2021年度 滋賀県公立高校入試問題過去問【数学】解説

平均38.0点(前年比;-4.1点)

問題はコチラ→PDFファイル
出題範囲の縮小は資料の活用(標本調査)。

大問1(小問集合)

(1) 93.4%
2×(-3)+1
=-6+1=-5

(2) 88.6%
5/3a-3/4a
=11/12a

(3) 82.2%
x-3y=6
2x+y=5
これを解いて、x=3、y=-1

(4) 80.2%
6/√2+√8
=3√2+2√2
=5√2

(5) 77.6%
2+x=6
2+x-6
=(x+3)(x-2)=0
x=-3、2

(6) 83.4%
15a32÷5/2ab2
=6a2

(7) 62.9%
y=ax2に(x、y)=(4、6)を代入。
6=42
a=3/8

y=3/8x2にx=-6を代入。
b=3/8×62
=27/2

(8) 37.4%
1~6の数字を用いる2桁の素数をピックアップ。
11、13、23、31、41、43、53、61(2以外の素数は奇数)
確率は、8/36=2/9

(9)アイ…23.3%!、最頻値…35.1%

それぞれの階級値は5分、15分、25分、35分。
平均値との差は-15分、-5分、+5分、+15分。
これらに各度数をかけ合わせ、すべてを均すと20分になる
-75-50=-125
平均未満が-125だから平均超は+125
5×(ア)+60=125
ア…(125-60)÷5=13人
イ…5+10+13+4=32人
最頻値(モード)は最もあらわれている値。
13人いる20~30分の階級で、この階級値である25分である。
ア…13、イ…32、最頻値…25分

大問2(空間図形)

(1) 32.1%!

青線の長さが等しい。
円周の長さは直径×π、扇形の弧の長さは直径×π×中心角/360°
⇒【扇形の直径:円の直径=360:60
(*扇形の直径と円の直径は中心角の比の逆比
扇形の直径は、60×2=120cm
直径BC…120×60/360=20cm

(2) 10.6%!

問題文の図から方針を確認。
D~Fは円の半周なので、展開図では弧DD’の中点がFである。
Fの真下にPとCがくる。
EはBDの中点、PはFCの中点


①∠DAD’の二等分線。
②FCの垂直二等分線。
交点がPである。

(3) 12.7%!

D’はDと同じ点。ED’が求めるべき長さ。
弧DD’とED’はD’で交わる。D’を接点としてED’は弧DD’の接線である。
半径と接線の関係は垂直だから、∠AD’E=90°
△AD’Eで三平方(1:2:√3)→D’E=20√3cm

(4) 0.7%!!!
2周巻きます(;´・ω・)

ヒモを1直線にするために、線対称の要領で扇形をもう1つ追加する
うえのようにすると、FCを2回横切ってEに着く。

∠BAB’=120°
外側に直角三角形AGEを作る
内角が30°-60°-90°だから、辺の比は1:2:√3。
AG=20cm、GE=20√3cm
△BEGで三平方
BE2=802+(20√3)2=7600
BE=√7600=10√76=
20√19cm

2021年度 神奈川県公立高校入試問題過去問【数学】解説
平均58.2点(前年比;+2.5点) 問題はコチラ→PDFファイル 出題範囲の除外は資料の活用(標本調査) 追試験の解説はコチラ(全体的に本試験より難易度高めです) 大問1(計算) (ア) 96.4% -9-(-5) =-9+5=-4 【2...

今年度の神奈川のラストで、別々のヒモで2度巻きつける問題がでました。


大問3(平面図形)

(1) 32.6%!

初問から少々やりにくい(;´Д`)
Cを中心とする円周上にA、B、P、Qがある。
AB、PQは円の直径となる。


直径に対する円周角は90°だから、4角がすべて90°となる。
直径AB=PQから対角線の長さも等しく四角形AQBPは正方形である。

△ACPは直角二等辺三角形。辺の比は1:1:√2より、AP=4√2cm
AP=4√2cm、∠APB=90°

(2) 1.4%!!
何をどのような手順で記述すべきか。
証明の方針を立てる必要があり、一筋縄ではいかない。

最終的に証明したいのはAB⊥PQ。
∠ACP=90°を示したい。
∠ACP=∠BCPがわかれば、各々が90°となる。
∠ACP=∠BCPを言うために、△APC≡△BPCを証明する。
この証明には問題文の『対角線PQが∠APBを二等分する』点が必要である。
角の二等分を指摘するために、△APQ≡△BPQを先に証明する。

これらを逆から順に述べていく。

左図。
円の半径(仮定)よりAP=BP、AQ=BQ。共通辺PQ。
3辺が等しく、△APQ≡△BPQ

合同図形の対応する角から∠APQ=∠BPQ
よって、PQは∠APBの二等分線である

右図。
半径と共通辺と等角より、2辺の間の角が等しく、△APC≡△BPC
対応する角の大きさは等しいから、∠ACP=∠BCP
∠ACP+∠BCP=2∠ACP=180°
∠ACP=90°より、AB⊥PQとなる。
大変(-_-;)

(3) 14.0%!

仮定と半径でAP=PQ=AQ。
△APQは3辺が等しく正三角形

同様に、△BPQも正三角形で∠BPQ=60°。
∠BPD=180-(60+60)=60°

△BDPは、半径でBD=BPで二等辺三角形。
さらに∠BPD=60°を頼りに残りの角を調べると全て60°。
△BDPは正三角形となり、PD=5cm


大問4(平面図形)

(1) 36.7%

『はがし終えるまで』だから、Pは赤線のルートをたどる。
Pは16cm移動する。
0≦x≦16

(2) 2.9%!!

はじめは縦:横が3:4を維持しながら、直角三角形の底辺と高さがともに伸びる。
→y=ax2で増加する。
AQ=6cmのときに形が変わる転換点。
このとき、AP=8cm、y=8×6÷2=24cm2

x=8のとき、y=24だから、24=82
a=3/8
0≦x≦8では、y=3/8x2のグラフとなる。

8≦x≦10では増加する部分は平行四辺形。高さは固定で底辺だけ伸びる→一次関数。
x=10のとき、y=24+2×6=36

通過すべき格子点を意識するとこのような感じ。

(3) 0.4%!!!

長方形の面積の5/8…6×10×5/8=37.5cm2
先ほどx=10のときに36cm2だったので、+1.5cm2すればいい。

辺DC上でCから8cm離れた点をGとする。
△CPQの面積は、24-1.5=22.5cm2
△CPQ∽△CBGの面積比から、CP:CBの辺の比を求める

△CPQ:△CBG=22.5:24=15:16
辺の比はCP:CB=√15:√16=√15:4

CP=6×√15/4=3√15/2cm
A~B~Cまでの距離が16cmなので、Pが動いた距離は、
x=16-3√15/2cm

(4) 0.1%!!!
むっずかしいどす(*´д`*)
仕上げるのに時間がかかりました。

折り返しは折り目を対称の軸とすると左右対称である
CがA’B’上にくるということは、Cを対称移動させたC’はAB上にある


斜辺にあたるPQは平行移動するので、直角三角形の縦:横=3:4
まだ剥がされていない△PCQの辺の比は③:④:⑤で、対称図形の△PC’Qも③:④:⑤。

しかし、③:④:⑤の相似ばかりに目がいくと、なかなか新しい数値が判明しない
そこで、QからABに垂線をひき、足をHとして、別の相似を作成する。
×=90°の角度の調査で、2角が等しく△QHC’∽△C’BP
QH:C’B=QC’:C’P=④:③
C’B=6×3/4=9/2cm

ABとA’B’を延長した交点をIとする。
さらに右側へ角度の調査を進めると、∠BCI=×
△QHC’と△CBIは1辺と両端角が等しいので合同

対称の軸であるQPの延長もIを通過する。
△QHIの縦:横も3:4だから、HI=8cm

合同でHC’=BI
BI=(8ー9/2)÷2=7/4cm
△PBIの縦横も3:4だから、PB=7/4×3/4=21/16cm
したがって、Pが動いた距離は、x=10+21/16=181/16

@別解@
YAさん(@r21h238ya)から素晴らしい解法を頂きました(*´д`艸)

QからA’B’に垂線、足をGとします。
△QCG∽△CPB’から、CB’=9/2cm

ここでPB’=aとします。
折り返しでPB=a
CP=6-a

△CPB’で三平方。
2+(9/2)2=(6-a)2
12a=63/4
a=21/16
したがって、x=10+21/16=181/16

おそらく、こちらの解法が作問者の想定解だと思われます。

@別解2@
小田原の齋藤さんから素晴らしい解法を頂きました(*´д`艸)

(3)のGを利用します。
折り目は平行を維持するのでGB//QP。
CからGBに垂線をおろし、GB、ABとの交点をH、C’とします。
△GBCは辺の比が3:4:5の直角三角形。
∠BGC=、∠GBC=×とおき、錯角や×=90°で角度を調査していくと、
△CC’B∽△GBCより、CC’=6×5/4=15/2cm

CC’とQPの交点をMとすると、MはCC’の中点にあたります
なぜなら、折り目のQPを対称の軸とするとCとC’は対応する点だからです。
CM=15/2÷2=15/4cm
△CPMも3:4:5ですから、CP=15/4×5/4=75/16cm
したがって、xの値は、AB+BC-CP=10+6-75/16=181/16

便利な3:4:5を一貫して利用する、鮮やかな解法でした。


80点以上の棒が見えないのだが。。
大問1
後半戦を考えると、ここで得点を確保したい。
(9)平均より上の合計と下の合計の和が同じ。階級値と平均の差で対処する。
大問2
(1)初問から3割を切る。
円錐の側面積である扇形の中心角は〔×底面の半径/円錐の母線〕で処理できるが、
これは半径(直径)と中心角の関係
が逆比だからである。
(2)点の位置を正確に把握しないと間違える。F・P・Cはそれぞれの弧の中点にくる。
(3)接線がポイント。弧と線分は接点で交わる。
(4)描き方がわからないとどうしようもない。
糸を直線で表すには、扇形を対称させて鏡の世界をつくる。
大問3
(1)思考力が試される。
A、B、P、
QはCから等距離にある。ここからCは正方形AQBPの中心にある。
(2)垂直二等分線の作図は菱形の対角線が垂直に交わることを利用するが、
この証明が問われた。正しい手順で指摘しなければならない。
大問4
(2)直角三角形から途中で平行四辺形に変わる。グラフは(4、6)を通る点に注意!
(3)なかなか容赦ない。折り目は平行を維持する。(2)からさらに1.5cm2剥がせばいい。
三角形の∽につなげると、辺の比が√15:4になる。
(4)公立高校入試では難問の部類にはいる。
できなくても問題ないので、余裕がなければ見直しに費やしたほうが懸命である。
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