2017年度 希望ヶ丘高校【課題1・2】 問題解説

【課題1】
〔A〕

次の説明を読んであとの各設問にしたがい該当する立方体の数を答えなさい。
ただし、該当する立方体がない場合は、解答欄に0と答えなさい。
◆設問1
穴のあいていない小さい立方体を8個用意し、すき間のないように積み重ねて、
図1のような大きい立方体をつくる。
この大きい立方体に、向かい側の面まで突き抜ける穴を図中の(●)の位置からあける。

(1)6面すべてに穴があいている小さな立方体は何個あるか。

*6面すべてに穴=3方向から穴をあけられた立方体は、手前の左下。

(2)2面のみに穴があいている小さな立方体は何個あるか。
1個
*2面のみ穴=1方向から穴をあけられた立方体は、手前の右下。

◆設問2
穴のあいていない小さい立方体を20個用意し、
すき間のないように積み重ねて図2のように組み立てた。

次に、3種類の形の穴(●・▲・★)を向かい側の面まで突き抜けるようにあけた。

(1)2種類の穴だけがあいていて、その形が▲と★である小さい立方体は何個あるか。

*目視できる10個の立方体のうち、●がないのは中央だけ。

1段目は右に★がないので×。よって、2段目の1個のみ。
上・前・右と3方向から立方体をみること!以降の問題も同じ。

(2)3種類すべての穴があいている小さい立方体は何個あるか。

*●、▲、★すべてがあいている立方体を数える。
数の少ない★から攻めるのがオススメ。
右から★を貫く4行に的を絞り、
そのなかで上から●、正面から▲があるものを数える。
頭のなかで立体を透明化して、実際に貫いてみよう。
3段目に1個、2段目に1個、1段目に4個ある。

(3)3種類の穴のうちどの種類の穴があいているかによって、小さい立方体に点数をつける。
●があいているとき1点、▲があいているとき1点、★があいているとき2点としたとき、
点数の和が3点となる小さい立方体は何個あるか。
ただし、小さい立方体には同じ形の穴が2面にあくが、点数は2面1組で1点または2点とする。

*●★と▲★を数える。
前問と同様、★から攻めたほうがいい。
★のある行に狙いを定めて、上の●、正面の▲に照らし合わせて調査する。
2段目に1個、3段目に1個、4段目に1個ある。

〔B〕次の文章を読み、あとの各問に答えなさい。
住まいを例にとってみても、わたしたちは個室や家族で使う居間など、さまざまなしきり方を行っている。
このしきり方で、家族の人間関係や生活の仕方が異なってくる。
住まいのしきりは、厳密にはそれぞれの家族によって異なっているだろうが、
時代や社会のあり方によって変化し、大きくは同じ文化圏で少なからず共通性を持っている。
すでに見てきたように、障子や襖あるいは衝立(ついたて)など日本の「しきり」は、
相互に気配を感じさせることに特徴があった。こうしたしきりがなぜ特徴的に出現したかという理由は、
にわかに断定するわけにはいかないが、日本の住宅が大きく外気を取り込むために、
柱と柱の間を開口部にするという構成がとられたことの結果として可動的かつ軽やかなしきりとなった。
なぜ、大きく外気を取り込むような構造になったのかは、これまた理由を断定するわけにはいかないが、
一般的には外気を取り込む方が快適であった、つまりよく知られるように「夏を旨とした」からなのだろう。
外気を調整する襖、外気を調整しながら明かりを彩る明障子(あかりしょうじ)、簡易的に空間を遮断する
屏風などの衝立は、いずれも可動的なしきりである
。それを取り払うか、開ければ空間は繋がってしまう。
続き間であれば襖を外せば、大きな部屋になる。庭側の襖を開ければ縁側の先の庭(外部空間)まで広がる。
このような開放的な空間に生活することは、生活の仕方や人間関係にも何らかの影響を与えているはずである。
もちろん、物理的な環境が、人々の意識や感覚〔 a 〕人間関係を全面的に決定しているわけではない。
したがって、物理的な環境や道具や装置が変化すれば、人間の意識や感覚がかならず変化するとは言い切れない。
〔 b 〕、物理的な環境や道具や装置のあり方が、わたしたちに影響を与えることは否定できないし、
それらの変化は、わたしたちの意識や感覚の変化を引き起こす可能性を持っているとはいえるだろう。
可動的なしきりを中心としたかつての日本の住宅は、家族内においてだけではなく、外部に向かっても、
比較的開放されたものになっている。入りやすい縁側や土間でやって来た人と対応する。
大勢の人々が集まる冠婚葬祭なども、襖を取り払って続き間で対応する。
そうした生活の仕方が、開放的な住まいによって生まれた。
こうした開放的なしきりによって構成される日本の住宅では、襖や障子や衝立といったしきりの向こう側にいる人の気配をつねに感じながら生活することになる。ゆるやかなしきりの中で生活するためには、
家族間、あるいは人々へのなにがしかの配慮が必要になってくる。その配慮は、いわば「しきたり」の形成に少なからずかかわっただろう。〔 c 〕、「盗み聞き」「盗み見」は、浅ましい行為とされただろうし、偶然聞いたことや見たことは他言しないものであったろうし、また逆に、大声もあまり好ましく思われなかっただろう。
さまざまな配慮が生活の仕方に反映されていたはずである。
(柏木博『「しきり」の文化論』講談社現代新書より)

◆設問1
〔 a 〕~〔 c 〕に当てはまる語は何か。ただし、同じ記号を二度用いてはならない。
(ア)もし  (イ)あるいは  (ウ)なぜなら  (エ)そもそも  (オ)そこで  (カ)しかし (キ)たとえば
a―イ  b―カ  c―キ
*a:〔人々の意識や感覚〕と〔人間関係〕が横に並ぶ。
b:回りくどい言い回しがあるので、一部を拾って簡潔にすると、、
 『物理的な環境が変化すれば、人間の意識や感覚が必ず変化するとは言い切れない』
⇒( b )⇒
『物理的な環境のあり方が、わたしたちに影響を与えることは否定できないし、
わたしたちの意識や感覚の変化を引き起こす可能性はあるといえるだろう』

【必ずは言い切れない⇒しかし⇒可能性はあるだろう】
c:cの手間には、『配慮が必要。その配慮はしきたりの形成に関わっただろう』とあり、
cの後ろにその配慮の具体例が紹介されている。

◆設問2
下線部「外気を調整する襖、外気を調整しながら明かりを彩る明障子、簡易的に空間を遮断する屏風などの衝立は、いずれも可動的なしきりである」とあるが、筆者は「可動的なしきり」がどのようなことにかかわったと考えているか。
「可動的なしきりは」に続き、「・・・かかわった。」につながるように60字以内で答えなさい。ただし、「開放的」「配慮」「しきたり」という言葉を必ず使い、句読点や記号も一字と数えること。
(可動的なしきりは)日本の住宅を開放的な住まいにさせ、
人の気配を常に感じながら生活するなかで他者への配慮を求めるという、
しきたりの形成に(かかわった)  (58字)

*話の要点を指定条件に従ってまとめる。
時間がないので素早く解答したいところだが、60字以内と字数がきつい(´-ω-`)
解答箇所は物理的な環境の変化が及ぼす人間の意識や感覚が説明される、最後の2段落。
可動的なしきりは日本の住宅を【開放的】なものにする。
開放的な日本の住宅では、しきりの向こう側にいる人の気配を常に感じながら生活する。
そこに配慮が求められ、その配慮が「しきたり」の形成にかかわった。
指定ワードのある文を流れにそって書けば60字弱におさまるようになっているが、
短時間での要約力が求められる。


【課題2】
〔A〕

 資料1は横浜市中区にある横浜市開港記念会館である。

この建物は、横浜開港50周年を記念して市民から寄付金を集め、1917年(大正6年)に建設された。
工事費は当時の金額で『36万9千円』だったが、貨幣価値が当時と現在で異なるため、
現在だと何円に相当するかを考えるには換算を行う必要がある。
そこで、日本銀行が作成した「戦前基準企業物価指数」を利用して換算を行うことにする。
これは、1934年(昭和9年)から1936年(昭和11年)の3年間の平均物価を1として換算した数値であり、1より低ければこの時期と比較して物価が安く、高ければこの時期と比較して物価が高いことを示している。次の各設問に答えなさい。

◆設問1
資料2は1917年(大正6年)と2015年(平成27年)の「戦前基準企業物価指数」である。
この数値から、1917年(大正6年)の『36万9千円』が2015年時点の何円に相当するか。
次の選択肢のなかから最も適当なものを選びなさい。

(ア)2千2百万円  (イ)2千9百万円  (ウ)3千6百万円  (エ)2億2千万円
(オ)2億9千万円  (カ)3億6千万円  (キ)22億円  (ク)29億円  (ケ)36億円

*月の情報が問題文に与えられていないので、年平均をみる。
1917年では【0.9】、2015年では【710.0】。
36万9千円×710.0/0.9=2億9110万円。

◆設問2
〔A〕
資料3は1915年(大正4年)から2015年(平成27年)までの「戦前基準企業物価指数」の変動をあらわしたグラフ、資料4は同じ期間の日本に関する主な出来事をまとめた年表である。
資料3のグラフの縦の点線で区切られた5年ごとに物価指数の変化を見ていくと、
10年以内に「戦前基準企業物価指数」が300以上上昇した期間が2回存在する。
そのうち、より現在に近いほうの期間について、物価の上昇に影響したと考えられる出来事は何か、資料4中の(ア)~(コ)から最もて適当なものを選びなさい。


*横軸に年号が書かれていないのがやらしい。
5年ごとなので数えていくと、2回目の急騰は1970年代初頭。
第一次オイルショック(1973)ですね。
オイルショックのビデオでトイレットペーパーの争奪シーンが流れるときがあるけど、
あれはデマを信じた人々が不安にかられて騒動となったそうだ(´-ω-`)
ちなみに1回目の急騰は戦後の1945年。選択肢では46年の金融緊急措置令
戦後の品不足に加え、日銀が直接国債を引き受けたことでハイパーインフレが起きた。
インフレを抑制するために金融緊急措置令を発動。
預貯金の封鎖で引き出しを制限、それまでの紙幣(旧日本銀行券)を無効とし、新円に切り替えた。

〔B〕
 図1は、江戸時代に描かれた江戸の地図で、左下に当時の東京湾が描かれています。
この頃の地図には、現代の日本地図のように「北が上、南が下」というルールはありませんでした。
図2は、図1の点線部分を文字が見やすいように濃さを調節し、拡大したものです。
また、図1と向きが変わらないようにしてあり、この地図での方位が描かれています。
この頃は、方位を表すのに東西南北を使っていましたが、十二支を使うこともありました。
例えば「子午線」という呼び名は、北と南をむすんでいることからきています。
図3も、江戸時代に描かれたもので、江戸城を含む江戸の町と富士山の風景です。


◆設問1
図1にある矢印↑はどの方位を指しているか、次のなかから最も適当なものを選びなさい。
(ア)東  (イ)西  (ウ)南  (エ)北

*問題文から、『子午線』は北と南を結んでいることが由来なので、
十二支のはじめの【子】()が北をさす。
図2では右が【子】なので、図1の右側を北としたとき、上は西となる。

ちなみに、卯(ウ)がオモに転じて面舵。酉舵→取り舵となった。

◆設問2
図3の中央に大きく描かれている橋は、図1のどの場所にあると考えられるか、
図1の(ア)~(オ)から最も適当なものを選びなさい。

*図3は右側に江戸城があり、その奥に富士山がみえる。
富士山は江戸の西側。図1の↑が西なので、富士山も↑側にある。

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