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上図のように、一辺の長さが3cmの立方体ABCD-EFGHがあり、向かい合った面にある一辺の長さが1cmの正方形を底面とする直方体を3個くり抜きます。底面の正方形は各面の真ん中にあります。そうすると体積が20cm3の立体ができます。
(1)
上の①の3点P、Q、Rを通る平面でこの立体を切断します。このとき、切断面の辺の数は何本ですか。また、点Aを含むほうの立体は四面体A-PQRから、大きさの同じ四面体を何個引いたものですか。さらに、点Aを含むほうの立体の体積は何cm3ですか。
(2)
上の②、③についても同様に、3点P、Q、Rを通る平面でこの立体を切断するとき、点Aを含むほうの立体の体積はそれぞれ何cm3ですか。
@解説@
(1)
△PQRは正三角形だけど、中の空洞部分がイジワル(;´Д`)
高度な空間認識力が試されます。
上からみると45度線なので、これとの平行線に意識する。
STが見えれば全体像がつかみやすいかと。
問題文に『大きさの同じ四面体』とあるように、空洞部分は3個の合同な四面体。
この1辺の長さを求める。上から見た図で考えよう。
DQ:QA=1/2:5/2=①:⑤
高さに着目して、QS:SR(SA)=1:3/2=②:③
QA=②+③=⑤だから、〇と〇の値は等しい。
DA=⑥、SA=③だから、SはDA(正方形の)1辺の中点。
ここから四面体の横の長さが1/2cmとわかる。
大きな四面体から小さな四面体3つひく。
5/2×5/2×1/2×5/2×1/3-1/2×1/2×1/2×1/2×1/3×3
=61/24cm3
【解答】12本、3個、61/24cm3
@別解@
小さな四面体の1辺ですが、もっと簡単に出せました。
立方体の上の面で、正方形の右下の頂点(X)に触れるように45度線UVを描きます。
(△VAUは直角二等辺でVA=UA=2cm)
四角形WQUXは2組の対辺が平行な平行四辺形だから、WX=QU=1/2cm
(2)②
△DQRが直角二等辺→△APSも直角二等辺。
空洞部分はどうなるのか・・。
QR、PSの45度線を意識して平行線を描く。
赤い角錐台が空洞の部分。青い角錐台は求積する立体に含まれる部分。
角錐台DQR-APSから赤い角錐台2つを引けばいい。
角錐台DQR-APSの体積は、2×2×1/2×6×1/3×7/8=7/2cm3
問題は赤い角錐台(;´Д`)
しかし、よく見たら角錐台DQR-APSと形が似ている。
1辺1cmの正方形2×2の平面【1】と【2】を右側からみた図。
DQ=③とすると、Dからの距離は【1】で④、【2】で⑤、DP(AP)=⑥
直角二等辺の相似図形をアレコレ調べると、直角二等辺の上の辺が①、下の辺が②となり、
角錐台DQR-APSはDQ=③、AP=⑥だから、辺の比が上:下=1:2で相似!
対応する辺の比は1:3→体積比は1:27
角錐台DQR-APSの体積を㉗とすると赤い角錐台は①。
求める図形の体積は㉗-①×2=㉕
したがって、7/2×25/27=175/24cm3
③
試験時間内では厳しい。
解説が辛くなってきたので少々省きます。
△CPQが直角二等辺で、45度線の平行線を描くと上のような感じ。
(1)のように上からみた図で相似を調べると、空洞部分の立方体の頂点●を通過する!
図形がフクザツ過ぎてアウトラインを描けません!
①②④の空洞は1辺1cmの立方体から三角錐を除いた感じ。③の空洞は三角錐です。
どこかの面から相似を捉えると、AX=AY=AX=4cmとなります。
三角錐Z-XYAから隅の三角錐をひき、1辺1cmの立方体から三角錐を取り除いた立体を3つ分をひき、さらに三角錐をひけば求められます。
4×4×1/2×4×1/3-1×1×1/2×1×1/3×3-(1×1×1-1×1×1/2×1×1/3)×3-1×1×1/2×1×1/3
=64/6-3/64-3+3/64-1/64=45/6=15/2cm3
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