2020年度 熊本県公立高校入試B問題過去問【数学】解説

平均22.2点(50点満点;前年比-0.5点)
問題はコチラ→PDFファイル

大問1(計算)

(1)
600×1.1
=600×11/10
=660

(2)
6+(-3)2
=6+9=15

(3)
(9x+5y)/8-(x-y)/2
={(9x+5y)-4(x-y)}/8
=(5x+9y)/8

(4)
(8a32+4a22)÷(2ab)2
=(8a32+4a22)÷4a22
=2a+1

(5)
(3x+7)(3x-7)-9x(x-1)
=9x2-49-9x2+9x
=9x-49

(6)
(√5+1)2-√45
=5+2√5+1-3√5
=6-√5

大問2(小問集合)

(1)
x-4=5x+16
4x=-20
x=-5

(2)
2-3x-1=0
因数分解ができないので、素直に解の公式を適用(´゚д゚`)
x=(3±√13)/2

(3)
yがxの関数である。
xの値を決めると、それに伴ってyの値がただ1つに決まる関係
中1で習うが、学テの正答率は悪かった。
ア:y=x2で関数。〇
イ:多角形の外角の和は常に360°。
 頂点の数と外角の数は等しく正多角形だから、y=360/xで関数。〇
ウ:降水確率から最高気温は算出できない。×
エ:y=0.03xで関数。〇
オ:何倍したかがわからないと倍数はわからない。×
ア・イ・エ

(4)
整数の証明問題。
説明通りに記述すれば良いが、中央の数をnとおいている点に注意。

残りの2つの数は、n-6、n+6と表される。
3つの数の和は、(n-6)+n+(n+6)=3n

3nは中央の値だから、3nは中央の数の3倍である。

(5)
難しい:(っ`ω´c):
△BPCの面積が△ABCと等しい。
BCが共通なので、Aが動くことになる

AをBCについて反対側に対称移動させる。
AからBCに向けて垂線をひき、BAを長さをとって下側へ移動。
交点がA’となる。

△ABCと△A’BCは底辺と高さが同じで面積が等しい。

A’を通る垂線を作図。90°の同位角で、BCに平行な直線である。
等積変形の要領で△A’BCと△PBCが等しくなる。
A’を通る垂線と円との交点がPとなる。
①Aを通るBCの垂線。
②BAをとり、AをBCについて対称移動→A’
③A’を通る垂線。円との交点がP。

(6)①
条件が特殊:;(∩´_`∩);:
奇数はそのままだが、偶数は÷2をする。
サボはy=xとなる座標ごとで整理しました。
(1、1)(1、2)(2、1)(2、2)
(4、4)
(3、3)(3、6)(6、3)(6、6)
(5、5)
以上、10通り
確率は、10/36=5/18
*(2、4)(4、2)は×。


頭がこんがらがってくる。。

Oから距離4で円を作成。その内部にある格子点を調べる。
(1、1)と(2、2)は前問で5通りと出している。
(2、1)→(4、1)(4、2)
(3、1)→(3、1)(3、2)(6、1)(6、2)
(3、2)→(3、4)(3、6)
*偶数は必ず2倍するが、奇数は2倍するか否かで2通りある。
右下の3点が8通りで、対称性から左上の3点も同じ8通り
合計、5+8×2=21通り
確率は、21/36=7/12

@別解@
余事象でもいけなくもない。
偶数が出てしまうと、最大の6でも3に減るので4以下になる。
ということは、少なくとも5を出せば円外にある
5と(1~6)を出すパターンは、6×2-1=11通り。
*ひっくり返しで×2、(5、5)は重複するので-1をしている。
注意点は、(3、3)も円外にあること!
(3、3)(3、6)(6、3
)(6、6)の4通りも除外。
合計15通りだから、4以下は36-15=21通りとなる。

(7)①
グラフの時間が分なので、おのおのの分速を求める。
大輔は時速18kmだから、18000m÷60分=分速300m
バスは9kmを15分で進むので、9000m÷15分=分速600m
速さの比は、大輔:バス=300:600=

中学受験の戦法つかわせていただきます( ̄人 ̄)
2回目のすれ違いから垂線をひく。
この長さは駅からの距離。同じ距離を走るのにかかる時間の比は速さの逆比
大輔:バス=
したがって、10+(35-10)×/=26・2/3分=26分40秒
午前10時26分40秒


わりと厳しいです(´゚д゚`)

追い越しに目をつけよう。
2回目の追い越しが起こるのは、大輔が45分より遅くに着いたときだが、
このとき、すれ違う回数は3回しかない・・。
すれ違いが1回増えるのは50分を超えたとき
(*グラフの交点は追い越しとすれ違いが同時に起こるだけなので、回数に影響はない)
9kmを40分で走るので、9km×60/40=時速13.5km

大輔のグラフを右に移動させると、60分を超えたら3回目の追い越しが起きてしまう
つまり、60分(午前11時)までが範囲。
9kmを50分で走るので、9km×60/50=時速10.8km
10.8≦a<13.5
*不等号に注意!


大問3(データの活用)

(1)
177cmは175~180cmの階級に含まれる。
階級値は175と180の平均である177.5cm。

(2)
最頻値(モード)は最もあらわれている値。
26.5cm

(3)
平均…(´Д`)ギャー
仮の平均を27cmとする。
(-2.5)×2+(-2)×6+(-1.5)×8+(-1)×14+(-0.5)×18+0×17+0.5×16+1×11+1.5×6+2×2…

↑こんな感じでホイホイ相殺していくと、
(-2.5)×2+(-2)×4+(-1.5)×2+(-1)×3+(-0.5)×2+0×27
=-5-8-3-3-1=-20
平均値は、27+(-20)÷100=26.8cm
100人の中央値(メジアン)は50番目と51番目の平均で27cm。
中央値の方が0.2cm大きい。
ア…中央値、イ…0.2

(4)
熊本県:県外=2:98=1:49
熊本出身が36人だから県外は、
36×49=36×(50-1)=1800-36=1764人

大問4(空間図形)

(1)
AB=6cm、AM=2cm
△ABMで三平方→AM=4√2cm

(2)

内接円の中心をOとする。
OBに補助線。半径OPと接線ABは垂直。
∠OMB=∠OPB=90°、半径OM=OP、共通辺OB
→斜辺と他の1辺が等しい直角三角形で△OBM≡△OBP
BM=BP=2cm
AP=6-2=4cm

(3)①
小問でもよくでてくる。
中心角は〔×半径/母線〕で処理。
6×6×π×2/6=12πcm2


展開図の作成。

PBを求めたいので、PBを斜辺とする直角三角形をつくりたい。
前問で半径/母線が1/3だったので、中心角は360×1/3=120°

Pから垂線をひき、BAの延長線との交点をDとする。
△APDの内角は30°-60°-90°の直角三角形で、辺の比は1:2:√3。
PD=2√3cm、DA=2cm
△PBDで三平方→PB=2√19cm

大問5(関数)

(1)
y=1/8x2にxの値を代入する。
A(-4、2)B(6、9/2)
A→Bは右に10、上に9/2-2=5/2移動する。
傾きa(変化の割合)=yの増加量÷xの増加量=5/2÷10=1/4
傾きが1/4ということは、右に4いくと上に1移動する。
A座標が-4なので、Aから右に4、上に1移動して切片は2+1=3
y=1/4x+3

(2)

C座標はx座標とy座標が等しい→y=x
x=1/8x2
2-8x=x(x-8)=0
Cのx座標は正→x>0より、x=8
C(8、8)
対称の中心は正方形の真ん中、すなわち、対角線の交点にあたる。
Cのx座標とy座標を÷2して(4、4)。
ア(8、8)、イ(4、4)
*(4、4)はAB上の点だから、ABは正方形ODCEを2等分する。

(3)

Pのx座標をtとおく。P(t、1/4t+3)
△OPAの面積…(t+4)×3÷2
△PCEの面積…8×{8-(1/4t+3)}÷2
(t+4)×3=8×(5-1/4t)
3t+12=40-2t
5t=28
t=28/5
これをy=1/4x+3のxに代入。
y=1/4×28/5+3=22/5
P(28/5、22/5)


大問6(平面図形)

(1)
△CDF∽△EACの証明。

直径ABに対する円周角から、∠ACE=90°
問題はもう1つの等角(´Д`)
∠ACE=∠CFDで同位角が等しいので、CE//FD
錯角→弧BDの円周角=弧DCの円周角が等しい。
2角が等しく∽。

(2)
相似図形が5つもある。

わかりやすい目印は3つの直角。
孤BDと弧CDに対する円周角から、∠DAB=∠CBD=
直角とで2角相等となる三角形を探す。
△DAF・△EBD・△BAD

(3)
ラストに説明問題が登場したが、とてもやりづらい(´・д・`)
具体的な数値が与えられたので、相似から長さを計算してCがAFの中点であることを説明する。

初手は角の二等分線の定理かと思われる(;^ω^)
発展事項に分類されるが、原理は中学レベルの相似なので定理は知っておいて損はない。
AC:AB=CE:EB
CE=6√2×3/12=3√2/2

ここで’(1)の相似を用いる。
EC:CA=CF:FD
=3√2/2:3=√2:2
CFの長さが知りたいので、CFの比は①としておくと計算がしやすい
CF:FD=√2:2=1:√2

△CDFで三平方→DC=〇√3
弧BD=弧DC→∠DBC=∠DCB→△DBCは二等辺なので、DB=〇√3
①をxに置き換えて、△ADFと△ABDで三平方
AF2+FD2=AD2=AB2-DB2
(3+x)2+(√2x)2=92-(√3x)2
9+6x+x2+2x2=81-3x2
6x2+6x-72=0
2+x-12
=(x+4)(x-3)=0
x>0より、x=3
AC=CF=3cmより、CはAFの中点である。

@別解@
YAさん(@r21h238ya)から素晴らしい解法を頂きました(*´д`艸)

角の二等分線の定理でCE:EB=①:③
DからCBに垂線をひき、交点をGとします。
孤DB=孤DC→弦DB=弦DC→△DBCは二等辺三角形で、
頂角を通る垂線は底辺を二等分しますからCG=②
CE=EG=①
直角と対頂角を合わせると、1辺と両端角相等で△CAE≡△GDE
DG=AC=3cm
四角形FCGDは4つの角が直角である長方形。
対辺が等しく、FC=AC=3cm

6√2の誘導を完全無視なので、作問者も想定外だったと思う(ノ∀´)ククク


平均が4割4分で難しかった。
大問1
得点を稼いでおきたい。
大問2
(5)以降が苦しい。
(5)Aを下へ持ってくる点に気付けるか。
(6)特殊な条件で、漏れなく調べあげるのは大変であった。
(7)ここで時間を使いすぎると後半が間に合わない。

すれちがい4回、追い越し2回と条件のハードルが高くなっている。
大問3
(3)平均は仮の計算を使わないとしんどい。仮の平均を使ってもしんどい。
大問4
めずらしい形式ではない。(3)②中心角を調べること!
大問5
(3)求めたいPの座標を文字におきかえる。
ここも典型パターンだが、処理ミスを防げたか否か。
大問6
(3)難しいね(´・ω・`)
どれだけ時間を残せたかにもよる。
CFを直接求めにいくほか、EがADの中点である点を指摘する方法もある。

公立高校入試解説ページに戻る

◆menu◆ 公立高校入試…関東圏メイン。千葉だけ5教科あります。%は正答率。
国私立高校入試…数学科のみ。ハイレベルな問題をそろえてみました。
難関中算数科…中学受験の要。数学とは異次元の恐ろしさ(;´Д`)
難関中社会科…年度別。暗記だけじゃ無理な問題がいっぱい!
難関中理科…物化生地の分野別。初見の問題を現場思考でこなせるか。
難問特色検査…英国数理社の教科横断型思考問題。
センター試験…今のところ公民科だけ(^-^;ニュース記事だけじゃ解けないよ!
勉強方法の紹介…いろいろ雑記φ(・・。)
QUIZ…☆4以上はムズいよ!
noteも書いています(っ´ω`c)
入試問題を題材にした読み物や個人的なことを綴っていこうと思います。
気軽にお立ち寄り下さい(*^^*)→サボのnote
サボのツイッターはコチラ→

コメント

タイトルとURLをコピーしました