2020年度 早稲田中学入試問題【理科】大問3解説

新品の乾電池、手回し発電機、豆電球、発光ダイオード(LED)、電流計、スイッチを用いて、
図1の①~⑤の回路を作り、実験1~実験4を行いました。
これについて以下の問いに答えなさい。
ただし、用いた豆電球とLEDはすべて同じ種類であるとします。
また、図2のように、LEDには長い足と短い足があることに注意しなさい。

【実験1】
①、②のスイッチを入れると、②の豆電球の方が明るく光りました。
このとき①、②の電流計は、それぞれ250mA、430mAを示しました。
【実験2】
③の手回し発電機のハンドルを時計回りに一定の速さで回すと、
豆電球は実験1の①と同じ明るさで光り、電流計は250mAを示しました。
ハンドルを回す速さをゆっくりと上げると、それにともなって豆電球は明るくなり、
電流計の示す値は大きくなりました。ある速さに達したところで、
豆電球は実験1の②と同じ明るさになり、電流計は430mAを示しました。
【実験3】
④のスイッチを入れると、LEDは光り、電流計は20mAを示しました。
また、⑤の手回し発動機のハンドルを一定の速さで回すと、
⑤のLEDは④のLEDと同じ明るさで光り、電流計は20mAを示しました、
この状態からハンドルを回す速さをゆっくりと下げると、それにともなってLEDは暗くなり、
電流計の示す値が小さくなりました。ある速さに達したところで、LEDは光らなくなり、
電流計は0mAを示しました。LEDが光らなくなった速さで
③の手回し発電機のハンドルを時計回りに回すと、豆電球は実験1の①よりも明るく光り、
電流計は300mAを示しました。
【実験4】
⑤のLEDを逆向き(短い足を手回し発電機の+側、長い足を電流計の+側)につなぎ、
手回し発電機のハンドルを時計回りに回しました。
すると、回す速さにかかわらずLEDは光りませんでした。電流計は常に0mAを示しました。

問1
実験1と実験2からわかることは何ですか。ふさわしいものを2つ選びなさい。
ア:豆電球は、電流の流れる向きに関係なく光る。
イ:豆電球は、大きな電流が流れるとより明るく光る。
ウ:豆電球は、つないだ乾電池の個数に関係なく同じ明るいで光る。
エ:手回し発電機のハンドルを回す向きを変えると、流れる電流の向きも変わる。
オ:手回し発電機のハンドルを速く回すほど、大きな電流を流すことができる。

問2
図3のような回路を作ったとき、光る豆電球をすべて選びなさい。

問3
図4のような4つの回路を作ったとき、光るLEDをすべて選びなさい。

問4
図5のような回路を作ったとき、光るLEDをすべて選びなさい。

問5
乾電池は使い続けると消耗することが知られています。
図1の②と④のスイッチを同時に入れると、豆電球の方がLEDよりも早く明かりが消えました。
新品の乾電池を用いて、図6のような回路を作ったとき、どのような現象が起きますか。
もっともふさわしいものを選びなさい。
ただし、乾電池の寿命は豆電球やLEDの寿命に比べて短いものとします。

ア:豆電球とLEDはいずれも光り、豆電球の明かりが先に消える。
イ:豆電球とLEDはいずれも光り、LEDの明かりが先に消える。
ウ:豆電球とLEDはいずれも光り、同時に消える。
エ:豆電球のみ光り、しばらくたつと消える。
オ:豆電球とLEDはいずれも光らない。


@解説@
問1:イ・オ
①~③の回路からわかることを選ぶ。
ア:どれも電流を流す方向は同じなのでわからない×。
イ:430mA流れる②の方が明るかった。〇
ウ:電池2個の②が明るい。×
エ:時計回りにしか回していない。×
オ:実験②の後段。〇

問2:ウ

アの手前にあるLEDの足が逆。
実験4の通り、LEDの足が長い方をプラスにつながないと電流は流れない。
また、LEDや豆電球は抵抗で、電流は抵抗を避けられるときは避けて通るのでイも光らない。

問3:エ
実験3を理解する。
1個のLEDは20mAの電流量で光る。
手回し発電機で20mAを流してLEDを光らせた後、
回転速度を落としたらLEDは光らなくなり、0mAとなった。
LEDが光らなくなった回転速度で今度は1個の豆電球につなげると、
乾電池1個のときより明るくなり、電流量は300mAになった!

なぜ、豆電球を明るくさせた回転速度でLEDは光らなくなったのか。
それは、LEDは最低限度の電圧をかけないと光らないから
手回し発電機は回転速度を上げるほど電圧が増す
豆電球1個のとき(同じ抵抗)で電流量を比較すると、電池1個が250mA、電池2個が430mA。
LEDが消えた回転速度の手回し発電機は300mA。
オームの法則により、抵抗値が同じであれば電流と電圧は比例関係
…ということは、LED1個を光らすには電池2個分以上の電圧が求められる

アとイは電池1個分の電圧なので×。ウは左の電池がプライマイ逆で電流が流れない。
エは電池2個分なのでLEDが光る。

問4:ウ

ア・オ・カはLEDの足から判断して流れない。
この3つを除外した回路図が右になる。
並列回路では電圧が同じ
電池2個分の電圧はウおよびイ+エにかかる。
イ+エはLEDが直列で2個なので、1個あたりは電池1個分の電圧→光らない。
よって、光るのはウだけ。
すべてを選びなさいで正答が1つだけの設問が3連続キタ…(;`ω´)

問5:イ
電池2個で豆電球は430mA、LEDは20mAと電流量が20倍以上異なり、
少ない電流量で光るLEDをつないだ乾電池の方が長持ちをする。

一方で、図6は並列回路。
電池2個分の電圧が双方に等しくかかるので、はじめは豆電球とLEDが光る。
電池が力尽きていくと、次第に電圧が落ちていき、
各回路にかかる電圧が同じように落ちていく。
すると、光るのに大きな電圧を要するLEDが先に消えることになる。
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