2018年度 北嶺中学入試問題【算数】大問5解説

物事の処理の流れなどを表した図をフローチャート(流れ図)と言います。この問題のフローチャートでは、矢印の向きに処理を実行していきますが、条件によって、処理する内容を変えたり同じ処理を何度もくり返し実行したりすることもあります。図1、図2のフローチャートの中にあるAやNに、ある整数を当てはめることで処理が始まり、表示される記号はテレビなどの画面に映し出されると考えて下さい。

(1)
図1は、Aに当てはめた整数がある条件を満たすかどうかを判定することができるフローチャートです、例えばAに18を当てはめると「◎」が、6を当てはめると「〇」が、5を当てはめると「×」が表示されます。


Aに3001071015を当てはめたときに、表示される記号を答えなさい。


異なる2つの整数をそれぞれAに当てはめてフローチャートの処理を実行したとき、それぞれ表示された記号を確認したあと、その2つの整数の和をAに当てはめました。次のア、イ、ウのうち、常に正しいと言えるものを、すべて選びなさい。ただし、常に正しいと言えるものがない場合は、解答らんに「なし」と書きなさい。

ア:2つの整数が両方「×」と表示されたとき、その2つの整数の和は「×」と表示される。
イ:1つの整数が「◎」、1つの整数が「〇」と表示されたとき、
 その2つの整数の和は「〇」と表示される。
ウ:2つの整数が両方「〇」と表示されたとき、その2つの整数の和は「〇」と表示される。

(2)
図2は、Nに当てはめた整数がある条件を満たすかどうかを判定することができるフローチャートです。フローチャートの中のKには、始めに2を当てはめます。そのあとの処理でKの値は1ずつ大きくなっていきます。


Nに51から60までの整数10個をそれぞれ当てはめたとき、
「〇」と表示される整数をすべて答えなさい。


Nに2つの連続する整数a、b(bはaより1だけ大きい数)をそれぞれ当てはめます。例えば、連続する整数とは「80と81」のような2つの数のことを指します。すべての整数において、2つの連続する整数が両方とも「〇」と表示されるのはただ1組しかありません。その2つの連続する整数を「80と81」のように答えなさい。


3よりも大きい整数のうち、3つの連続する整数a、b、c(bはaより1大きく、cはaより2大きい整数)をそれぞれNに当てはめたとき、aとcは「〇」と表示され、bは「×」と表示されました。この条件を満たす3つの連続する整数は、どんなときでもまん中のbが必ず〔  〕の倍数になります。〔  〕に当てはまる最も大きい整数を答えなさい。


@解説@
(1)①

3の倍数→位の和が3の倍数
9の倍数→位の和が9の倍数
3001071015は3の倍数かつ9の倍数なので◎。


文章になおしてみよう。
ア:『3の倍数でない2つの整数の和は、必ず3の倍数でない』
→反例を1つ挙げればいい。1+2=3がある。×

イ:『9の倍数と、9の倍数でない3の倍数の和は、必ず9の倍数でない3の倍数である』
→9の倍数と9の倍数でない整数の和は、9の倍数にはならない。
また、9の倍数は3の倍数なので、9の倍数と9の倍数でない3の倍数の和は3の倍数となる。○

ウ:『9の倍数でない3の倍数である2つの整数の和は、必ず9の倍数でない3の倍数である』
→3+6=9がある。×
すべて式だが、答えはイのみ。

(2)
先に”ある条件”を捉えておきたい。

簡単に直すと…
最初は、N≧2、K=2。
K≧N(KがN以上)であれば○。
K<N(KがN未満)であれば、N÷Kをする。
商が整数だと×。
整数にならないと、K+1をして再度、KとNの大小関係を比べ、
K<N→N÷K→商が整数にならないとK+1をしてループ処理をする。

K≧Nであれば○が確定し、すぐに処理が終わる。
K<Nであれば割り算をし、割り切れないとKの値はどんどん大きくなっていく
つまり、割り切れない回数が増えるたびに、Kの値が1ずつNに近づいていき、
K=Nとなれば○と表示される。

ということは、○が表示される数は、÷2、÷3、÷4、÷5…
÷(N-2)、÷(N-1)をしても割り切れなかった数、すなわち、素数
図2は素数判定のフローチャートとなる。
51~60までの素数は、53と59。


素数が2つ連続する場所。
整数は奇数・偶数・奇数・偶数…の繰り返しで、偶数は2で割り切れるので、
素数が2連続になるところがなさそうだが、1ヶ所だけある。
それは、「2と3」。


連続する3つの整数a、b、cで、aとcが素数である場合、
真ん中の数bが何の倍数であるかを求める。

整数は奇数・偶数…の繰り返しで、素数は奇数だからbは偶数(2の倍数)。
連続する3つの整数には必ず3の倍数が含まれるので、
a・cが素数であるということは、残りのbが3の倍数となる。
すなわち、bは2の倍数であり、かつ3の倍数だから、6の倍数となる
*
『3よりも大きい整数』なので、aに4以上をあてはめて探してもいい。

@双子素数@
(3・5)のように、差が2である素数のペアを双子素数という。
双子素数のあいだの数は、解説のとおり、必ず6の倍数となり、
双子素数のペアは6の倍数-1と6の倍数+1となる。
双子素数が無限個あるかどうかは、未だ証明されていない。
難関中(算数科)解説ページに戻る


note書いています(*'ω'*)
入試問題を題材にした読み物や個人的なことを綴っていこうと思います。
気軽にお立ち寄り下さい(*^^*)→サボのnote

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA