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素数とは、1とその数自身以外に約数をもたない2以上の整数のことです。
いま、1からある数まで、整数が並んでいます。
この整数を次の【規則】にしたがって1つずつ順に消していきます。
【規則】
① 最初に1を消します。
② 素数である2を残して、以降の2の倍数を小さい順に消していきます。
③ 残った数について、素数である3を残して、
以降の3の倍数を小さい順に消していきます。
④ 残った数について、素数の小さい順に同様の操作(その素数を残して、
以降のその数の倍数を小さい順に消していく)を行い、消せる整数がなくなるまで続けます。
例えば、1から25までの整数が並んでいるときは、最初に1を消し、
次に4、6、8、…、24をこの順に消し、次に9、15、21をこの順に消し,最後に25を消します。
(1)
1から50までの整数が並んでいるとき、最後に消す整数を求めなさい。
(2)
1から150までの整数が並んでいるとき、最後に消す整数を求めなさい。
また、その整数は最初から何番目に消しますか。
(3)
最後に消す整数が2021となるのは、1から【 】までの整数が並んでいるときです。
【 】にあてはまる最も大きい整数を求めなさい。ただし、2021=43×47です。
@解説@
(1)
最初は2以外の2の倍数を消す。
次に3以外の3の倍数を消す。
このとき、3の倍数かつ2の倍数はすでに消えているので、
奇数の3×3、3×5、3×7…3×15が消える。
次に2の倍数ではなく、3の倍数でもない5の倍数が消える。
5×5、5×7
次に上のどれでもない7の倍数が消える。7×7
次の素数は11だが、11×11=121は50を超えるので不適。
最後に消すのは49
(2)
ある素数の倍数から順に消すとき、最初に消えるのは、ある素数の平方数であった。
150以下の最大の平方数は12×12=144
つまり、12以下の最大素数である11の倍数を最後に消していく。
11×121、11×13=143
最後に消す整数は143
何番目に消すかは、小さい数から数えていく。
最初に1を消す。忘れない。1個
●2の倍数
2×2、2×3…2×75
2×1は残すから、75-1=74個消える。
●3の倍数
3×3、3×5…3×49
【3×1…3×50】から奇数だけを抜き出して3×1は残すから、
50÷2-1=24個
●5の倍数
5×5、5×7、5×11、5×13、5×17、5×19、5×23、5×25、5×29
計9個
(*基本的には5以上の素数が連なるが、5の平方数25に注意!)
●7の倍数
7×7、7×11、7×13、7×17、7×19の5個
●11の倍数
11×11、11×13の2個
1+74+24+9+5+2=115番目
143・115番目
(3)
2021=43×47ということは、2021は43の段で消える。
●43の段
43×43、43×47(2021)
次の43×53=2279以上だと、最後に消す整数が2279になるので不適。
→2278以下である。
●47の段
43の次の素数は47
47×47=2209以上だと、最後に消す整数が2209になるので不適。
→2208以下
条件に合う最大の整数は2208
@エラトステネスの篩@
本問は、素数の発見法であるエラトステネスの篩を題材にする。
ある整数までの整数のうち、1を除いて小さい素数の倍数から順に消していくと、
残った数がある整数までの素数になる。
人間の手では難しいが処理手順がシンプルなので、コンピュータで最適化した処理をすれば、
膨大な数でない限り、素数を素早く抽出することができる。
エラトステネスはヘレニズム時代(古代ギリシャ~ローマ帝国時代のはざま)の数学者・天文学者。
今から2000年以上前に考案された方法を用いて、10億までの素数であれば数秒で抜き出せる。
(2)150までの素数は35個。
残った数が35個だから消した数は、150-35=115個
最後の143は115番目に消す。


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