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電池と豆電球と電流計を用いて実験を行いました。
ただし、実験に使用した電池と豆電球はすべて同じものとします。
実験1
電池、豆電球、電流計を図1のように接続したところ、豆電球は光、電流計の値は60mAであった。また、豆電球を取り外したら、電流計の値は0mAであった。
実験2
実験1の回路で、豆電球を1個ずつ増やして直列に接続し、電流計の値を読みとった。
実験3
実験1の回路で、豆電球を1個ずつ増やして並列に接続し、電流計の値を読みとった。
実験4
図2のような正四面体の各辺に豆電球A~Fが取り付けられている回路がある。
この回路を用いて実験を行った。
(1)
実験2、実験3のように豆電球を直列、並列に接続したとき、電流計の値を表すグラフを、次の中から選びなさい。ただし、同じ記号を複数回使用してもかまいません。
縦軸:電流〔mA〕 横軸:豆電球の個数〔個〕
(2)
実験4において、F以外の豆電球を1つ取り外すと、豆電球は2種類の明るさで光りました。
①取り外した豆電球を記号で答えなさい。
②もっとも明るい豆電球を記号で答えなさい。
(3)
実験4において、豆電球を2つ取り外しました。
①電流計の値が60mAになる組み合わせが3つあります。
その組み合わせを次の中からすべて選びなさい。
ア:A、B イ:A、C ウ:A、D エ:A、E オ:A、F
カ:B、C キ:B、D ク:B、E ケ:B、F コ:C、D
サ:C、E シ:C、F ス:D、E セ:D、F ソ:E、F
②豆電球は3種類の明るさで光りました。このときの電流計の値を求めなさい。
(4)
実験4において、豆電球を3つ取り外しました。
①もっとも電池が長持ちする組み合わせを選びなさい。
ア:A、B、C イ:D、E、F ウ:A、C、E エ:B、D、F
②①のときの電流計の値を求めなさい。
@解説@
(1)①直列…エ、並列…ア
豆電球を直列につなぐと、抵抗を増やしていくので電流量は減っていく。
電流の減少度合いはオームの法則を思い浮かべよう。
電流(I)=電圧(E)÷抵抗(R)
電流と抵抗は反比例の関係で、豆電球を2個、3個・・と増やしていくと、
電流量は1/2倍、1/3倍・・と反比例で減っていく→エ
一方、豆電球を並列につなぐと、抵抗が減っていくので電流量は増えていく。
豆電球1個に流れる電流量はどれも同じなので、豆電球を2個、3個・・と増やしていくと、
電流量の合計は2倍、3倍・・と比例で増えていく→ア
(2)①C ②F
『正四面体の回路』とあるように、回路図の交点が●だとつながっているが、
●がないところはつながっていない。
ここからF以外の豆電球を取り外して、明るさを2種類にする。
並列つなぎで、Fは最初の分岐点から1つしかないので最も明るい。(②F)
残る5つのうち、1つを取り除いて4つを同じ明るさにする。
Cを取り除く。(①C)
(3)①ウ・ク・シ ②36mA
今度は2つ取り外す。
①60mAということは、豆電球1個と同じ消費電力にする。
選択肢12個からすべてを選ぶので、形式面での難易度が高め:( ´ω` ):
Fしか残さないパターン。
残りの5つを全て消すには、ウ(A・D)、ク(B・E)を取り除く。
さらにシ(C・F)を取り外しても、電流量は豆電球1個と消費電力が同じになる。
2列の並列はまず1列で考え、直列に2個だと明るさは1/2ずつになる。
電流量は1/2で、他方の列にも1/2の電流が流れるから、合流地点の電流量は1になる。
(4)①エ ②20mA
もっとも電池が長持ちするように3つを取り外す。
並列につなげると明るさは保たれるが、消費電力は大きくなる。
一方、直列につなげると明るさは暗くなるが、消費電力は(1)の通り、小さくなる。
つまり、豆電球を直列に長くすればいい。
エ(B・D・F)を外すと、E・C・Aが3つ直列に並ぶ。
豆電球が直列に3つ並ぶので、消費電力は1/3倍→20mA
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