2018年度 渋谷教育学園幕張中学過去問【理科】大問2解説

太陽光が地面や物をあたためるようすについて調べてみました。
快晴の日、北半球のある場所で、次のような実験を行いました。

[実験]
材質、面積、厚さが同じ黒い板が6枚あります。
板は薄く長方形です。6枚の板を、長い時間、日かげに置いておきました。
太陽が南中した時刻に、水平な地面の上で6枚の板を異なる角度ですばやく設置しました。
板と板の間は十分広くします。図1のように板の面は南を向いています。

図2は、東側から見た6枚の板のようすを示しています。
細い線は水平な地面を示しています。

板を設置してから10分後に、それぞれの板について、太陽光を浴びていた側の表面温度を
放射温度計で測りました。放射温度計は、温度によって物体から放出される赤外線
(目に見えない光)で温度を測ります。

図3は、実験時に太陽光が入射するようすを示したものです。
太陽光を示す線は等しい間隔で描かれています。
実験を行った10分間で、太陽光が入射する向きは変わらないとします。
板の面積はすべて同じであり、10分間に板が受け止める太陽光が多いほど、
板の温度は高くなります。なお、直射日光以外の影響は無視します。
図3を使うと、板が受け止める光線の本数で、太陽光の量を考えることができます。  
図4を用いて、実験の結果について考えます。
図4の点線の傾きは、図2のそれぞれの面と同じです。
また、図4には、6枚の板のうち(ア)の板だけを示しています。

(1)実験の結果について、最も温度が高い板、最も温度が低い板は、それぞれどれですか。
これまでの説明に従って作図し、答えなさい。作図したようすを残すこと。

地球は自転しています。自転の軸を自転軸といいます。
自転軸が地表と交わる点が北極点と南極点です。
地表は自転しているだけでなく、太陽の周りの円上を公転しています。
地球の自転軸は公転面に垂直ではなく、図5のように、公転面に垂直な線に対して
23°傾いています。この傾きの向きや大きさは、1年間つねに同じです。

(2)太陽光は太陽から広がりながら進んでいきますが、
地球に降り注ぐ太陽光は、図6のように地球上のどこでも平行みなせます。
理由について、次の( )を適切に補いなさい。
地球の直径に比べて、(          )から。

図7は、地球の断面図で、自転軸を含みます。
緯度は、赤道上の地点を0°として、地球の中心からみた角度のことです。
北半球の緯度は北緯、南半球の緯度は南緯と呼びます。
北極点は北緯90°で、南極点は南緯90°です。
地点Pの緯度は北緯50°です。以下、地球は完全な球とします。

(3)地点Pで快晴の夏至の日、太陽が南中する時刻に、
図1の実験を同じように黒い板に太陽光を当てました。
①地点Pで、太陽光が水平な地面となる角(図8の角A)は、図9ではどこの角になりますか。
図8にならって、角Aを図に示しなさい。
なお、図9の点線は、地球の中心と地点Pを結ぶ直線に対して、地点Pで直角に交わります。

②地点Pで、板の温度を最も高くするには、板が水平な地面となす角(図10の角B)を
何度にすればよいですか。整数で答えなさい。

(4)天候や海水、大気の影響を無視した場合、次の1、2の主な理由は同じです。
1:冬より夏の方が、一日の地面の平均温度が高い。
2:緯度が高い地域より緯度が低い地域の方が、一日の地面の平均温度が高い。
どのように同じなのか。次の(  )を適切に補いなさい。
(              )が多いから。


@解説@
(1)最も高い…ウ、最も低い…カ、作図は下図参照。

本文によると、『板が受け止める光線の本数で、太陽光の量を考える』ことができるとある。
板の表面にあたる本数が多ければ、板は熱くなる。
(ア)の左端を中心に扇形を作り、10本あたるウが最も高く、5本しかあたらないカが最も低い。

(2)太陽と地球との距離が長い
天文学でよくでてくる。
恒星から放たれる光は放射状に広がっていくが、
光源が遠くにあれば末端の光はほぼ平行とみなせる。

(3)①下図参照。
 
太陽高度の図示。
点Pを通る地球との接線は、点Pにおける地平線。
地平線と太陽光がなす角が答え。

②27度
どこかで聞いたことあるはず(‘ω’)
春分秋分の日の南中高度は、90-観測地点の緯度
夏至はこれに+23.4(地軸の傾き)、冬至は-23.4する。
本問では地軸の傾きを23度としているので、南中高度は90-50+23=63度。


地球を縦横に分割。●=地軸の傾き。
がP地点の緯度。
同位角でPに移すことができ、南中高度Aは90-となる。
つなげると、90-=90-(緯度-)=90-緯度+地軸の傾き

南中高度が67度ということは、板を23度傾けると日光に対して垂直になる。
↑67度から日がさしている。対頂角で23度を移す。
黒い線上に板をおけば、太陽光に対して垂直になる。

(4)南中高度が高く、単位面積あたりに受ける太陽光の量
今までのおさらい。
前問の通り、太陽光に対して垂直に近くなるほど板は熱くなる。
(1)でも同じ板で最も太陽光の量が多かったのは光に対して垂直に傾けた板であった。
夏が暑いのも、緯度が低い地域が暑いのも、
南中高度が高く、単位面積あたりの太陽光の量が多いからである。
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