2023年度　東京農業大学第一高等学校中等部過去問【算数】大問４解説

問題ＰＤＦ
（１）
６％の食塩水200ｇに20％の食塩水を何ｇか混ぜると、濃度が15％になりました。
この15％の食塩水に、2.5％の食塩水240ｇを混ぜると何％の食塩水になりますか。

（２）
ある商店では、３種類の商品Ａ、Ｂ、Ｃを売っています。
ＡとＢの商品の値段の和はＣの３個分の値段より500円高いです。
来月から商品の値段がすべて100円ずつ上がり、ＡとＢとＣの値段の比は４：３：２となります。
現在のＡの値段はいくらですか。ただし、消費税は考えないものとします。

（３）
ある公園の周りを１周する道路に等間かくに旗を立てます。
120本立てた場合と180本立てた場合では、旗と旗の間かくは６ｍの差があります。
144本立てたとき、旗と旗の間かくは何ｍになるか答えなさい。

（４）
今、袋の中に赤いボールがたくさん入っています。
この袋の中に白いボールを27個入れてよく混ぜて無造作に70個のボールを取り出すと、
その中に白いボールが14個含まれていました。
このことから、初めに赤いボールは袋の中に何個入っていたと考えられますか。

（５）
Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆの６人は、文化祭のポスターを３人、２人、１人の
３つの班に分かれてはります。そのとき、ＡとＢは同じ班で、ＣとＤは別々の班に分かれました。
このとき、３人、２人、１人の分け方は何通りあるか答えなさい。

（６）
図のように、円Ｏは正方形ＡＢＣＤの４つの辺と直角二等辺三角形ＥＦＣの３つの辺の
すべてに接しています。このとき、角ｘの大きさを求めなさい。

＠解説＠
（１）

天秤法。
支点からの距離は９：５
食塩水は逆比で⑤：⑨
混ぜた後の食塩水は⑭だから、200×⑭/⑤＝560ｇ

食塩水の比は、240：560＝３：７
支点からの距離は逆比で⑦：③
15－2.5＝12.5＝⑩なので、
混ぜた後の濃度は、15－12.5×③/⑩＝11.25％

（２）
関係式をあらわすと、
Ａ＋Ｂ＝Ｃ×３＋500
（Ａ＋100）：（Ｂ＋100）：（Ｃ＋100）＝④：③：②

Ａ＝④－100、Ｂ＝③－100、Ｃ＝②－100
これを最初の関係式に代入すると、
（④－100）＋（③－100）＝（②－100）×３＋500
⑦－200＝⑥＋200
①＝400

Ａ＝④－100
＝400×４－100
＝1500円

（３）
差集め算。

周りに旗を立てるので旗の本数とあいだの数は同じ。
120本の方が本数が少なく、旗の間隔が長い。

120番目の間隔までの両者の差は６×120＝720ｍ
この差の集合が、180本立てた場合の残りの121番目～180番目の間隔の和に等しい。
すなわち、公園の周りの１/３が720ｍで、これを３倍して144で割れば求めたい長さがでる。
720×３÷144＝15ｍ

（４）
公立高校入試で頻出の標本調査。
取り出した赤の数は、70－14＝56個
赤：白＝56：14＝④：①
この割合は母集団（全体）でも変わらないとみなす。
白は①＝27個だから、赤の個数は27×④＝108個

（５）
ＡとＢが同じ班なので、ＡＢをセットにして場合分け。

ＡＢが２人班の場合、ＣとＤは別の班だから２通りしかない。
ＡＢが３人班の場合。全体から余事象を引いて求める。
まず、３人班の残り１人は４通り、１人班は３通り。
残り２人が自動的に２人班なので、全体は４×３＝12通り
ダメな例は２人班にＣＤが一緒のときで、これが２通り。
12－２＝10通り
よって、２＋10＝12通り

（６）

接点がポイントなので、∠ｘに近い接点に注目する。
接線ＡＤとＡＢは円の半径と垂直に交わる。

上図の接点をＩ、Ｊとする。
ＩはＡＣとＥＦの交点で、２つの直線は垂直に交わる。
算数で使っていいのかわかりませんが、ここで直角三角形の合同条件を使います(;`ω´)
△ＧＯＩと△ＧＯＪに着目すると、∠ＧＩＯ＝∠ＧＪＯ＝90°
円の半径からＩＯ＝ＪＯ、共通辺ＧＯなので、
斜辺と他の１辺が等しい直角三角形ゆえ、△ＧＯＩと△ＧＯＪは合同。

ＩＯを対称の軸とすると、対称性からＨＯ側にも合同の直角三角形がある。
対応する角である★はすべて同じ大きさで、★×４＝90°だから、
ｘ＝★★＝90÷２＝45°
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