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ある中学校の教室で、放課後に生徒の赤坂さんと永田さんが話をしている。
2人の会話文を読んで、あとの各問に答えよ。
赤坂さん:昨日、公民館で影絵の劇を見てきたよ。
永田さん:面白そうだね。
赤坂さん:形だけでなく、大きさも表現されていて感動したよ。
文化祭の出し物でやってみたいけど、光源からの距離や光が当たる向きで
影の大きさや形が変わるから難しそうだね。
永田さん:じゃあ、影がどう変わるかを考えてみよう。
正方形の紙に光を当てたときの影の様子を、図を使って考えてみるね。
【永田さんが考えた図】
下の図1で、四角形ABCDは正方形である。
頂点Aと頂点C、頂点Bと頂点Dをそれぞれ結び、
線分ACと線分BDとの交点をEとし、AE=3cmとする。
上の図2に示した立体は、平面S上にある点をPとし、点Pを通り平面Sに垂直な直線ℓを引き、直線ℓ上にあり、OP=8cmとなる点をOとし、図1の点Eが線分OPの中点と一致し、四角形ABCDが平面Sと垂直にならないとき、点Oと頂点A、点Oと頂点B、点Oと頂点C、点Oと頂点Dを通る直線をそれぞれ引き、平面Sとの交点をそれぞれF、G、H、Iとし、点Fと点G、点Fと点I、点Gと点H、点Hと点Iをそれぞれ結んでできた四角すいである。
赤坂さん:点Oが光源で、四角形FGHIが四角形ABCDの影を表しているということだね。
四角形ABCDと平面Sが平行なとき、四角形FGHIの面積を求めると( ① )cm2になるね。
永田さん:そうだね。では、次に四角形ABCDを動かしてみよう。
【永田さんが考えた四角形 ABCD の動かし方】
図2において、四角形ABCDと平面Sが平行なときから、四角形ABCDを次のように動かす場合を考える。四角形ABCDは、線分BDを軸として回転を始め、頂点Aが点Oに近付くように回転する。四角形ABCDは、頂点Aが、四角形ABCDと平面Sが平行なときの線分OA上に再び来たときに回転を終える。ただし、四角形ABCDは折り曲げないものとする。
赤坂さん:点Gと点Iを結んだ場合を考えてみよう。
四角形ABCDが回転している間は、△GHIの面積は( ② )けれど、
△FGIの面積は大きくなったり、小さくなったりしているね。
永田さん:四角形ABCDが回転を終えたときの四角形FGHIをかいてみると、次の図のようになるね。
【永田さんがかいた、四角形ABCDが回転を終えたときの四角形FGHIの図】
( ③ )
赤坂さん:△FGIの面積が一番大きくなるときを考えてみよう。
永田さん:△FGIの面積が最大になるとき、点Fと点Pを結んでできる線分FPの長さは( ④ )cmとなるね。
〔問1〕
(①)に当てはまる数を答えよ。
〔問2〕
次の(1)、(2)に答えよ。
(1) ( ② )に当てはまるものを次のア~ウのうちから選び、記号で答えよ。
ア:だんだん小さくなる イ:変わらない ウ:だんだん大きくなる
(2) ( ③ ) に当てはまるものを下のア~カのうちから選び、記号で答えよ。
ただし、点線で示した四角形は、四角形ABCDと平面Sが平行なときの四角形FGHIを表している。
〔問3〕
( ④ )に当てはまる数を答えよ。
@解説@
〔問1〕
正方形の対角線はおのおのの中点で交わる→AC=3×2=6cm
△OCA∽△OHFより、HF=6×2=12cm
四角形FGHIの面積は、12×12÷2=72cm2
〔問2〕(1)
AがOに近づくように回転するので、△OHFを正面から見ると反時計回りにまわす。
ポイントは『Aがもとの線分AO上に再びきたときに回転を終える』
四角形ABCDは一周せず、右図のようにAがOの下にくる前に止まる。
Hが動いた先をH’とすると、H’はPに近づく。
△GHIの面積は減少する。
ア
〔問3〕
△FGIが最大→FがPから最も離れる。
Oから円の接線をひくと接点がAになる。
半径と接線は直交するので、∠OAE=90°
共通角と90°より2角相等で△OAE∽△OPF
△OAEで三平方→OA=√7cm
OA:EA=OP:FP=√7:3だから、
FP=8×3/√7=24√7/7cm
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