2016年度 千葉県公立高校入試問題【後期】国語解説

平均56.7点

大問1(リスニング)-67.1%

今年は、後期でも放送と解答時間が交互にきた。
また、あらかじめ原稿が配布され、30秒間、読む時間を与えられた。
(1)イ  90.3%
*難しく考えない。換えるべき言葉を指摘している。

(2)エ  82.9%
*「まるでサウナのようです。」→「サウナです。」
「まるで~のよう」を消して、直喩から暗喩(隠喩) に変える。
直喩に比べ、暗喩にすると室内の暑さとサウナの関係がダイレクトに強まる
強調なので臨場感あふれる声で発音する。

(3)イースタングリップ・・ウ、盛夏・・オ
6点―27.9% ウのみ正答―47.1% オのみ正答―5.0%
*原稿に目線を送りながら放送を聞く姿勢に身構える。
どこをどう修正したかを聞き逃さない。
「イースタングリップ」→「基本的なラケットの持ち方」
専門用語をやめて、みんながわかるような言葉に換えた。
「盛夏」→「真夏」
放送でセイカと流れると、なんのセイカなのかわかりにくい
成果や製菓などセイカには同音異義語が多いので、盛夏が頭のなかで出にくい。
文字に書かれているとわかりやすいが、放送では聞き手がイメージしやすい言葉を選ぶ

大問2(漢字読み)-70.0%

(1)仰ぐ あお(ぐ) 95.4%   (2)赴く おもむ(く) 65.6%
(3)吟味 ぎんみ   84.4%   (4)掘削 くっさく   34.8%
*前期と比べると難易度がちょいアップ。
仰ぐ…教えを求める、上を向く。 赴く…向かう。 吟味…詳しく確かめる。
掘削…土砂や岩石を掘る。

大問3(漢字書き)-54.0%

(1)夢   95.8%  (2)織(りなす)  44.0% (3)除去 40.3%
(4)祝辞 48.2%  (5)心機一転     41.7%
*心機の「機」を「気」にするミスが心配。

大問4(物語文)-60.8%

(1)③      27.8%
*品詞問題。①終助詞「よ」②終助詞「ね」③助動詞「だ」④格助詞「て」
助詞は活用しないが、助動詞は活用する。残っていたんだろう。

(2)けていた。 39.1%
*父の写真についての回想シーンがどこまで続くのか、1文ずつ判定していく。
傍線部Bの段落最後「~教えてくれるような写真」からも父の写真の話が続く。
次の段落も、父の写真をみたときの自分の行為を回想している。
次、「シズ先輩が、プリンタから写真を引き抜く。」
ここで現在に戻り、手前でシーンがカットされる。

(3)イ  86.9%
*傍線部B。
学校に光の届かないところがあるように「誰にでも光が届くなんて、嘘だよ」
誰=人物。父が撮った薄暗い壁と自分を重ね合わせ、光が当たらない人もいるんだと、
そういう当たり前のことを父の写真が教えてくれたように感じている。
シズ先輩のセリフで、秋穂の父が秋穂のことを「口べたで、人見知りする子」と述べたところからも、秋穂の引っ込み思案な性格がうかがわれる。

(4)ウ  78.3%
*前問とややかぶる。秋穂が放つ光、秋穂が思う秋穂の人物像に近いものが正解。
大きなヒントは傍線部Cの2行前「弱くてかすかな光」。
存在感が薄く、ぼーっとしてはっきりしない→おぼろげ。

(5)Ⅰ:解答例)時間をかけて景色を観察する(13字)
5点―33.1% 1~4点―13.0% 無答―23.1%
Ⅱ:ア   76.8%
*シズ先輩のセリフから判断する。
Ⅰ:『写真は一瞬を切り取るといわれるが違うかもしれない(=一瞬以外も含まれる)
昔のカメラは人間の視点に近い。人間はゆっくりと時間をかけてその景色を観察する。
D:そうしないと見えてこないものがある。』 Ⅰは、「そう」の中身が答えとなる。
Dのすぐ手前の文章を指定字数内にまとめる。
「ゆっくりと」か「その景色を」を除外すればいい。
Ⅱ:「そうじゃないと見えてこないものだってある」
→それをしないと見えないものもある。
カメラは一瞬を切り取るものではない。時間をかけて観察すれば、
表面的ではない本質=本来の姿、良さが見えてくるようになる、という流れ。

(6)イ  83.4%
*傍線部E「それがわたしなんだ、これが、わたしなんだ。」
写真を通じて自分と向き合っている様子。引っ込み思案で、おぼろげな自分でも、
これが自分なんだと。「わたしの放つ、おぼろげな光でも、届くんだ。」
決してネガティブではなく、ありのままの自分を素直に受け止めている
イ:ぬくもりは「なんだか、やわらかい」で表されている。



大問5(説明文)-58.3%

コミュニケーション論。ものの見方や考え方はどのようにつくられるか。
(1)相互作用  87.5%

*変化の過程は傍線部Aの前。
外から入ってきた情報=新しい情報、すでにある情報=既存の情報
これらが相互作用して考える作業→新たなものの見方や考え方が再生→言動が変化。

(2)ア  58.7%
*傍線部Bの前に「その結果」。「その」とは、認知活動が関わっていること。
認知は、2段落2文目、「ものごとを知り~だけではなく、情報の意味や価値を評価し、
取捨選択する機能を持っている。ものの見方や考え方が変わったり変わらなかったりするのは個人によって情報処理活動が異なるからである。」

(3)ウ  67.7%
*段落構成を把握する。1~3段落は個人を大切にする考え方。
対して、4・5段落は社会の安定を大切にする考え方。(6段落で確認)
傍線部Cは後者なので、4段落を探す。4段落の要点は、
特定の社会で生きていくには、その社会のものの見方や考え方に倣う必要がある。
社会に適応するには、社会のルールの遵守が求められるということ。
ア:社会の変化と自分の変化の連動は書かれていない。

(4)D:エ F:イ  96.6%・42.7%
*D:個人を大切にする考え方と、社会の安定を重視する考え方がある。
→【D】→いずれの考え方も極端だと現実的ではない。
2つの考え方がある。しかし、どちらか一方が極端ではダメ、という流れなので逆接。
F:私たちは個人も社会も大切にしたいのではないか。→【F】→個人を重視しても社会を重視しても、人は自分と社会がつくった自分色のメガネを通じて生活をしている。
前文を受けて、主張が付け加えられている。

(5)エ  44.6%
*ア:個人○、社会×
イ:個人○、社会の大切さは書かれていない。
ウ:個人×、社会○
エ:少食に見合った注文→個人、食べ残しをなくしてゴミ削減→社会

(6)解答例:個性と社会の規範との関わりのなかで作られた、自分だけのものの見方。(33字) 6点―10.5%! 1~5点―12.8% 無答―31.8%
*やや難。本文は何をいいたかったのか、主題をつかむ。
本文を通して読むと「ものの見方」「考え方」といった表現がところどころに登場する。
つまり、どのようにして、人のものの見方や考え方が作られているか
個人によって情報処理活動が異なる、個性を重視する考え方。
社会に適用するために社会の規範に倣うことが必要である、社会を重視する考え方。
しかし、いずれかの考え方も極端になると現実的ではなくなる。
では、筆者はどう考えているか。
 
8段落(ただ、身近な~)を読む。2文で構成されるが、「~ように思われる。」「~ないだろうか。」
文末表現に注目!説明文は『事実』と『筆者の意見』で成り立つが、
このような文末表現は筆者の言いたいこと(主張・意見)である場合が多い。
「(人間関係の現実を見ると、)人はそれぞれが持って生まれた個性
生まれ育った社会の規範との関わりの中で、おのおののものの見方や価値観をつくり上げ、それをベースにしてものごとに対処しているように思われる。」
本文で「個性」は3段落「個性を重視する考え方」
「規範」は5段落「社会の規範は重要なものごとの判断基準」
それらの関わりの中で、各自がものの見方や価値観を作りあげている
これが筆者のいいたかった「自分色のメガネ」。



大問6(古文)-50.6%

(1)くいける  93.9%
*先頭以外のハ行は「わ・い・う・え・お」に変換。定石。

(2)鶏  30.5%!
*上人が小法師に隠して鶏の卵を食べ、鶏の卵を茄子漬と名づけた。
これを知った小法師はそのことを言いたくて・・というのが前半の流れ。
鶏が暁(あかつき:明け)に鳴き、「御坊(=上人)、那須漬の父が鳴いています」
那須の漬物が鶏卵、その父なので鶏となる。〔鶏の卵〕では不正解。

(3)Ⅰ:ウ   62.5%
Ⅱ:解答例)おけがをしないようにして(12字)
3点―5.2%! 1~2点―2.0% 無答―34.0%
*今度は上人が鮎を剃刀(かみそり)と名づけ、隠れて食べたことを小法師は言いたくて、
鮎にいる河で、「御坊、生の剃刀が見えます。お足などを御あやまちあるな」と言った。
明け方に鳴いている鶏を”那須漬の父が鳴いていますよ”と上人にいったように、
上人の行為に皮肉を込めてチクリとさす、イタズラ好きな小法師。
「あやまち」はミス、失敗、けが。
鮎が剃刀なので、剃刀でお足などをどうするかを想像する

(4)ア  61.5%
*食べ物に名前をつけてコソコソと食べていたセコイ上人に、
小法師が皮肉をこめたからかいで茶化すという、コミカルストーリー。

大問7(自由作文)-15.6%

10点―15.6% 6~9点―29.8% 1~5点―15.3% 無答―8.4%
与えられた資料を、どこに挿入すべきか、自分の考えを述べる。
けっこう難しい。。どう書けばよいか悩んで、ペンが止まってしまうかもしれない。
指針としては、資料2の内容に照らし、挿入すべき場所の手前から資料2にうまくつなげて説明するか、挿入した資料2から後ろの資料へのつながりを説明するか、あるいは全体の流れから説明するか。どこに挿入してもいいが、きちんと説明できないと減点される。
公式解答では、係りの重要性と資料2「企画力と運営力」を結び、強調効果で運営組織の前に挿入している。
 
もし、サボがこれらの資料でプレゼンをするならば、1と2の間に挿入します。
なぜ球技大会を開催するのか、球技大会を通じて何をしたいのか、
球技大会実行委員会が意図する大会の目的を先立って説明した方が
聞き手としては大会開催にあたっての疑問を早々と解決できるので、
のちの日時・競技種目・運営組織といった具体的な内容を
安心して聞き取りやすくなるから・・と書きます。
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