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2020年度 福岡大学附属大濠中学過去問【算数】大問5解説

問題PDF
下の【図1】のように、水平な机の上から4cmの高さの位置に、
机と平行に張られたひもがあり、点Aの位置に豆電球が取りつけられています。

豆電球はひもにそって自由に動かすことができます。机の上にある立体を置き、豆電球に明かりをつけたときに机の上にできる立体の影について考えます。ただし、影はすべて机に写るものとし、机に接している立体の底面部分は影とみなしません。

はじめに、上の【図2】のように、一辺の長さが3cmの立方体を机の上に置きました。この立方体は、真上から見たとき、立方体の上面の辺PQの真ん中の点が、点Aのちょうど真下で、辺PQがひもに垂直になるように置いてあります。
その後、豆電球を点Aの位置から点Bの位置に移動してから明かりをつけました。
真上から見ると、机の上には、下の【図3】の斜線部分のような影の図形ができました。

(1)
【図3】の影のRSの長さは〔  〕cmです。
また、【図2】のひもの点Aから点Bまでの長さは〔  〕cmです。

豆電球を点Aの位置に戻します。

次は、上の【図4】のように、半径が2cm、高さが2cmの円柱を、
底面の円の中心が点Aの真下にくるように置きました。

(2)
点Aの位置で豆電球に明かりをつけたとき、机の上に円柱の影でできる図形の面積は〔  〕cm2です。

(3)

上の【図5】のように、点Aの位置で豆電球の明かりをつけたまま、
6cm離れた点Cの位置までひもにそって豆電球を移動すると、机の上にできる円柱の影も移動します。
このとき、机の上にできる影が通過したすべての部分の面積は〔  〕cm2です。


@解説@
(1)
 
はじめは横から見る。
高さが1cmと3cm→辺の比が1:3である直角三角形の相似。

今度は上から。
△BPQと△BTUの相似で、PQ:TU=BP:BT=①:④
TU=3×④/①=12cm
RS=TU=12cm

真上からみる。光源Bから正方形を投影したものが四角形SRTU。
→四角形SRTUは正方形。
TR=12cm
【3】=48-12=36cm
AB=【1】=
12cm

(2)

横からみる。
辺の比が1:2の直角三角形を見つけ、底辺の半径は4cm。

上からみると、赤い部分が影ができるところ。
半径4cmの円から半径2cmの円をひく。
4×4×3.14-2×2×3.14
=12×3.14=37.68cm2

(3
斜めから円柱に光をあてたとき、影はどういう形になるか。
やや初見殺しなので、初めてのひとはこれを機におさえておきたい。

光源が円柱の上にある場合。
Aの左側A’A’’に光源を移動させたとする。
光源の高さは6cm、円柱の高さは3cmだから、横からみたときの辺の比は常に1:2
上からみると、光源A’A’’から円周上にある任意の点までの距離は、
円周上の任意の点から影の先端までの距離とすべて1:1で等しくなる!
つまり、影は大きな円となり、その半径は円柱の2倍

光源が円柱の外側の上にある場合。
円柱に接する接線を作図する。円柱の影は太線で囲まれたエリア。
接線と半径は直交し、辺の比が1:2の直角三角形の相似が見つかる。
光源を左に移動させるほど、より斜めから円柱に光をあてるので影は右に伸びるが、
右端の円の半径は常に4cmである。

本問の影の軌跡をとらえる。
ゴール時も半径4cmなので、ドーナツ型の状態から半径4cmの円が右に平行移動する
影の円の中心の移動距離は6cmで、移動後の影の円は円柱の右側で接することになる。
斜線が求積すべきエリア。

留意点は円柱のあるところは影ができない!
問題文→『影はすべて机に写るものとし、机に接している立体の底面部分は影とみなしません』
の図形は(2)のドーナツに6×8の長方形を加えたものとなる
したがって、37.68+6×8=
85.68cm2
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