2022年度 豊島岡女子学園中学過去問【理科】大問1解説

問題PDF
図1のような側面に穴の開いた容器があります。容器には厚さの無視できる仕切りがあり、仕切りの下側には10cmのすき間があります。また、穴が開いていない側の上面からは、液体を注ぐことができるようになっています。ただし、水の密度(1cm3あたりの重さ)を1g/cm3、油の密度を0.8g/cm3とします。


(1)
水が穴からあふれないようにいっぱいに注いだとき、図2のようになりました。
このとき注いだ水は何Lですか。四捨五入して整数で求めなさい。

図2の状態から油を容器にゆっくりと注ぐと、容器の穴から水があふれ、図3のようになりました。このとき、油には、おしのけてあふれた水の重さと同じ大きさの浮力がはたらきます。

(2)
ある量の油をゆっくり注いだとき、穴からは48Lの水があふれました。
注いだ油は何Lですか。四捨五入して整数で求めなさい。

(3)
(2)のとき、容器の底から測った油面の高さXは70cmよりも大きくなります。
この高さXは何cmですか。四捨五入して整数で求めなさい。

(4)
図2の状態から、油が穴からあふれないようにしながら、油をゆっくりと注ぎました。
注げる油は最大何Lですか。四捨五入して整数で求めなさい。
ただし、油が穴からあふれる前に、油が容器の上面からあふれることはありません。


図2の状態から水と油が混ざった液体をゆっくりと注ぐと、水だけが穴からあふれ、油と水を分離することができます。このような水槽は、油と水を分離することができるので、油水分離槽(ゆすいぶんりそう)といいます。

(5)
油と水が混ざった液体250Lをゆっくり注いだとき、穴からは240Lの水があふれました。油と水が混ざった液体250Lのうち、油は何L含まれていましたか。四捨五入して小数第1位まで求めなさい。


@解説@
(1)175L

仕切りをとって、高さ70cmの四角柱と考えればいい。
50×50×70=175000cm3=175L

(2)60L

パスカルの原理を考えたくなる形だが、事はシンプルです。
油には、おしのけてあふれた水の重さと同じ大きさの浮力がはたらく
油が受けた浮力の分だけ水が押しのけられ、容器の穴から出る。
水の密度は1g/cm3、油の密度は0.8g/cm3
同じ体積1cm3における重さの比は、水:油=1:0.8=5:4
同じ重さにおける体積比は逆比で、水:油=④:⑤

容器に注がれた油は、水48Lに相当する重さを押しのけた。
水48Lと同じ重さの油の体積は、48×⑤/④=60L

(3)76cm

水48Lの部分が油60Lに置き換わる
増加分の12L=12000cm3を底面積で割ると、
12000×(40×50)=6cm高くなった。
最初は70cmだから、Xの高さは70+6=76cm

(4)150L
『油が穴からあふれる前に、油が容器の上面からあふれることはない』ので、
配慮すべきは下から穴に向かって油が漏れるとき。

油は水より軽いので、この領域を超えると油が穴から漏れてくる。

油がおしのけるべき水の量は上記の部分
40×60×50=120.000cm3=120L
同じ重さの油の体積は、120×⑤/④=150L

(5)50.0L
図2の状態(水175L)に混合液250Lを注いだら、穴から水240Lが出た。
水1Lを入れると、水1Lが押しのけられる
油1Lを入れると、同体積で重さの比は水:油=⑤:④だから水0.8Lが押しのけられる

押しのけられた水(=排出された水)でツルカメ
左上の長方形は、250×1-240=10L
油の体積は、10÷(1-0.8)=50.0L
*小数第1位まで求めるので、50Lではなく50.0Lである!

@油水分離槽@

イトーヨーギョーより。
仕組みはわかりやすい。比重の小さい油が浮いて水と分離する。
飲食店、学校、病院、食品工場、ガソリンスタンド、工場、大型商業施設といった、
油をよくつかう場所で活躍しているようです。
難関中学(理科)解説ページに戻る

◆menu◆ 公立高校入試…関東圏メイン。千葉だけ5教科あります。%は正答率。
国私立高校入試…数学科のみ。ハイレベルな問題をそろえてみました。
難関中算数科…中学受験の要。数学とは異次元の恐ろしさ(;´Д`)
難関中社会科…年度別。暗記だけじゃ無理な問題がいっぱい!
難関中理科…物化生地の分野別。初見の問題を現場思考でこなせるか。
難問特色検査…英国数理社の教科横断型思考問題。
センター試験…今のところ公民科だけ(^-^;ニュース記事だけじゃ解けないよ!
勉強方法の紹介…いろいろ雑記φ(・・。)
QUIZ…☆4以上はムズいよ!
noteも書いています(っ´ω`c)
入試問題を題材にした読み物や個人的なことを綴っていこうと思います。
気軽にお立ち寄り下さい(*^^*)→サボのnote
サボのツイッターはコチラ→

コメント

タイトルとURLをコピーしました