2025年度 神奈川県公立高校入試問題過去問【理科】解説

平均51.7点(前年比;-5.8点)

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大問1(物理総合)

(ア)4 43.7%

*空気→ガラスは、入射角>屈折角
ガラス→空気は、入射角<屈折角
ガラスを八の字にすると、光は下向きになる。

レンズの表面が曲面であっても、光線がレンズとぶつかる点を接点とする接線を
平面としたレンズと同じなので、aは凸レンズのように後方で光が交わる。

bはaの左半分。右側の水色の面は垂直方向の平面になる。
aと同様、光は下側の光軸に向かうので一点で交わる。
aと比べると、水色での入射角が小さくなるので屈折角も小さくなり、焦点距離は長くなる。
(一方の面が凸レンズ、他方の面が平面レンズだと平凸レンズという)

cは凸レンズの逆であるおうレンズの右側のアウトライン→左側のアウトラインの順で光が進む。
曲面の曲がる方向が逆なので、光は拡散して一点で交わらない。

(イ)ⅰ…2 82.0%

*抵抗が大きい⇒電流が流れにくい。
同じ電圧をかけて、電流が小さいBの方が抵抗値が大きい。

ⅱ…3 67.3%
*オームの法則。
V=IR(電圧=電流×抵抗)
Aは2Vで100mA=0.1Aだから、R=2V
÷0.1A=20Ω

(ウ)3 82.0%
*Aを+、Bを-と決めてしまう
AとCはしりぞけ合うので、C=+
Bは-、Cは+で引き合う→
異なる種類の電気を帯びる。

でんじろう先生が静電気を使っていろいろ遊んでいます。
物質同士をこすると、摩擦で電子が移動して電気的なバランスが崩れる。
静電気は+か-か、どちらかの電気に偏っている状態をいい、放電でバランスが元に戻る。

大問2(化学総合)

(ア)5 42.7%

密度が大きいと沈む、密度が小さいと浮く
密度の大きい順にまとめると、上のようになる。
a:氷は水よりも密度が小さいから浮かんだ。〇

b:同体積では、密度と質量は比例
 エタノールは氷より密度が小さいので、質量も小さい。×
(密度小さい→スカスカ→同じ体積(空間)に敷き詰めたら軽い)
c:同質量では、密度と体積が反比例
 鉄は水銀より密度が小さいので、体積は大きくなる。〇
(スカスカな鉄を一定の質量にするには、多くの鉄原子が必要→体積大きい)

水銀の融点は約-39℃、水銀(mercuryマーキュリー)は常温で唯一液体を保つ金属。
表面張力が強いので、液面の端が丸みを帯びている。

@水の特異性@
通常、物質は液体より固体の密度が大きい。
しかし、水は固体の氷ではなく、約4℃の水が最大密度になる

私立・国公立大学医学部に入ろうドットコムより。
水分子(H2O)はクの字に曲がっており、液体ではこれが積み重なっているが、
固体の氷では水素結合とよばれる強い結合をなすことで、あいだに隙間ができる
この隙間が空間をスカスカにさせるので、氷の密度は水よりも小さくなる。
では、なぜ4℃のときに密度が最大になるのか?上記のサイトに詳しい説明が書かれてあります。

4℃から水温を上げると、水分子がよく運動して分子間の距離が広がるため、密度が小さくなる。
4℃から水温を下げるとクラスター構造という固まりができ、結合による隙間の発生から密度が小さくなる
水分子の熱運動と凝集のバランスから密度が最も大きくなるタイミングが4℃になる。

@@
この水の特異な性質は地球環境にも大きな関わりがある。
もし、氷が水より重いと、湖や海は底から凍り始めるので水生生物は生きられなくなってしまう。
また、水面で冷やされた水が沈むことで、下降する水流が起こる。
この水の動きが上下の対流を生み、酸素や栄養分の循環を促すことで生態系が豊かになる。

(イ)1 40.5%
*塩化銅の電離式。
CuCl2(塩化銅)→Cu2+(銅イオン)+2Cl(塩化物イオン)
1つの塩化銅から1個の銅イオン(陽イオン)と2個の塩化物イオン(陰イオン)に電離する。
個数の比は、銅イオン:塩化物イオン=1:2
塩化銅水溶液が青色をしているのは銅イオンによる。
塩化銅が水に溶けてイオン化する⇒水分子の力で結合がはがされてイオンはバラバラになる。

(ウ)ⅰ…2 41.6%、ⅱ…2 44.3%
*HCl(塩酸)→H(水素イオン)+Cl(塩化物イオン)
NaOH→Na(ナトリウムイオン)+OH(水酸化物イオン)
変化をまとめる。
●H…中和反応で減少、中和点から0
●Cl…初期値から変化なし
●Na…水酸化ナトリウムを入れ続けるので増加
●OH…中和反応で0、中和点から増加

図から10cmのときが中和点。
右が陽イオンの和、左が陰イオンの和。
和のグラフはともに2になる。

大問3(生物総合)

(ア)4 75.5%
*顕微鏡の倍率=接眼レンズ10倍×対物レンズ4倍=40倍
はじめは低倍率で全体をみて、観察したいところを狙って高倍率に変える。
倍率を変えても光の強さは変わらないが、高倍率では小さい面積を広げてみるので、
高倍率にするとレンズに入る単位面積あたりの光の量が減って暗くなる
しぼりや反射鏡を調節しよう。

(イ)5 49.1%

*脊椎せきつい動物の分類。脊椎は背骨をさす。
哺乳ほにゅう類のクジラは胎生たいせいで卵生ではないから、すでに除かれている。
残り4つの動物を最小の観点でふるい分ける。
a:体表がうろこで覆われる…魚類のメダカ・爬虫はちゅう類のトカゲ
b:子はエラ呼吸+皮膚ひふ呼吸→親は肺呼吸+皮膚呼吸…両生類のカエル
 カエルの心臓は2心房1心室ゆえ動脈血と静脈血が混じり、ガス交換の非効率を皮膚呼吸で補う。
c:卵が殻をもつ…殻をもつ卵は陸上。鳥類スズメと爬虫類トカゲ
 外敵からの保護や乾燥を防ぐ。
aとcの観点があれば、ac…トカゲ、a…メダカ、c…スズメ、無し…カエルで確定。

(ウ)4 28.2%!
*細かい知識で難しい。
酸素の運搬はヘモグロビンという赤い色素を含む赤血球が担当する。
赤血球が動脈から毛細血管の中に入っていく。
毛細血管は非常に細く、赤血球は変形しながら一列に並んで通過する
毛細血管の壁は1層の細胞層からなる非常に薄い壁でできており、
この壁から血液の液体成分である血しょうが外側に染み出す。この液体を組織液という
細胞―血液間の物質のやりとりは組織液を通じて行われる。
組織液に溶けている酸素が各細胞に運ばれ、二酸化炭素と交換される。
組織液の多くは毛細血管に戻るが、一部はリンパ管に向かってリンパ液となる。

大問4(地学総合)

(ア)1 39.1%

*ぬるま湯が入ったビーカー内の空気には多量の水蒸気がある。
これが上部で冷やされて水に凝結して霧が発生した。
露点とは、水蒸気が水に状態変化(凝結)するときの温度。
空気中に含まれる水蒸気量が増えるほど露点は高くなる
空気中に含むことのできる最大の水蒸気量を飽和水蒸気量といい、高温ほど大きくなる。
高温多湿の環境では多量の水蒸気が空気中に存在するので、
気温を下げると含み切れなくなった水蒸気が水(霧)となって表れやすい=露点が高い。

(イ)2 43.8%
*a:地球型惑星…水星・金星・地球・火星
木星型惑星…木星・土星・天王星・海王星
地球型惑星は岩石や金属といった固体で構成され、平均密度が大きい。〇
木星型惑星は巨大なガス惑星で、平均密度が小さい

b:水星は太陽に最も近い惑星ゆえ、強い太陽風(電気をもつプラズマ粒子の流れ)を受け、
大気が宇宙空間に吹き飛ばされてしまった。
(水星は質量が小さく、重力が弱いので、大気を繋ぎとめておくことができなかった)
大気がほとんどないため、昼夜の寒暖差が激しい。×
昼は400℃以上の灼熱、夜は極寒の-170℃まで達するそう…。

水星の公転軌道。横に平べったい楕円だえん軌道を描く。

c:大気の主成分は金星と火星がCO、木星と土星が太陽と同じHとHe。〇
原始の地球にも水素やヘリウムを含む大気が存在したようだが、
太陽の近くにあったため、水星と同じ理由で太陽風に飛ばされてしまった。
火星の極地方には氷とドライアイスが極冠きょっかんとして存在する。

d:自ら光り輝いている星を恒星こうせいという。太陽は恒星。
海王星は太陽系の惑星であって恒星ではない。×
大気の成分にメタン(CH)が含まれることで青く見えるようだ。

(ウ)9 13.8%!

*地球は北極側から見て反時計回りに自転する。
地球をクルクル回すとAとBは1日中、夜なので極夜きょくやになる。
(地軸に対する垂線を引くと、AとBは同じ緯度にあるとわかる)
Dは1日中、昼である白夜びゃくや

1年の間に極夜』になる地点を答えることに注意!
地球が太陽の反対側にきたとき、Dも極夜になる。
白夜になるところは、季節が反対になると極夜になる

大問5(運動)

(ア)4 42.2%

*1:斜面によって小球の重力が2つの分力に分解される。
 小球の運動の向きにはたらく力は、斜面に平行な分力である。
小球の重力は一定なので、これが分解された斜面に平行な分力の大きさも一定である。×
 時間と共に大きくなるのは速度(加速度が一定の等加速度運動
2:ここでの垂直抗力は、斜面が小球を押し返す力。
斜面に垂直な分力と垂直抗力が釣り合っているため、その合力は0Nになる。×
3:斜面に平行な分力(水色)と斜面に垂直な分力()が同じ大きさになるのは、
 隣り合う2辺が等しくなる=正方形になるときで、これは斜面の角度が45度の場合のみ。
 図1から45度の坂に見えない。×
4:前述のとおり。〇
力のつり合い…2つの力が同一直線上にあり、逆向きで大きさが等しいとき、
静止している物体は静止を続け、動いている物体は等速直線運動を続ける。

(イ)6 47.8%

*1秒あたり10回→1回あたり0.1秒
10倍すれば秒速になる。
3~4回目の平均の速さは、12.6×10=126cm/s

(ウ)3 44.0%
*摩擦や空気抵抗を考えない条件下では、
斜面の運動→等加速度運動⇒平均の速さが一定の割合で増加する。
平面の運動→加速度がなくなる。等速運動⇒平均の速さが一定になる。
6~7回目までは+36cm/sの増加。
7~8回目で崩れるので、このときに小球は平面にさしかかった。

(エ)ⅰ…1 80.8%

*感覚的に急斜面の方が速く転がるとわかるが、
物理的に説明すると、重力の大きさ(赤い矢印の長さ)を等しくして力の大きさを比較する
すると、斜面を急にした方が、小球の運動の向きに働く斜面に平行な分力(水色の矢印)が大きくなる。
この分力が大きい方が加速度も大きくなる
運動方程式;ma=F
小球の質量mが一定だと、加速度aと力Fは比例。

ⅱ…3 65.2%

*斜面AとBの高さは等しい→初期の位置エネルギーはいずれも同じ
小球が転がって位置エネルギーが運動エネルギーに変換される。
水平面で位置エネルギーが0になり、すべて運動エネルギーに変わる。
力学的エネルギー保存の法則=位置エネルギー+運動エネルギーの和は一定。
初期の位置エネルギーが同じだから、すべて変換された運動エネルギーも同じ=速さは等しい

(オ)2 40.6%

*曲面の場合、加速度は連続的に変化する。
斜面が急→斜面に平行な分力が大きい→加速度が大きい
平面だと、加速度が一定の等加速度運動

@最速降下曲線@

奥から順に①直線、②円弧、③サイクロイド曲線、④楕円だえんの一部
球が一番早くゴールにたどり着く坂はどれでしょうか?
…妙な名前の③です。
動画の後半に説明があるように、円を転がしたとき、
円周上の任意の点が通る軌跡がサイクロイド曲線になります。
最後に出てくる等時性とは、

サイクロイド曲線のどこから球を転がしても最下点に着く時間が同じになる性質です。
秋山仁先生は有名な数学者のお一人です。

大問6(中和反応)

(ア)6 58.8%
*a:二酸化炭素は空気より重いので下方置換ちかん法。
 水にやや溶ける程度だから、水上置換法でも集められる。
b:COは無色無臭。
c:石灰水に通すと白くにごる。
 火をつけると音を立てて燃えて、水ができる→水素
 2H+O→2H

(イ)4 68.0%
*X:手のひらが冷たく感じた→手のひらの熱が奪われた吸熱反応
YZ:吸熱反応は熱エネルギーが化学エネルギーに変換される化学反応。
一般的に、化学変化は発熱反応が多い。
他の吸熱反応として、塩化アンモニウムと水酸化バリウムの反応が挙げられる。

(ウ)3 38.1%

*炭酸水素ナトリウム(重曹じゅうそう)とクエン酸の中和反応で二酸化炭素が発生する。
実験で最も多くCOが発生したDを選びたくなるが、
酸とアルカリの物質が過不足なく反応する中和点は、
ABCの延長線とFEDの延長線が交わるところになる
水酸化ナトリウムは5.5g
クエン酸は、10-5.5=4.5g

@@
中和反応の化学反応式は、
687(クエン酸)+3NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)
→Na3657(クエン酸ナトリウム)+3H2O(水)+3CO2(二酸化炭素)
覚える必要はない。

(エ)4 29.9%!
*先ほどの中和点より、炭酸水素ナトリウム:クエン酸=5.5:4.5=11:9
中和するには炭酸水素ナトリウムの方が多い。
条件では炭酸水素ナトリウムが50%以下で、これがすべてクエン酸と反応した
炭酸水素ナトリウムはクエン酸より必ず少ない

炭酸水素ナトリウムが少ない場合はグラフ①
実験4の発泡入浴剤のグラフ2を、グラフ②として描写する
格子点で比較する。②は(10.0、2.0)を通過する。
二酸化炭素2gを発生させる中和反応を起こすには、
本来は①より3.8gの炭酸水素ナトリウムで足りるはずだが、②では10gだった。
つまり、この発泡入浴剤10gには3.8gの炭酸水素ナトリウムが含まれている
100gでは38g→濃度は38%

大問7(分解者)

(ア)2 60.2%
*ビーカーAの上澄み液には、土中の微生物が含まれる。
ビーカーにアルミニウムはくでふたをしたのは、
実験に無関係な微生物や物質がビーカーに入ることを防ぐためである。
(細菌類は土中・水中・空気中、動物の体内など、いたるところにいる)
また、上澄み液や水の蒸発も、ある程度は防げる。

(イ)ⅰ…3 81.6%

*上澄み液Aではデンプンのりが分解されて、水Bでは分解されなかった。
だから、上澄み液がデンプンのりを分解したことは確実に言える。

ⅱ…1 54.8%
*しかし、土の中には微生物以外にも様々な成分が含まれている。
そこで、『微生物がデンプンのりを分解した』ことを証明するにはどうするか?
微生物を殺したら、デンプンのりが分解されないことを示せばいい
微生物は熱に弱く、微生物以外の成分は熱に強い。上澄み液を加熱したCの結果が、
表1のBと同じく、すべて「+++」になれば、デンプンのりの消滅は微生物の分解によるとわかる。

(ウ)2 49.6%
*表1より、Aはデンプンがなくなっている→デンプンは分解された。
表2より、Aは糖が生成されたが、5日後から糖が減ってなくなった→糖も分解された。
デンプンは糖の分子が大量に結合した、高分子(巨大な分子)からなる多糖類で、
分解者が分子を細かく切り、最終的にグルコース(ブドウ糖)などの単糖類に変わる。
単糖類も分解者のエサであり、分解者の体内で呼吸が行われ、
最終的に二酸化炭素や水などの無機物に変わる。

@備考@
ヨウ素液にデンプンを加えると、褐色かっしょく(茶~やや黄色)から青紫色になる(ヨウ素デンプン反応
ベネジクト液に糖を加えて加熱すると、青から赤に変わる(ベネジクト反応)

(エ)4 54.2%
*生産者…主に光合成で無機物から有機物を生産する独立栄養生物(≒植物、藻類そうるい、一部の細菌)
消費者…生産者がつくった有機物を直接的または間接的に消費する従属栄養生物(≒動物)
分解者…生物の死体や排泄はいせつ物を食べて、有機物を無機物に変える。消費者を兼ねる種もいる

イヌワラビはシダ植物の仲間。生産者である。
一方で、シイタケは葉緑体をもたず、光合成をしないので生産者ではない
シイタケは種子ではなく、胞子で増殖する菌類に分類される。
死んだ木に含まれるセルロースやリグニンといった有機物を分解して栄養を摂取する。
ミミズも分解者にあたる。落ち葉や排泄物を食べ、微生物が分解しやすいサイズに有機物を小さくする。
(ミミズは枯れた植物を食べる消費者でもある)
動物のモグラは消費者で、ミミズや昆虫の幼虫を食べる。

大問8(地震)

(ア)1 83.5%

*密度の大きい海洋プレートの太平洋プレートが、
密度の小さい大陸プレートの北アメリカプレートに沈み込む。
沈み込み帯に日本海溝かいこうがあり、最深部は水深8000mを超える。

@大陸は流れる@

ちーがくんと地学の未来を考えるより。
地球は外側から地殻ちかくマントルに分けられる。
(細かくいうとマントルは上部と下部、核は液体の外核と固体の内核がある)
これは物質の違いに基づく分け方だが、動きやすさ(力学的な観点)に着目した分類がある。
それがリソスフェアアセノスフェアメソスフェアとよばれる区分。
リソスフェアは低温で堅く、物質の分類でいえば地殻とマントル最上部にあたる。
このリソスフェアがプレートである

リソスフェア=プレート=地殻+マントル最上部

大陸地殻(大陸部分の地殻)はとくに密度が小さく、マントルに浮いているといえる。
リソスフェアの下にあるアセノスフェアは高温で軟らかいため、ゆっくりと流動しており
アセノスフェアの流れを受けて大陸地殻を乗せているプレートが移動し、
地殻変動で地震や火山が起きたり、大陸が流される。
下の世界と上の世界はつながっている。

@マントルは動いている@
では、なぜプレートを動かすアセノスフェアは固体なのに動いているのか。
近年、有力視される仮説がプルームテクトニクスという考えである。

島根半島・宍道湖中海ジオパークより。
 プルームテクトニクスによると、マントルは全体的にゆっくりと対流するという。ハワイやタヒチ(太平洋)、アフリカあたりの地下深くでは、核の熱を受けてマントル物質が上昇するホットプルームが起こる。マントル物質は次第に横へ広がり、この流れが上に乗っかっているプレートを動かす。やがて、アジアの下にあるコールドプルームとよばれる下降流に乗り、核に戻っていく。すべてのマントル物質がうまい具合に循環しているかはわからないが、地球内部で起こるダイナミックな対流からプレートが動く仕組みを大まかに説明できるようになった。
 確かに、太平洋の海底にはプレート同士が離れていく『広がる境界』があり、アフリカ東部にはアフリカ大地溝帯だいちこうたいとよばれる巨大な大地の裂け目がある。また、アジアではプレート同士がぶつかり合う『せばまる境界』として日本海溝かいこうやマリアナ海溝があり、インド亜大陸が衝突することでヒマラヤ山脈が形成され、対流によりプレートが集められたことで巨大なユーラシア大陸が生まれたとも考えられる。

(イ)4 49.8%

*地震計の仕組みは、2018年神奈川大問4ア(正答率32.7%)で出題されている。
地震の揺れを計測するには、地震が起きても揺れない不動点をつくる必要がある。
この不動点の作成に振り子の原理が利用される。
糸が長い(周期の長い)振り子の糸を素早く左右に揺らすと、慣性の法則でおもりがほぼ動かない
地震の発生で上下の揺れが起きても、地震計のばねに吊らされたおもりは慣性の法則でほぼ動かず、
記録紙が揺れ動くことで地震の揺れを計測することができる。

国立科学博物館より、大森式地震計。
水平方向の振動が観測できる。当時は精度の高い地震計であった。
作成者は地震学者の大森房吉ふさきち
彼は震源距離は初期微動継続時間に比例する大森公式の発見者である。
なお、現代の地震計は電気信号を用いた電子式になっている。

(ウ)1 46.5%

*地震が発生すると、先にP波が到達して小さな初期微動を起こし、
遅れてS波が到達して大きな主要動を引き起こす。
P波とS波の到達時間の差を初期微動継続時間という。
初期微動継続時間は震源距離に比例する
初期微動継続時間はAが4秒、Bが8秒。
→地点Bの震源距離は地点Aの2倍

震源は浅いので、震央距離で考える。
A寄りにあるのは1か3。
3だとBの震央距離はAの3倍なので、およそ2倍は1。

(エ)ⅰ…3 50.5%

*速報が出された時間を求めるために、地点CでP波を観測した時刻を求める。
P波の格子点は【10秒後に60km】
12kmの地点CのP波到達時刻は、10×12/60=2秒後
この5秒後である7秒後に緊急地震速報が流れた

7秒後のラインとS波の交点をみると、震源距離は約21km。
これより遠いと、速報後にS波が到達する。
25km・35km・45kmの3地点。

ⅱ…3 47.8%

*S波は【20秒で60km】
120kmの地点DのS波到達時間は40秒後。
速報は地震発生から7秒後に流れるので、40-7=33秒後

@2025年度・神奈川解説@
数学…平均51.3点 数学(追検査) 社会…準備中 英語…平均51.4点

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