2019年度 ラ・サール中学入試問題【理科】大問1解説

ある日、お父さんが太陽観測のできるしゃ光板付きの態様双眼鏡をダイ吉君にプレゼントしてくれました。うれしくなったダイ吉君は、毎日のように太陽の観察をしています。
(*注意*ふつうの双眼鏡で太陽の観察をしてはいけません)

 ダイ吉:太陽の表面に黒い点がいくつか見えたけど…。
お父さん:それは黒点といって、①まわりより温度が2000℃くらい低いところだよ。

(1)①について、黒点の温度として適当なものを選びなさい。
ア:2000℃ イ:4000℃ ウ:6000℃ エ:10000℃ オ:18000℃

 ダイ吉:大きなものが真ん中と下の方にあって、移動するにつれて、
      形が少しずつ細長くなっていったよ。
といって、ダイ吉君は次のようなスケッチをお父さんに見せました。
お父さん:黒点の形が細長く見えるのは、太陽の形が(②)だからおこる現象だよ。
    16世紀のイタリアの天文学者ガリレオは、太陽の明るさが(③)ことからも、
    形が(②)であることを確認しているんだ。

(2)②に適当な言葉を入れなさい。

(3)③に入る説明として、適当なものを選びなさい。
ア:日によって変わる   イ:周辺部ほど明るく見える
ウ:周辺部ほど暗く見える エ:一年中変わらない

ダイ吉君が翌々日見ると、この2つの黒点は見えなくなりました。
太陽双眼鏡で見える黒点がなくなったため、しばらく観測をやめてしまいました。
9月27日、久しぶりに太陽双眼鏡で太陽面を観察すると、あの2つの黒点が再び現れていました。
次の図はそのスケッチです。

ダイ吉:あれれ、下のほうにある黒点が、以前はまん中より右にあったのに、
    左に来ているぞ!なぜだろう?
お父さん:おもしろいところに気づいたね。黒点の移動は、太陽の自転によって起こるのだけど、
     太陽には(④)という特徴があるんだ。
ダイ吉:へえ、ふしぎだね!
お父さん:ガリレオは太陽の(④)という事実から、太陽は地球や月のように
     ⑤固体ではなく、気体であると考えたんだよ。

(4)④に当てはまる、適当な説明を選びなさい。
なお、赤道、極という言葉は、地球に使うときと同じ意味で使っています。
ア:自転の周期が、赤道付近で短く、極付近で長い
イ:自転の周期が、赤道付近で長く、極付近で短い
ウ:自転の周期が、どの場所でも等しい
エ:赤道付近と極付近では、自転の向きが逆になっている

(5)⑤について、ガリレオが④の事実から太陽は固体ではない、と考えた理由を
「太陽が固体であれば…」に続く文章で答えなさい(1行)。

ダイ吉:太陽は水素でできていると聞いたけど、水素を燃やし続けて、
    かがやいているのかな。
お父さん:さあ、どうだろう。これを見てごらん。
といって、太陽の成分が書かれた右の表を見せました。

ダイ吉:⑥これでは、水素を燃やし続けることはできないね

(6)⑥について、ダイ吉君が水素を燃やし続けることができない、
と考えた理由を答えなさい(1行)。

ダイ吉:ところで、真ん中にある黒点は27日後に元の位置までもどってきているので、
    このあたりでの自転の周期は27日と考えて良いのかな?
お父さん:ところが、そうではないんだな。
    地球は太陽のまわりを回っているだろ?
といって、下のような図をえがきました。

ダイ吉:そうか!地球は365日で太陽のまわりを一周360度まわる。
    27日後に地球とこの黒点が再び元の位置関係になったということは…
   (⑦)日ということだね。

(7)⑦にあてはまる日数を、小数第1位を四捨五入して、整数で答えなさい。

お父さん:その通りだよ。ところで、⑧太陽は我々にとって、とても大切な存在だ
     ということは知っているよね。
ダイ吉:もちろんだよ。太陽がなければ昼間も真っ暗で外で遊べないし、何よりも寒いよ。
    じゃ、明るいうちに友だちと遊んでくるね。

(8)⑧について、太陽の影響を受けているものや現象の説明として正しいものを選びなさい。
ア:植物は太陽の光を利用した光合成で、たんぱく質を作り出している。
イ:太陽高度が最も高くなる正午に、気温は最も高くなる。
ウ:太陽電池は、太陽の熱で電池の温度が上がることで、電気を作り出している。
エ:雨のもととなる水の多くは、海の水が太陽により温められ、蒸発したものである。


@解説@
太陽の黒点観察。
(1)イ
前提知識として、太陽の表面温度は約6000℃であることを知っていなければならない。

(2)球
太陽の真ん中では丸に見えた黒点が、端にいくにつれて細長くなったということは、
太陽は球体をしているということ。
黒点の観察では、太陽の自転と太陽の形の2点がわかる。

(3)ウ
太陽が球体をしているので、真ん中が明るく、周辺部ほど暗く見える。
太陽はガスの集合体。太陽の中央部では太陽の中心付近にある高温のガスまで観察できるが、
太陽の周辺部では温度の低い太陽の外縁のガスしか目に入らないので暗くみえる(周辺減光)。

(4)ア
9月上旬では小さな黒点が大きな黒点の右側にあったのに、
1周回った9月27日では左側にきた。
大きな黒点が小さな黒点を追い越したことになる。
これは赤道付近の緯度が極付近よりも速く回っているため。
速くまわる⇒自転周期が短い。
緯度によって自転周期が異なることを差動回転という。

(5)(太陽が固体であれば、)赤道付近と極付近で自転周期が同じになるから。
太陽が固体であれば、地球と同じように緯度に関わらず、自転周期は同じになる。
言い回しは前問の選択肢から借りる。

(6)水素の割合に対して、酸素の割合が極端に少ないから。
表からわかることを書くのみ。

↑水素の割合に対して、酸素が圧倒的に少ない。
太陽の熱や光は、水素の核融合反応から生まれる。

(7)25日
難所。黒点付近の自転周期を求める。
27日で黒点が同じ地点に見えたとしても、
それは地球からの見かけの位置である。

太陽が1周まわったというには、
黒丸が反時計周りにグルッとまわり、
再び黒丸が同じ位置(右側)にくればいい。
しかし、その間に地球が反時計回りに公転しており、
地球から見える太陽の景色は青の点線。
つまり、黒点の位置は青丸になり、
太陽は1周より多く回転している

立式は360度を使わない方がいいかな?
赤の線は公転で地球が移動した27日間。
太陽が27日間で自転した角度は、
地球の公転でいうと、365+27=392日分に相当する。
ここから、青い線の27日を地球の公転周期である365日に案分する。
よって、27×365/392=25.1‥→25日

(8)エ
ア:たんぱく質ではなく、炭水化物(でんぷん)。
イ:気温は温まりにくく、冷めにくい。
  正午に高くなる地温より約2時間後に最も気温が高くなりやすい。
ウ:太陽電池は光エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する。
  電池は化学エネルギー
エ:台風(熱帯低気圧)は赤道からちょっと離れた海上で発達しやすい。
(赤道ではコリオリの力が働かないので台風が発生しない)
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