問題PDF
太陽が東から昇り西に沈むのは、地球が西から東へ回転しているからです。
地球のこの動きを自転と呼びます。
しかし西から昇る太陽を見ることは可能です。
例えば地球の自転よりも速く西へ向かって移動すれば、
太陽が西から昇ってくるのを見られます。
問1
地球を一周の長さが40000kmの球として、地球の赤道上を西へ、
時速何kmより速く移動すれば、西から昇る太陽が見られますか。
小数第1位を四捨五入して整数で答えなさい。
問2
時速800kmで飛ぶ飛行機で赤道上を西へ飛べば、
飛行機の中から太陽の動きはどのように見えますか。
下のア~ウとエ~カからそれぞれ1つずつ適するものを選びなさい。
ア:太陽は東から昇る。 イ:太陽は西から昇る。 ウ:太陽の高さは変わらない。
エ:昼間の長さは通常のおよそ半分になる。
オ:昼間の長さは通常のおよそ2倍になる。
カ:昼間の長さは通常と変わらない。
地球が丸いため、東の土地ほど日の出が早く見られます。
しかし日本(離島をのぞく)でお正月の初日の出が最も早く見られる場所は、
最も東の場所ではなく、富士山山頂です。
これも地球が丸いため、山の高いところほど太陽の光が早く当たるからです。
このことを利用すると、高い場所から低い場所へ急速に降りることにより
日の出が二回見られることになります。
上の図で、A地点は太陽の光が当たりちょうど日の出を迎えています。
場所は赤道上とし、時期は春分か秋分の日とします。
西側のB地点ではまだ日の出になりませんが、高さhのC点では太陽の光が来ています。
この状態から地球が角度xだけ東へ自転すると、B地点でも日の出になります。
問3
C点の高さhを10m(=0.01km)、地球の半径Rを6400kmとします。
ACの距離はおよそ何kmですか。次のなかから最も適するものを選びなさい。
ただし下に示した三辺の長さがa、b、cの直角三角形では、
a×a+b×b=c×cの関係がなりたちます。
問4
C点に太陽の光が当たってから、B地点に太陽の光が当たるまで、何秒かかりますか。
小数第1位を四捨五入し、整数で答えなさい。
ただし、地球の半径Rに対してhが十分に小さいので、
ACの長さがABの長さと同じとみなしてかまいません。
この時間内にCからBへ10m降りれば、Cで日の出を見た人が二回目の日の出の瞬間を見られます。これとは逆に、日没直後に高いところに登って行くと、西から昇る太陽を短時間でも見ることができます。
@解説@
立式はそれほど苦労しないが、計算がヤバイ( ;∀;)
そこまでして初日の出みたいか?
問1:時速1667km
地球の自転速度より速く西に走れば、西から昇る太陽を見られる。
地球の自転速度は、40000÷24=1666.66…→時速1667km
問2:ア・オ
地球の自転速度より遅いので太陽は通常通り東から昇る→ア
夜から逃げるように移動するので昼間の長さは長くなる→オ
自転速度の半分弱で西に移動するので、昼間の長さはおよそ2倍。
問3:ウ
△AOCで三平方の定理を使うだけ。
小学生は習わないので、公式が与えられている。
計算が面倒くさいョ(;´Д`)
AC×AC
=6400.01×6400.01-6400×6400
=40960128.0001-40960000…
うえの図のように考える。
1辺が6400.01の正方形から、1辺が6400の正方形をひく。
赤い部分の面積が答えになる。
6400×0.01×2+0.01×0.01
=128+0.001
==128.0001
11×11=121なので、ACは11ちょい上→ウ
問4:24秒
ABに線分をひく。
前問より、AC=AB=11km。
弦が11kmとなる中心角xを利用して、1日を案分する。
24(時間)×3600(秒)×11km/40000km(円周)
=23.76→24秒
24秒以内に10mの丘を下れば、2度目の日の出を見ることができる。
やればできる時間なので、ぜひお試しください。。
難関中学(理科)解説ページに戻る
コメント