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2016年度 東京都立高校入試【社会】解説

平均59.3点

問題はコチラから→PDFファイル

大問1(小問集合)-57.1%

(1)イ 61.2%
*時差問題。2月1日AM7時と1月31日午後10時の時差は7+(12-10)=9時間
1時間=15度なので、15×9=135度。
明石が135度なので西に135度→本初子午線→英国のグリニッジ天文台

(2)ア 46.3%
*徳川光圀は水戸藩2代藩主。水戸黄門で親しまれてる。大日本史を編さん。
桜田門で井伊直弼を暗殺した者は、水戸藩を脱藩した者が多い。
脱藩した理由は、水戸藩に迷惑がかからないように配慮したそうだ。

(3)三審制 63.8%
*上告審は主に憲法違反を争う法律審。

大問2(世界地理)-53.6%

(1)エ 52.3%
*A:アメリカ、B:オーストラリア、C:中国、D:ナイジェリア
Ⅱ冬より夏の方が温度が低い→南半球でB。(Dナイジェリアは北半球)
首都キャンベラはやや内陸にあるからか、降水量が一年中少なく、乾燥している。
トウモロコシの生産量1位はアメリカコーンベルト
コメの生産量1位は中国。ここらへんは世界地理の基本としておさえておく。
穀物生産量が最も少ないイはDナイジェリア。
残るエがオーストラリアになる。オーストラリアといえば畜産が有名だが、
主に牧草で育てており、トウモロコシの生産量は多くはない。

(2)イ 38.3%
*やや難。W:アルゼンチン、X:タイ、Y:エジプト、Z:イギリス
まず、国民総所得が桁違いに多いウは、先進国であるイギリス。
人口の最も多いアは、豚が少ない→イスラム教のハラール→エジプト
家畜頭数から宗教を捉えられるかがポイント。
残るアルゼンチン・タイのうち、日本企業が進出しやすいのはいずれか。
地球の反対側にあるアルゼンチンより、距離の近いタイが選ばれやすいと考えられる。
成長の著しい中国に生産拠点を置く日系企業は多いが、中国国内の政情不安や技術流出の防止、知的財産の保護などから、中国以外の国にも投資をして、リスクを分散する動きがある。これをチャイナプラス1(わん)という。チャイナプラス1の投資先は主に東南アジア。人件費の安いタイには自動車メーカーが進出しており、タイも工業化を推し進めるために外国企業を積極的に誘致している。近年、タイは急速な経済成長を遂げており、GDPは右肩上がり。また、エビの養殖業も行われており、漁獲量もヒントになる。
よって、エがタイ、イがアルゼンチンとなる。
アルゼンチンは日系人数は多いが、日系企業は中国やアメリカが多い
続いて、インド、インドネシア、ドイツ、タイ・・と続く。

(3)ウ 70.3%
*選択肢から、香川→小豆島→オリーブで即答可。
オリーブの生産量、国別ランキングはスペイン、イタリア、ギリシャ

大問3(日本地理)-56.6%

(1)イ 52.9%
*A:8兆2000億円なので福岡か広島。
B:製造品出荷額でも絞れないので、文中から判断。
決め手は「第二次世界大戦前から~重化学工業が盛んであった」
北九州工業地域の中心であった八幡製鉄所では、三池炭鉱などから採掘された石炭と、中国から輸入した鉄鉱石で鉄を作っていたことを想起。広島も造船が盛んで中国地方の経済都市であるが、瀬戸内工業地域の製鉄業や石油化学工業は主に戦後になって発展した。また、自動車メーカーであるマツダの本社は広島市にあるが、県東部ではない。

(2)ア 43.8%
*①青森、②静岡、③鳥取、④宮崎
Ⅱ:なんともボヤとしたヒントでわかりにくい。
「この県の西部及び中部地域には、北から南に向って流れる複数の河川」
青森や鳥取は北側に海岸線があるので、河川は南から北に向うはず。
宮崎の有名な河川で大淀川があるが、海岸線が東側にあるので西部ではない(九州山地がある)。
そうなると、静岡しかない。天竜川や大井川、富士川など。
Ⅰ:静岡さえわかれば、上位5位の農産物だけでわかってしまう。
ア、茶、みかん→静岡。イ、日本なし→鳥取。ウ、りんご→青森。エ、きゅうり、畜産上位→宮崎
農業産出額×(1-4つの割合)≒600億円を調べてもよいが、確認に使うくらいか。

(3)エ 73.1%
*アウとイエが検討対象を同じくする。
工場・発電所・桑畑・果樹園・官庁の地図記号をチェック。

大問4(歴史)-56.4%

交通の歴史
(1)ウ 67.9%
*選択肢を斜め読みして、言葉を拾えば対処できる。
ア:稲作・青銅器・鉄器・銅鐸→弥生
イ:道元→曹洞宗の開祖、新興仏教がおこる鎌倉。
ウ:聖武天皇・東大寺正倉院→奈良、光明皇后は聖武天皇の皇后。福祉事業を行う。
エ:3代将軍足利義満による勘合貿易→室町

(2)エ 45.5%
*千葉のヒーロー、伊能忠敬は江戸後期の人物。
江戸の前期・後期も判定対象となる。元禄文化化政文化の代表作も要チェック。

(3)解答例:琵琶湖の水上路や陸路を通じて日本海側から運ばれた物資を受け取り、
それを京都に運んだ。 48.0%


*馬借ばしゃく)とは馬を使った陸上運送。
Ⅰをみると、琵琶湖の水上路が帰着する港に大津と坂本がある。
Ⅱ・Ⅲでは、石川・福井といった日本海側の地域から京都に物資が運ばれ、
大津と坂本は中継地点であったと思われる。

日本海側→大津・坂本→京都という物資の流通経路を示す。

(4)ア 64.1%
*A:日露戦争の講和条約であるポーツマス条約(1905
B:池田勇人の所得倍増計画(1960)、東海道新幹線開通&東京五輪開催(1964
C:普通選挙法制定(1925)前、バスガールもついでに暗記。
D:殖産興業→明治初期、横浜-新橋間の鉄道開通(1872
どれも重要年号

大問5(公民)-67.9%

(1)ア 47.1%
*ア:憲法25条。社会権の中核的存在
イ:憲法14条、法の下の平等。門地は家柄。
ウ:憲法22条、主に経済的自由権。日本国籍を離脱する自由も憲法は認めている。
エ:憲法15条、参政権。

(2)ウ 74.9%
*労働三法。選択肢が全て労働に関する法律なので紛らわしい。
法定労働時間や男女同一賃金を定める法律は、労働条件の最低基準を定める労働基準法
労働者と使用者(会社)との間で交わされた労働に関する契約は、
労働基準法に違反する部分は無効となり、無効の部分は自動的に労働基準法の規定が適用される

ア:団結権・団体交渉権を具体化する労働組合法。
組合活動を邪魔する使用者の行為(不当労働行為)を禁止する。
イ:団体行動権を具体化する労働関係調整法。
団体行動権は主にストライキ。団体交渉が決裂した際の実効手段。
ウ:労働基準法。「人たるに値する生活」の通り、社会権のボスである生存権的発想が含まれている。仕事と私生活の両立(ワークライフバランス)。
エ:男女雇用機会均等法。段階的に強化されている。

(3)エ 73.8%
*どの時期かを当てる。そんなに難しくはない。
1つずつ読んで、条件にあてはまらないものに×をつけて絞っていく。

(4)解答例:少子高齢化に伴い、高齢者の増加から社会保障給付費が増える一方、働き世代が支払う社会保険料による収入額は増えていない。両者の差は拡大しており、将来、財源の圧迫から社会保障が機能しなくなるおそれがある。 75.7%
*書くべきものはなんとなく想像できると思う。少子高齢化で高齢者増加→社会保障給付費の増加。社会保険料による収入額との差に着目するので、”差が拡大している”を盛り込むこと。問われている事柄は「我が国の社会保障の課題」なので、解答例では社会保障の問題点を指摘したが、公式解答をみたら差の傾向を示せば正解らしい。

大問6(環境)-55.7%

森林保護がテーマ
(1)ウ 48.5%
*表問題。Ⅱの後半部分から判断をする。計算がエグイ。
「木材伐採高の増加」→アウエ
「森林面積の増加」→ウエ
「国土面積に占める森林面積の割合」→ウエ
「木材伐採高に占める針葉樹伐採高の割合減少」↓
ウ:1985年、19481 ÷ 38999×100=49.9・・ 2011年、22250÷55041×100=0.40…
エ:僅差。概算だと誤りやすいので、素直に割り算をした方がいいかもしれない・・。
1985年、9132÷245029×100=3.72・・ 2011年、12165÷331969×100=3.66・・
どっちも減少して絞れない・・。意味ねぇぇぇぇ
後半3つも情報出しといて、かつ繊細な割り算までさせといて意味ないとかわけわからん(泣)

素直に国をあてる。
A:ブラジル、B:カナダ、C:インド、D:フランス
イ:針葉樹が多いのでBカナダ。針葉樹は寒さと乾燥に耐えやすい
(国旗のカエデは広葉樹だけど。。)
ア:残りで森林面積が広いAブラジル。
森林面積の順位は、ロシア、ブラジル、カナダ、アメリカ、中国
残るウ・エが、CインドかDフランス。
森林面積と、国土面積に占める森林面積の割合から国土面積がわかる
ウ16000×100/30、エ68500×100/20(概算)。
比較するとエの方が国土面積が広いのでCインド。Dフランス。
フランスの方が寒いので針葉樹が、インドは暖かいので広葉樹が多いと推測もできる。
Ⅱの文章では、18世紀後半の市民運動からフランス革命を想起する。
農業国」もポイント。ヨーロッパ州の農業国フランス、工業国ドイツ
よって、フランス→Dが答えとなる。

(2)イ 54.0%
*正確な年号が出にくい。出来事から推測するしかない。
ア:ゴルバチョフ書記長によるペレストロイカ。冷戦末期。
イ:環境庁発足の年号(1971)は難しい。
60年代高度経済成長期から公害が社会問題化したと推測。
ウ:EU設立(1993)。冷戦終結、ベルリンの壁崩壊、東西ドイツ統合後。
エ:第二次国共内戦で共産党が勝利し、中華人民共和国成立(1949)が成立。

(3)解答例:人口増加率が大きいアフリカ州では、十分な食料を確保するために農地面積が増えたが、農地を開拓するうえで森林を伐採したので森林面積が減少した。  64.6%
*ラストの記述。Ⅲから州を読み取り、Ⅰ・Ⅱから森林面積と農地面積の変化+その理由を述べる。
Ⅲ:植民地支配からの独立。サハラ砂漠とナイル川からアフリカ州とわかる。鉱産資源も豊富。
Ⅰ・Ⅱのアフリカ州だけみる。人口が増え、森林面積が減少、農地面積が増大している。
アフリカでは人口爆発という人口が急激に増える危機に立たされている。
増加した分の人口を維持するうえで食料を確保しなければ飢餓(きが)の危険がある。
食料のために農地面積が増え、農地面積を広げるために森林面積が減少したと考えられる。
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