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2022年度 渋谷教育学園幕張中学過去問【理科】大問4解説

問題PDF
次の各問いに答えなさい。ただし音速は常に毎秒350mとします。

 図1のように壁から300m離れた位置に観測者がいます。壁と観測者の直線上に音源を置きます。この音源から音を1回鳴らすと、観測者は音源から直接届く音と、壁で反射した音の、合わせて2回の音が聞こえました。このとき観測者が聞いた音と音の間の時間をT秒とします。

(1)
次の①、②の場合について、Tの値を小数第1位まで答えなさい。
①音源と壁の間の距離が140mの場合(図2)

②音源と壁の間の距離が400mの場合(図3)

(2)
(1)の音源の位置だけを同じ直線上でいろいろ変えたとき、Tの値がどうなるか調べました。
図4のように、横軸を壁から音源までの距離、縦軸をTとするとき、
どのような形のグラフになるか示しなさい。ただし値は書かないこと。
(1)②の答えをtとする。

 次に平面上で考えます。図5は上から見た様子で1目盛りを50mとします。A、Bの2か所に観測者がいて、AとBは800m離れています。A、Bと同じ平面上のどこか1か所に音源を置き、その音源から出た音を聞いた時刻を測定しました。


(3)
音源で音を出してからAでは1秒後に、Bでは2秒後に音が聞こえました。このとき音源の位置として考えられるすべての位置を作図しなさい。ただし、作図に必要な線はすべて残しなさい。また、音源の位置を点、線、範囲で示す場合、図6に従い答えの部分を矢印で示しなさい。


(4)
音源で音を出し、Aで音が聞こえた時刻から1秒後にBで音が聞こえました。
このときの音源の位置を示す線として最も適切なものを選びなさい。

(5)
音源の位置をいろいろ変えて、AとBで音が聞こえた時刻の差を測定したところ、
その時間には最大値があることがわかりました。
①初めにAで音が聞こえてから、次にBで音が聞こえるまでの時間の最大値を小数第1位まで答えなさい。

②①のときの音源の位置として考えられるすべての位置を(3)と同様の方法で作図しなさい。


@解説@
(1)①0.8秒

の差はの往復分280m。
280÷350=0.8秒

②1.7秒

の差はの往復分600m。
600÷350=1.71≒1.7秒

2)
 
音源を右に移動させて壁から離す。
の差であるは前問と変わらない
すなわち、音源が壁から300m以上離れると
T=tで一定である。

今度は音源を左に移動させて壁に近づける。
が短くなるのでTの値は減少していく。

壁の位置に音源があると差は0になる(T=0)。

↑答え

(3)
確実にとっておきたい作図。

Aから1秒=350m=7マスの距離。
Bから2秒=700m=14マスの距離。
Aを中心に7マス、Bを中心に14マスの円を描き、2つの交点が答えになる。
解答の形式は図6にならうこと!

(4)エ
Aが先に聞こえるので、A寄りになるはず。

が(3)の円。
は1つ内側、は1つ外側で、黒は2つ外側の円。
円の交点はエのような線をたどる。

@@
図が失敗してしまった(; -_-)
グラフの右端(★)はAから4.5マスになる。
A~★の長さを〇mとすると、★~Bは〇+350m
〇+(〇+350)=800m
〇=225m
225÷50=4.5マス

(5)①2.3秒

どういうときにAとBの差が大きくなるか。
直線AB上のに音源があると差は800mになる。
もし直線AB上から外れたに音源があると、差は800mよりも短くなる!
つまり、差の最大は800m
800÷350=2.28…≒2.3秒



直線上の話なので、(2)がヒントになりうる。
壁と観測者の延長線上にある音源をさらに遠くへ置いても、
音と音のあいだの時間T秒は変動しない。
Bの反対側の直線が答えとなる。
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