問題PDF
図のように、△ABCの内接円の中心をOとし、
円Oと辺AB、BC、CAとの接点をそれぞれD、E、Fとする。
3点E、O、Dを通る円をPとする。
(1)
円Pは点Bを通ることを証明せよ。
同様に、3点E、O、Fを通る円をQとすると、円Qは点Cを通る。
図のように、直線FDと円Pの交点をG、直線GEと円Qの交点をH、
直線HFと円Oの交点をIとする。
(2)
∠BEG=∠FIDを示し、△FDIは二等辺三角形であることを証明せよ。
@解説@
(1)
円Oと円Pだけを見る。Gの情報も不要。
↑内接円といえばこの形。
半径OD、OEはそれぞれ接線BA、BCに対して垂直に交わる。
∠ODB+∠OEB=180°だから、四角形BEODは円に内接するので、
4点B、E、O、Dは同一円周上にある。
したがって、円Pは点Bを通る。
@4点が同一円周上にある証明@
①円周角定理の逆
公立高校入試でも頻出。
同じ円であれば、同じ弧に対する円周角が等しい。
⇒同じ弧に対する円周角が等しければ、同じ円。
『直線〇〇に対して同じ側にある2点〇、〇について、
∠〇〇〇=∠〇〇〇が成り立つとき、4点〇〇〇〇は同一円周上にある』
この言い回しは証明で書けるようにしておきたい。
②内接四角形の性質
・対角の和が180°である。
・外角はそれと隣り合う内角の対角に等しい。
どちらかを指摘すれば、同一円周上の点にあるといえる。
③方べきの定理の逆
受験の月より。
方べきの定理から、PA・PB=PC・PDが成り立つ。
逆にPA・PB=PC・PDが成り立てば、4点は同一円周上にある。
(2)
Iが厄介な位置にある。
弧DF、弧FIの円周角が使えにくい。
円OはDでABと接している⇒接弦定理に思考を変える。
∠BEGから出発して時計回りに移動していくと、
∠BEG⇒弧BGに対する円周角⇒対頂角⇒接弦定理⇒∠FID
∠BEG=∠FID …①
後半も同様。円OはFでACと接している。
今度は反時計回りに進んで、
∠BEG⇒対頂角⇒弧HCに対する円周角⇒接弦定理⇒∠FDI
∠BEG=∠FDI …②
①、②より∠FID=∠FDI
△FDIは2つの底角が等しく、二等辺三角形である。
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