スポンサーリンク

2025年度 北海道公立高校入試問題過去問【数学】解説

問題PDF

大問1(小問集合)

(1)①
9×(-6)
=-54


-8+5÷1/3
=-8+15
=7


(-√6)2+4
=6+4
=10

(2)
(x-2)(x-5)=0
x=2、5

(3)

平行四辺形の対辺は等しいから、AC=BD=3
Dのx座標…-2+3=1
Dのy座標はBと同じ-2。
D(1、-2)

(4)
7x-y=4
y=7x-4

(5)

76人の中央値は38番目と39番目の平均。
ありがたいことに累積度数が提示されている。
累積度数…その階級までの度数の合計。
38番目が3冊、39番目が4冊だから、中央値は3.5冊

(6)

立面図は正面からみた図、平面図は上からみた図。
曲面であっても長方形になる。四角柱と円柱。
ア、ウ

大問2(データの活用)

(1)
大数たいすうの法則…試行回数を増やしていくほど、
ある事象が発生する割合が一定の値に近づいていく。
赤玉は5個中3個→確率は3/5=相対度数0.6
操作を繰り返すたびに、赤玉が出る相対度数のバラツキは小さくなり、0.6に近づく。

(2)①
答案では求め方も書く。
取り出した30個のうち、赤玉の個数は12個。
箱の中にある赤球もこれと同じ割合であると推定する。
500×12/30=200個

@@

公式解答より。あまり批判はしたくないのですが冗長な書き方です。
標本調査の本質は、調査対象の母集団とその一部のデータである標本での割合を同じとみなして、
母集団の状況を推し量ること。500×12/30という式にもその意味は暗に含まれているので、
既約分数2/5まで明示しなくても正答です。採点基準②は式だけでOK。
標本調査の小問は多くの都府県でも出題しますが、解答は記入のみです。



四分位範囲=第3四分位数(Q3)-第1四分位数(Q1)
箱が短くなる→四分位範囲は小さくなっている。①=小さく
Aの割合→箱の中(母集団)での赤玉の割合(0.3)
Bの割合→取り出した玉(標本)での赤玉の割合
標本の数が少ないと実際の割合0.3とズレが生じやすい。
標本の数を多くすると、実際の割合0.3に近づいていく
①…イ、②…Bの割合がAの割合に近づく


大問3(数量変化)

(1)①
y=1/2x2にy=32を代入。
32=1/2x2
2=64
0≦x≦20より、x=8

8秒後


答案では計算も書く。
グラフ上のx=4とx=8の点を結んだ直線の傾きが4~8秒後の平均の速さである
y=ax2において、xの値がp→qに増加するときの変化の割合はa(p+q)

1/2×(4+8)=6
秒速6m

@@

注釈に『論理的に正しい場合は正答とする』とあるので、先のやり方でも正答です。
ただ、その場合はどのような2点刻みになるか不明。。
平均の速さは他都府県でも出題されますが、記述形式では出されません。
記述で出すほどの意義はあったのか疑問です。

(2)
答案では計算も書く。

自転車が完全に電車に追い越される→x≧20でy座標の差が48
1/2x2-10x=48
2-20x-96
=(x+4)(x-24)=0
x≧20より、x=24

24秒後

大問4(平面図形)

(1)①
△FCEの内角より、∠FCE=180-(90+70)=20°



●ユウコ●
①頂点Cを中心として辺BCを半径とする円を描き、ADとの交点がE。
②∠BCEの二等分線をひき、ABとの交点がF。
●ジュン●
①は同様。
②BEの垂直二等分線をひき、ABとの交点がF。
△BCEはBC=ECの二等辺三角形。
頂角Cの二等分線は底辺BEを垂直に二等分する。
また、底辺BEの垂直二等分線は頂角Cを通る。
CFを対称の軸とした線対称で、BとEは対応する点である。
ア…C、イ…BC
ウ…BEの垂直二等分線、エ…二等辺三角形

(2)
△AGH∽△DIGの証明。

長方形の内角から、∠GAH=∠IDG=90°
∠IGH=90°
∠AGH=とする。
△AGHの内角から、∠AHG=180-(90+)=90-
∠DGI=180-(90+)=90-
∠AHG=∠DGI
2角相等で∽

大問5(総合問題)

(1)①

Pは秒速2cmでA→B→C→Dの順に動く。
底辺ADは一定。A→Bは高さが伸びて面積増加。
B→Cは等積変形で面積一定。C→Dは高さが縮んで面積減少、0になる。



△ABPの面積…6×6-20=16cm2
BPの長さ…16×2÷6=16/3cm
Pが動いた距離…6+16/3=34/3cm
Pは秒速2cmだから、34/3÷2=17/3秒後

(2)
答案では求め方も書く。

△EBFは辺の比が3:4:5の直角三角形→EF=5cm
Qが動く最大値は、6×2×4=48cm
辺CD上にQが止まる距離は、10~16cm、32~38cm
●(10~16cm)
Pは秒速4cmだから、サイコロの和は3・4
和3→(1、2)(2、1)
和4→(1、3)(3、1)(2、2)
●(32~38cm)
サイコロの和は8・9
和8→(2、6)(6、2)(3、5)(5、3)(4、4)
和9→(3、6)(6、3
)(4、5)(5、4)
計14通り。全体は6×6=36通りだから、確率は14/36=
7/18


●講評●
他県より易問率が高い。記述問題の採点基準は見直すべき。
大問1
配点34点。いずれも基本問題。
(2)すでに因数分解の形になっている。
(5)累積度数がついているので判断しやすかった。
(6)解答は複数ある点に注意!
大問2
(1)問題文が1ページ分あるが、問われている内容は平易。
(2)①解答と2つの採点基準が各々2点、合計6点と細かく刻まれている。
記述は解き方の流れをチェックできるが、入試問題で典型問題に出すのは意義が乏しい。
採点現場では柔軟に考慮してくれることを望む。
②先ほどは操作の回数を増やしたが、今度は標本の数を増やす。
割合が一定の値に収束していく現象を別の角度から問う流れは良かった。
四分位範囲の変化は図2から明らか。Aの割合=母集団、Bの割合=標本
大問3
(1)②注釈によると他の解法でも論理的に正しい場合は丸してもらえるようですけど、
公式解答が典型題で段階的に詳らかな採点基準をつけるべきではないと思う…。
出題校や設問内容にもよりますが、数学の記述問題は概ね高度な厳密性が問われません。
最小限の言及すべきポイントにさえ触れれば、総ての式を列挙しなくても正解にしてもらえます。
思考力を問う発展問題や解答へのプロセスが多い設問は部分点救済を含め、
記述形式で出題する価値がありますけれども、典型的で処理量も少ない設問を記述式にすると、
最小限の言及すべきポイントの境界が曖昧化して、どこまで書けばよいのか困惑しやすいです。
一応の注釈は付いているものの、公式解答で特定の解法のみに細かい採点基準を設けたら、
いたずらに萎縮効果を招き、害悪のほうが上回って本末転倒です。
大問4
(2)見た目から角の二等分線と垂直二等分線だと判断しやすい。
大問5
(2)までは取りたい。
(3)記述としての価値がある。ここに時間をかけたい。
CDに止まるにはQはどれほど動くべきか。
長さの範囲から4の倍数を抜き出す。
時間で場合分けして出目の組み合わせを調べる。

共通テストの影響を受け、問題文の長文化は全国でみられる傾向ですが、
1ページフルに使って小問が1~2問しかないのはやり過ぎです。
大問5はともかく、大問3・4のラストは他都府県では中盤あたりで出題されるレベル。
文字量の多さに比して設問レベルが低いと希薄になってしまい、
果たして生徒の数学力を適正に測る選抜試験になっているのか、本質からズレを感じます。

◆menu◆ 公立高校入試…数学は全国。千葉だけ5教科あります。%は正答率。
国私立高校入試…数学科のみ。ハイレベルな問題をそろえてみました。
難関中算数科…中学受験の要。数学とは異次元の恐ろしさ(;´Д`)
難関中社会科…年度別。暗記だけじゃ無理な問題がいっぱい!
難関中理科…物化生地の分野別。初見の問題を現場思考でこなせるか。
難問特色検査…英国数理社の教科横断型思考問題。
センター試験…今のところ公民科だけ。ニュース記事だけじゃ解けないよ!
勉強方法の紹介…いろいろ雑記
QUIZ…☆4以上はムズいよ!
サボのツイッターはコチラ→

コメント

タイトルとURLをコピーしました