2018年度 灘中学入試問題【理科】大問3解説

水そう①~③をつないで、海→①→②→③→海の順に海水を流す「魚の養殖場」をつくり、
この中で次のA~Eの生物を育てることにします。

海水には水そう①の段階で「光合成をおこなう生物にとっての栄養素X」が溶けていますが、
海水を水そう③から海に戻る際には、育てる生物のはたらきを利用して浄化してから戻します。
また魚を大きくするだけではなく、他の生物も絶滅することなく数が安定するようにします。
ただしA~Eを育てるのに必要な光、水温、水流、水そうの大きさや深さ、水そうの底の環境などは適切に管理されるものとします。
まず水そう①には植物プランクトンを入れ増殖させますが、植物プランクトンの元の量は水そう①に留まり、増えた分だけが移動します。また水そう①~③の間はパイプでつないでいますが、植物プランクトン以外の生物は移動できません。

問1
生物B~Eをどの水そうで飼育するのが適当かを考えるため、
以下の文章の( ア )~( エ )にあてはまる生物をA~Eから、
〔 オ 〕と〔 カ 〕にあてはまる水そうの番号を①~③から選びなさい。
ただし同じものを二度選んでもよいものとしまう。
・水そう①に( ア )と( イ )を入れると、十分に増える前に植物プランクトンがすべて食べられてしまう可能性があります。
・水そう②に( ウ )と( エ )を一緒に入れると植物プランクトンの取り合いになります。
・ゴカイを〔 オ 〕の水そうに入れると排せつ物を浄化する水そうがなくなることになります。
・海そうを〔 カ 〕の水そうに入れると栄養素Xを植物プランクトンとうばい合うことになります。
・食う食われるの関係からゴカイと一緒に入れるべき生物が決まります。

問2
問1の結果をふまえて、ゴカイを入れた水そうに、海そうを入れて増殖させたとすると、
海そうを増殖させなかった場合と比べてゴカイの数はどのようになりますか。
魚との食う食われるの関係を考えたうえで選びなさい。
ア:増えた後に安定する。 イ:減った後に安定する。 ウ:変化なく安定する。

問3
以上のことから考えて、生物B~Eが入るべき水そうの番号を①~③から1つずつ選びなさい。
ただし実際の養殖場では、他の要素を考える必要があるため、この限りではありません。


@解説@
持続可能な養殖場をつくる。海に流すときは生態系に影響しないように配慮しよう。
問1ア:C イ:D ウ:C エ:D オ:③ カ:①
誘導に従って穴埋め。


アイ:水そう①では、植物プランクトンを増殖させる。
  植物プランクトンを食べるゴカイとアサリは水そう①に入れてはいけない。
ウエ:上と同じくゴカイとアサリは同一の水そうに入れてはいけない。
オ:ゴカイの排せつ物をそのまま海には流せないので、③は排せつ物処理用に使う。
  よって、ゴカイは③に入れない(魚も③に入れない)。
カ:水そう①は植物プランクトン増食用なので、栄養素Xを競合する海そうは入れない。

問2:
ゴカイと海そうは食う食われるの関係ではないが、海そうは栄養素Xを食べるので、
同じく栄養素Xを食べる植物プランクトンの数が減ってしまう。
あとは、生態ピラミッドの食物連鎖の話と同じ。
植物プランクトンを食するゴカイも減り、ゴカイを食べる魚も減る。
その後、ピラミッドは安定化に向かう。

問3
B:③ C:② D:③ E:②
前問をヒントにして解答する。
水そう①は植物プランクトン増殖用なので、他の生物は入れない。
ここで作られた植物プランクトンだけが他の水そうに移動できる。
魚やゴカイを最後の水そう③に入れてしまうと、彼らの排せつ物が海に流れる。
③は排せつ物処理用なので、ゴカイと魚は水そう②に入れる。
最後に、残った栄養素X,植物プランクトン、動物の排せつ物を処理する
海そうとアサリを水そう③にいれる。

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