2019年度 豊島岡女子学園中学過去問1回目【算数】大問6解説

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1辺の長さが12cmである立方体の形をした水そうがあります。下の図のように、この水そうを水平な机の上に置き、頂点にそれぞれA~Hの記号を付けます。また、対角線CEを4等分してCに一番近い点をKとします。この水そうにいろいろな量の水を入れて、ふたをします。このとき水面が次の(1)~(3)の状態になるときの水そうに入っている水の体積はそれぞれ何cm3ですか。

(1)
辺EHを机につけたまま、真上から見たときに辺BCと辺EHが重なるように水そうをかたむけたところ、水面がCDの真ん中の点を通った。

(2)
頂点Eを机につけたまま、真上から見たときに頂点Cと頂点Eが重なるように水そうをかたむけたところ、水面が頂点Dを通った。

(3)
頂点Eを机につけたまま、真上から見たときに頂点Cと頂点Eが重なるように水そうをかたむけたところ、水面が点Kを通った。


@解説@
(1)
面AEBF方向からとらえる。

青い斜線の面積は、12×12-6×6÷2=126cm2
奥行きは12cmなので、126×12=1512cm3

(2)
なんとなくこうなるんじゃないかなと、頭の中で思い浮かべても作図が大変。

↑こんな感じ。
Dに水面があるということなので、Dを通り、地面に平行な面を作図。

CからB、D、Gまでの距離はそれぞれ等しい。
立方体を問題文のように傾けたとき、水面は面DBGとなる。
12×12×12-12×12÷2×12÷3=1440cm3

(3)
女子校でここまで高度な空間認識力を問うとは((( ;゚д゚))
△DBGの各辺は、立方体の側面である正方形の対角線で長さがすべて等しい。
⇒△DBGは正三角形
CB=CD=CGなので、Kを通る水面も△DBGと相似図形になりそう。

面DBGとCEとの交点をLとする
対角線CEの中点は立方体の中心で、ここをOとする。
LK:KCの値がわかれば、Kを通る水面の正三角形の1辺がわかりそう…。

立方体を時計回りに45°傾け、面AEGCの右半分を考える。
△BOL∽△GCLで、BO:GC=OL:CL=1:2
KはOCの中点。
連比を組むと、OL:LK:KC=2:1:3

Kを通り、正三角形DBGに平行な面を正三角形MNPとおく。

三角錐C-MNPと三角錐C-DBGは全体で相似。
DM:MC=LK:KC=1:3
MC=12×3/4=9cm
MC=NC=PC=9cm
12×12×12-9×9÷2×9÷3
=1728-121.5=1606.5cm3

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