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2020年度 高知県公立高校入試過去問A日程【数学】解説

平均19.0点(前年比;+0.5点)

満点0人、0点49人。
問題はコチラ→PDFファイル

大問1(小問集合)

(1)① 94.4%
-5-4+7
=-2

② 62.2%
(2x+y)/4-(x-2y)/6
={3(2x+y)-2(x-2y)}/12
=(6x+3y-2x+4y)/12
=(4x+7y)/12

③ 56.8%
24a22÷(-6b3)÷2ab
=-2a/b2

④ 86.8%
√75-9/√3
=5√3-3√3
=2√3

(2) 38.3%
2(5+b)=a
10+2b=a
2b=a-10
b=(a-10)/2

3) 8.3%!!(無解答25.6%)
4%の食塩水をxgとする。9%の食塩水は600-xg
食塩で等式を作成
4/100x+9/100(600-x)=600×6/100 ←100倍
4x+9(600-x)=600×6
5x=1800
x=360 →360g

@別解@
中学受験の必殺ワザ、天秤法。

4%と9%を混ぜたら6%になった。
6%を支点として天秤をつくる。
支点からの距離は2:3だから、重りの重さは3:2。
600gを3:2に案文して、600×3/5=360g

(4) 56.1%
因数分解が出来ないので解の公式。
x=(-7±√41)/4

(5) 46.6%
y=-x2は上に凸のグラフ。
xの変域から原点を通過するので、x=0のとき最大値y=0
最小値は原点から最も離れたx=3のとき、y=-9
-9≦y≦0
a…-9、b…0

(6) 36.1%
半径は6cm。
球の体積…V=4/3πr3
4/3π×63=288πcm3

(7) 45.1%
ありがたいことに平均値aが提供されている。
40人の中央値(メジアン)bは20番目と21番目の平均値→共に2~3の階級で階級値2.5。
最頻値(モード)cは最も現れている値→1~2の階級で階級値は1.5。
c(1.5)<b(2.5)<a(3.3)

(8) 12.4%!(部分点0.2%)
作図問題。
①∠ABCの二等分線。
②Aを通る、①の二等分線に垂直な線分。
交点がPとなる。

大問2(整数)

(1) 76.6%
連続する4つの奇数において、最小の奇数を2n+1とする。
これに+2、+4、+6をすれば、連続する奇数になる。
ア…2n+3、イ…2n+5、ウ…2n+7

(2) 38.3%
連続する5つの整数において、3番目に大きい整数をnとすると、
5つの整数はn-2、n-1、n、n+1、n+2となる。
(nー2)+(n-1)+n+(n+1)+(n+2)
=5n=280
n=56
最も小さい整数は、n-2=56-2=54

(3) 24.9%!(部分点16.3%、無答35.1%)
連続する3つの偶数の和で『表すことができない』証明。
通常通り、文字式を立てて変形し、最後のnが割り切れない→表すことができない、という流れ。

連続する3つの偶数において、真ん中の偶数を2n(nは整数)とおくと、
連続する3つの偶数は2n-2、2n、2n+2となる。
(2n-2)+2n+(2n+2)
=6n=280
n=140/3
nが整数ではないので、2n-2、2n、2n+2は偶数ではない。
したがって、280は連続する3つの偶数の和で表すことができない。
偶数・奇数は整数の話。nが整数でなければ、2n-2などは整数でない=偶数でない。
仮定と矛盾するので、”表せない”ことが証明できる。最後は問いに答える形でフィニッシュ)


大問3(平面図形1)

(1) 15.1%!(部分点7.6%、無答41.9%)
∠x+∠y=90°の証明。

ADに補助線
弧CDに対する円周角より、∠CAD=∠x
直径に対する円周角は90°であるのを利用し、∠BAD=∠x+∠y=90°

(2) 12.4%!

OCに補助線
半径からOB=OCより、△OBCは二等辺。
∠OCB=∠x

BOを延長して、円周との交点をDとする。
△OBCの外角定理で、∠COD=∠x+∠x=2∠x
(∠CODが∠CBDの中心角である点を指摘しても良い)

∠yは、Aを含まない弧BCに対する円周角。
その中心角である∠BOC=2∠y

BDが直線であることから、
2∠y-2∠x=180° ←すべての項を÷2
∠y-∠x=90°

@別解@

公式より。ADに補助線。円周角で∠xを∠DACに移す。
直径に対する円周角で∠BAD=90°から、∠y=∠x+90°
こちらの方が筋道がスッキリしていますね。

@余談@

チャレンジ問題がくっついていたのでやってみました。

円周角で∠CAD=32÷2=16°
直径に対する円周角から引く。∠BAE=90-16=74°
△ABEで外角定理→∠AED=74+57=131°

大問4(確率)

(1) 43.9%
1回目に1枚、2回目に5枚裏返せば、6枚すべて黒。
つまり、1回目の数+2回目の数=6になればいい。
(1、5)(2、4)(3、3)(4、2)(5、1)
以上、5通り→5/36

(2) 21.5%!
こまEが白となるパターンを考える。
■1回目と2回目でEを裏返すパターン
→1回目に5か6を出す⇒2通り
2回目は2以上でEが裏返る⇒5通り
2×5=10通り

■Eを1度も裏返さないパターン
→2回目は1しか出さない⇒1通り
1回目は1~4の範囲まで⇒4通り
1×4=4通り

計14通り
14/36=7/18

大問5(関数)

(1) 77.3%
y=1/4x2に、x=-6を代入。
y=1/4×(-6)2=9
A(-6、9)

(2) 28.0%!
同様にBの座標を求める→B(2、1)
AC+CBが最小ということは、ACBは一直線上にある
言い換えれば、Cは直線ABの切片にあたる。
A(-6、9)→B(2、1)
右に8、下に8だから、傾きは-8/8=-1
傾きが-1なので、Bから右に6、下に6移動して、C(0、3)

(3) 2.2%!!
回転体が2つある。

↑円錐がこのようにできる。

AD:BE=6:2=③:①
三角錐の体積比は底面積の比×高さで求められる。
③×③×DC=①×①×CE×7
⑨×DC=⑦×CE
DC:CE=7:9

DE=8なので、
CE=8×9/16=9/2

大問6(平面図形2)

(1) 4.4%!!(部分点27.1%、無答26.8%)
△ADE≡△FCBの証明。
等辺がたくさんある。
△ADEと△FCBのどこの情報が知りたいか見極めること!

仮定より、AD=FC
菱形の1辺より、DE=CB
菱形BCEDからBC//DE、同位角で∠ADE=∠ABC
△ABCは二等辺だから、∠ABC=∠FCB
よって、∠ADE=∠DCB
2辺とあいだの角が等しいので合同。

(2) 0.7%!!!
厄介(;´Д`)
解法は複数あるが、ルート次第で処理の煩雑さが変わる。

菱形の1辺は5cm。
AB=7cmより、AD=7-5=2cm
仮定より、FC=2cm、AF=7-2=5cm

△ABF∽△CGFより、BF:FG=AF:FC=⑤:②
△CFGの面積を【2】とすると、△CFBの面積は【5】となる。

ここで前問の合同を使い、△EADの面積も【5】
AD:DB=2:5より、△EDB=【5】×5/2=【25/2】
△EDBは菱形BCEDの半分なので、菱形BCEDの面積は【25】
したがって、【25】÷【2】=25/2倍


平均が4割切っており、得点分布が左に偏っている(´゚ω゚`;)
大問1
(1)計算はすべて死守!③指数計算で落ちたのは分母がb2だからか?
(2)基本だが正答者が4割切った・・。周の半分が縦+横。
(3)8.3%…濃度計算も教科書に載っているが、苦手意識のある生徒が多いか。
(5)変域問題は他県でもそんなに良くないが、頻出なのでパターン学習で攻略したい。
(6)球の体積の公式にあてはめるだけだぞ!
(8)作図では素直な部類だと思うが正答率が12.4%であった。
大問2
(3)連続する3つの偶数和で表せない証明。4人に1人が正答◎
大問3
(1)90°の説明問題。手順も少なく、方針も立てやすいと思うが無答が4割も!
(2)∠xと∠yの関係を式で表す。問い方が独特で記述に迷う。
大問4
(2)Eを2度裏返すか、全く触れないかで場合分け。
大問5
(3)体積比の処理。シンプルな処理過程を意識したい。
大問6
(1)角度の処理でミスしやすいか。平行線から同位角→二等辺の底角のコンボ。
(2)テクニカルな問題。うまくやれば計算処理は少ない。
やり方がまずいと計算がごちゃごちゃになりやすい。
△ADEの面積比がわかれば菱形もわかるので、△ADE≡△FCBを活用したい。
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