2018年度 市川学園中学過去問【理科】大問7解説

古生代末、ある環境の変化が多くの生物を絶滅に追い込みました。この大量絶滅は、地球史上最大規模と言われています。その後、地上では厳しい環境が約1億年も続き、この環境に対応できた生物たちが、中生代に繁栄していきました。その一つが恐竜です。恐竜は、現在は鳥類に受けつがれている気嚢(きのう)と呼ばれるしくみを体内に持つことができたため、繁栄することができたと考えられています。また、この環境の変化は、他の種にも影響を及ぼしました。たとえば、は虫類の一部からは、肋骨の一部を失う代わりに、腹部を大きく膨らませる腹式呼吸を行うものたちが出現しました。このなかまは、急速にほ乳類へと進化したと考えられています。

(1)
恐竜全体にみられる特徴として正しいものはどれですか?
ア:風などを利用して空を飛べる。
イ:主に陸上で生活をしている。
ウ:水中で呼吸ができる。
エ:常に体温を高く維持できる。

(2)
気嚢とは、呼吸器官の一種です。これにより、吸っているときも吐いているときも、肺には常に新鮮な空気を取り込むことができます。図12はもっとも簡単な肺と気嚢の模式図で、息を吸い、肺と気嚢の一つに新鮮な空気が入った状態を表しています。図12の状態から呼吸を始めるとすると、息を吐いたときの状態を表している図はア~エのどれですか。ただし、大きな丸は肺もしくは気嚢が膨らんでいる状態を、小さな丸はしぼんでいる状態を、灰色の太線は気道を表しており、呼吸は規則正しく行われているものとします。

(3)
ティラノサウルスなどの竜盤目が、鳥類へと進化したと考えられています。
近年、その証拠の一つとして注目されているのは、化石のどの部分ですか?
ア:うろこ イ:羽毛 ウ:歯や頭の骨
エ:前足の骨 オ:背中の骨 カ:心臓などの臓器

(4)
下線部②の変化によって新たに得られたほ乳類としての特徴は何ですか。

(5)
下線部①の時期に起こった環境の変化とは、どのような変化ですか。
陸上が、現在と比べてどのような環境だったかを一つ答えなさい。
【解答欄:(現在と比べて)           。


@解説@
(1)イ
サボはあまり図鑑を読んだことないが、、
そんな人でもジュラシックパークを思い浮かべれば陸上生活が多いのでは?と想像できる。

恐竜図鑑より。空飛ぶ恐竜の代表格、プテラノドン。
スタイリッシュなペリカンみたいだが、鳥類とは遠い関係にあるという。

恐竜図鑑より、プレシオサウルス。足は泳ぎに適した形になっている。
浮力のある水中では巨大化しやすいはずだが、コイツは2mそこらしかない。

恐竜類は爬虫類で変温動物
哺乳類や鳥類といった恒温動物と違い、一定の体温を保つ必要がなく、
かつ、当時の気候が温暖であったことが、恐竜が巨大化できた一因であるといわれている。

(2)ア
むつかしい:;(∩´_`∩);:
普通、肺がしぼんで空気は出て行くだけだが、問題文によると、吸っているときだけでなく、
吐いているときも、肺には常に新鮮な空気を取り込むことができる』とサラっと書いてある…。
息を吐くときにも肺に空気が入る仕組みを考える。

この点、わかりやすく図式化した方がいらっしゃいました。


吸うときに肺と後気嚢に空気が流入する。
吐くと前気嚢は体外に、肺は前気嚢に、後気嚢は肺に空気が移動。
後気嚢から新しい空気が肺に送られるので、呼気時にも新鮮な空気を得られる
肺にあった空気は前気嚢を通じて排出される。
このような能率的なガス交換システムも、恐竜が巨大化できた要因の1つらしい。
鳥類の中に
空気の薄い高山地帯をゆうゆうと飛べる仲間がいるのも気嚢のおかげ。

(3)イ
選択肢の中で、鳥といえば羽毛しかない。

(4)横隔膜の発達による効率的な腹式呼吸。
*やや難。
『肋骨の一部を失う代わりに、腹部を大きく膨らませる腹式呼吸を行う』
腹式呼吸を動かす部位はズバリ、横隔膜。
しかし、横隔膜が哺乳類しかない特徴という知識を持っていないとなかなか書きにくい。
腹式呼吸は胸を動かさず、主に横隔膜の動きで深く呼吸する。
横隔膜は腹部と胸部を分かち、この運動で筋肉のない肺を大きく動かすことができる。
哺乳類は横隔膜を得て環境への適応を試みるが、
恐竜の持つ気嚢と比べると気管で呼気と吸気が入り交じり、ガス交換の効率が落ちるため、
恐竜のように大型化はできなかったようだ。

(5)(現在と比べて)地上の酸素濃度が低かった。
*難問。本大問の短いリード文は、”動物の呼吸器官”がテーマにある。
恐竜が繁栄できたのは、気嚢とよばれる補助的な呼吸装置を備えていたから。
一方、哺乳類のように新しい特徴を獲得した種もいたが、
低酸素の厳しい環境下で苦戦したようで、より能率的なガス交換を行えた恐竜に劣位した。
哺乳類の祖先にあたる単弓類たんきゅうるい)は、その多くが絶滅してしまったらしい。

古生代最後のペルム紀(二畳紀)では、P-T境界絶滅で多くの生物が滅びた。
理由は定かではないが、パンゲアとよばれる1つの大きな超大陸が分裂したことで
マントル内で激しい個体の上昇(スーパープルーム)が発生。
火山活動が著しくなり、地球全体で高温乾燥化がすすみ、
二酸化炭素濃度の上昇や酸素濃度の低下を招いて、
全生物の70%、海の生物に限れば95%が死滅したという。

地球の歴史より。現在、大気中の二酸化炭素濃度は0.03%ほどだが、
過去には10%を超えていた時代が多い( ゚Д゚)
石炭~ペルム紀では酸素が35%を超えている。
地質年代の赤矢印は生物が大量絶滅した5回の時期で、
CO2濃度やO2濃度の急激な変化が原因であったところもある。
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