問題PDF
(1)
1×1から9×9までの計算結果が書かれている九九の表があります。
この表にあらわれる81個の数について、次の問いに答えなさい。
(あ)最も書かれる回数の多い数を全て答えなさい。
(い)81個の数の積の1の位の数字を答えなさい。
(う)81個の数の和を答えなさい。
(2)
11×11から19×19までの計算結果である81個の数が書かれている表の数の和を答えなさい。
(3)
1+2+3+…+100と順番に足していくはずが、間違えて途中で数が1回ずれてしまいました。
そのまま100まで足し続けた結果、合計が6117になりました。
このとき、次のア、イに入る数を答えなさい。
1から〔 ア 〕まで数えた後に、間違えて〔 イ 〕から100まで数えた。
(4)
下図は正方形ABCDに二つの二等辺三角形ABEとCDFが接している図形です。
このとき、次の角度を求めなさい。
(え)x
(お)y+z=60°のとき、y
@解説@
(1)あ
1~9の中で約数が多いのは6・8。
ある積が自身以下の約数の段で現れることが期待できる。
6の約数〔1・2・3・6〕→6の段で2・3の段を回収
8の約数〔1・2・4・8〕→8の段で2・4の段を回収
九九の表でイメージすると、斜線の平方数を軸として右上と左下にペアで現れる。
1桁×1桁なので、ペアはそれぞれ2組(計4つ)が限界だと察する。
●6の段
6=1×6=6×1=2×3=3×2
12=2×6=6×2=3×4=4×3
18=3×6=6×3=2×9=9×2
24=4×6=6×4=3×8=8×3
3の段のMax27を超えるので終了。
●8の段
8=1×8=8×1=2×4=4×2
16=2×8=8×2=4×4(平方数は奇数個。1個少ない×)
24→重複
32=4×8=8×4しかない。×
4の段のMax36を超えるので終了。
したがって、6、8、12、18、24。
い
2×5=10など10の倍数を含むので、積の1の位は0
う
一番上の行は1~9の和→45
その下の行は、2+4+…+18=2×(1+2+…+9)→45が2本
その下は、3+6+…+27=3×(1+2+…+9)→45が3本
すべてを合計すると、45が45本。
45×45=2025
*年度問題でした。
(2)
前表の〔1~9〕が〔11~19〕に置き換わる。
11~19の和→135
135が135本→135×135=18225
(3)
1~100の和→5050
6117-5050=1067増えた。
1→△→〇と数え、△に戻って100まで数えた。
重複する△~〇の和が1067になる。
連続する整数和。
1067を素因数分解すると、1067=11×97
(*奇数番目と偶数番目の位の和の差が11の倍数。(1+6)-(0+7)=0)
長方形11×97を台形(△→〇の連続する整数;実際は階段状)にしたい。
連続する整数が偶数個の場合、台形は横を半分にした縦長の長方形に変形できる。
本問は逆のプロセスをとる。
横の長さは連続する個数。横97だと多過ぎて不適。×
【横11×縦97】
97を〇と△に分けて、長方形の上部を左下に移動させて台形にする。
〇+△=97
横は11×2=22→△~〇の個数が22個だから、差〇-△=21
和差算で〇=59、△=38
ア…59、イ…38
(4)え
指針としては、サイドの二等辺と正方形の辺が絡みあう△ADEを手がかりに左側の角を調べる。
∠ADE=∠AED=●
△ADEの内角より、●+●+90+y=180 …①
△AEBの内角より、y+(x+●)+(x+●)=180 …②
①、②は180で値が同じだから、●+●+90+y=y+(x+●)+(x+●)
2x=90
x=45°
お
距離が離れているyとzの関係を探る。ここも二等辺の底角を手掛かりにする。
赤線の三角形の2角の和→対頂角で移動して、(●+90)-16=●+74
△CBFの底角を▲とし、対称的に右側でも同じことをする。
(▲+90)-8=▲+82
錯角より、●+74=▲+82
●=▲+8
△AEDと△CBFの内角より、
y+90+(▲+8)+(▲+8)=z+90+▲+▲
y+16=z
z-y=16
z+y=60だから、和差算でy=22°
難関中(算数科)解説ページに戻る
コメント
海陽中の(4)の図形の問題ですが、正確に描こうとすると、EFとBFがクロスしてしまうと思います。
解説は納得するのですが、このようなことはあるのでしょうか。
教えていただけると幸いです。
コメントありがとうございます。
答えになるか恐縮ですが、∠FED=16°、∠EFB=8°を前提とした図で角を調べていったら、
●=▲+8がわかり、z-y=16が導けたので、z-y(二等辺の頂角の差)の値が変わると、
∠FEDや∠EFBの大きさもそれに応じて変えないとEFとBFが交わります。
ちなみに、0<y≦270の範囲であれば∠x=45°は維持されます。