2015年度 千葉県公立高校入試【後期】国語解説

平均55.9点

大問1(リスニング)-77.5%

旧式に戻る。来年はどうなるかわからないので、どちらの方式がきても対応できるように構えておこう。
(1)A水 B春  92.5%・98.3%

(2)ウ  80.1%
*ア:聞き役も演じているが、質問やアドバイスもしている。

(3)イ  87.9%
*選択肢が紛らわしくて迷う。
「かなこさんの答えを初めて見たとき」の高校生の考えを問う。
「かなこさんは、つい先月まで北海道に住んでいたので、この答えにも一理あるなと思って」とある。
アは先生のアドバイスを得てから思ったこと。
どの時点での考えを問われているのかを見極める。

(4)が→は  28.6%!
*難しい。
先生のアドバイスによると1文字修正すれば良いとあるので、どこかの助詞だと推測できる。
正解は格助詞「が」を、副助詞「は」に変える。
この違いは日本人でも説明をするのは、かなり困難ではないかと思う(´ㅂ`;)
格助詞「が」は主格で、主語を構成する。一方で、副助詞「は」も主語になりうるが、
「今日は行かない」のように、必ずしも主語になるとは限らない。
本問の副助詞「は」の働きは、題目(テーマ)といわれる。
・「氷 とけると何になるか」では、「氷が」は「とける」にかかり、「何になるか」まではかからない。
・「氷 とけると何になるか」では、「氷は」は「何になるか」と最後までかかる。
つまり、格助詞「が」を使うと「氷がとけると/何になるか」と区切られるが、
副助詞「は」を用いると、「氷は/とけると何になるか」となり、
水の状態変化を問う質問文になるので、答えは水に絞られる。
文の構造は単純に見えるが、奥深い国文法である・・。

大問2(漢字読み)-92.9%

(1)虹 にじ  99.2%     (2)怠らず おこらたず  83.6%
(3)挨拶 あいさつ  99.1%  (4)頻繁 ひんぱん  89.8%
*中学三年生として完答を目指したい。

大問3(漢字書き)-57.6%

(1)健やか 61.7%  (2)訪れる 86.8%  (3)至急 51.2%
(4)精算  46.0%   (5)大器晩成 42.3%
*全問正解・・と言いたいところであるが、難しいのがちょいちょい含まれている。
精算は細かく計算すること。清算は借金清算のようにきまりをつける
倒産した会社の財産関係を整理すること。…ややこしい。
”清らかにする”イメージから区別。



大問4(説明文)-54.7%

芸術論。芸術とはなんぞや。芸術は教育可能と筆者は訴える。
文章量は少ないが具体例があまり出てこないので、やや読みにくさを感じる。
(1)イ  69.2%

*接続詞は前後関係。前文では「芸術は教えることができる」。後ろは「~は教えることができない。」
よって、補足説明を示す「ただし」が最もふさわしい。

(2)指摘する  45.6%
*再び文法問題があらわる。しかも一文が長い。やや難。
問題文を簡略化すると・・
客観性を持って、(~たり、~たり)、つまり不自然な箇所を指摘する行為は可能だからです
不自然な箇所の具体例↑                     主語↑     述語↑
具体例は飛ばす。言い換えの接続詞「つまり」より後ろの主部が怪しい
直前に「客観性をもって」を代入してみる。「客観性を持って不自然な」「客観性を持って箇所を」「客観性を持って指摘する」「客観性を持って行為は」・・どれでスッキリするかを選ぶ。

(3)エ  83.9%
*傍線部Cの段落から、芸術の定義が連続してあらわれる。
言い換えが多過ぎて読みづらい(´ㅂ`;)
傍線部Cの直前に『見えないものを見えるようにする、聴こえない音は聴こえるようにするのが』芸術家の仕事。
ここから実体のなきものを具現化する作業が、芸術家の仕事ではないかと読解。
Cの段落の一文目にも、『芸術とは、伝達不可能とも思える~他者に伝えていこうとする行為』と同様なことを述べ、他者への伝達が添えられている。また、Cの直後にも、
『芸術とは、すなわち人と人の心のコミュニケーションのこと』とある。
次の段落でも、『いかなるジャンル、手段を用いても・・・・の概念が芸術である』とある。以上を総合すればエとなる。ウは芸術家集団に絞るのが誤り。

(4)ウ  51.3%
*傍線部D直後、『相手の側に立って考えることもない、一方的な伝達や告知、これは~芸術とは言えません』。前問からも、人との”コミュニケーション”や”共有”が芸術にとって重要な要素といえる。アイエは芸術を受け取る側の気持ちがくみとられている。しかし、ウだけはそのような動機がない。よって、答えはウになる。偶然のたまものとはいえ、結果的に素晴らしい写真が撮れたら、それはそれで写真をみる人々の心をひきつける素晴らしい芸術作品と思えるが・・筆者が述べる芸術ではない

(5)解答例:芸術は、人が互いに心を分かちあおうとする基本的な態度のあり方を示すものだから。(39字)
6点―9.2%  1~5点―20.2%  無答―20.8%
*配点6点。使用するワードから解答が絞られる。『基本的な態度』は、D前の段落、最後の文。
『人と人のコミュニケーション、つまり人の間と書いて人間という、その基本中の基本の態度のあり方を芸術と言う』。
ここをヒントに記述する。『コミュニケーション』を”心を分かちあう”に変換。最後は~からで結ぶ。

(6)ア  69.1%
*ア:芸術はコミュニケーションツールの1つ。文章の始めと終わりにあるように、
”芸術は教育によって教えることができる”が、筆者の主張するところである。
イ:芸術を教えることは可能であるとはいっているが、不可欠とはいっていない。
ウ:共感しえないと作品の理解も難しくなるが、後半部分は記載無し。
エ:教育の必要性は本文になく、イと同様に、芸術を教えることが不可欠と書かれていない。

大問5(物語文)-48.6%

(1)1  21.4%!
*文法問題。
1以外は形容詞。1は連体詞。前期と異なり、多少文法をかじっていないと迷う。
形容詞は物事の性質や状態を表す。基本形は、音を伸ばすと〔イー〕。
2は連体形でハーモニーを修飾。
3は連用形で活用が「く」となり、「(想像)する」にかかる。基本形は”たやすい”。
4は終止形。うしろに句点がこなくても終止形はある
1の”小さな”は連体詞。
連体詞は体言(主語になれる単語、つまり名詞)を修飾し、活用しない
”小さい”になると形容詞。 英文法の品詞と国文法の品詞は、意味や使い方が異なるので注意!

(2)ア  36.9%
*また文法(泣)。適当なところを区切って分析。
蒸気のように    メロディが  立ち上る。」
↑述語を連用修飾   ↑主語    ↑述語

ア:「足早に  季節が  通り過ぎた。」
述語修飾↑   ↑主語   ↑述語
イ:「菜の花と 桜が  咲きそろう。」
主語 「と」は並立助詞↑  ↑述語
ウ:「彼のように  速く  走れない。」
述語修飾↑ 同じ(形容詞)↑  ↑述語
エ;「夢のような  出来事に       驚く。」
出来事を連体修飾↑ ↑述語修飾「に」は格助詞 ↑述語

(3)砂浜の波が  74.6%
*反復法や叙情的な表現が多いが、千鶴が聴き入っている様子を最も表わす一文はこれ。前半の比喩もすごいが、「千鶴の心は音のほうへと引きよせられた」が決め手。

(4)エ  82.7%
*千鶴の性格を読み取る。いくつもの部活動を見学しても入部先が決まらない千鶴は、
中学生になったら自分を変えたいと考えている。吹奏楽部を見学して感動したものの、
いままでの自分と変わらない気がして、言葉がつまってしまう。
千鶴の 優柔不断な人物像が読み取れる。よって、エが正答となる。
ア:入部したい気持ちはあるが、本心は決まっていない。しほりんへの気遣いより、自身の将来を案じている。
イ:千鶴が本気のとき、しほりんも同じくらい本気で返してくれることを千鶴は知っている。信頼関係は厚い。
ウ:夢中になれない不安から入部を決断できないのではない。変わりばえしない自分への不安からである。

(5)解答例:吹奏楽部に入部して、いままで以上にがんばること。(24字)
5点―6.8%! 1~4点―28.6% 無答―13.9%
*本文を読んでいる最中に感じたモヤモヤ感をスッキリさせる問題。
二人の会話を読むと遠まわしな表現ばかりで核心的なことをなかなか言わない。
竹馬の友ならではの以心伝心だが、そこを読解力で見抜く。
「千鶴らしい決断をしてほしい」だと×。
表面的にはそういっているが、内容が不明瞭である。
問題文の”具体的な期待”からもなんとなく想像できるが、しほりんは千鶴に吹奏楽部に入ってほしいと思っている。
ヒントはしほりんの会話。『あたしも、そんなふうに思うことあるし
”そんなふう”とは前述の千鶴の悩み。吹奏楽部に入っても、今まで通りの自分になってしまうという悩み。
後ろ、『うん。でも、それでもあたし。(傍線C)』
逆接があるので、傍線部Cの内容は吹奏楽部に入ってもらいたいという、
しほりんの気持ちがうっすらと言葉に表れている。ここらへんから機微を察する。
もともと吹奏楽部の見学は、しほりん発信であった
見学をして二人の気持ちは高まり、しほりんは『千鶴もやろうよ』と千鶴を誘う。
しかし、そのままの流れで吹奏楽部へ入学してしまうと、優柔不断な千鶴は結局、自分の意思で入部したことになるのか、また周囲に流されて決断した、過去の自分の繰り返しになるのではないかと悩んでいた。
しほりんは千鶴の性格を考慮して、『千鶴は千鶴らしいことをしたほうがいい』と促したうえで、『いままでの千鶴以上にそれをがんばって、そのさきに、いままでとちがう千鶴がいるんじゃないのかな』と、千鶴の将来像まで言及してくれている。以上から、しほりんの具体的な期待を字数内にまとめる。文末は「~こと」で結ぶ

(6)ア  38.5%
*傍線部Dは、ぼや~とした夕焼け空から、昇ってくる朝日の光にシャキーンと照らされたような情景。
それは、しほりんの言葉で千鶴の迷いが吹っ切れた瞬間を描写している
イ:友情は一層深まったかもしれないが、このときの千鶴の気持ちではない。
ウ:紛らわしいが、千鶴が決心したのは吹奏楽部への入部。
エ:これも紛らわしいが、親友と同じだから吹奏楽部への入部を希望するのではなく、自身を変えるため。

(7)ウ  79.0%
優柔不断で、しほりんと比べたら大人しい千鶴が、いきおいあまって駆け出すシーン。
*ア:「ヴェン」にためらいなし。連呼で罪悪感の吹き飛ばし…ものすごい選択肢(笑)
イ:今までの内容から、吹奏楽部の厳しい練習に耐えられるかどうかは本文にない。
エ:友人よりも先に仮入部届けを出したい・・(笑)
誤文が明確な誤りなので判断しやすい。前の問題がわからなかったら飛ばして(7)をやったほうがいい。ウの「ささいなこと」はヴェンごっこ。



大問6(古典)-43.4%

(1)のうして  37.9%
*古文の最初にやる、歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの変換。
母音au→ouにする。「まうす」は、申すと読む。

(2)エ  55.3%
*蛇や亀は蛙を食う、という食物連鎖を知っていれば速攻で読解できる。
知らなくても物語自体は難しくはない。サクサクと進められる加速ポイント。
食料難で腹ペコであった蛇と亀は、親友である蛙を招いて食ってしまおうとたくらむ。
これに対し、蛙が仏教の教えを説き、お誘いを断るというストーリー。あとは言葉力。
ア:蛇足→余計なこと。先に蛇を描いたほうが酒を飲めるゲームをして、男が蛇の足を勝手に書いて敗北。
イ:覆水盆に返らず→取り返しがつかない。お盆からこぼれた水はお盆に戻せない。
ウ:井の中の蛙大海を知らず→世間知らず。広い視野がない。井戸の中の蛙は海の広さを知らない。
エ:衣食足りて礼節を知る→物質的なゆとりができて、はじめて精神的なゆとりが生まれる。

(3)イ  65.2%
*「かかる時」=このような時
物語の前半&蛙のセリフ「飢えに苦しめられてしまうと、食べることだけを考える」とある。

(4)解答例:蛙が蛇に食べられてしまうこと。(15字)
5点―15.2%! 1~4点―6.5% 無答―33.0%!!
*亀も蛙を食べるのだが15字でおさまらない。
本文では、「蛇が亀を使者として、蛙のもとに向かわせる」とあるので、亀より蛇を優先する。

大問7(自由作文)-16.8%

案内用の図や記号について、条件に従って説明する。
描くべき内容は、場面・内容・公共心。
10点―16..8% 6~9点―33.0% 1~5点―26.1% 無答―5.3%

解答例:(概要のみ)

場面:公園、駅構内、お店など不特定多数の人が行き通う場所
内容:ゴミ箱の位置がわかりやすくなる。
公共心:エコ意識向上、クリーンな社会の実現


場面:電車やバスの座席
内容:妊婦さんを優先して保護する。
公共心:妊婦さんに対する気遣い、地域社会で育児保護に取り組む大切さ


場面:和室の入口、和食店、旅館の玄関、畳のある場所、住民の集会場
内容:ここで履き物を脱いで欲しいと説明する。
公共心:海外の方に日本の文化を知ってもらう。

*アがわかりやすい。イはマタニティーマークを考える。
ウは難しい。国によっては家でも靴を履く習慣があるので、
そこから外国人に向けたメッセージととらえる。
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