群馬県の数学解説です。記述が多め。
最後の大問は、今年の関東での公立高校入試の中で難易度が高い問題でした。
問題はコチラから→PDFファイル
大問1(小問集合1)
(1)
①(-2)+11=9
②(-4)2×(-3)
=16×(-3)=-48
③(6a-15b)÷3
=6a÷3-15b÷3
=2a-5b
(2)無理数は分数にできないもの。イエ。
(3)(2x-1)(x+3)
=2x2+5x-3
(4)x2-(y+3)2
={x+(y+3)}{x-(y+3)}
=(x+y+3)(x-y-3)
(5)両辺12倍して、xについて解く。
(x-2)/4+(2-5x)/6=1
3(x-2)+2(2-5x)=12
x=-2
(6)y=a/xに2と-3を放り込みaを求め、反比例の一般式に代入。
-3=a/2 a=-6
y=-6/x
(7)①(2、2)の点を通る。ア。
②xが負の値で変化の割合が大きくなる→上に凸の放物線で、広がりが狭い放物線。
よって、エ。
変化の割合は、グラフをみれば計算しなくても3とわかる。
(8)①1回目にでる目は何でもよい。
2回目にでる目が1回目にでる目と同じになるのは1/4
②やや難。問題を作り出すというユニークな問い。
地道に調べる方法が手堅いかもしれない。
0,0→0 2,0→0
0,1→0 2,1→2
0,2→0 2,2→4
0,3→0 2,3→6
1,0→0 3,0→0
1,1→1 3,1→3
1,2→2 3,2→6
1,3→3 3,3→9
以上、16通り。1/4になるということは4通りの結果になるもの。
分かりやすいのは奇数。他にも素数、4の約数が解答例に挙げられている。
無理やりだが、「1か2か9」でも正解になる。
*積が奇数ということは奇数×奇数ということから、
2/4×2/4=1/4と勘のイイ人は即答できたかもしれない。
(9)意外とつまづきやすい。
立面図から、どちらの方向から眺めているかを見極める。
CDがある面を正面としたときに真上からみるとADが右下に向かう。
よって、平面図では実線(CD)は右上に向かい、点線は左下に向かう。
ここまでで45点。
大問2(小問集合2)
(1)①x=0を式に代入。 y=1/3
y=1を式に代入。 x=1
よって、a=1/3、b=1
②yについて解く。y=2/3x+1/3
x軸に-1/2、y軸に1/3らへんを通るようにグラフを描く。
③ℓ:y=-x+4
先ほどの式と合体。
2/3x+1/3=-x+4
これを整理してxについて解く。x=11/5
ℓに代入、y=9/5 よって、(11/5、9/5)
(2)高さの比=15:9=5:3
体積の比は3乗なので、53:33=125:27
%にひきなおす。27×100/125=21.6%
大問3(文字式)
(1)周が24cm→縦と横の和が12cm
1×11=11cm2 2×10=20cm2など、異なる2種類の縦横の長さを作り、
面積が異なる例を示せばよい。
(2)縦と横の和は12cm。
縦がxなので、横は12-x
(3)x(12-x)=12x-x2=30
x2-12x+30=0
解の公式を用いる。x=6±√6
0<x<12なので、x=6-√6、6+√6
いずれも成り立つ。
縦が6-√6cmの場合、12-(6-√6)=6+√6cm
縦が6+√6cmの場合、12-(6+√6)=6-√6cm
どちらも成り立つことから、戸惑った受験生もいたのでは?
大問4(図形証明)
ア…360 イ…∠B=∠DなのでD ウ…一直線なので180
@証明続き@
詳細は解答例参照。
∠CBE=∠A(同位角)→ABとDCが平行
∠CBE=∠C(錯角)→BCとADが平行
2組の対辺が平行→四角形ABCDが平行四辺形
大問5(数量変化)
(1)やや難。
点PがAから弧を描くようにBまで動く。イメージすると半円のような形になる。
仮にABを直径とする半円であるとすると、∠P=90°であり、
その角度は移動中常に一定である。ここから”円周角の定理の逆”が使えると推測。
つまり、点Pは直線ABと同じ方向で移動するとき、常に一定の角度(90°)を保つ。
それは弧に対する円周角が常に等しいのと一緒であり、これを円周角の定理の逆という。
また、∠Pが90°なので、”ABを直径とする半円”の円周上を動くことになる。
(2)やや難。
基本的に前問と同様の考え。
∠Qが常に一定の角度。それが弧を描くように周る。
円周角の定理の逆で、弧ABに対する円周角Qは常に一定。
作図する図は、点A、B、Qの3点が通る円。
つまり、ABの垂直二等分線、AQの垂直二等分線、BQの垂直二等分線のいずれかの2本を書き、その交点が円の中心となる。中心からA~BをクルっとまわせばOK。
(3)(1)と(2)の図を合体。横からみると太った三日月のような形。
中心をOとする。△OABは直角二等辺三角形。
ABが4cmなので、直線ABと点Oとの距離は2cm。
三平方の定理より、OA(半径)=2√2cm
円Oの面積から扇型OABを除いた部分は、
2√2×2√2×π×270/360=6πcm2
残りの部分は半径2cmの円の半円から△OABをひいたもの。
2×2×π×1/2-4×2×1/2=2π-4
よって、6π-(2π-4)=4π+4cm2
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