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ヒトの体内のつくりやはたらきについて、以下の問いに答えなさい。
(1)
だ液にはデンプンを変化させるはたらきがあります。
このはたらきを調べるのに適している実験材料をすべて選びなさい。
あ:牛肉 い:ご飯つぶ う:卵の白身 え:バター お:かたくり粉
(2)
かん臓は脂肪の消化を助ける消化液をつくっています。
この消化液を何というでしょうか。
また、かん臓の近くには、この消化液をためるふくろがあります。
このふくろを何というでしょうか。どちらもひらがなで答えなさい。
(3)
ヒトの体内の内臓が入っているところは、
横かくまくによって上下2つの部屋に仕切られています。
食べ物が口からこう門まで通る管の順番のうち、
横かくまくより下の部屋について正しく並べているものを選びなさい。
あ:十二指腸→小腸→大腸 い:すい臓→十二指腸→小腸→大腸
う:すい臓→かん臓→十二指腸→小腸→大腸
え:胃→十二指腸→小腸→大腸 お:胃→かん臓→すい臓→十二指腸→小腸→大腸
(4)
体内で最も大きい臓器として最も適当なものを選びなさい。
あ:心臓 い:じん臓 う:かん臓 え:すい臓 お:胃
(5)
じん臓の特徴として正しいものをすべて選びなさい。
あ:腹側に左右に1つずつある。
い:背中側に1つある。
う:背中側に左右に1つずつある。
え:横かくまくによって仕切られた上下の部屋のうち上の部屋にある。
お:横かくまくによって仕切られた上下の部屋のうち下の部屋にある。
か:一部を切り取っても元の大きさにもどることができる。
き:血液中から不要なものをこし出し、汗をつくる。
く:ぼうこうにつながっている管がある。
け:体内の有害なものを無害なものに変える。
(6)
ある人の呼吸を調べたところ、はく息200mLには酸素が36mL含まれていました。
また1分間の吸う息とはく息はそれぞれ3Lずつであることがわかりました。
空気中の酸素の体積の割合を21%として、
この人が1時間で血液に取り込む酸素の体積は何mLになるか答えなさい。
四捨五入して整数で答えなさい。
@解説@
(1)い・お
*だ液に含まれるアミラーゼという酵素が、デンプン(糖)を麦芽糖に分解する。
デンプン⇒炭水化物⇒ご飯・かたくり粉
かたくり粉はもとはカタクリとよばれる植物のデンプンだったのですが、
近年はジャガイモのデンプンから作られるようです。
他の選択肢は動物性タンパク質。
(2)消化液…たんじゅう、ふくろ…たんのう
肝臓で作られた胆汁は脂肪の消化を促す物質が含まれており、
胆嚢という袋に溜められて濃縮する。
東鷲宮病院より。胆のうの胆汁は胆管を通じて十二指腸に送られる。
(3)え
横隔膜より下の消化器官を順番どおりに答える。
elifeより。肺の下に横隔膜があり、その下に胃がある。
胃から出発して、十二指腸、小腸、大腸へとつながる。
肝臓とすい臓には、食べ物が通らない。
(4)う
上の図を見ての通り、肝臓が最も大きい。成人で1~1.4kgだそう。
肝臓はさまざまな物質の生成や分解を行う「体内の化学工場」とよばれており、
グリコーゲン(糖)を蓄えたり、有毒なアンモニアを比較的無害な尿素へ変換したり、
胆汁の分泌を行っている。
(5)う・お・く
選択肢の並びから、〔あ~う〕から1つ、〔え・お〕から1つ、残りからいくつか。
旭化成より。腎臓が2個ついていることはわかるが、
奥行きは体の断面図を把握していなければならない。
腎臓は背中側にあるので〔う〕
腎臓はこぶし程度の大きさで肝臓より下、すなわち、横隔膜より下にある。〔お〕
〔か〕再生機能があるのは肝臓。
〔き〕汗ではなく、尿。ろ過して尿素を体液から取り出す。
成人の尿の量は、だいたい1~2L。
〔く〕腎臓から輸尿管を通って膀胱に向かう。
〔け〕解毒作用も肝臓。
(6)5400mL
差がつく問題。
1分間で3Lの空気を吸う。
1時間では、〔3000mL×60分〕
酸素は空気の21%なので、1時間で吸う酸素量は〔3000mL×60分×21%〕
一方、はく息200mLには酸素が36mL含まれていた。
酸素を吸ってもすべてが血液に取り込まれず、呼気に出てしまう。
吸う息と吐く息の量の比率は同じ。
吸う息を200mLとした場合、その中の酸素量は、200mL×21%=42mL
42mLの酸素を吸って、36mLの酸素を出すから、
血液に取り込まれる酸素の割合は、(42-36)/42=1/7
よって、3000mL×60分×21%×1/7=5400mL
四捨五入はいりませんでした。
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