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2020年度 沖縄県公立高校入試問題過去問【数学】解説

平均33.5点(前年比;+4.6点)
問題はコチラ→PDFファイル

大問1(計算)

(1)
-7+5=-2

(2)
6÷(-2/3)
=6×(-3/2)=-9

(3)
1-0.39=0.61

(4)
√2+√18
=√2+3√2=4√2

(5)
4a×(-3a)2
=4a×9a2=36a3

(6)
3(2x+y)-2(x-y)
=6x+3y-2x+2y
=4x+5y

大問2(小問集合)

(1)
3x-5=x+3
2x=8
x=4

(2)
2x+y=11 …①
x+3y=3 …②

 6x+3y=33 …①×3
-) x+3y=3 …②
5x   =30
x=6

②に代入。
6+3y=3
y=-1
x=6、y=-1

(3)
(x-6)(x+3)
=x2-3x-18

(4)
2-36=(x+6)(x-6)

(5)
2+5x-1=0
因数分解ができないので解の公式を適用。
x=(-5±√29)/2

(6)

弧ABの円周角より、∠ACB=∠ADB
x=25°
半円の弧に対する円周角は直角→∠ABC=90°
△ABCの内角より、y=180-(25+90)=65°

(7)
4月の観光客数を【100】とすると5月は【105】
8400×100/105=8000人

(8)
ありがたいことにデータが昇順に並んでいる。
平均値…(2+4+6+7+8+8+9+9+10)÷9=63÷9=7点
中央値(メジアン)…9人の中央値は5番目の値で8点

(9)
標本調査を行うのが適当な調査を選ぶ。
全部を調べるのが全数調査、一部の標本を調べて全体(母集団)を推定するのが標本調査
ア:製造されたすべての蛍光灯の寿命を調査するのは困難。
工業製品は品質がほぼ均一なので、無作為に抽出した一部を調査すれば足りる。
イ:健康状態は1人1人異なるから、全員を検査しなければ意味がない。
ウ:世論調査は世間の人々がどう考えているか、その動向を調査するもの。
おおよその傾向がわかれば良いので標本調査で足りる。
総務省統計局が実施する国勢調査は国の基本となるデータを収集するので全数調査
エ:野生動物をすべて調査するのは困難なので標本調査を行う。
標識再捕獲法といい、無作為に捕獲した個体に標識(しるし)をつけ、
再度、無作為に捕獲して標識のついた個体数から母集団を推定する。
ア・ウ・エ(完全解答)

@テレビの視聴率@
標本(サンプル)の大きさはどの程度求められるか。
大学レベルの統計学の知識が必要だと思うのでサボにはわかりませんが、
テレビの視聴率を計測する機器が設置されている台数の割合は、全体の0.01%もないそうです。
視聴率調査に協力している人を全く見掛けない理由(ねとらぼ)
↑この記事によると、2017年10月時点で調査対象世帯は全体の0.00005%以下となっている…。

それだけで残りの99.999…%以上を推し量って良いものなのか疑問に思われますが、
統計学的には十分信頼するに足りるサンプル数なんだとか。
どうやら母集団が大きくなるほど、標本の大きさは思ったより小さくても間に合うようです。
反対に母集団が小さいと(例えば1クラス内の動向とか)多くの標本をとらないといけない。

大問3(確率)

(1)
1枚目を戻さずに2枚目を取る。
5×4=20通り

(2)
偶数になるには、一の位が2か4であればいい。
一の位は2通り。十の位はそれ以外で4通り。
偶数のケース…2×4=8通り
前問より全体で20通りだから、確率は8/20=2/5

(3)
偶数は一の位が2通りしかないが、奇数は3通りある。
ということは、奇数の方が作りやすい。

*整数は偶数か奇数しかないので、奇数の確率は1-2/5=3/5


大問4(作図)

(1)
作図問題。
線対称でAに対応するPを作図する。

わかりやすいのは左。
Aを通るℓの垂線を引く。対応するPはこの線上にある。
ℓとの交点をOする。対応する辺は等しいのでAO=PO
Oに針を合わせ、Aの逆側の点がPとなる。

別解1は、まずAに針を合わせて弧を描き、ℓとの交点をQ、Rとする。
次にAQ(AR)の長さを維持したまま、QRの垂直二等分線のやり方で反対側の点がPとなる。
四角形AQPRは4辺が等しい
正方形。対角線QRを対称の軸として左右対称。
別解2はℓ上の点Sを中心に、Aを通る弧(円)を作成。
Aに鉛筆を合わせたまま針を上に持っていき、ASと長さが等しいℓ上の点Tを中心に円をつくる。
反対側で交わった点がPとなる。

(2)

AQ+QBが最短距離となるQの位置は、線分BPと直線ℓとの交点である。
すなわち、AQ+QB=BP
APと直線ℓとの交点をRとすると、△AQRと△PQRは線対称から、
AR=PR、共通辺QR、直角より2辺とあいだの角が等しい合同図形。
AQ=PQとなり、AQ+QB=BPが導ける。

大問5(整数)

(1)
実際にカレンダーに囲ってみよう。
a=4

(2)
b=a+7、c=a+8、d=a+9
e=d+7=(a+9)+7=a+16

a+b+c+d+e
=a+(a+7)+(a+8)+(a+9)+(a+16)
=5a+40=5(a+8)
a+8が自然数だから、5(a+8)は5の倍数。
したがって、a+b+c+d+eは5の倍数。
①7②8③9④16⑤8(完全解答)

(3)
実際に具体的な数値を入れて確かめればいいが、
沖縄は大問が10個もあるので時間がない。

ポイントは対称性。
中央の値cにすべてを集めると、平均の要領で均すことができる
たとえば、b・c・dは連続する3つの整数だから、
3・4・5の場合は3+5=4×2と、真ん中の倍数に変形して4で均せる。
同様に、a・c・eもa・b・c・d・eも中央をcとして対称性があるが、
ウのa・b・c・dの並びには対称性がない。
よって、ウ。

大問6(数量変化)

(1)
迷ったら図示してみよう。
底辺AP=4cm、高さBC=8cm
y=4×8÷2=16

2)
底辺AP=xcm、高さBC=8cm
y=x×8÷2=4x

(3)
△APCの面積の変化をとらえる。
AがBに到着する12秒後までは増えるが、それを境に減少し、Cに着くと0cm2になる。

(4)
PがBにつく12秒後の前後で2通りある。

36×2÷8=9cm
36×2÷12=6cm、Pが動いた距離は12+(8-6)=14cm
Pは毎秒1cm動くので9秒後と14秒後。

@別解@
高校受験の正攻法は方程式を立てる。
0≦x≦12のとき、(2)よりy=4x
y=36を代入してx=9→9秒後

12≦x≦20のとき、Pはx秒後にxcm動くから、PC=20-xcm
y=(20-x)×12÷2=-6x+120
y=36を代入してx=14→14秒後

大問7(関数)

(1)
y=4/xにx=-4を放り込む。
y=-1

(2)

円の半径からの部分が等しい。(青い四角形は正方形)
反比例はx座標とy座標の積が一定→×=4
>0で=2
B(2、2)

(3)
A(-4、-1)→B(2、2)
右に6、上に3なので、傾きは3/6=1/2
Bから左に2、下に1移動して、切片は1。

y=1/2x+1

(4)

PはABの延長線と円との交点。
半径からBP=2cm
直角三角形ABCで三平方→AB=3√5cm
AP=3√5+2cm


大問8(平面図形)

(1)
△AOE≡△COFの証明。誘導に従って空欄を補充する。

平行四辺形の対角線は各々の中点で交わる→AO=CO
AE//DCの平行線→錯角で∠OAE=∠OCF
対頂角で∠AOE=∠COF
1組と両端角が等しいから合同。
錯角は等しい】
【対頂角は等し
いから∠AOE=∠COF】
【1組の辺とその両端角が等しい】

(2)

Oを挟んでEの反対側がFで、前問の△AOE≡△COFは維持される。(ア〇)
となると、対応する角が等しいので∠AEO=∠CFO(イ〇)
対応する辺も等しくOE=OF(ウ〇)
よって、誤りはエ。OEの長さは変動する。

(3)

△AOE:△EOB=AE:EB=②:③
平行四辺形の対角線はおのおのの中点で交わる→BO=DO
△ADO=△AOB=⑤
△AOE:△ABD=②:⑩=1:5

大問9(空間図形)

(1)
側面の扇形の弧=底面の円の円周
√3×2×π=2√3πcm

(2)

断面で考える。
【円外の1点からひいた2本の接線の長さは等しい】
BP=BO=√3cm
*なぜそうなるのか。
球(円)の中心をQとすると、△BOQと△BPQにおいて、
半径でQO=QP、半径と接線は垂直で∠QOB=∠QPB=90°
共通辺BQより、斜辺と他の1辺が等しい直角三角形で合同。
対応する辺からBP=BOとなる。

(3)
差が開きやすい。

△APQと△AOBは2角が等しく∽
AQ:AB=PQ:OB=1:√3
AQ=xcmとおくと、AP=√3xcm

△ABOで三平方。
(√3x)2=(x+1)2+(√3)2
3x2=x2+2x+1+3
2x2-2x-4=0 ←両辺を÷2
2-x-2=(x+1)(x-2)=0
x>0ゆえ、x=2
AQ=2cm


AB=2√3cmとなり、PはABの中点である。
体積比は辺の比の3乗だから、円錐:円錐台=23:23-13=8:7
求積すべき円錐台の体積は円錐の体積の7/8倍となる。
√3×√3×π×3÷3×7/8=21π/8cm3

大問10(文章題)

(1)
ルールの確認。
P:表示(そのまま)、Q:+5、R:÷3した余り
Q:1+5=6
Q:6+5=11
R:11÷3=3…2→2
P:2(表示)

(2)
Qは増える、Rは減る
1から0に減らすには、Rで0にする
Rの前は3の倍数になるまでQで増やす。
Q:1+5=6
R:6÷2=3→0
P:0(表示)
Q:0+5=5
Q:5+5=10
R:10÷3=3…1→1
P:1(表示)
以上の命令で0と1が繰り返し表示される。
QRQQR

(3)

実際にやってみる。
留意点は最初の3は含まないこと。カウントすべきはPで表示された数だけ。
すると、表示される数は〔7・5・6〕を1ループとする繰り返しが見つかる。

1ループの和は7+5+6=18
32÷3=10ループ…2個
18×10+7+5=192

(4)
ラストに推論要素を含む設問が登場した。

情報整理。
最後は2だから直前のRは2。
手前にさかのぼっていく。

Rは3で割ったときの余りだから0~2の範囲
Qで+5されて5~7の範囲。
2番目のRが2なので、5~7のなかで3で割って余りが2なのは5しかない。
手前のQは5となる。
1番目のRは5-5=0

1番目のRは0→□+5+5が3の倍数
□=2を入れると、12は3で割り切れるので条件に適合。
2に3を足した
5、さらに3を足した8も条件に適合する。
2、5、8(完全解答)


時間との勝負なので、簡単な問いでつまづかないこと!
大問1
全問死守。(3)は小学生でも解ける。
大問2
ここも全問正解を狙いたいが、他県で(7)の類題は正答率が良くなかった。
(9)4つ中3つ選ぶので、少し勇気がいる。
大問5
カレンダー問題は頻出。
(3)真ん中がちょうど平均になる。この発想で秒殺できる。
大問6
(4)実際に2パターンの三角形をつくり、底辺や高さを出したほうが早い。
大問8
標準レベル。複雑な図形ではない。
大問9
(3)∽が見えるかどうか。
前半でモタモタしているとここらへんで体力が切れそう。
大問10
条件をサッと理解しないとタイムアップ。
高得点をとるには取捨選択も決め手になる。
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勉強方法の紹介…いろいろ雑記
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コメント

  1. 匿名 より:

    沖縄県で塾講師のバイトをしている大学生です。
    サボさんの解答は非常にスッキリしていて、自分自身の解答作成の参考にさせてもらっています。
    特に何が出来るという訳では無いのですが、これからもサボさんのブログで勉強させて頂きます!

    • 家庭教師サボ より:

      コメントありがとうございます(*’ω’*)
      お役に立てて何よりです(^^ゞ
      私は理数系の人間ではないので不安もあるのですが、とても励みになります。
      いろいろアップする予定ですので、また遊びにきてくださいませ^^

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