平均55.9点(前年比;-5.4点)
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大問1(物理総合)
(ア)4 63.4%
*X:ジェットコースターの速さは、頂点から下降して最も低い位置で速くなる。
位置エネルギーと運動エネルギーの和は一定(力学的エネルギー保存の法則)。
位置が低い(位置エネルギーが小さい)ほど運動エネルギーは大きくなる(速くなる)。
Y:位置エネルギーと運動エネルギーが100%交換できれば鉄球は元の高さに戻るが、
鉄球の運動中にレールとの摩擦で熱エネルギーが、空気の振動で音エネルギーが発生し、
その分、位置エネルギーと運動エネルギーの変換効率が落ちる。
(イ)4 33.9%
*方位磁石のN極が北を向くのは、北極がS極で南極がN極だから。
磁力線はN極→S極なので、地球の磁力線は南極から北極に向かう。
図2を上から見ると、磁力線の向きは反時計回り。
右ネジの法則から電流の向きはbとなる。
(ウ)2 23.8%!
*3つのばねの伸びの関係性を問う。
値ではなく大小関係なので比が使える。
表の0.8Nをみる。同じおもりをつるしたときの伸びの比は、
A:B:C=4:6:12=2:3:6
バネの伸びはおもりの重さに比例する。
各々につるすおもりの重さの比は、
A:B:C=200:150:70=20:15:7
バネの伸びの比は、
A:B:C=2×20:3×15:6×7
=40:45:42
よって、a<c<b。
(ちなみに、計算すると、A=4×200/80=10cm、
B=6×150/80=11.25cm、C=12×70/80=10.5cm)
大問2(化学総合)
(ア)4 53.6%
*なるべく知識で攻略してしまうのが理想。
空気よりも軽い→アンモニア
空気よりも重い→酸素・二酸化炭素・塩素
酸素と窒素で迷った場合、空気は窒素:酸素=4:1の混合物とみなすので、
窒素よりも重い酸素が混ざるから、空気は窒素単体よりも重くなる。(窒素は空気より軽い)
酸素よりも軽い窒素が混ざるので、空気は酸素単体よりも軽くなる。(酸素は空気より重い)
(イ)6 73.2%
*水とエタノールの混合物を沸騰させると、先に沸点の低いエタノールが気化をするので、
1本目の試験管にはエタノールが多く集まった。
2本目、3本目につれてエタノールが次第になくなっていき、水が多くを占めるようになる。
水がどのタイミングで蒸発しはじめたのか、この実験からはわからないが、
水と比べるとエタノールは気化しやすい(蒸発しやすい)といえる。
他の選択肢は具体的な数値が書かれてあるが、3と4は誤りで他は実験からは不明。
ちなみに、水の沸点は100℃だが100℃未満でも蒸発はするので、
1本目の試験管にも少量の水が混じっている。エタノールの沸点は約78℃。
(ウ)3 68.8%
*Yから考えるとわかりやすい。
『Yは単体にする』なので、化合物の酸化銅(CuO)を単体の銅(Cu)に変える。
【2CuO+C→2Cu+CO2】
酸化銅を炭素Cと反応させると、CuOからOが取り除かれ、
OはCとくっつき、二酸化炭素となって空気中に出ていく。
このように、酸素を失うことを還元という。(対義語は酸化)
鉄も同様に、砂鉄(酸化鉄)を木炭(炭素)と反応させて鉄を得る。
【Fe3O4+2C→3Fe+2CO2】(←暗記不要)
鉄は自然状態だと空気中の酸素と結びついて(サビついて)酸化鉄となるので、
採取した酸化鉄から還元反応で酸素を取り除き、製鉄をする。
@たたら製鉄@
出雲國たたら風土記より。
もののけ姫に登場する『たたら場』と同じ。
ふいごを踏み、炉に酸素を供給して燃焼を促す。
@酸化還元反応@
中学理科では『酸化=酸素がくっつく、還元=酸素が取り除かれる』と習うが、
高校レベルになると『酸化=電子を失う、還元=電子を受け取る』と定義がガラリと変わる…。
【2Cu+O2→2CuO】
2Cu→2Cu2++4e-(eは電子)
O2+4e-→2O2-
2つの銅から4つの電子が放出され(酸化)、4つの電子が酸素にくっつく(還元)。
このような電子のやり取りを通じて、酸素Oが銅Cuとくっついて酸化銅CuOになる。
くわしくは高校化学で勉強してください(^^;
【H2S(硫化水素)+I2(ヨウ素)→S(硫黄)+2HI(ヨウ化水素)】
↑酸素Oがどこにもないけど、これも酸化還元反応が行われている。
大問3(生物総合)
(ア)1 71.9%
*オランダイチゴが茎を伸ばして増殖することを知らなくても、
『種子以外で子孫を残す』ということは、受精を経ない無性生殖。
よって、AもBもCもすべて同じ遺伝子であり、染色体数も等しい。
オランダイチゴは匍匐茎を伸ばして栄養生殖をおこなう。
(イ)5 70.3%
*処理過程が多い。
・脊椎とは背骨のこと。
・魚類はエラ呼吸。両生類の子はエラだが、大人は肺呼吸。
・水中で生まれるのは魚類か両性類。
・体温を一定に保つ恒温動物は哺乳類か鳥類。他は変温動物。
・胎生は哺乳類のみ。他は卵生。
Eは親が肺で呼吸せず、子が水中で生まれるので魚類。
Bが両生類となる。
胎生の〇はCとなり、Cが哺乳類。Aが鳥類。残ったDはハチュウ類。
1:体毛でおおわれ、肺呼吸→哺乳類
2:うろこによる乾燥からの保護→ハチュウ類
3:羽毛でおおわれ、空を飛ぶ→鳥類
4:常に湿っており、親は陸上で生活→両生類(湿った表皮は皮膚呼吸に都合がいい)
5:うろこでエラ呼吸→魚類
(ウ)3 54.9%
*a:雌花、b:雄花、c:めしべ、d:おしべ、e:子房
誤答は記号が違う。
1:花粉は雄株の花粉のう、おしべのやくで作られる。
2:受精は胚珠で行われる。
被子植物の場合、柱頭から胚珠に向かって花粉管が伸び、精細胞がその中を移動する。
3:めしべの柱頭や雌花の胚珠に花粉がついて受粉する。
4:被子植物であるアブラナは胚珠が子房に包まれている。
子房は果実に、胚珠は種子になる。
一方、裸子植物であるマツは胚珠がむき出しになっている。
大問4(地学総合)
(ア)3 44.7%
*温帯低気圧は、暖気団と寒気団がぶつかりやすい温帯で発生する低気圧。
寒冷前線では寒気が優勢。
寒気は暖気よりも重いので、沈みながら前進する。
温暖前線では暖気が優勢。
暖気は寒気よりも軽いので、寒気の上部を横に切るように前進する。
速度の速い寒冷前線が温暖前線に追いつくと閉塞前線になる。
(イ)1 59.8%
*雲が発生する理由。
水蒸気が上昇すると気圧が低下する。
気圧が低下すると、空気を外側から押す力が弱まる。
空気の内部から外側に向かう力は変わらないので、空気は膨張する。
膨張で空気は外側に仕事をするので熱エネルギーを消費し、空気の温度が下がる。
ピストンを引くと、フラスコ内の空気が膨張して温度が下がる。
(フラスコ内の空気のように、外部との熱のやり取りなしに膨張することを断熱膨張という)
空気の温度が露点に達すると、空気に含みきれなかった水が雲として現れる。
(ウ)ⅰ:4、ⅱ:2 30.8%!
*ⅰ:計算式はわかりやすい。
(3500km+2500km)÷8.5cm ケタミス注意!
6000km=6000,000m=6000,000,00cm
6000,000,00cm÷8.5=7*******
およそ7000万年前。
ⅱ:地質年代からの出題だが、選択肢は判断しやすい。
なんとなく真ん中の恐竜時代では?と察する。
地質年代を大雑把に端折ると、
46億年前(先カンブリア時代・冥王代)…地球誕生
40億年前~(先カンブリア時代・始生代)…原核生物(生命)の誕生
(細胞核のない生物=原核生物、細胞核のある生物=真核生物)
5億4100万年~(古生代)…生物が多様になる。
2億5200万年~(中生代)…爬虫類の全盛。恐竜の繁栄はジュラ紀~白亜紀。
6600万年前~(新生代)…人類の誕生は約700万年前。
大問5(音)
(ア)5 81.4%
*あ:実験1で容器の中にあるブザーの音が外まで聞こえたのは、
ブザーが容器内の空気を振動させる→容器が振動→容器外の空気を振動させたから。
容器内の空気を抜いてしまうと、音を伝える媒介がなくなるので聞こえなくなる。
い:オシロスコープで波形となって見えたので、音は波。
う:空気中に伝わった振動を耳の奥にある鼓膜が振動する。
鼓膜は直径約1cm、厚さ0.1mm。
耳小骨やうずまき管を通じて、聴神経が情報を大脳に伝える。
@波の性質@
電子の話ですが、粒と波の違いを理解するうえでかなりクオリティの高い動画です。
スリット(狭いスキマ)を手前におくと、ボール(粒)ではスキマと同じ跡が後ろの壁にできる。
一方、プールの波で同じことをすると、スリットが1つの状態ではボールと同じ跡ができる。
(動画には説明されていないが、スキマを通過した波は放射状に広がっていくので、
壁の裏側に回りこんでいる。このような波の性質を回折といい、音が壁の後ろでも聞こえる理由)
スリットを2つにすると波は互いにぶつかり合い、干渉縞が起こる。
今度は電子で試してみると…ボールを1個ずつ打ったはずなのに、波と同じ干渉縞が起きた。
干渉が起きたということは、1つの電子が左右のスリットを同時に通過する波であること。
電子はボール(粒子)であると共に波でもあり、波だからどこにでもあるはずだが、
いざ位置を確認しようとすると波として振る舞わなくなり、どこか1つの場所を選ぶようになる。
なんじゃそりゃ( ゚Д゚)!?
普段は二重スリットの裏で干渉縞を起こすくせに、左右どちらのスリットを通ったのか、
スリットの出口部分に観測装置をセットして観測すると干渉縞がなくなるそうです。
観測するまで電子は右のスリットも左のスリットも通過する状態が共存するが、
観測した瞬間に電子がどちらのルートをたどったか決まる。
これをどう解釈するか。物理学の有力説にボルンが唱えた確率解釈があります。
ボルンによると、電子の波はプールの波のようなものではなく、確率の波であると…。
電子の位置はあらかじめ特定できず、”どこどこにいる可能性が何%だ”と確率でしかわからない。
波が大きく振幅してエネルギーの高い場所に電子が存在している可能性が高いという。
確率という不確実な要素が物理学に入りこむのは奇妙な話ですが、
電子や素粒子といったミクロな力学を扱う量子力学では広く支持されている見解らしいです。
@@
渋谷教育学園幕張中学で、音の聞こえ方に関する設問が出題されました。
標準純音聴力検査と絡ませて耳の仕組みを問う難問です。
(イ)ⅰ:1、ⅱ:3 74.1%
*ⅰ;強く弾く→音が大きくなる→振幅が大きくなる(波は縦長になる)
ⅱ;弦を短くする→音が高くなる→波長が短くなる
(ウ)5 78.4%
*対照実験では、調べたい条件以外の条件を同じにする。
選択肢では(A・B)、(C・D)の並びから、
知識だけでBとCが正しいと選べてしまう。
(エ)X:2、Y:1 51.3%
*上の表でⅣ~Ⅵの埋まっていない弦の張る強さを推論する。
ⅠとⅡを比較すると、長さと太さが同じであれば、弦の張りが弱いⅠの方が音が低い。
同様に、ⅤとⅥも長さと太さが同じなので、音が高いⅤはⅥより張りが強い。
ⅣとⅥを比較すると、長さは同じだがⅥの方が弦が太いのに音の振動数が等しい。
問題文より、【弦の長さと弦を張る強さが同じならば、弦が太い方が音は低い】
弦が細くて高い音がなるはずのⅣがⅥと同じ低い音ということは、
ⅣはⅥより張りが弱かったということになる。
張りの強さは、Ⅴ>Ⅵ>Ⅳ
大問6(電気分解)
(ア)ⅰ:2、ⅱ:1 81.3%
*塩化銅水溶液の電気分解。
電離式;CuCl2(塩化銅)→Cu2+(銅イオン)+2Cl-(塩化物イオン)
陰極にCu2+が集まり、陰極から2個の電子を受け取る。
陰極に付着した赤色の物質は銅Cuである。
銅は金属なので、こすると金属光沢が出る。
ちなみに、陽極ではCl-が集まり、陽極に電子を放出する。
塩素原子が2個結びついて、塩素Cl2が発生する。
インクの赤色が消えたのは塩素の漂白作用。
@金属の性質@
櫻學舎より。銅のような金属元素は原子核が電子を強く束縛せず、電子を放出しやすい。
金属元素同士では原子全体で電子を共有し、自由に動き回れる電子(自由電子)が、
+の原子核をつなぎ合わせる。このような化学結合を金属結合という。
金属の性質は自由電子の存在から成り立つ。
・自由電子が光を反射することで金属光沢が生まれる。
・電子が自由に動きまわるので、電圧をかけると電流が流れる(電気伝導性)。
・熱は粒子の振動。金属結合では自由電子がより速く振動を伝える(熱伝導性)。
・叩くと広がる展性、引っ張って伸びる延性といった物理的な変形は、
原子核の位置がズレても自由電子がつなぎとめるので金属がバラバラにならないから。
(イ)2.7cm3 54.3%
*水の電気分解。
水素と酸素の差は2分で0.6cm3、4分で1.2cm3、6分で1.8cm3…
2分間で差は0.6cm3ずつ開く。
9分間では、0.6×9/2=2.7cm3
(ウ)X;塩素が水に溶けたため。 42.7%
*塩酸の電気分解。
電離式;HCl→H+(水素イオン)+Cl-(塩化物イオン)
陽極にCl-が集合し、1個の電子を放出し、塩素原子が2個結合して塩素Cl2が発生。
陰極にH+が集合し、1個の電子を受け取り、水素原子が2個結合して水素H2が発生。
反応式;2HCl→H2+Cl2
反応後では水素Hと塩素Clの係数がともに1なので、分子量は1:1になるはずだが、
陽極で発生した塩素が測定できなかったのは、塩素が水に溶けてしまったため。
(エ)3 20.1%!
*塩化ナトリウム水溶液(食塩水)の電気分解。
NaCl(塩化ナトリウム)→Na+(ナトリウムイオン)+Cl-(塩化物イオン)
H2O(水)→H+(水素イオン)+OH-(水酸化物イオン)
陰極ではH+が集合して電子取得→水素。
陽極ではCl-が集合して電子放出→塩素。
NaはOHとくっついてNaOH(水酸化ナトリウム)になる。
反応式;2NaCl+2H2O→2NaOH(水酸化ナトリウム)+Cl2+H2
選択肢ではナトリウムが曲者である。
陰極にNa+が集合してナトリウムが析出されそうだが、
アルカリ金属の1種であるナトリウムは1個の電子を放出してイオンでいる方が安定する。
このナトリウムイオンが水の水酸化物イオンとイオン結合して水酸化ナトリウムに変わる。
大問7(反応)
(ア)6 55.9%
*皮膚(感覚器官)→感覚神経→脊髄→大脳→脊髄→運動神経→筋肉(運動器官)
(ただし、目・耳・鼻が刺激を受けた場合、信号は脊髄を通らずに大脳へ直接向かう)
脊髄と大脳は中枢神経、感覚神経と運動神経は末梢神経といわれる。
熱湯から瞬時に手を引っ込める反射の場合は中枢神経を経由しない。
(イ)X:3、Y:2 76.3%
*反応時間の計測。『左手が握られる→右手を握る』が続くが、
最後だけ『右手を挙げる→Kがそれを見てストップウォッチを止める』と経路が異なる。
これは手に触れる触覚ではなく、目で見る視覚の反応。
@余談@
では、どうやって測るのが正解なのか?
2019年度の千葉後期より。
①Sが予告や合図なしに懐中電灯を点灯する。
②それを見たAはストップウォッチを押し、EはDの左手を握る。
③以降、左手を握られたと感じたら、右手で隣の人の左手を握る。
④Aが左手を握られたと感じたらストップウォッチを止める。
この計測では、Sの点灯でAとEは同時に反応するとみなしています。
手を握っているのは5人だが、左手を握られてから右手を握る反応速度の計測は、
D~Aの4人分である点に注意!(設問で問われている)
(ウ)2 74.5%
*ものさしが落ちるのを見てから、ものさしをつかむ運動までの時間。(視覚→運動)
障害物を認識してから、ブレーキをかける運動までの時間となる。
車を上手く運転しちゃおう!より。自動車学校で習う。
停止距離は時速20kmで9m、時速40kmで22m、時速60kmで44mもあるらしい。
雨が降るともっと伸びる。
(エ)1 58.2%
*記録1はモノサシの落下を見た〔視覚→運動〕。
記録2は声を聞いた〔聴覚→運動〕。
記録2の方が反応時間が短いということは、音の刺激の方が光の刺激よりも短い。
大問8(天体)
(ア)6 58.7%
*典型問題。
地球に向けた面を作り、地球から見たときの満ち欠けを想像する。
逆三日月は6。
(イ)ⅰ:2、ⅱ:4 13.8%!
*ⅰは典型問題。
自転軸に対して垂直な赤道を作成。
北半球が最も照らされる2は、北半球の昼の時間が長い→夏
アンタレスをもつさそり座は夏を代表する星座。2の真夜中に南中する。
問題はⅱ。
アンタレスは2の真夜中に南中するので、2の左側にいる。
今度は地球を上(北極側)から見た図を作成する。
自転方向は反時計回り。観測時刻は午前6時の朝方。
自転方向に気をつけて朝の場所に棒人形を立て、東側にアンタレスが見える4が正答。
図1のように、アンタレスが太陽のある東方向に見えることになる。
観測時刻が午後6時(夕方)だと方位は逆になる。
(ウ)午前4時 44.0%
*地球の自転と公転により、星は1日に361°動いているように見える。(星の年周運動)
1°分よけいに動くので、同じ星を同じ位置で観測できる時刻は徐々に早まっていく。
1ヵ月後(=30日後)では30°分ズレるので、これを日周運動の〔1時間=15°〕にあてはめると、
30÷15=2時間早まり、2時間前の午前4時。
(エ)X:4、Y:5 48.5%
*X:これも先ほどと同様。
地球の自転方向→朝の場所を認定。
朝に棒人形を立て、南東方向に見えるDが答え。
明けの明星は南東、宵の明星は南西の空に見える。
Y:地球の軌道より内側を周る惑星を内惑星、外側を周る惑星を外惑星という。
地球から内惑星を見たとき、位置関係によって照らされる半球の見かけの姿が変わる。
これが満ち欠けの要因。
starclickより。内惑星の面が最も照らされて見えるのは太陽の向こう側(外合)にあるときだが、
地球から最も遠くにあるため、見かけ上の明るさは最大にならない。
地球に近づけば近づくほど明るくなっていくが、照らされる面が減少して欠けていく。
国立科学博物館より。内惑星は太陽に近いところを周回するため、
太陽が地平線にいるとき(明けか夕方)に太陽のある方向に見える。
水星の最大離角(太陽から最も離れてみえる角度)は30°もないので、
地平線に近い、低い空に見えることになる。
一方で、外惑星の場合、地球に近い外側を周る火星は多少の満ち欠けがあるが、
木星以降はずっと遠くにあり、光っている面が地球を向くので、肉眼では欠けて見えない。
— 気になる宇宙 (@Kininaruutyu) December 26, 2019
木星の直径は地球の約11倍もある巨大なガス惑星だが、これほど遠くにある。
どんなにサイズが大きくても遠くにあれば小さな点にしか見えない。
例えるならば、3m先にゴマ粒を置いて、ゴマ粒の右側から懐中電灯を当てたとき、
ゴマ粒の全部が明るく見える(欠けて見えない)のと一緒。
NASAより、木星探査機ジュノーの撮影。
おどろおどろしい木星の表面。趣味の悪いマーブリングみたい。
木星には地球1個分のイルカ雲が生息しているらしい。
@2020年度(神奈川)@
数学…平均55.7点 数学(追検査)社会…平均58.2点 英語…平均49.4点
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