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大問1(小問集合)
(1)放射
*放射・伝導・対流は熱の伝わり方。放射は電磁波などによる熱伝導。
(2)イ
*悩んだ受験生が多かったであろう問題。アセトンは聞き慣れない物質だが、
沸点が56°でアセトンが液体から気体へ気化したことが重要。
気化すると物質の体積が増加する。体積が増えるということは、どういうことか?
それは、粒子の結合の仕方が変わること。固体では粒子がギュッと凝縮した形だが、
液体や気体になると粒子の結びつきが弱くなり、熱エネルギーをもらった粒子が流動する。
(3)イ、エ
*完答形式なので、正解率は低いと思われる。
中生代は「三畳紀・ジュラ紀・白亜紀」。
ティラノサウルスやプテラノドンでお馴染みの恐竜(爬虫類)の時代。
この時期に出現した動物としては、鳥類と哺乳類だといわれている。
脊椎動物の出現順は〔海から陸〕。魚類→両生類→爬虫類→鳥類or哺乳類。
(4)ウ
*資料集をよく見ていないと厳しい。
銀河系の中心からちょっと離れた付近に太陽系がある 。
10万光年ということは、光速(1秒で約地球7周半)でも10万年かかるという天文学的数値・・。
大問2(植物)
(1)やく(花粉のう)、花粉
*Aは雌花。Bは雄花。基本語句だが、やくは忘れやすいかも。
受粉後、雌花はマツボックリになる。
(2)ウ
*適当でないものを選ぶ。倍率を上げると、視野が狭くなり暗くなる。
エに関連して…対物レンズは長い方が倍率が高い。接眼レンズは短い方が倍率が高い。
(3)ア・・子房 イ・・裸子
*裸子植物の定義。被子植物の双子葉類・単子葉類の区別は定期試験に出やすいことから、
裸子植物を敬遠する受験生は多い。
今回は基本の定義問題で助かったが、侮りは禁物です。
大問3(イオン)
(1)【1】H2 【2】ウ
*【1】は水素だが、化学式で書かないと×。
【2】ボルタの電池で、教科書によくでる基本問題。
電離により亜鉛の方が銅よりイオン化しやすく 、電子を放出しやすい。
Zn2+(亜鉛イオン)が水溶液中に溶けていく。
電子は亜鉛版から導線を伝って銅板に移動し、溶液中のH+(水素イオン)が電子をもらい、
2つのHが結合して水素(H2)が発生する。
(水素イオンは硫酸がH2SO4 → (SO4)2- + 2H+に電離しているから)
(2)エ
*電子の流れと電流の流れは逆。これは基本。
イオン化しやすい亜鉛からZn2+ が水中へ、亜鉛板には電子が残り、陰極(-極)になる。
その電子が亜鉛板から銅板の方へ流れる。これにより電流が生まれる。
電子の流れと電流の流れは逆なので、銅板→亜鉛板に電流が流れる。(銅板は陽極)。
”+→-へ電流が流れる”と同じ結論になる。
(3)解答例:電解質の水溶液で、異なる2種類の金属板を用いる。
*表をボーと眺めてみる。砂糖水、エタノール水溶液ではダメ。同じ金属でもダメ。
電解質とは、物質を溶かしたときに溶液中にイオン化する物質。
砂糖水やエタノール、ベンゼンは非電解質。
したがって、水溶液が電解質であること&違う金属板を用いることを書けばOK。
水溶液種類の金属板は、先にイオン化しやすいものが-極となる。
Cu(銅)<Zn(亜鉛)<Al(アルミニウム)<Mg(マグネシウム)の順でイオン化されやすい。
ボルタでは銅と亜鉛を用いたので亜鉛が-極となったが、亜鉛+アルミニウムorマグネシウムでは+極になる。
大問4(気候)
(1)解答例参照
*天気図を記す問題。やや難。
配点は3点だが学校により採点基準が異なるので、できるだけ完答を目指したい。
図2では、風向計の平べったい方に向かって風が吹いている。
つまり、東北東から吹くので東北東の風。
天気図も東北東へ描く。風力は3なので、Fの横棒を3つ。
天気は気象上、晴れの雲量は2以上8以下。
図1を見ると、雲量はだいたい4~5と目分量で計測。
よって、晴れ。快晴でも曇りでもないので注意!
(2)a:19° b:36°
*表問題だが頻出。縦19、横19-15=4が交差するところが湿度。温度は乾球。
これも完全解答なので、取りこぼしができない。
(3)C 理由・・等圧線の間隔が最も狭いから。
*風は高気圧から低気圧に向かって吹く。等圧線は、社会科の等高線に似ている。
(4)偏西風
*漢字指定だが基本。台風が日本付近の緯度で東に反れる要因。
ジェット気流として航空にも利用される。
大問5(電気)
(1)ア、ウ
*P(電力)=I(電流)×E(電圧)
資料2から、電気器具1つずつの電流量を求める。
アイロン:900W÷100V=9A 炊飯器:350W÷100V=3.5A
TV:100W÷100V=1A
掃除機:400W÷100V=4A 電気ポット:600W÷100V=6A
ここから合計して15Aを超えない組み合わせを選ぶ。完全解答なので全て調べないといけない仕打ち。
ドライヤーもそうですけど、アイロンやポットなど発熱する電気器具は多くの電気を食う。
(2)【1】イ 【2】並列つなぎでは、接続する電器器具が増えるほどコンセントから流れる電流量が大きくなるから。
*【1】仮に直列つなぎのように1本つなぎの電気回路だと、
1つの電器器具を延長コードから抜いたとき、他の電器器具も全てストップしてしまう。
【2】豆電球に置き換えるとわかりやすい。同じ豆電球を並列つなぎにつなぐと、どれも明るさは同じ。
どんどん豆電球の数を増やしていっても明るさは同じ。(並列では電圧一定)
しかし、大量の豆電球を同じ明るさに保つためにはより多くの電流が求められるので電池を消耗しやすい。
これは延長コードでも同じことがいえる。
多くの電流が流れるとコードが発熱して、発火のおそれがある。
(3)25時間12分
*計算問題で躊躇した人はいるかもしれない。
1ヶ月間の待機時消費電力量を求めて1000Wで割る。
図1から1ヶ月間の消費電力は420kWh。
図4から待機時消費電力量は6%。kWhをWhに変換。
420kWh×6/100×1000=25200Wh
25200Wh÷1000W=25.2h
0.2時間は60×0.2=12分なので25時間12分となる。
大問6(化学変化)
(1)燃焼
*基本の言葉だか、基本だからこそ迷った人も多かったのでは?
(2)2Mg+O2→2MgO
*化学反応式。暗記していればラッキーだが、O2分子から自力で反応式を引き出すこともできる。
(3)解答例参照
*y軸は酸化により結合した酸素の量。
表中の「反応後の物質の質量-マグネシウムの小片の質量」の値を正確にプロットし、近似値を直線で引く。
折れ線にはしない。
(4)aイ bエ
*代表的な指示薬。完全解答。BTB溶液は頻出。リトマス紙、紫キャベツもあわせて覚えておきたい。
フェノールフタレイン溶液は中学受験でも出る。アルカリに反応し、無色透明から赤色に変わる。
ベネジクト液は糖分を検出する指示薬。青色から、糖分の量に応じて黄緑~赤に変わる。
塩酸は酸性なのでBTB溶液を用いる。BTB溶液は酸性=黄色、中性=緑色、アルカリ性=青色。
水酸化ナトリウムはアルカリ性。徐々に中和され、マグネシウムが溶けなくなったときは、
塩酸がなくなったので中性の緑となる。さらに水酸化ナトリウムを加えれば青になる。
大問7(力学)
(1)フックの法則
*ばねの伸びは加えた力に比例する。
(2)解答例参照
*力関係をベクトルで表す問題。
ワークでもよくでてくるが、それでも正答率は高くはない。
物体Pの重心と、バネAと物体Pの接点(フックのところ)が作用点。
力のつりあいで等しい力が反対方向に働く。
図1からバネののびが5.4cmなので、バネに働く大きさは0.6N。
(1.0N、9cmから比例)
1目盛りは0.2Nなので、3マス分の矢印。
(3)0.1N
*前問から、物体Pは0.6N。実験2でバネAののびは4.5cm。
このとき、図1のグラフから0.5Nの大きさがバネにかかっている。
よって、0.6N-0.5N=0.1N分、下から台が支えている。
(4)40g
*計算問題で少々厄介。バネBのグラフがないので、バネAと対照して考える。
実験3から、バネAとバネBは同じ長さであるのに、物体PをつるしたバネBは台に接しなかった。
→バネBの方が弾性力が強い。バネAは0.6Nで4.5cm伸びた。
仮にバネAが3cm伸びる場合、0.6×3.0/4.5=0.4Nの物体がぶら下がる。
弾性力の強いバネBが3cm伸びて物体Qが床から浮いたということは、
物体Qは最低でも0.4Nより重い質量をもつと考えられる。
単位がgであることに注目!0.4Nのままでは不正解。
最初の問題文に、100gの物体に働く重力の大きさを1Nと考えるので、
0.4N×100=40g
大問8(生物)
(1)イ
*トビムシ、知りませんでした。分解者の1つ。
分解者は消費者でもある。
(2)ウ
*沸騰すると虫は死ぬ。後の実験を見ると、石灰水やヨウ素液といったワードがでてくるので、
生物が存在する水と存在しない水を比較したときにでてくる違いを調べたいのでは?と推測できる。
(3)Aエ Bア
*A:石灰水が白く濁る→CO2の発生 ヨウ素液の変化なし→デンプンなし
つまり、生物がいる袋Aでは、呼吸により二酸化炭素が発生しており、
デンプンは分解されて食べられた。Bはその逆。
(4)解答例:調べたい原因以外の条件と同じ
*実験の鉄板。調べたいテーマ以外の条件は全て同じにしないと比較ができない。
書きにくそうに思えるが、公式解答は「一つだけ変えた」とアッサリしていた。
大問9(地震)
(1)ウ
*難しい。マグニチュードは地震エネルギーの規模を示す。
その値は高校数学で習う対数関数(log)を用いるが、
知識としてマグニチュードが1増えるとエネルギーは約32倍といわれている。
2増えると、一気に1000倍。3増えると3万2000倍。4増えると100万倍。
(2)10段階
*0,1,2,3,4,5弱,5強,6弱,6強,7。「震度0~震度7」とヒントを出してくれる。
(3)解答例参照
*震源からの距離で24km地点で初期微動継続時間が4秒→P波の24km地点から4秒後を右にプロット。
同様に42km地点でP波から7秒右、54km地点で9秒右。それらを直線で結ぶ。
(4)30Km未満
*やや難問。落ち着いて整理しながら解こう。
(3)のグラフを使う。最初にP波を観測した地震計は震源から18km。
その地点では、地震発生から3秒後にP波を観測する。
地震速報が届くまで7秒かかるので、3秒+7秒=10秒。
つまり、地震計にP波が到着してから、
地震速報が流れるまで最低10秒かかってしまう。
グラフより、地震発生からS波が10後に到着するのは、震源から30kmの場所。
つまり、震源から30km未満では、S波到着後に地震速報が流れてしまう。
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