2020年度 東京都立高校入試問題【社会】解説

平均57.0点(前年比+4.3点)

問題はコチラ→PDFファイル

大問1(小問集合)-70.3%

(1)エ 78.7%
*右手に江ノ島大橋があって、奥に江ノ島が写るエ。

@トンボロ@

国土地理院より。沿岸流によって運搬された土砂が堆積すると、
砂嘴(さし)や砂州(さす)といった海岸地形ができる。
砂州の発達で本土と島がつながるとトンボロ、つながった島を陸繋島(りくけいとう)という。
江ノ島、函館山、潮岬などがそれにあたる。

@@

海食崖(かいしょくがい)は波の浸食作用で削られた切り立った崖。
陸の隆起か海水の沈降で海食台があらわれる。これが段々になると海岸段丘。

(2)ウ 65.8%
*世界遺産問題。
日本一大きい古墳・大仙古墳は大阪の堺市にある。
仁徳天皇陵とも呼ばれるが、本当に仁徳天皇の古墳なのかは疑義がある。
残念ながら古墳の中には入れない…が、VRでお目見えできるらしいΨ(`∀´)Ψ→堺観光ガイド

ア:中尊寺金色堂 イ:日光東照宮? エ:石見銀山

(3)イ 66.5%
*安全保障理事会(安保理)は国際平和の維持を目的とする、国連の実質的な中枢機関。
安保理メンバーは常任理事5ヶ国+非常任理事国10ヶ国(任期2年)の計15ヶ国。
手続き事項については15ヵ国のうち9ヵ国の賛成をもって決議されるが、
実質事項の決定についてはこれに加えて拒否権の発動がゼロ、
すなわち、常任理事5ヶ国すべてを含む9ヶ国の賛成が求められる。

ア:国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)…故・緒方貞子さんが弁務官を勤めていた。
ウ:世界保健機関(WHO)…コロナ禍で信用失墜。
エ:国際司法裁判所…国家間の紛争解決を目指す。オランダのハーグにある。

大問2(世界地理)-40.0%

(1)C、ウ 29.9%!
*サンベルトはアメリカ南部、北緯37度以南の地域。
安い人件費、メキシコ湾の油田、州政府の税制優遇措置などを理由に、
70年代後半からサンベルト地帯へ企業移転が相次ぎ、人口が流入する。
選択肢A~Dがすべてアメリカ< `∀´ >!
だが、ADはカナダとの国境沿いでBはメキシコ湾沿いだから、なんとなくCとわかる。

決定打は『1950年代から半導体の生産が始まり、情報分野で世界的な企業が成長』。
ここからシリコンバレーを想像する。グーグルやアップルなどの巨大IT企業の本社が連なる。
『1885年に創設された大学』→スタンフォード大学
東大王の光ちゃんが認められた大学ですね( ˘ω˘ )
シリコンバレーと産学連携しており、優秀な学生を供給する。

後半は、雨温図判定。
サンフランシスコの夏季は寒流のカリフォルニア海流の影響で乾燥する→地中海性気候
他の選択肢も検討…。
A:マサチューセッツ州ボストン?ボストン茶会事件は有名だね!冷帯湿潤気候
B:ルイジアナ州ニューオーリンズ?テキサス州ヒューストン?の中間にみえる。温暖湿潤気候
D:ワシントン州シアトル。アマゾンやスタバの本社があるよ!地中海性気候

(2)P:イ、Q:ア、R:エ、S:ウ 46.1%
*P:アルゼンチン、Q:マレーシア、R:南アフリカ共和国、S:ドイツ
ア:『熱帯地域』からマレーシア。
『年間数万隻の船舶が航行する海峡』→マラッカ海峡
首都クアラルンプールでの渋滞緩和に向けた鉄道はMRT1号線というらしい。
後半の自動車政策も初見(;’∀’)よく持ってきたな…
NAP2020といい、トヨタが絡んでいる→JETRO

イ:『パンパ』でアルゼンチンと決めたい。パンパはアルゼンチン中部の草原地帯。
アルゼンチンとウルグアイの国境沿いにラプラタ川が流れており、
肥沃な土壌から東部(湿潤パンパ)では小麦やトウモロコシ、大豆の栽培が盛んで、
牧畜との混合農業もみられる。
降水量の少ない西部は乾燥パンパといい、羊の放牧が行なわれている。
『国土の西側に位置し、国境を形成する山脈』→アンデス山脈

flickrより、アンデスを超えてアルゼンチンとチリを結ぶ高速道路・ロスカラコレスパス。
イロハ坂並みにクネクネしてるけど、よく見たらフェンスがないぞw( ゚Д゚)w

Now Aliveより、アルゼンチンとブラジルの国境にあるイグアスの滝
世界三大瀑布の1つで、水量世界1位!地殻変動による断層でできた。

ウ:これだけ自動車の生産・販売台数が桁違いに多い→ヨーロッパの工業国ドイツ。
メルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲンといったドイツ車は日本でも販売されている。
かつて、ドイツはスカンディナビア半島から流れてきた大陸氷河に覆われ、
やせ地が広がる北ドイツ平原ではジャガイモの栽培と豚の飼育を合わせた混合農業が盛ん。
(ジャーマンポテトとソーセージはドイツの名産品)

大学入試のための政治・経済より、酸性雨で枯れたシュバルツバルトの森。
一早く工業化を遂げたヨーロッパ諸国では窒素酸化物(NOx;ノックス)や、
硫黄酸化物(SOx;ソックス)による大気汚染が広がり、酸性雨が深刻化する。
あのケルン大聖堂も被害にあった。1979年、長距離越境大気汚染条約が結ばれる。

OSMO&EDELより、眠れる森の美女のモデルになったノイシュバンシュタイン城。
ライン川沿いにも古城がポツポツあり、ライン渓谷中流上部の名で世界遺産に登録されている。
『1930年代から建設が始まった速度制限のない区間が見られる高速道路』→アウトバーン
ヒトラーが失業者救済のために建設をすすめた。

エ:『欧州との時差が少なく、アジアまで船で輸送する利便性が高い』→南アフリカ共和国
『豊富な地下資源』もヒント。プラチナやクロムといったレアメタルや金鉱、
古期造山帯のドラケンスバーグ山脈では石炭の生産量が高い。

(3)X、ア 44.1%
*Ⅲ『2016年には製造業の進出日本企業数が2倍以上伸びた』とあるので、
Ⅰから2倍に達しないエが外れる。
また、『日本との貿易総額も2倍以上伸びた』ので、Ⅱよりイが外れる。
『電気機器の輸入額に占める割合も2割を上回る』ことからアと確定。

W:メキシコ、X:タイ、Y:スウェーデン、Z:イタリア
多くの日本企業が進出し、『貿易相手国として中国の重要性が高まった』点から、
近隣のアジア諸国であると想像する。
タイはモンスーンアジアに属し、はっきりとした雨季と乾季のあるサバナ気候。
首都バンコクを通るチャオプラヤ川の三角州地帯は世界有数の稲作地帯が広がっている。
日本の輸入上位1位(1993)に魚介類がランクインしている点もヒントになりうる。

他の選択肢も検討…。
イ:輸出先上位に北欧のノルウェーとデンマークがある→スウェーデン
ウ:アメリカ、カナダと結びつきが強い&原油→メキシコ
エ:欧州と結びつきが強い&バッグ類→イタリア

@輸出指向型@
従来は、輸入に頼っていた品物を国内生産に切り替えて工業化を進めようとしたが、
途上国の国内市場は小さく、生産ノウハウも乏しかったためうまくいかなかった。(輸入代替型
そこで、税制の優遇措置や安価な労働力を売りに外国資本を自国に誘致することで、
工業化を目指す輸出指向型がとられるようになる。

プラザ合意(1985年)による円高不況の懸念から、
日系の自動車メーカーが海外への生産拠点の移転地として
タイに進出した。
タイは東南アジアの自動車大国であり、国内のみならず周辺諸国への輸出もしている。


大問3(日本地理)-59.0%

(1)A:ウ、B:イ、C:ア、D:エ 44.7%
*A:宮城、B:福井、C:広島、D:鹿児島
アとウで迷いやすいか。
ア:去年の過去問にちょっと出てたような気がする。
 造船は神奈川(横浜)・兵庫(神戸)、広島(呉、尾道)・長崎(佐世保)が狙われやすい。
 山陽地方は中国山地と瀬戸内海に挟まれ、住宅地や工業地が広がる平野部は横に広がる。
(豪雨で土砂災害が起こりやすい原因でもある)
 広島市は太田川の三角州にある。後半の鉄道はこれか?(‘Д’)→アストラムライン
イ:眼鏡フレームといえば、福井の鯖江市!リアス海岸は若狭湾。
 東北の伝統工芸や地場産業は、だいたい冬の農閑期に農家が始めた副業に由来するものが多い。
 2022年開業予定の新幹線→北陸新幹線。2020年7月現在では金沢市まで開通している。
 後半はパークアンドライド。最寄り駅の近くに駐車、都市部へは電車を使うことで、
 交通渋滞を緩和し、二酸化炭素の排出を抑える。
ウ:『町を象徴する街路樹』→杜(もり)の都・宮城の仙台市。
 南北方向に東北新幹線や東北自動車道が走る。『西側に位置する山脈』→奥羽山脈
エ:『シラス台地』から鹿児島と決めたい。桜島などの火山灰が積もった台地。
 水はけが良いので稲作には向かない。サツマイモの栽培や畜産業が盛ん。
『石油の備蓄基地が立地する西側の半島』→薩摩半島の喜入(きいれ)
 2004年に開通した九州新幹線は、博多駅~鹿児島中央駅を九州に西側を通って結ぶ。

(2)P:ア、Q:ア、R:イ、S:イ 53.9%
*P:ⅡのZのうえに40、右に20とあるので、標高80mではない。
Q:空港は主に畑の地図記号に囲まれている。
R:8cm×25000=200000cm=2000m
S:海沿いにある防風林は海風を防ぐ。日本海側の季節風は北西風であることを想像する。

(3) 78.5%(一部正答を含む)
理由;新東名が内陸に建設されたのは、高波や津波の被害から免れることで、
 物流や経済の動きを滞らせないため。
効果;平均交通量の総和が大きくなっても、
交通量が分散されたことで渋滞が緩和した。
*情報はすべて問題文にある。あとは問いに答えるように書く。
Ⅰ:新東名は旧東名に沿って内陸側に建設されている。
『自然災害に着目し』とあるので、高波と津波は答案にいれておきたい。
Ⅱ:採点のポイントによると、旧東名と新東名の交通量の合計が増加した点と、
 分散が図られたことで渋滞回数が減少した点の2つに言及する必要がある。
 少なくとも”分散→渋滞緩和”は盛り込んでおくこと。

大問4(歴史)-45.6%

〔紙の歴史に関するリード文〕
(1)ア→エ→ウ→イ 32.4%!
*年代整序。
ア:大宝律令(701)から飛鳥時代。唐の律令制を模範に作られたといわれる。
 天皇を中心とする中央集権国家の樹立、国体の基礎固め。
エ:国分寺と国分尼寺から奈良時代。都には東大寺が建立される。
 仏教の力によって国を治めようとした、聖武天皇の鎮護国家思想。
ウ:もろに鎌倉とダダ漏れ(;’∀’)
 昔の鎌倉幕府の成立時期は源頼朝が征夷大将軍に任命された1192(イイクニ)であったが、
 守護や地頭が各地に設置され、武家政権の土壌が整った1185(イイハコ)が有力視された。
イ:建武式目→建武の新政→室町時代と推測する。
 建武式目で室町幕府の基本方針が定められた。

(2)イ、B 48.9%
*書院造から室町文化と察したい。
慈照寺は銀閣東山文化の代表する建築物で、8代将軍足利義政が京都の東山に建てた。
東求堂同仁斎(とうぐどうどうじんさい)は、現在の和室の基礎となった書院造で有名。
↑慈照寺のなかにある東求堂(閑古鳥旅行社
もともと書院は、寺院の書斎や学問所をさしたそうだ。

(3)エ 46.6%
*『天明』から天明の飢饉につなげたい。
浅間山が噴火して気温が低下、冷害による凶作が起こる。天明の飢饉により田沼意次が失脚する
飢饉から4~10年後なので、松平定信による寛政の改革が正答となる。
エ:『旗本らの生活を救うため借金を帳消しにする命令』→棄捐(きえん)令
『江戸に出稼ぎに来ていた農民を農村に返し就農を進める』→旧里帰農令
天保の改革の人返し令と似ているので紛らわしい。
旧里帰農令はあくまで奨励で実効性は低かった。
『飢饉に備え各地に米を蓄えさせたりする』→囲米(かこいまい)
幕府の学問所である昌平坂学問所で朱子学以外の講義を禁じた寛政異学の禁も覚えておこう。

ア:水野忠邦の天保の改革
株仲間の解散』→自由競争で物価の引き下げを狙ったが、取引の秩序が乱れて失敗に終わる。
『外国船には燃料や水を与えるよう命じる』→薪水(しんすい)給与令
 アヘン戦争を機に異国船打払い令を撤廃、緩和策に転ずる。
イ:徳川吉宗の享保の改革
『投書箱を設置し、民衆の意見を政治に取り入れる』→目安箱
 貧民用の病院である小石川養生所が建てられる。
 新田開発の他、収穫量を確定してから年貢の徴収量を決める検見(けみ)法から、
 平均収穫量から徴収量を固定する定免(じょうめん)法に切り替え、税収を安定化させた。
ウ:田沼意次の改革
株仲間の奨励』→営業の独占を認める代わりに、営業税を納めさせる。賄賂の横行へ。
長崎貿易で俵物(アワビやナマコを干した海産物)や銅を輸出し、金・銀の海外流出を防止した。

(4)ウ 54.6%
*1910~1933年に起きた出来事を選ぶ。
ウ:今年の神奈川でも出題された。ロマンあふれる大正文化(´ω`ノノ゙
ラジオ放送の開始は1925年。雑誌や新聞といったメディアは大正デモクラシーを後押しする。

日本橋・三越本館。関東大震災(1923)で焼失してしまう。
洋服、化粧品、帽子、靴、食堂、写真室、イルミネーションにファッションショー…
百貨店は大衆文化の集積地であった。

ア:国家総動員法の制定(1938)
 日中戦争の長期化に備えるため、政府が議会の承認なしで
 ヒトやモノの動きを自由にコントロールできる白紙委任法。
 隣組も国民統制を目的とした末端の組織。江戸時代の五人組との混同に注意!
イ:八幡製鉄所の開業(1901)
 日清戦争後の下関条約(1895)で2億両(テール)の賠償金をゲット。
 これを原資にして、材料の調達に都合の良い北九州に官営の製鉄所を建設する。
 現在の姿は、株式会社日本製鉄。

文部科学省より。学制の公布(1872)以降の就学率の推移。
男は9割を超えたが、女は5割ほどであった。1907年に義務教育は6年間に伸ばされる
エ:廃藩置県(1871)
 幕藩体制を解体、中央集権国家の樹立を目指す。(版籍奉還→廃藩置県)
 中央政府から府には府知事、県には県令を派遣し、藩の人的関係を断ち切った。


大問5(公民)-60.4%

(1)ア 65.8%
*行政の強みはズバリ、専門性と迅速性
ア:条約の締結は専門性が高いので行政が担当する。
ただし、条約は国内法として通用することから国会の承認を要する。

:国政調査権。各議院(衆議院・参議院)の権能。
 国”勢”調査と間違える人がいるが、あちらは総務省が全国民に対して行う調査|д・)
ウ:憲法13条(幸福追求権)の内容。明文にない、新しい人権の成立根拠に使われる。
エ:『地方自治の本旨』は、地方自治が住民の意思に基づいて行われる住民自治と、
 地方自治が国から独立した団体によって運営される団体自治を指す。
 住民自治が民主主義的機能、団体自治が自由主義低機能と考えれば整理しやすい。

(2)ウ 42.5%
*アメリカの統治機構が問われた(( ;゚д゚))アワアワ
日本が採用する議院内閣制では、内閣総理大臣は国会から指名を受けて選ばれる。
彼が国務大臣を任命して組閣をし、内閣は国会に対して連帯責任を負う
国会の信任が内閣の基礎となるので、その信任が崩れたら内閣は存立の根拠を失う。
内閣不信任決議案が可決されれば、内閣は総辞職か解散権を発動しなければならない。
基本的に内閣総理大臣は第一党の党首が選ばれやすい。
国会と内閣は協力関係にあり、内閣には法案提出権が認められる。

対して、大統領制を採用するアメリカでは、大統領は連邦議会ではなく国民から選ばれる。
大統領は議員を兼任しないので立法府と行政府が峻別され、厳格な三権分立構造をとる。
大統領は議会の信任を基礎とせず、大統領に対する不信任決議はない。(ただし弾劾裁判はある)
不信任決議に対する牽制手段である、議会の解散権が大統領にはない
また、大統領の法案提出権が認められない。法案の提出は立法府である議会の専権事項となる。
ただ、議会に対し「こういう法律案をつくって欲しい」と教書の送付で勧告をすることはできる
大統領は議会で可決された法案に拒否権を行使できる。(ただし、議会で再議決が可能)

@内閣提出法案@
内閣が提出した法案を内閣提出法案、国会議員が提出した法案を議員立法という。
そして、現行の法律の多くが議院立法…ではなく内閣提出法案である(´・ω・`)
内閣提出法案の議会通過率は8割以上に対し、議院立法は2割を下回るようだ。
つまり、立法機関ではなく、行政機関が立法行為を主導していることになる
内閣提出法案でも本議会で反対が過半数をとれば成立はしないが、
提出された時点ですでに根回しが完了しており、形だけの採決も多い。。

なぜ、内閣提出法案が多いのかというと、行政がもつ高度な専門性と豊富な情報量
行政組織のトップに君臨する官僚は高学歴のエリート集団。
法案作成に必要な国のデータも、全国から中央省庁が連なる霞ヶ関に集まってくる。
議員個人と比べ、専門性や情報量の格差が段違いに大きい。
また、内閣提出法案は必ず内閣法制局によるチェックを受けている。
このチェックがかなり厳しいと聞く( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
『直ちに』『速やかに』『遅滞なく』といった独特な法律用語の言い回しや、
読点の位置、法案のつづりの仕方まで厳正な審査がされるという。
行政に立法権が食われているが、、社会の高度化に伴う行政国家現象は仕方のなさもある。

(3)エ 56.3%
*社会資本の意味。
社会資本(インフラ;インフラストラクチャー)は生活や産業の基盤となる設備。
具体例からどんなものかイメージしてみよう。
→道路、鉄道、港、上下水道、電気、ガス、通信、郵便、公園、学校、図書館、病院…etc.
とくに生命や生活の維持に直結するものはライフラインとよばれ、
一般的には電気・ガス・上下水道・通信・交通(物流)が該当する。

ア:公的扶助(生活保護)
イ:社会保険(医療保険)の国民皆保険
ウ:公衆衛生

(4)イ 77.2%
*高度経済成長期が1950年代後半~第一次オイルショックが起きた1973年
アの時期は前半が少しかぶる程度なので違う。
ということは、『6%台の高い経済成長率』はバブル経済では?と想像できてしまう。
バブル経済は1986-91年。
プラザ合意から円高不況の懸念が広がるが、それほど大きな不況には至らなかった。
しかし、公定歩合は引き下げられた超低金利のままで、余剰資金が財テクブームを誘う。
不動産の価格上昇は青天井だと土地神話も生まれ、ウツツを抜かしまくって崩壊。
失われた20年へ。

表の読み取りでは、『歳入総額に占める租税・印紙収入の割合の増加』からイと絞れてしまう。
1970年では租税・印紙収入(以下、租税)が歳入のほとんどを占めていたが、
80年ではそれ以外の割合が増加しているので、租税の割合は相対的に減少する。
90年は租税が劇的に増加、それ以外の合計が減少なので租税の割合が増加。
2000・2010年と租税が減少、その他が増加で、租税の割合は減少の一途をたどる。
『公債金の割合低下』『歳出総額約1.5倍以上』『国債費約2倍以上』にも合致する。


大問6(国際総合問題)-49.8%

(1)エ→ウ→ア→イ 38.5%
*近現代史の国際協調が絡んだ年代整序。
エ:三国同盟の締結(1882)
 ドイツ・オーストリア・イタリア間で結ばれた軍事同盟
 これに対抗してイギリス・フランス・ロシアでは三国協商が結ばれる。
 二大勢力がバランスを保つことで国際平和を維持していたが(勢力均衡)、
 均衡が崩れたことで第一次世界大戦(1914-)が開戦する。
 後段の国際極年は知りませんでした(;’∀’)
 世界各国が協力して北極や南極を観測する年だそうです。
 第1回が1882-83年。第4回が2007-2008年に行われ、第5回は2057-58に予定。
ウ:国際連盟の発足(1920)
 第1次世界大戦の講和会議であるパリ講和会議
 アメリカ大統領ウィルソン十四ヵ条をもとに国際連盟が成立、
 平和を乱す者に対して加盟国が共同して制裁を加える集団安全保障が採られた。
 しかし、大国の不参加や、加盟国すべての賛成を要する全会一致、
 経済制裁のみで軍事制裁が認められず、国際連盟の機能不全があらわになる。
ア:ヨーロッパ共同体(EC)の発足(1967)。
 2度の世界大戦の戦場となったヨーロッパは、その反省から統合による協力体制を築いていく。
 ECの原加盟国は仏、伊、西独、ベネルクス三国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)。
 イギリスが入っていない点に注意
 1993年、マーストリヒト条約の発効でヨーロッパ連合(EU)に進化する。
イ:国連環境開発会議(地球サミット;1992)
1972年、ストックホルムの国連人間環境会議から20年後、ブラジルのリオで開かれた。
持続可能な開発』をスローガンに気候変動枠組み条約や生物多様性条約が採択される。
また、リオ宣言では持続可能な開発に向けて実現すべき理念を27原則にまとめ、
アジェンダ21で具体的な行動計画が示された。
ECの年号がキツイ。
EU成立の年号を知っていれば、戦後~ソ連解体の間だろうと想像しやすい。

(2)B、ア 59.1%
*A:フィリピン、B:サウジアラビア、C:コートジボワール、D:ポルトガル
オイルショックの年号を知っていれば、すぐわかってしまう(´ω`ノノ゙
第1次石油危機は、第四次中東戦争が勃発した1973年。
第2次石油危機は、イラン革命をきっかけとした1979年。
この間に1人当たりの国内総生産が激増したのはアしかない。
オイルショックは世界経済に深刻な影響を与えたが、産油国には莫大なオイルマネーが流れた。
(そもそもA~Dの4ヶ国のなかでOPEC加盟国はサウジしかない)
サウジは医療費や教育費が無料で、住宅も国から無償で支給されるが、
あくまでサウジ国民の話であり、サウジ国内に多い外国人労働者には適用なし

石油資源に恵まれたサウジの医療水準は高く、乳幼児死亡率は低い。
イは残る3ヵ国で経済力の大きいポルトガル。
最も低いエがコートジボワールで乳幼児死亡率が高い。ウがフィリピン。
フィリピンも輸出指向型による工業化が進められている。

@サウジアラビアの国旗@

サウジの国旗には、『アッラーの他に神はなし。ムハンマドはアッラーの使徒である』
とアラビア語で書かれてある。これは五行の1つ、信仰告白の内容である。
白い剣は国宝のラハイヤンで、聖地の守護を表す。
国旗の文字は大事な聖句なので裏側からも読めるように同じデザインが施されており、
縦長の掲揚や半旗(弔意を示すために旗の位置をやや下げる)掲揚は禁じられている。

(3) 51.6%(一部正答を含む)
ODA事業予算の政府貸付の割合を増やし、贈与においても二国間での技術協力の割合を増やすことで、途上国の自立的発展を促している。
*項目の関係性を意識しよう。
ODA事業予算には返済ありの政府貸付と、返済なしの贈与に分かれる。
また、ODAは国際機関を通じた多国間援助と日本が直接援助する二国間援助があり、
Ⅲの表はⅡの贈与のうち、二国間援助における贈与を取り上げている。
贈与には無償資金提供と技術協力(お金か人材育成か)に分かれる。

Ⅱではタダであげる贈与の割合を減らし、返済を要する政府貸付を増やしている。
Ⅲでは無償資金協力の割合を減らし、技術協力を増やしている。
先進国からの無償資金に依存しない、途上国の自立的な発展を促すことで、
持続可能(Sustainability;サステナビィリティ)な開発を目指している。
以下、採点のポイントより。
『政府開発援助事業予算に占める、政府貸し付けの割合が増加したこと』
『二国間政府開発援助贈与に占める、技術協力の割合が増加したこと』
『自助努力を後押しし、自立的発展を目指していること』を適切に書いている。
多少崩して書いても大丈夫そうかな?(‘Д’)

@日本のODA@
 
外務省より、主要援助国のODA実績の推移。
2018年度における日本のODA総額は4位と高い順位だが、
経済規模と比較した貢献度合いを示す対GNI(国民総所得)比では0.28%で16位と低い。
(国連の国際目標は0.7%以上)
1992年のODA大綱で基本方針を策定。2003年、2015年の改定では国益重視の色彩が濃くなる
従来はアジア諸国への援助が多かったが、積極的平和主義に基づくODAの戦略的活用から、
近年はアフリカの資源獲得を目指して、アフリカへのODAが増額している。

以下、公式の検査結果を適宜参照。

大問1
(2)大仙古墳を選ぶ問題。誤答は日光東照宮が多かった。
大問2
(1)シアトルの誤答が多かった。
シリコンバレーが何となく西海岸にあったような?で選ばれたっぽい。
(2)アのマレーシアがわかりにくい。わかるところから消去法で。
(3)表の数字でも解けるが、なるべくⅢの情報から前提知識をもって絞り込みたい。
大問3
(1)A-イ、B-ウと取り間違えた誤答が多かった。
 アとウの方が難しいと思ったが…イは眼鏡産業=鯖江市を外さない。
大問4
(1)エ→ア→ウ→イの誤答が多かった。
年代整序は完全解答だが、基本レベルなので取りこぼしたくない。
(3)天明期の出来事から数年後の改革を選ぶ。そこそこできてた!
大問5
(2)アの誤答が多かった。議員内閣制と大統領制の違いは共通テストでもでるよ( ゚Д゚)
(3)社会資本は56.3%。公民の用語もしっかり勉強しておこう。
大問6
(1)ウ→エ→ア→イの誤答が多かった。
公立高校入試解説ページに戻る


note書いています(*'ω'*)
入試問題を題材にした読み物や個人的なことを綴っていこうと思います。
気軽にお立ち寄り下さい(*^^*)→サボのnote

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA