2017年度 千葉県公立高校入試【後期】理科解説

平均61.6点

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大問1(細胞分裂)-65.7%

(1)ウ  72.4%
*細胞は小さく密集しているので、観察しやくするように塩酸につけて細胞をバラバラに分離させる。その後に指で押しつぶすのも見やすくするために細胞同士が重ならないようにする

(2)ア  64.9%
*レンズを高倍率にすると視野全体が暗くなり、見える範囲が狭くなる。
そのため、しぼりや反射鏡を変えて光を調節する。
エ:光調整→ピント調整
顕微鏡はまず低倍率を選択し、資料の位置を調整したあとで高倍率に変える。光を調整したあとでピントが合わない場合は横からのぞきこむ形で対物レンズとプレパラートを近づけ、接眼レンズをのぞきながら調節ネジを回してプレパラートを離していく。
そうしないとプレパラートを破壊する(サボは学校のを2枚くらい壊しました)。

(3)染色体  91.0%
*DNAではない。DNAは細長く、何もないともつれてしまうので、
タンパク質の一種であるヒストンに巻き付いている。
これらを染色体という(DNA+たんぱく質ヒストン=染色体)。
名前の由来は染色液で染まることから。

(4)例:根の先端部分で細胞分裂が行われ、それぞれの細胞が大きくなったから。
4点―34.6% 1~3点―29.6% 無答―5.2%
*同じ倍率で観察したところ、A1は細胞の数が多いがサイズは小さい。
一方、A2は1つあたりの細胞が大きくなっている。
これは体細胞分裂で1つの細胞が2つに分裂し、それらがもとの大きさに戻ったから、”細胞分裂が起こる”だけでなく、半分になった細胞がもとのサイズに戻ることで生物は大きく成長する。植物の根は、先端部分にある成長点で細胞分裂が盛んに行われている。

大問2(音)-51.6%

(1)イ  37.6%
*アと迷いやすい。振動の幅は絶えず微妙に変動するので、
振幅は振動の端~端ではなく、明確に定まる中心~振動の端までの長さで測る。
振り子の周期を最下点で測るのも、最高点は変動して場所がわかりにくいからである。

(2)例:音の大きさは小さくなり、高さは低くなる。
4点―45.9% 1~3点―28.2% 無答―1.7%
*実際に輪ゴムを切ってビーンと弾いてみれば印象に残りやすい。
弦を太くする→低い音がでる。 弱くはじく→小さい音になる。
弦の太さも変わっていることに注意。問題文を読み飛ばさないように!

(3)エ  76.2%
*弦を短くすると音は高くなる。→波長は短くなる。
強くはじくので音は大きくなる。→振幅は大きくなる。

(4)X:イ Y:イ 33.6%   Z:ウ 64.8%
*XYは両方正解して点がもらえる。
対照実験は、調べたい条件以外は全て同じ条件にする。
弦をはじく強さは音の大きさに影響し、高さには影響しない。
ちなみに、弦を強く張ると音は高くなる。

大問3(風)-54.2%

(1)図1:B 図2:C 図3:A  40.6%
*完全解答。確かに全部あたってないとダメだと思う。
わかりやすいのは図1。高気圧=天候が良い、低気圧=天候は荒れる。
風は高気圧から低気圧に向かって吹くので、等圧線の間隔が広いと風は弱い。→図1:B
春一番は、立春~春分の間に吹く温かくて強い南寄りの風
風は高気圧から低気圧に向かって吹くから(コリオリの力で北半球はやや反時計回りに傾く
図2は日本列島の南側から強い風が流れ、銚子に春一番が吹く。
日本海に低気圧が発生する点も、春一番が観測されるポイント →図2:C
日本の冬の季節風は北西風で、ユーラシア大陸から日本列島に向かって吹く。
図3は西高東低の冬型の気圧配置で、西側のシベリア高気圧から季節風が吹く。

(2)風向:南南東、風力:3、天気:晴れ
4点―69.4% 1~3点―14.0% 無答―1.1%
*完全解答ではない。4点がどうふるい分けられるかは学校の偉い人次第。
風向は風上、風が来る方向(北風は北から吹く風なので寒い)。
天気図の記号も風上を向く。よって、南南東風になる。16方位にややビビる。
風力は横棒の数。天気記号は快晴、晴れ、曇り、雨、雪くらいは覚えておこう。
快晴は雲量0、1。晴れは雲量2~8。曇りは雲量9、10。観測者の目分量で判断。

(3)エ  59.8%
*いわゆるフェーン現象
シベリア気団から冷涼乾燥の季節風が吹き出すが、暖流の対馬海流の影響で多分な水蒸気を受け取り湿潤となる。湿潤な空気が列島にぶつかり、斜面に沿って高度が上がると水滴が氷の粒なって、日本海側では大雪を降らせる。山を越えた空気は、冷たく乾燥したからっ風となって太平洋側に吹きすさぶ。
一般的にフェーン現象で山の反対側に吹き降りる風(颪:おろし)の温度は高くなるが、シベリアから吹く北西風が冷たいのでからっ風の体感温度は低い。
なぜフェーン現象で高温になるかというと、同じ高度の上下運動でも多分な水蒸気を含んだ状態での高度上昇による気温の低下より、乾燥後の高度下降による気温の上昇の方が変化の度合いが大きいから。

(4)イ  46.8%
*大陸は温まりやすく、冷めやすい。海洋は温まりにくく、冷めにくい
昼間は海より大陸の方が温かいので、大陸では上昇気流、海では下降気流が起こる。
上空では〔陸→海〕、地上・海水面では〔海→陸〕という対流が起こり、海風が吹く。
夜間は海の方が温かいので陸風が吹く。
朝夕で陸海の気温差がなくなると凪(なぎ;無風)となる。



大問4(密度)-75.0%

(1)エ  80.0%
*金属の性質。磨くと金属光沢 で輝く。熱や電気を伝える。
叩くと薄く広がり(展性)、横から引っ張るとのびる(延性)。
これらは金属結合の自由電子による(詳細は高校化学で)。
しかし、磁石にくっつくかどうかは金属一般の性質ではない
亜鉛やアルミニウムはくっつくかない(アルミ缶はくっつかいないよね!

(2)14.5cm3 、アルミニウム  63.8%
*完全解答。ベーシックなので問題なし。
体積は64.5-50=14.5cm3
密度(g/cm3)=質量(g)÷体積(cm3
39.2÷14.5=2.70・・

資料で最も近い金属はアルミニウムとなる。

(3)ア  68.0%
*図3をみると、周縁部は印まで固まっているが、中心部は凹とへこんでいる。
よって、体積は減少した。質量が一定で体積が減少したので、密度は大きくなる。

(4)エ  88.3%
*固体→液体→固体と状態変化しても粒子の数は変わらない。
温度を上げると熱エネルギーでロウの粒子が激しく運動して液状になる。
液体のロウは粒子が動き回るので、粒子と粒子の間隔が広くなる。
冷やすと間隔がギュッと狭まり、固体のロウに戻る(粒子の大きさは変わらない
ロウを固体に戻すと体積が減るので、外側のロウから徐々に冷やされて固体となり、
中心部の液体のロウが最後に冷やされ、中央がボコっとへこむ。

大問5(循環)-62.8%

(1)①体循環 ②m:D n:C  68.1%・24.6%!
*①正解率は高くなさそう。
体循環:心臓(左心室)→大動脈→全身→大静脈→心臓(右心房)
肺循環:心臓(右心室)→肺動脈→肺→肺静脈→心臓(左心房)
②完全解答
大静脈→右心房→右心室→肺→左心房→左心室→大動脈
静脈から心房、心室から動脈

(2)ア  71.1%
*動脈は圧力で血流を起こすので、壁が厚く弾力がある
静脈は血圧が低く、逆流を起こさないようがある。

(3)ウ  87.5%
*細胞内でタンパク質が分解されると有害なアンモニアが不要物として生成される。
アンモニアは解毒作用のある肝臓へいき、比較的無害な尿素に変えられる。
尿素は腎臓に運ばれ、血液からこし出されて体外に排出される。

大問6(電気分解)-61.8%

(1)H2   62.7%
*塩酸の電気分解。HCl→H++Cl
水素イオンが陰極へ、塩化物イオンが陽極へ向かう。

陰極に水素、陽極で塩素が発生する。
化学式を聞いているのに、”水素”とつまらない凡ミスをやらかす者もいる。

(2)ア  68.4%
*塩素の性質。黄緑色で有毒。漂白作用がある。
刺激臭があり、空気より重い
塩素を水で溶かし、その水溶液にリトマス試験紙をさらすと
青から赤に変化したのち、白く脱色させる。

(3)①76g ②エ  46.6%・69.6%
*①もはや算数。塩化銅が5%だから、水は水溶液の95%。
80×95%=76g
②塩化銅水溶液の電気分解。
CuCl2→Cu2++2Cl
陽極(A)にCl-が向かい、塩素発生。

陰極(B)にCu2+ が向かい、銅が付着する。

↑塩化銅水溶液はブルーハワイのように澄み切った青だが、毒性がある。



大問7(運動)-51.7%

(1)ウ  70.5%
*①は直上にあげるが、②は斜面に接しながら引くので小さい力で引き上げられる(力の分解)。しかし、その分引き上げる距離は長くなるので、トータルの仕事量は①と②で等しくなる(仕事の原理)。実際は摩擦の発生で②の方が大きくなるが・・。

(2)0.01W  33.3%
*仕事W(J)=力の大きさ(N)×移動した距離(m)
仕事率P(W)=仕事(J)÷時間(s)

単位に留意しつつ、公式に代入する。
0.25N×0.6m÷15秒=0.01W

(3)2.42m/s  25.9%!
*計算問題だが平易。平均の速さ=道のり÷時間
表をみると、0.1秒ごとに24.2cm進んでいる。これを秒速になおすだけ。
10倍して1秒ごとに242cm=2.42m→2.42m/s

(4)ア  77.0%
*力学的エネルギー保存の法則=運動エネルギー+位置エネルギー
和は一定である。片方が減れば、他方が増える。素直な問題

大問8(化石)-67.9%

(1)①温かい遠浅の(海) ②示相(化石)  66.3%・78.3%
*①温かいは思いつきやすいが、「浅い」を抜かすと満点はもらえないかもしれない。
サンゴは動物だが、褐虫藻(かっちゅうそう)とよばれる藻類と共生している。
この褐虫藻の光合成から酸素が供給されることで、サンゴの生存が可能となる。
太陽光が届く範囲でないと褐虫藻が光合成できないので、
サンゴのいる海は大陸棚のように遠浅の海ということになる。
《藻類は光合成をしますが、必ずしも植物に分類されるわけではないそうです。》
何をもって「植物」とするか。詳しくはこちらをどうそ→日本植物生理学会
示相化石は当時の環境を知る手がかりとなる化石。

年代を知る手がかりとなる化石は示準化石

(2)エ  60.8%
*示準化石狙い撃ち問題。どういう生き物か、図鑑で調べましょう。
フズリナ・・古生代
アンモナイト・・中生代に栄える。巻貝ではなく、イカやタコの仲間(頭足類)らしい。
三葉虫・・古生代、アノマロカリスのエサ。  ビカリア・・新生代
↑フズリナ。冷凍ギョーザではない。   ↑ビカリア。絶滅したけど見覚えのある形

(3)イ  66.3%
*示準化石は地層の年代を特定する。
そのため、①特定の地域ではなく、幅広い地域で見られること
②生存期間が短いことが条件として挙げられる。
示相化石は特定の環境下で見られる生き物の化石であることが求められる。
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