問題PDF
図1のような小さな圧力センサーを使って実験をします。
圧力センサーは、その上にたとえば50gのおもりをのせると「50g」と表示される装置です。
図2のように、正三角形ABCをかいた軽い板を用意し、各頂点A、B、Cの真下にそれぞれセンサーを並べて、その上に板を乗せます。3個のセンサーを頂点と同じ記号A、B、Cで区別しておきます。板の重さは無視します。
板の上に何も置かないときはセンサーの表示はA、B、Cの順に(0g、0g、0g)です。たとえば頂点Bに50gのおもりを置いたときは、表示は(0g、50g、0g)です。以下では、単位を省いてA、B、Cの順に数字を並べて(0、50、0)のように表すことにします。
いま、Bに50gのおもりを置き、辺BC上でBからCまで少しずつ、そのおもりの場所を変えながらセンサーの表示を読み取りました。その結果が図3のグラフです。
問1
次の文の①、②にあてはまる数値を答えなさい。
『図4のように、辺BCを2:3に分ける点Pに50gのおもりを置く。このとき、センサーの表示は(0、①、②)となる。このおもりの置き方は、点Bに①gのおもりを置き、点Cに②gのおもりを置いた場合と同等である。つまり1個のおもりを適切な2個のおもりに置きかえることができる』
問2
点Aに30gのおもりを置き、点Pに60gのおもりを置いた場合、センサーの表示はどうなりますか。( 、 、 )の形で答えなさい。
問3
問2と同じ表示をおもり1個だけを置いて実現するためには、何gのおもりをどの場所に置けばよいですか。おもりの重さを答え、場所を図示しなさい。
(図示のしかたは図示例にならいなさい。以下同様)
問4
おもり1個だけを置いてセンサーの表示が(50、30、70)になるようにするためには、何gのおもりをどの場所に置けばよいですか。おもりの重さを答え、場所を図示しなさい。
問5
辺AB、BC、CAのそれぞれのまん中の点を順にD、E、Fとします。点D、E、Fにおもりを1個ずつ置いて、問4の表示を実現するためには、それぞれ何gのおもりを置けばよいですか。
@解説@
問1:①30、②20
図3のグラフをみると、50gのおもりがBC上を移動しているとき、
Aは常に0gで、おもりの重さはBとCに配分されている。
配分の割合はおなじみの方法。
Pを支点にして距離がBP:PC=2:3だから、重さは逆比でB:C=③:②
B=50×③/⑤=30
C=50-30=20
問2:(30、36、24)
問題文より頂点Bに50gを置いたら(0、50、0)だったので、
頂点Aにおいた30gは全部Aにのしかかる。
辺BC上のP60gは先ほどと同じ処理をする。
B=60×3/5=36
C=60-36=24
(30、36、24)
問3:おもりの重さ…90g、おもりの場所…下図
逆の流れをする。
B36gとC24gを集めてP60gなので、
A30gとP60gを集めて90g。
場所は重りの比の逆比で60:30=②:①
APを2:1に内分する点に90gをのせる。
問4:おもりの重さ…150g、おもりの場所…下図
B30gとC70gを集めて100g。距離は⑦:③
A50gと100gを集めて150g。距離は△2:△1
問5:D…10g、E…50g、F…90g
ここで差が開くか。
Bに置いた50gがBCの中点にきたとき、BとCではそれぞれ25gが表示された。
D・E・Fに置いたおもりの重さは両サイドの頂点に半分ずつ配分される。
A=D/2+F/2=50 …①
B=D/2+E/2=30 …②
C=E/2+F/2=70
①を2倍すると、D+F=100 …③
②を2倍すると、D+E=60 …④
また、板全体にかかる重さは、D+E+F=A+B+C=50+30+70=150 …⑤
③、⑤より、E=150-100=50
④、⑤より、F=150-60=90
D=150-(50+90)=10
Dに10g、Eに50g、Fに90g置けばいい。
@別解@
A+B-C
=(D/2+F/2)+(D/2+E/2)-(E/2+F/2)=D
D=50+30-70=10g
ようは、Dの両隣り(A50とB30)を足して対角(C70)をひく。
考え方としては、以下の感じだと思う。
辺AB上にあるDはAとBから影響を受け、Cからの影響は受けない。
AとBから捉えるとこれらの一部がDに集まるが、残りのAとBはC方向(EやF)に向かい、
向かった分の和がC70gに相当するので、D=50(A)+30(B)-70(C)=10gが成り立つ。
同様に、E=B+C-A=30+70-50=50g
F=A+C-B=50+70-30=90g
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