2020年度 灘中学過去問【理科】大問5解説

水や水溶液の体積を正確にはかりたいとき、ビーカーではなくメスシリンダーを使います。
円周率を3.14として以下の問いに答えなさい。

問1
メスシリンダーに入っている水溶液の液面のようす、およびその読み取り方について、
次のア~オから正しいものをすべて選びなさい。
ア:液面は真ん中がふくらんでいる。 イ:液面は真ん中がへこんでいる。
ウ:メスシリンダー内の水溶液の液面は、必ず真横から読まなければならない。
エ:液面の一番高いところの値を読み取る。 オ:液面の一番低いところの値を読み取る。

問2
100mLメスシリンダーの液を入れる部分が、直径4cmの円柱形になっているとします。
いま水溶液25mLをはかりとりたいときに、本来の「25mL」の目盛りよりも高さで0.5mmだけ
余分に入れてしまったとすると、その液の量の差(誤差)は何mLになりますか。

問3
100mLビーカーの液を入れる部分が、直径8cmの円柱形になっているとします。
ある体積を表す目盛りよりも高さで0.5mmだけ液を余分に入れてしまったとすると、
その液の量の差は何mLになりますか。

問4
いま、ここに10mLメスシリンダーと100mLメスシリンダー
(概形は図1。ただし目盛りは省略)があります。

ある水溶液の10mLをはかりとりたいとき、次の方法1と方法2が考えられます。
方法1 10mLメスシリンダーを使って水溶液10mLをはかりとる。
方法2 100mLメスシリンダーを使って水溶液10mLをはかりとる。
次のア~ウのうち最も適切だと思うものを一つ選び、
それを選んだ理由を解答らんにおさまるように2行以内で記しなさい。
ア:方法1が、方法2に比べてより正確に10mLをはかれる。
イ:方法2が、方法1に比べてより正確に10mLをはかれる。
ウ:方法1でも方法2でも、同じように正確に10mLをはかれる。

デジタル式のはかりには、それぞれ「最小表示」という値が定められています。これは、はかりが見分けることのできる最小の重さ、という意味で、たとえば物体Aの重さを、最小表示が0.1gのはかりではかると「27.3g」のように表示されますが、これは物体Aの重さが27.25g以上27.35g未満であることを意味します。このはかりで重さをはかったとき、表示された値と実際の重さの値との間には、最大で0.05gの誤差を生じることがわかります。

問5
最小表示が0.1gで、200gまではかれるはかりがあります。いまこのはかりを使って食塩や水の重さをはかり、できるだけ正確に濃さ10%の食塩水をつくるために、次の方法3と方法4を考えました。
方法3 食塩5gと水45gをはかりとって食塩水をつくる。
方法4 食塩10gと水90gをはかりとって食塩水をつくる。

次の文の〔  〕にはあてはまる数値を入れ、{  }からは最も適切だと思うものを選びなさい。
はかりではかるときの誤差を考えると、方法3でつくった食塩水の濃さは、〔 ① 〕%より大きく、〔 ② 〕%より小さい。同じように考えると、方法4でつくった食塩水の濃さは、〔 ③ 〕%より大きく、〔 ④ 〕%より小さい。このことから、⑤{ア:方法3のほうがより正確に イ:方法4のほうがより正確に ウ:方法3と方法4では同じように正確に}濃さ10%の食塩水をつくれることがわかる。


@解説@
問1:イ・ウ・オ
メスシリンダーの読み方。
水が表面張力によりメスシリンダーの内壁にくっつき、端が上がり、真ん中がくぼんで見える。
(メニスカスというんだとか…)
目盛りは真ん中のくぼんだところを真横から見る。

問2:0.628mL
底面積が直径4cm、高さ0.5mmの円柱の体積を求めればいい。
0.5mm=0.05cm
2×2×3.14×0.05=0.628cm3=0.628mL

問3:2.512mL
直径8cmで、前問と同じことをする。
辺の比は4:8=1:2で、高さは0.5mmで同じだから、
底面積の比1:4がそのまま体積比にあたる。
0.628×4=2.512mL

問4:ア
目盛りより同じ分だけずれて液体を入れた場合、
10mLメスシリンダーの方が底面積が小さいので、体積の誤差が少ないため。
*問2と問3の結果から導出できる。
0.5mmの違いで、直径4cmでは0.628mL、直径8cmでは2.512mLの誤差が生じ、
底面積が大きいメスシリンダーの方が誤差が大きい。

問5:①9.9 ②10.1 ③9.95 ④10.05 ⑤イ
最小表示が0.1gで、27.3gのとき、誤差の範囲は27.25以上~27.35未満
①②
食塩5.0g→4.95~5.05g
水45.0g→44.95~45.05g
もっとも濃度が低いのは、食塩4.95gと水45.05g
4.95÷(4.95+45.05)=9.9%…①

もっとも濃度が高いのは、食塩5.05gと水44.95g
5.05÷(5.05+44.95)×100=10.1%…②

③④
食塩10.0g→9.95~10.05g
水90.g→89.95~90.05g
もっとも濃度が低いのは、食塩9.95gと水90.05g
9.95÷(9.95+90.05)×100=9.95%…③

もっとも濃度が高いのは、食塩10.05gと水89.95g
10.05÷(10.05+89.95)×10=10.05%…④


前問の誤差の範囲を検証。
方法3は9.9~10.1%に対し、方法4では9.95~10.05%。
よって、方法4の方がより正確に濃度10%の食塩水をつくれる。
(作業を2回に分けるより、1回で計測した方が誤差が少ない)
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