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容器にだっし綿をしき、その上にインゲンマメの種子をのせ、
図1の①~⑤のようにして、種子の発芽に必要な条件を調べました。
①かわいただっし綿の上に種子を置き、日光をあてる。
②水でしめらしただっし綿の上に種子を置き、日光にあてる。
③水でしめらしただっし綿の上に種子を置き、黒いおおいをかぶせ、日光にあてる。
④水でしめらしただっし綿の上に種子を置き、冷蔵庫に入れる。
⑤種子がしずむくらいの水を入れ、日光にあてる。
問1
種子の発芽には水、空気、適当な温度の3つの条件が必要です。
それを調べるためには、それぞれどの実験結果を比べるとよいですか。
組み合わせとして正しいものを選びなさい。
インゲンマメの種子を水にひたしておきました。
図2はその種子を半分にきったときのようすと、種子が発芽したようすを表したものです。
問2
インゲンマメの種子の切り口にヨウ素液をつけると、切り口は何色に変わりますか。
ア:うすい黄色 イ:こい緑色 ウ:青むらさき色
問3
種子のアの部分は発芽したあと、イ~オのどの部分になりますか。
すべて選びなさい。
1951年、千葉県千葉市検見川(現在は千葉県花見川区)で、地下約6mの深さからハスの種子3粒が発見されました。大学で年代を測定したところ、それらの種子は約2000年前の弥生時代のものであると推定されました。また、発見に関わった大賀一郎博士が3粒のハスの種子を発芽させようと自宅で実験を行いました。2粒は失敗に終わりましたが1粒は育ち、次の年にピンク色の大輪の花を咲かせました。このニュースは国内外に報道され、アメリカの有名な科学雑誌にも「世界最古の花・生命の復活」として掲載されました。この古代ハスは博士の名前から「大賀ハス」とよばれ、1993年には千葉市の花として制定されるとともに、日本各地だけではなく世界各国へ根分けされ、友好親善と平和のシンボルとなっています。
問4
2000年もの間、ハスの種子が発芽しなかったのは、発芽に必要な条件のうち何がみたされていなかったからですか。次の①、②の理由ごとにすべて答えなさい。
①種子が地中深くにあった。
②種子がかたくて厚いじょうぶな皮で包まれている。
問5
ハスのように、植物の中には発芽に必要な条件が整っていてもすぐに発芽しないで、
種子のままねむっている仲間がいます。長く眠ることができると、どんな利点がありますか。
@解説@
前半は基礎問題なので必答です。
問1:イ
対照実験は調べたい条件以外をすべて同じ条件にする。
問2:ウ
種子には発芽に必要な養分(デンプン)が蓄えられており、
ヨウ素反応では青紫色になる。
問3:イ・ウ・オ
日本家庭学習支援協会より。
右は胚乳を持つ柿の種子。左は胚乳を持たないマメの種子。
幼芽は本葉、胚軸が茎、幼根が根になり、マメの場合はこれらすべてが胚にあたる。
エは子葉で、エ以外が正解。
柿は胚乳に、マメは子葉に養分が貯蓄されており、人が食べるインゲンマメの部位は子葉である。
問4①空気と適当な温度
2000年もハスの種子が発芽しなかった理由を述べる。
発芽の条件は問1の通り、水・空気・適当な温度。
(成長条件には、これらに日光と肥料が追加される)
地中深くでは満たされない条件を書けばいい。
発見場所が地下約6mの深さなので、種子は雨水に触れると思われる。
②空気と水
種皮が硬くて厚い種皮に包まれていると、種子の内部に届かない条件を選ぶ。
@大賀ハス@
千葉市より。千葉県民なのに知らなかったw(゚Д゚)w
弥生時代のハスが昭和で発掘されて咲き誇るとはタイムカプセルみたいなもんですな。
問5:環境の変化が起きても、成長に適する時期を選択して発芽の機会を得られる点。
*環境に適合しない生物は自然淘汰される。
そこで、生物は環境の変化があっても子孫を残せるように、各々戦略を立てている。
種子は植物の赤ん坊。
動けない植物は環境に合わせるため、自分にとって都合がいい環境に変わるまで、
種子の状態で生長をとどめておき、発芽の機会をうかがう。
ちなみに、植物が生長をとどめて休眠している状態の芽のことを休眠芽といい、
冬季における休眠芽の地表からの高さで植物を分類した人がいる。
ラウンケルの生活形といい、浦和明けの星女子に出題されました。
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