問題PDF
図1のような、縦の長さが1cm、横の長さが(あ)の長方形の紙があります。
ただし、(あ)は1より大きい数とします。
この紙を縦または横に1回真っすぐ切って、長方形から正方形に切り離します。
残った紙が正方形でなければ再び同じように正方形を切り離し、
残った紙が正方形になるまでこの作業をくり返します。
たとえば、(あ)が2・1/2のときの切り方は、図2のように①縦→②縦→③横となり、
切る回数は3回です。次の各問いに答えなさい。
(1)
(あ)が1・1/4のときの切る回数を求めなさい。
(2)
切る回数が3回となる(あ)の値をすべて求めなさい。
ただし、2・1/2は除きます。
@解説@
(1)
最初は1cmで縦に切り、1/4cmで横3回。
切る回数は4回。
(2)
先に切るべきラインを決めてから、横の長さを算出する。
最も小さい辺を①とおいて、すべての辺を○で表し、
1cmが○いくつかを出してから、最後に横を求めると出しやすい。
4/3cm、5/3cm、4cm。
(3)
試しに少しだけ調べてみよう。
切り方は縦、横、縦、横…。
5/3は前問で答えている。4つ目まで調べると何かが見えてくる…。
2を2/1にして数字を眺めてみると、
1・2・3・5・8…前2つの和が連なるフィボナッチ数列!
分母→分子の順で、分子が次の分母にくる。これを10回かけ合わせて144。
@黄金比@
縦と横の比が1:(1+√5)/2(1.618…)は、幾何学的に美しいとされる黄金比。
黄金比は『1辺がaの正方形と、縦がb、横がa+bの長方形の面積が等しくしたときのa:b』
b=1とすると、a2(正方形の面積)=a+1(長方形の面積)となり、
これをaについて解くと、a=(1+√5)/2(1.618…)となる。
フィボナッチ数列で隣り合う2つの数の比の値を並べていくと、
1/1=1、2/1=2、3/2=1.5、5/3=1.66…、8/5=1.6、13/8=1.62…と、
次第に黄金比へ収束されていく。
黄金比はパルテノン神殿やミロのビーナスなどの建築やアートにも使われており、
自然界のいたるところにも登場するという。
VERDADMODAより。縦1:横(1+√5)/2の長方形から、
本問のように長方形の長い辺を1辺とする正方形を螺旋状に切り出していき、
4分の1円の弧で連続させるとオウム貝になる。
例のロゴもそうだったとは…(;`ω´)
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