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2014年度 千葉県公立高校入試【前期】数学解説

問題はコチラ→PDFファイル

大問1(計算)

(1)8-(-13)
=8+13=21

(2)(-3)2+(-1/3)×6
=9-2=7

(3)(7a-4b)+1/2(2b-6a)
=7a-4b+b-3a
=4a-3b

(4)0.2x(x-2)=x+1.2
2x(x-2)=10x+12 ←全てを10倍
2x-4=10x+12
-8x=16
x=-2

(5)√48-√27+5√3
=4√3-3√3+5√3 ←全部ルート3にする
=6√3

(6)二次方程式x2+7x+5=0 を解きなさい。
因数分解できないので、解の公式 を用いる。
x=(-7±√29)/2

大問2(小問集合)

(1)
連続する正の整数を適当にもってきて調べてみる。
(3と4、12と13、55と56・・・など)
すると、エのみが偶数となる。
*偶数と奇数の和、差、積の関係性は覚えておこう。
とくに、積が奇数となる場合は、全てが奇数の項のみ。

(2)
y=ax2とおいて、xとyに値を代入。
1=22
4a=1
a=1/4
よって、y=1/4x2

(3)
めずらしく標本調査からの出題。
取り出した50個のうち、オレンジ:白=4:46=2:23
母集団もこの割合は変わらないと推測
オレンジは200個入れたので、白球は200×23/2=2300個

(4)
確率・・・(起こりえる場合)/(全体の場合の数)
全体の場合の数・・・6枚から2枚選ぶ。62 =(6×5)/(1×2)=15通り
起こりえる場合・・・(2,3)(2,4)(2,6)(2、8)(3,6)(3.9)(4.8)の7通り
よって、7/15

(5)
恒例の作図問題。
作図の前にどうすれば面積が半分の円の半径を描けるかを考える必要あり。
やや難。

仮に、 小さい円の半径をrと置く。
小さい円の面積はπr2

円Oの面積は2倍なので、2πr2

(円Oの半径)×(円Oの半径)×π=2πr2  ←両辺からπを取り除く
(円Oの半径)2=2r2
円Oの半径=√2r
つまり、 円Oの半径:小さい円の半径=√2r:r=√2:1

√2や1がでてくる図形といえば、直角二等辺三角形
つまり、円Oの半径を斜辺とする直角二等辺三角形を描き、
斜辺以外の1辺の長さが小さい円の半径の長さとなる。

初期状態。(丸がうまく書けない・・)

円Oの中心を通るように、適当な直径をひく。

両端からコンパスで、ちょこ、ちょこ。


垂直二等分線。

その交点をAとし、直径の右端をBとおく。
ABに線を引く。ABは直角二等辺三角形。∠ABOは45°。

AとBからコンパスで、ちょこちょこ。

ABの垂直二等分線。ABとの交点をHとおく。
△OHBは、90°、45°、45°なので直角二等辺三角形。

△OHBが直角二等辺三角形なので、1:1:√2が使える
OBを2√rといくと、OHがrになる。
つまり、OHが小さい円の半径。

OHを半径にグルッと一周。
青い円が答え。


大問3(グラフ上の図形)

(1)

点Aは直線ℓとmの交点。
よって、2x=1/3x+5

6x=x+15
5x=15
x=3 →Aのx座標は3
直線m:y=2xに代入。y=2×3=6
よって、A(3、6)

(2)
Bの座標も同様に求める。
-4/3x=-1/3x+5
-4x=-x+15
-5x=15
x=-3 …Bのx座標
y=-4/3xに代入。
y=-4/3×-3=4
よって、B(-3、4)

直線ℓの切片は5。
あとは、おなじみの等積変形で、点A、Bをx座標へ平行移動。

従って、△OABの面積は、6×5÷2=15cm2

(3)
やや難。関数の問題で、なぜか図形の回転移動があらわれてキョどる。
長さのわかるところから地道にひも解いていく。

OBがy軸に接するとこんな感じ。反時計回しして左にビヨンと三角形が伸びる。
移動後の点Bを点B’とする。
A’とB’は第3象限(左下)にくるので、x、y座標ともに負の数になるはず。

ここで青く塗られた三角形に注目!
傾きが-4/3ということは、4下がって3右にいく
つまり、Bからx軸に向かって垂線をひいたときにできるこの三角形は、
3:4:5によりOBの長さが5cmということがわかる。
回転移動なので、OB’も5cm。B’の座標は(0、-5)となる。

次に赤に塗られた三角形に注目。
同じようにして、三平方の定理を頼りにOAを求める。
OA2=62+32=45
OA=3√5
OA’も3√5

また、(2)より△OABの面積が15cm2ということがわかっている。
そこで、OB’を底辺としたときの高さを求める。

A’からy軸に向かって垂線をひき、その交点をHとおく。
OB’=5であるから、A’H=15×2÷5=6
よって、A’のx座標は-6とわかる。

さらに、△OHA’(横に長い三角形)内で三平方の定理を用いる。
OH2=(3√5)2-62=45-36=9
OH=3
よって、Aのy座標は-3。
A(-6、-3)

*関数の図形は等積変形による平行移動が主流だが回転移動がでてくるとは。
何度回ったのか、中学数学では計算できないので素直に三平方で頑張る。

大問4(平面図形)

(1)
(a)△ABEと△BCDにおいて、辺BEに対応する辺を選べばよい。
答えはウのCD。

(b)
【1】~【3】をみて明らか。オの二辺の比と夾角が等しい。

ABCDは長方形なので、ABとDCが平行。
錯角により、∠BDC=∠DBA

すると、△ABFと△BEFにおいて、二角が等しくなるから、
△ABF∽△BEF

以下、模範解答。
~~引用はじめ~~
【4】より、 ∠BAE=∠CBD  ・・・【5】
∠AEB=∠BDC  ・・・【6】
△ABFと△BEFにおいて、
∠BAF=∠EBF   ・・・【7】
AB//DCで、平行線の錯角は等しいので、
∠ABF=∠BDC  ・・・【8】
【6】、【8】より∠ABF=∠BEF  ・・・【9】
【7】、【9】より2組の角が、それぞれ等しいので、
△ABF∽△BEF

~~引用おわり~~
*図形が複雑ではないうえ、証明問題としては記述もしやすかった。

(2)
難。
初期状態。

前問の相似を利用して、等しい角度に○や×をつける(○+×=90)。
△ABGはAB=AGの二等辺三角形。∠AGB=×
△AGF内で∠GAF=○、∠AFG=90°
AFは二等辺三角形の頂角∠BAGの二等分線なので、底辺BGを垂直に2等分する
よって、BF=FG

一方で、△ADFと△EBFは2角が等しく相似。
AD:EB=4:1だから、DF:FB=4:1
上の写真は比の値を○に入れてみました。
すると・・△ADGと△HBGも2角が等しいので相似。
GD:GBは↑の写真から3:2
よって、BH=4×2/3=8/3cm

*BHという中途半端なところを求めるので、
BHを1辺とする△BHGと相似である三角形を探してみよう。
長方形の対角線BD上の比である、BF:FG:GD=1:1:3を求めたい。
そのためAB=AG→二等辺三角形の性質である、
頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分することを利用。


大問5(規則)

(1)
規則性。
行の欄に書かれた数をみると、1,2,3,3,3,2,1,1・・・の規則が続く。
行は8つの固まりで1ループ。つまり、行の数は8の倍数+余りで決まる。
よって、【ア・・8】

図2を見ての通り、1ループ最後の数である8は4列目にある。
つまり、列は、行のループ数×4+余りで決まる。【イ・・4】

□    □ □   □    □ □  □     □ □
□    □     □     □     □     □  … ←2次元で規則の形をおさえておく!
□ □ □    □ □ □     □ □ □ 余りがでたとき、どの□に入るのかを見極める
1ループ    2ループ     3ループ

「19」のマス目の位置を考える。
行は1ループ8個の規則で、列は行のループ数で決まる行→列の順番で解く。

行は1ループ8個なので、19=8×2+3 この時点で【ウ・・2、エ・・3】
「19」は2ループ+3、すなわち、3ループ目の3番目にくる。よって3行目。

列では、4×2ループ+1 =9列目
最後の+1は、1ループの最初の3つ目までは同じ列にくるため。

□    □ □   □    □ □  □     □ □
□    □     □     □     □     □  …
□ □ □    □ □ □     19 □ □
*20は+2、21は+3、22も+3、23も+3、24は+4
よって、【オ・・3、カ・・9】

「2014」のマス目の位置も同様。
2014÷8=251・・6
つまり、「2014」は251ループ+6番目。
6番目なので2行目。
列は、251×4+3=1004+3=1007
【キ・・2、ク・・1007】

(2)
緻密な調査が求められる。
頭がヘロヘロな状態だと、いい加減な計算になりがちでミスしやすい。
使うのは主に相似。

「33」がどのマス目にくるかを考える。
33÷8=4・・1
従って、「33」は5ループ目の一番左上にくる。
33~47まで図示してみる。

上から下にさがり、V字でまたあがる。
斜線の部分の面積を求める。
33~43、43~47と左右に分けて考える。

まずは左から。

横2個分の長方形の半分は1cm2
このようにくぎれば、7cm2とわかる。

同様に右。

正方形の半分同士合わせて1cm2
合わせて5cm2

しかし、ダブリの部分がでてしまっている。

ここを引かなければ正解にたどり着けない。
「43」のマスは1cm2とわかるが、「42」の下部に小さな屋根がある。
42に注目。
左右の三角形は二角が等しいので互いに相似。
正方形の1辺を【2】とおく。右の三角形の辺の長さは【2】。
左の三角形は、横2マスの長方形の対角線の真ん中なので中点を通り【1】となる。
左右の三角形の辺の比は2:1

さらに「42」をピックアップ。
屋根の高さを求めたい。三角形と線分の比を駆使。
大きい三角形と小さい三角形の比は3:1
屋根の高さは1×1/3=1/3cm
屋根の面積は1×1/3÷2=1/6cm2
ダブリの部分は「43」のマス目と合わせて、1+1/6=7/6cm2
よって、答えは7+5-7/6=65/6cm2

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