が、次の【条件】を満たすとき、種目1の1試合の試合時間は何分か。ただし、答えだけでなく、答えを求める過程が分かるように、途中の式や計算なども書け。

【条件】
〔1〕(種目1の1試合の試合時間):(種目2の1試合の試合時間)=2:3である。
〔2〕種目1、種目2とも、試合と試合の間を5分あけ、最初の試合が始まってから
 決勝までの全ての試合を続けて行う。
〔3〕種目2の5試合目が終了するとき、同時に種目1の決勝が終了する。

 

(2)
種目3では、各クラス4人が1周200mのトラックを、走る順番ごとに決められた周回数を走り、次の人にタスキを渡す駅伝を行い、優勝を決める。

上の表1は、第1走者、第2走者、第3走者が走る周回数を表している。

B組が、種目3に出場する各クラスの選手の速さや走る順番を分析したところ、
A組が優勝候補であった。

上の表2は、B組がA組に勝つ方法を考えるために、A組、B組の第1走者、第2走者、第3走者の速さをまとめたもので、aには、B組の第2走者の速さがあてはまる。

A組、B組の第4走者の速さを調べると、B組の第4走者が不調のときでも、第3走者から第4走者に【時間差1】でタスキを渡せば、B組は逃げ切ってA組に勝て、B組の第4走者が好調なときは、第3走者から第4走者に【時間差2】でタスキを渡せば、B組は逆転でA組に勝てる。
B組の第3走者が、【時間差1】から【時間差2】までの時間差で第4走者にタスキを渡すためのB組の第2走者の速さaの値の範囲を、不等号を使って〔  〕≦a≦〔  〕で表せ。

時間差1】
A組が第3走者から第4走者にタスキを渡すより12秒早く
B組が第3走者から第4走者にタスキを渡す。

時間差2
A組が第3走者から第4走者にタスキを渡すより18秒遅く
B組が第3走者から第4走者にタスキを渡す。


@解説@
(1)[1]
残りの4チームが空いている場所に入る。
4つの順列で、44=24通り

[2]
求めたいものを文字に置き換え、方程式を立てる。
短時間で条件を整理して解答するのは厳しいか。

種目1の試合時間をx分、種目2の試合時間をy分とする
〔1〕より、x:y=2:3
外項と内項の積で、3x=2y
y=3/2x …①

もう1つは、〔3〕種目1の決勝終了時間=種目2の5試合目終了時間
インターバルの数は【試合数-1】で、種目1の試合数は7試合。
種目1の決勝終了時間は、7x+5×(7-1)=7x+30分後
種目2の5試合目終了時間は、5y+5×(5-1)=5y+20分後
7x+30=5y+20
7x+10=5y ←2倍してみる
14x+20=10y …②

①を②に代入すると、
14x+20=10×(3/2x)
14x+20=15x
x=20
種目1の試合時間は20分。

(2)
最後の最後で条件文が長くて複雑(´°ω°`;)


走者ごとで周回数が違うので気をつけましょう
(*’ω’*)💢

これを異なる速さでひたすら割って時間を出す…。
第1走者:A…2000÷250=8分、B…2000÷240=25/3分=8分20秒
第2走者:A…1200÷240=5分
第3走者:A…1800÷250=36/5分=7分12秒、B…1800÷240=15/2分=7分30秒

A組の合計タイムは、8:00+5:00+7:12=20分12秒
ここで【時間差】を考慮する。
これより12秒早く18秒遅いから、B組の合計タイムは20分~20分30秒の範囲
B組の第1走者と第3走者の合計は、8:20+7:30=15分50秒だから、
B組の第2走者は、20:00-15:50=4分10秒(25/6分)より遅く、
4:10+0:30=4分40秒(14/3分)より早い。

速さaの範囲は、
1200÷14/3=分速1800/7m以上、1200÷25/6=分速288m以下。
1800/7≦a≦288

@@@@
問題の長文化&処理の複雑化は共通テストを意識しているのだと思うけど、
内容は専ら算数で解けるもので何より面倒臭さが際立ち、いまいち出題意図が不明…(´~`)
何かご意見がある方は、下のコメント欄かお問い合わせよりお知らせください。

国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 都立国立高校過去問【数学】大問4解説

問題PDF
下の図1に示した立体ABCD―EFGHは、1辺の長さが8cmの立方体である。
辺EFおよび線分EFをFの方向に延ばした直線上にある点をPとする。

(1)
下の図2は、図1において、点Pと頂点B、頂点Bと頂点G、
頂点Gと点Pをそれぞれ結んだ場合を表している。
 
①点Pが辺EF上にあり、立体P―BFGの体積が立体ABCD―EFGHの体積の1/10倍になるとき、EPの長さは何cmか。

②下の図3は、図2において、EP=4cmのとき、線分BG上にあり、頂点B、頂点Gのいずれにも一致しない点をQとし、点Pと点Q、頂点Cと点Qをそれぞれ結んだ場合を表している。
PQ+QCの長さが最も短くなるとき、△PQGと△BQCの面積の和は何cm2か。
ただし、答えだけでなく、答えを求める過程が分かるように、図や途中の式などもかけ。

(2)
下の図4は、図1において、EP=24cmのとき、辺CD、辺AE、辺FGの中点をそれぞれL、M、Nとし、辺CG上にあり、頂点C、頂点Gのいずれにも一致しない点をIとし、点Mと点N、点Nと点P、点Pと点M、点Lと点M、点Lと点N、点Lと点P、点Iと点M、点Iと点L,点Iと点Pをそれぞれ結んだ場合を表している。
立体N―LMPと立体I―LMPの体積が等しいとき、IGの長さは何cmか。


@解説@
(1)①

立方体の体積を1とすると、三角柱ABC―EFGは1/2。
三角錐B―EFGは、1/2×1/3=1/6
三角錘B―PFGは1/10で、これは三角錘B―EFGの1/10÷1/6=3/5倍

2つの三角錘は高さBFと奥行きFGが共通なので、
体積比は横の長さであるEF:PFに相当する。
つまり、EF=⑤とするとPF=③で、EP=②となる。
EP=8×②/⑤=16/5cm



最短距離だが、面BCGと面BPGが変に曲がっておる(;`ω´)
△BCGは正方形BFGCの半分だから直角二等辺三角形。
△BPGはどうか。
ここで△BPFと△GPFに着目すると、
∠BFP=∠GFP=90°、BF=GF=8cm、共通辺PFより、
2辺とあいだの角が等しいので△BPF≡△GPF
BP=GPだから、△BPGは二等辺三角形である。
△BPFで三平方→BP=GP=4√5cm

四角形BPGCは、2つの二等辺三角形を合わせた図形。
CPを対称の軸とすると左右対称であり、BG⊥CP、BQ=GQ
△CQGは辺の比が1:1:√2の直角三角形だから、CQ=GQ=4√2cm
△PQGで三平方→QP=4√3cm

△PQG+△BQCは四角形BPGCの半分である。
対角線が直交するので菱形の面積に倣って、
8√2×(4√2+4√3)÷2÷2
=16+8√6cm2

(2)
これは難しいよ!< `∀´ >

三角錘N―LMPと三角錘I―LMP。
底面は△LMPで共通。
2つの三角錘の体積が等しいから、等積変形でIとNは面LMPからの距離がそれぞれ等しい
IN//面LMPがいえる。まずはこれを見抜けるか。

求めたいのはIG。
△INGの各辺と平行な3直線からなる三角形は、△INGと相似にあたる
相似図形をどこにつくるべきか。斜辺INをポイントにすると‥

Lを通るINに平行な線をひき、MPとの交点をR
IG//LS、NG//RSとなるようなSをつくる

IN//面LMPだから、面LMP上にあり、かつINと平行であるLRはMPと交わる。
また、Lは
DCの中点と位置がはっきりしており、
RS=8cmから、△LRSと△INGの相似比はRS:NG=8:4=2:1が利用できる。

LSの長ささえわかれば、それに対応するIGがわかる。

今度は手前で相似図形をつくる。
Rから垂線をひき、EPとの交点をTとする。
LがDCの中点⇒TはEFの中点。
△MPE∽△RPTより、RT=4×20/24=10/3cm
LS=8-10/3=14/3cm
相似比は2:1だから、IG=14/3÷2=7/3cm
国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 都立西高校過去問【数学】大問3解説

問題PDF

上の図1で、△ABCは、AB=ACの二等辺三角形である。
点Dは、線分BCをCの方向に延ばした直線上にある点である。
頂点A、頂点B、点Dを通る円を円Oとする。
点Eは、円Oの内部または円周上の点で、直線BCについて頂点Aと同じ側にあり、
2点C、Dからの距離が等しい点である。
点Aと点D、点Cと点E、点Dと点Eをそれぞれ結ぶ。

(1)

上の図2は、図1において、点Eが円Oの内部にあり、
頂点Cが点Oに一致するとき、線分CEをEの方向に延ばした直線と円Oとの交点をFとし、
頂点Bと点Fを結んだ場合を表している。
AC:CE=√2:1のとき、∠ABFの大きさは何度か。

(2)

上の図3は、図1において、点Eが円Oの内部にあり、BC:CD=2:1、
∠BAC=∠CEDとなるとき、線分ADと線分CEとの交点をG、
線分DEをEの方向に延ばした直線と円Oとの交点をHとし、
頂点Aと点Hを結んだ場合を表している。
四角形ABDHと△GCDの面積の比を最も簡単な整数の比で表せ。

(3)

上の図4は、図1において、BC=CD、∠BAC=∠CEDとなる場合を表している。
点Eは、円Oの周上にあることを証明せよ。


@解説@
(1)
角の情報が見当たらない。

AB=AC、円の半径から△ABCは正三角形→∠ABC=60°
AC:CE=√2:1
√2と1といえば、どこかに直角二等辺三角形があると予想する。
半径でCD=√2、△CDEの辺は
1:1:√2で直角二等辺三角形→∠ECD=45°
△BCFは二等辺三角形。
外角定理を適用して、∠FBC=45÷2=22.5°
∠ABF=60-22.5=37.5°

(2)

△ABCと△ECDは二等辺三角形。
おのおのの頂角が等しいので、底角()も等しい
2角が等しく、△ABC∽△ECD。
AC:ED=②:①
また、∠ACB=∠EDCの同位角が等しいからAC//HD

・・なんとなく、AHとBDも平行っぽい・・。
これをどうやって説明すべきか。

ここで円に注目する。
四角形ABDHは円に内接しており、内接四角形の内角はその対角の外角に等しい
∠ABD()を上図のように移動させ、等しい錯角からAH//BD
2組の対辺が平行ゆえ、四角形ACDHは平行四辺形である。

△ACG∽△DEGより、AG:GD=2:1

△GCDの面積をとすると、△ACG=
ADは平行四辺形ACDHの対角線で、△ACD=△DHA=
BC:CD=△ABC:△ACD=2:1から、△ABC=
したがって、四角形ABDH:△GCD=12:1

(3)

△ABCと△ECDは頂角が等しい二等辺三角形。
→おのおのの底角()が等しい。
BC=CDと合わせ、一辺と両端角が等しいので合同

AB=AC=EC=ED
AEを結ぶ。
四角形ABDEが円に内接すると指摘できれば、
点Eは円Oの周上にあるといえる。

∠ABC=∠ECDより、同位角が等しいのでAB//EC。
錯角で∠BAC=∠ECA(
2辺とあいだの角が等しいから、△ABC≡△CAE(≡△ECD)

対応する角で、∠CEA=
△ABCの内角から、=180°
∠ABD+∠DEA=+()=180°
対角の和が180°だから四角形ABDEは円Oに内接するので、
点Eは円Oの周上にある。

@別解@

公式解答では、△ABC≡△ECDを指摘したあとでBEを結び、
2辺とあいだの角から△ABD≡△EDB
対応する角で∠BAD=∠DEB
AとEは直線BDについて同じ側にあることから、
円周角定理の逆を使ってEが同一円周上にあると証明しています。

国私立高校入試解説ページに戻る

2022年度 都立西高校過去問【数学】大問1解説

問題PDF
問1
を計算せよ。

問2
2次方程式
を解け。

問3

上の図1のように、0、2、4、6、7、8の数が1つずつ書かれた6個のボールが入っている袋Aと、1、2、3、5、7、9の数が1つずつ書かれた6個のボールが入っている袋Bがある。2つの袋A、Bから同時にそれぞれ1個のボールを取り出す。袋Aから取り出されたボールに書かれた数をa、袋Bから取り出されたボールに書かれた数をbとするとき、が有理数となる確率を求めよ。ただし、2つの袋A、Bそれぞれについて、どのボールが取り出されることも同様に確からしいものとする。

問4
aを整数とする。
次のaを含む8個の整数の中央値をMとする。
 
a、25、26、27、30、31、32、35
このとき、Mの取り得る値は何通りあるか。

問5

上の図2は、線分AB上の点をPとし、線分ABを直径とする半円を、折り返した弧と線分ABが点Pで接するように1回だけ折り、できた折り目を線分QRとしたものである。
解答欄に示した図をもとにして、線分QRを定規とコンパスを用いて作図せよ。ただし、作図に用いた線は消さないでおくこと。


@解説@
問1

初iPadで書いてみたのですが慣れない|-`)…
3√3で通分。分数をつなげるときは符号に注意!
-2√6/9

問2

最初は小数で統一しました。
解の公式はb=2b’を使って、x=(1±√19)/2

問3
ボールの取り出し方は6×6=36通り
が有理数となる組み合わせを探していくが、骨の折れる作業(;`ω´)
地道にあてはめていくのが確実だが、36個もパターンがあるので時間との闘いになる。

有理数→根号を外す
●a=0
aが0だと、√b/√b=1で有理数。
袋Bは何でもよいので6通り。
●aとbが同数
同数の場合、√b/2√b=1/2で有理数。
(a、b)=(2、2)(7、7)
●0以外の平方数
平方数であれば根号が外れて有理数になる。
a=4しかない。b=1、9
●〇√〇に変換して根号の中が同数
もう1つが曲者。
8=2√2と変換すれば、根号の中が全て2となり、
同数のパターンと同様に有理数になる。
*√2/(2√2+√2)=1/3
(a、b)=(8、2)
以上、11通り。
確率は11/36。

問4

8個の中央値Mは4
番目と5番目の平均値。
aが4番目になるのは27から。(25・26・27・27
aが5番目になるのは31まで。(25・26・27・30・31・31)
27~31の5通り。

問5
この作図はなかなかの難度だと思う。

折り返しなのでQRを対称の軸とすると、Pに対応するP’は弧AB上のどこかにある。
PP’の垂直二等分線がQRなので、P’を作ろうとしたいが・・

解答用紙の図ではP’の位置が特定できない!<# `Д´>
QRのためにP’を探りたいが、P’を特定にするにはQRが必要という板バサミ。

そこで別の方向から攻めてみる。
半円を円にしてみよう。
P以外で折り返せるものといえば
QRを対称の軸として左上に円を作成する。
赤い円(弧QR)⇒弦QRの順に描いていく


青い円の中心OはABの垂直二等分線で決まる。
赤い円の中心O’はどうするか?
『折り返した弧と線分ABが点Pで接する
円O’は接線ABと接点Pで接している
半径と接線の関係は垂直だからO’P⊥AB

①ABの垂直二等分線。中心Oがでる。
②Pを通る垂線。垂線上にO’がある。
③2つの円の半径は同じ。半径AOの長さをとってPから長さを移す。中心O’がでる。
④弧ABと2点が交わるように、O’からグルっと弧を描く。
⑤2つの交点QRを結ぶ。
国私立高校入試解説ページに戻る