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2024年度 福岡県公立高校入試問題過去問【数学】解説

問題はコチラ→PDFファイル

大問1(小問集合)

(1)
7+3×(-4)
=7-12
=-5

(2)
5(2a+b)-(3a-b)
=10a+5b-3a+b
=7a+6b

(3)
√18+14/√2
=3√2+7√2
=10√2

(4)
反比例はxとyの積が比例定数aで一定。
y=-4×3÷6=-2

(5)
x(x+7)=8(x+9)
2+7x=8x+72
2-x-72
=(x+8)(x-9)=0
x=-8、9

(6)
23÷65=0.353…≒0.35

(7)
y=-1/2x2のグラフを描く。

a<0なので、上に凸のグラフ。
通過すべき格子点は原点O・(-2、-2)・(2、-2)の3点。

(8)
13人の中央値は7番目の値。
第3四分位数は上位6人の真ん中、上から3番目と4番目の平均。
53と56の平均→差の3÷2=1.5だから54.5個。

(9)
60人中45人が興味アリ。この割合は母集団も同じとみなす。
全体は560人だから、560×45/60=420人

大問2(確率)

(1)
余事象。
少なくとも1個は白=全体-2回とも赤
全体は4×4=16通り、2回とも赤は1通り。
少なくとも1個は白である確率は、1-1/16=15/16

(2)
順番の違いで確率が変動しない理由を、樹形図か表を使って説明する。

公式解答より。
白を出す確率は左のAが3/4、右のBが9/12=3/4で変わらない。

@余談@
数学の世界ではモンティ・ホール問題という確率にまつわる有名なトピックがあります。

高校数学の美しい物語より。
結論をいうと、扉を変えた方が正解の確率は上がります。
詳細はリンク先を読んでください。高校数学では”条件付き確率”で扱います。
『新情報を得ると、確率は変動する可能性がある』という点はおさえておきましょう。


大問3(整数)

(1)
n+(n+1)+(n+2)
=3n+3
=3(n+1)
n+1が整数だから、3(n+1)は3の倍数。

(2)
(n+1)(n+2)-n(n+1)
=n2+3n+2-n2-n
=2n+2
=2(n+1)
真ん中の数n+1を2倍した数になる。
さらに、2n+2=n+(n+2)に変形すると、最も小さい数と最も大きい数の和になる。
A…2(n+1)、B…ウ

(3)
最も小さい数をmとすると、連続する3つの整数はm、m+1、m+2となる。
(m+1)2-1
=m2+2m+1-1
=m(m+2)
したがって、連続する3つの整数のうち、真ん中の数の2乗から1をひいた差は、
最も小さい数と最も大きい数の積になる。

(4)
連続する4つの整数をn、n+1、n+2、n+3とする。
X=n+(n+1)=2n+1
Y=(n+2)+(n+3)=2n+5
XY
=(2n+1)(2n+5)
=4n2+10n+2n+5
=4n2+12n+5

これが何かの4の倍数にしたい→4でくくる必要がある
前半の4n2+12nは4でくくれるが、5がくくれない。
そこで、+3=8にして定数項も4の倍数にする
4n2+12n+5+3
=4(n2+3n+2)
=4(n+1)(n+2)
3を足すと、2番目に小さい数と2番目に大きい数の積の4倍になる。
Q…3、C…ウ

大問4(数量変化)

(1)
200kWh以下なので、1kWhあたり24円。
400+24×80=2320円

(2)

a>400→基本料金(切片)は400を超える。
b<24→前半はAより傾きが緩やか。Aに追い越される。
c>20→後半(とくに200kWh以降)はAより傾きが急。Aを追い越す。

(3)

C社をグラフに追記する。
CがAより安くなるのは、150kWhから再び2直線が交わる点のあいだである。
うしろの交点のx座標が答えである。
Aの傾きは1kWhごとに20円なので20。
Cの傾きは(8400-4000)÷(350-240)=40

最後を取り上げる。
最終的にAとCの差は200円になる。ここから逆再生する。
Aを20、Cを40ずつ戻していくと、1kWhごとに40-20=20円ずつ差が縮まる
200÷20=10kWhで差がなくなる。
350-10=340kWh


大問5(平面図形)

(1)
垂線の作図法の理由。

BC上の点い・うをP・Qとする。
P・Qからそれぞれ等しい半径の円を描き、交点をRとする。
AとRを結ぶと、AR⊥PQになる。

AとRはP・Qから等距離にある点で、ARを対称の軸とするとPとQは対応する点である
△APRと△AQRは線対称で合同。
対応する点を結んだPQと対称の軸ARは直交する。
点P、Qとする2点…い・う、図形…ア

(2)
△AFE∽△BCEの証明。

BE⊥ACより、∠FEA=∠CEB=90°
もう1つの等角は直角を利用する。
∠EAF=×とする。
△ADCの内角である∠DCA=とすると、×=90°
△BCEの内角から、∠EBC=90-×
∠EAF=∠EBC
2角が等しいので∽。

(3)

直径に対する円周角は90°
直角三角形の斜辺の中点を中心とする円を描くと、3つの頂点は同一円周上にある
さらに、斜辺を共有する2つの直角三角形では4点が同一円周上にある。
直径をABとすると、4点A、B、D、Eが同一円周上、
直径をCFとすると、4点C、D、E、Fが同一円周上にある。
(A、B、D、E)(C、D、E、F)

(4)

辺の情報が下に偏っているので、相似を用いて上の情報を探りに行く。
60°と90°といえば1:2:√3の有名三角形だが、なるべく無理数の√3は避けたい。

△BCEに着目
BC:CE=2:1だから、CE=16÷2=8cm

△ACDに着目
AC:CD=2:1だから、AC=5×2=10cm
AE=10-8=2cm

△AEG∽△CEBより、辺の比はAE:CE=2:8=①:④
四角形ABCGの面積を1とする。
【方針;四角形ABCG→△ABG→△ABE】
四角形ABC
Gを上底AG():下底BC()=△ABG:△BCGに分ける。
△ABEの面積は、四角形ABCGの1×/×/=4/25倍

大問6(空間図形)

(1)

ねじれの位置→延長しても交わらない、かつ平行でもない。
ADとネジレにあるのはBF・CG・EF・HG。
このうち面EFGHに垂直なのは辺BF、辺CG。

(2)

最短距離なので展開図を作成。

EはAHの中点。
△APE∽△ACHより、EP=12÷2=6cm

PF=8-6=2cm
△AEP∽△QFPより、FQ=4×2/6=4/3cm
△PFQで三平方→PQ=2√13/3cm

(3)

Kの位置を特定したい。
EK=KC=
xとする。
KF=8-x
KCを対角線とする直方体をつくり、対角線KCで方程式を立てる
2=(8-x)2+42+42
2=64-16x+x2+16+16
16x=96
x=6

ところで、EI・IC・CJ・JEは等辺4cmの直角二等辺の斜辺である。
四角形EICJは4辺が等しい菱形

正四角錐K―EICJを面KJIで分割すると左右対称である
正四角錐K―EICJ=三角錐K―EIJ×2
K―EIJをI―EKJで
捉えると、底面は△EKJ、高さは4cmにあたる。
したがって、四角錐の体積は、6×4÷2×4÷3×2=32cm3


後半の大問の後半の小問は思考力レベルが高い。
大問1
配点18点。基本レベルゆえ落としたくない。
(6)小数第2位まで求める→小数第3位を四捨五入する。
大問2
1回目に取り出した玉を戻すか戻さないかを見逃さない。
(2)白玉は区別する。それを樹形図にきちんと記す。
大問3
式の変形はサッとできるようにしたい。
(2)2n+2を2(n+1)以外の形に変える。
(4)X、Yをnで表して積を計算してみる。
何かの4の倍数という結果から逆算して、不足分をQで補う。
補った式を4でくくると、Cの中身がわかる。
大問4
(2)良い問題だと思う。
(3)正確なグラフを描く。計算に必要な数値はグラフ上にもある。
x=350のときの差が200。変化量の差から後ろに戻す。
大問5
(1)実際に描いてみよう。
(2)直角が多いので、●+×=90°を用いて三角形をうまく乗り換える。
(3)同一円周上の4点→等しい円周角を探す。(円周角の定理の逆)
(4)1:2:√3からBFなどを求めたくなるが、
なるべく1:2のみで上の情報を探りに行けないかを考える。
大問6
(1)ネジレにもう1つ条件が加えられた。
(2)PQを斜辺とする直角三角形の他2辺を相似から求める。
(3)KCが立体の内部を通る直線なので、直方体の対角線から方程式を立てる。
断面の四角形EICJの特徴をつかむ。
求めたい正四角錘の半分である三角錐は底面が△EKJ(もしくは△EKI)で、
直方体の面上にある三角形だから体積が出しやすい。
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