2014年度 千葉県公立高校入試【後期】国語解説

大問1(リスニング)

(1)先駆性
*”すぐに対応するという感じがが伝わってきていいね”から、
「いち早く何をすべきかを考え出す先駆性」が適切。

(2)イ
*文末が「大切なことだと思いました。」から「大切なんですね。」に変わっている。
ここを聞き逃すと解けない。ウの答えを求めるような疑問符がつくわけではなく、同意を求める付加疑問文に変えている。

(3)ウ
*やや戸惑う。
ア…新しい見方を実感したのはボランティアのときかもしれないが、知ったのは事前ミーティング。
イ…新しい見方を知ったのは事前ミーティング。
ウ…「今までとは違い肩の力が抜けて」から、今までのボランティアとは違う自信がついた。「自分にもできることがたくさんあるということを実感しました。」はその表れ。
エ…「今までとは違い~」から、初めてのボランティアとはいえない。

大問2(漢字読み)

(1)うるお(い) (2)い(ている) (3)のうり (4)たんれん
*難しくないので完答を目指したい。”的を射る”は”的を得る”とよく誤解される。
(詳しくいうと異端説もあるようだが、”的を射る”と使う方が無難)

大問3(漢字書き)

(1)操る (2)秘める (3)逆境 (4)展望 (5)日進月歩
*秘めるや展望が案外落とし穴かもしれない。

大問4(説明文)

前期の構成より読みにくい。最初に”自然”というワードがでてくるが、中盤の6、7段落目から人との関わりがテーマとなり、11段落になって”自然”が再度でてくる。「自然を通じて人間が学ぶべきこと」を意識して中盤を読まないと途中で作者が何をいいたいのかわからなくなり、混乱してしまうかもしれない。
(1)ウ(可能)
*れる・られるの4つの用法は有名。
本文の「挙げられる」は挙げることができるという意なので可能。
ア・・尊敬 イ・・自発 エ・・受身

(2)ア
*”例えば”といった例示の前には筆者が述べたいものがでてきやすい
3段落目にその例示がある。
3段落では街の中では異常なことが起こらないことを挙げている。
4段落では「でも」と逆接でつなぎ、『自然の中では~予想できないことだらけ。』と対比がくる。
街=異常なことがさほど起こらなく、ある程度予測可能。
自然=異常なことだらけで予測困難。

(3)【1】予想もしないこと  【2】想定内のところ
*「構え」の内容を問う問題。傍線Cの前に、『自然の中に身を置くのと、街の中に身を置くのとでは、』と、ここでも自然と街が対比になっている。
次の6段落目の構成をみると、『予想もしないことに~対処をしながら生きていく、という構えをもつか、それとも、想定内のところで、~に生きていく、という構えなのか・・・。』
「それとも」の前が”自然の中に身を置く”構えの話。
後ろが”街の中に身を置く”構えの話。
自然と街との環境が対比、それによる構えの対比が3~6段目と続いている。

(4)エ
*11段落目で”自然”が再登場。11段落目を簡略化すると
『自然の中に身を置いている、そのことがわかる。思いどおりにいくことの方がよっぽど少ない』
思い通りにいかないことを探す。
8段落目から『人に対しても同じです。』と、これまでの街と自然の対比から離れ、
人間関係の話題にカットが切り変わる。人間関係で思い通りにいかない場面が8段落目。
「でも」と逆接で始まる9段落目に注目する(逆接の後に筆者のいいたいことがくる
『相手と自分との間に、~さらに「ズレ」があることに気づくことが大事』
『「ズレ」を認められれば、いっしょに歩いていけるはず』とあり、最後に「「構え」しだいということ」で締めくくられている。
かっこがついている「ズレ」や「構え」は筆者がいいたいキーワードや特別な意味が込められている。ここまで読み解けていけば、”他人とのズレを認める構えをもっていれば一緒に歩める”ことだとわかる。

(5)解答例:予想しきれない自然界での体験を通じて、人間は思い通りにいかないことに対処するしなやかな構えを(身につけていくものだから。)(46字)
*やや難。挿入すべき語句だけで16字もあるので、あまり話を広げられない。
最終段落の”こんなふうに~”の内容を明らかにして、キーワードの「構え」を使えたらGOOD。
筆者は自然を予想できない世界と考え、自然に身を置くことで世の中は思い通りにならない物事にあふれていることを実感できるという。そして、自然の中での体験を通じて人は予想できない事態に対処するしなやかな構えを習得でき、それが中盤の人間関係内での「ズレ」の容認につながる、生きる知恵を身につけることができる。というのが本文のシナリオ。
体験というワードが本文にないが、「自然の中での体験で~~を身につける」が骨組みとしてやりやすい。

余談ですが、最初の方で、街=予想できる世界、自然=予想できない世界と対比が続くわりには、
中盤での人間関係の「ズレ」は人が住む街の中の世界で起こるものであるから、街の中にも予想できないことがたくさんあるのでは?との素朴な疑問。また、中盤の人間関係の話の分量が多めで、自然界での予想できないことへの適切な対処法についてはあまり触れられていないから、自然との関わりが伝わりにくい。
すみません、ただの愚痴です。。




大問5(物語文)

(1)ア
*「ごつごつした手」から、雄雄しい、力強い、威厳のある男らしいイメージが湧く。
全体を通して読んでも、兵庫は古風なオヤジという感じが伝わる。
『新吾をむりやり引きはなした』からエと迷うかもしれない。
”冷たい、冷酷な手”であればエもありかもしれないが、
”ごつごつ”なのでアと天秤にかけたらアが適切。

(2)ウ
*おたきのセリフから、兵庫・新吾・おたきの関係性がわかる。
新吾はおたきにベタベタしたいが、兵庫としてはお手伝いのおたきより自分の妻(新吾の母)にもっとなついて欲しいという気持ちがうかがえる。イの自立はちょっと行き過ぎた表現のように思える。「帰ってきたら、また、おんぶしますからね」から甘やかして欲しくないウが適切であろう。

(3)【1】解答例:自分を気づかう(7文字) 【2】成長
*【1】は新吾の行動がはいる。お手伝いの身分である自分(おたき)のために、新吾は父の掌を叩いて、「おたきさんをいじめちゃだめ」と、おたきをかばった。これを指定文字数で書く。
【2】は父である兵庫が、息子の新吾の○○した一面をみて感心した内容。【1】からも”成長”とわかるが、本文にも「こわい顔がくずれて、ひどくまぶしそうな顔をした」とあるように、息子が急に成長する一端をみて驚きの背後に感心が表れている。

(4)エ
*エ以外が明らかに違う。
ア:今日に限って明るく話し続けていない。イ:父の誤解が謎。
ウ:つらさは感じられない。
『梅林をぬけて~それでもはなす気にはなれなかった。』までの情景をよむ。
”太陽の光はやわらかく、空は吸い込まれそうなほど澄み切っていた”との情景は、
さっきまでのもめ事が嘘のように、父と息子の晴れ晴れとした仲睦(なかむつ)まじい関係性がうかがえる。
情景から登場人物の心理を読み解こう。
兵庫が新吾の手を調子つけて軽くふり始めたり、新吾にも兵庫のはずんだ気持ちが伝わってきた。声をそろえて二人で歌う。全体を通じて明るさ、楽しさ、清清しさが伝わる。

(5)【1】ア 【2】正解例:親子の関係がより深まった。(13字)
*【1】カナに直すと、~ガラ~ガラ~ガラと韻をふんでいる
テンポの良いリズム感のある軽快さがふさわしい。
このときの兵庫と新吾の関係性にもあてはまる。
【2】親子関係が良くなったのか、悪くなったのかを考えれば明白。あとは文章力。

(6)イ
*親子の絆が深まったところで、兵庫が母の実家を見たときに先ほどのことを思い出した。兵庫としては、お手伝いのおたきではなく母になついて欲しいと思っている。今なら自分の心情を息子にわかってもらえるかもしれないという気持ちから、新吾に対して念を押すような形で自分の本心を語りだした。

大問6(古文)

(1)ようよう
*「ようよう」とは、古語で”次第に、徐々に”という意味。
やうのように母音が連続するとき、yau〔ヤウ〕をyou〔ヨウ〕になおす。

(2)亭主
*下男とは下働きの男。亭主は”彼の男(=下男)”をよび付けて、
「門の入り口に三尺の穴を掘れ」と命令する。御意=了解すること。
久三郎は下男の名。久三郎が亭主の命通りに穴を三尺ほど掘ったときに、
亭主が「お金があるはず、まだでないのか」といった。

(3)エ
*空寝入りとは、たぬき寝入り、寝たふりをすること
酢を買いにきた人に「どれくらいの酢ですか」と聞いて、
「むつかしながら、一文です」といった。
「むつかし」は古語で”わずらわしい、面倒くさい”の意
一文の買い手のために門を開けて対応するのが面倒だと思って、下男は狸寝入りした。

(4)解答例:一文の商売を大事にしなければならないこと。(21字)
*最後の「かさねては(これからは)一文商も大事にすべし」とある。
ここを現代語に直せばOK。
どのようなことを聞いているので、文末は「~こと。」でフィニッシュ

大問7(自由作文)

難しい。
内容が”生きる喜び”という抽象的な幸福論のうえに、一節の内容から想像を膨らませながら考え込まなければならない。やりにくいことこの上ない…。
公式解答もあげられておらず、内容は多種多様になると思われる。
あまりかっこつけずにそれっぽく書けば良いと思う。。

解答例)
生きる喜びとは、主役を演じることだけではない
→他人を裏から支える脇役であっても生きる喜びを感じることができる
→(体験)ボランティアや職業体験などで字数稼ぎ
→社会は人と人との支えあいで成り立っていることを実感
→(考え)だから、主役を演じなくとも生きる喜びを感じられる。
これからも私は人を支える気持ちを大切にしながら生きていきたい。

逆に反論してもOK。
人生は物語りのようで、一人一人が舞台の主人公である。
人生は一度しかないのであるからこそ、この世に生まれてきた以上、
スポットライトを当てられる主人公として人生を謳歌したい・・・
貪欲な考えだが、人の人生観・幸福観に正否はない。体験が書きにくそうだが。。
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