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2020年度 千葉県公立高校入試過去問・前期【理科】解説

平均48.8点(前年比-11.8点)

問題はコチラ→PDFファイル

大問1(小問集合)-76.7%

(1)ウ 50.2%
*有機物は炭素原子Cを含む物質。有機物以外を無機物という。
(ただし、一酸化炭素や二酸化炭素はCを含むが、例外として無機物に分類される)
有機物を燃焼すると水や二酸化炭素が発生する。

食塩は塩化ナトリウム(NaCl)なので、炭素Cを含まない無機物。
加熱しても炭化せず、焦げない。
■4年前に類題がありました→2016年千葉前期理科
大問1(2)有機物を選択する設問で塩化ナトリウムが出ている。

(2)イ 78.3%
*天気記号の◎は曇り。
風向はFの上側が風上。本問では北西から吹いてくる北西風。

(3)屈折 88.4%
*これは大丈夫でしょう。
ちなみに、数学者のフェルマーは光の進み方について、
「2つの点の間を進む光は、考えられる経路のうち、進むのに時間が最も短い経路を通る」
という決まりがあるのではないかと考えた。これは屈折にも適用ができる。

今年の麻布中学で出題されました。
問5を計算すると、直線ルートのP→R→Qより屈折ルートのP→S→Qの方が最短となります。
解説を書きましたので挑戦したい方はぜひどうぞ。

(4)エ 89.7%
*遺伝→メンデルの法則
優性の法則・分離の法則・独立の法則からなる。

ア:ダーウィン…イギリスの生物学者。進化論を提唱。著書『種の起源』
イ:パスカル…フランスの哲学者。圧力の単位(Pa)
ウ:フック…イギリスの物理学者。フックの法則=バネの伸びは加えた力の大きさに比例する。

大問2(生物の観察)-56.7%

(1)エ 79.3%
*植物にとって花は生殖器官で、種子(植物の子ども)を作り出す場所。

生物まるごと資料館より、アブラナ。千葉の県花に指定されている。
めしべ1本、おしべ6本、花弁とがくがそれぞれ4枚。(離弁花)
虫が花粉を媒介する虫媒花は、色鮮やかな花弁と甘い
香りを発する。

(2)立体的 73.8%
*通常の顕微鏡は片目で観察するので平面でしか見られないが、
双眼実体顕微鏡は両目で見るので立体的に捉えることができる。
灘中で立体視の設問が出ました。初手が難しいです(^^;

(3)エ→ア→イ→ウ 66.0%
*縮尺が異なる点に注意!
一番大きいのはエのミジンコ。
縮尺が最も小さく、体長は0.5mmが約3個分で1.5mm。
ア・イは0.2mmだが、縮尺を表す線の長さが違う。
アのワムシは0.2mmが約3個分で0.6mm。
イのミカヅキモは約2個分で0.4mm。
ウのゾウリムシは0.2mmほど。

4)10倍 7.7%!!
*ここも即答しづらい。
①は接眼5倍、対物4倍。
②で接眼を10倍に変えると、×5→×10なので辺の長さは2倍になる。
面積比は辺の比の2乗だから、面積は2×2=4倍に拡大された。
③は、②からさらに対物を変えたら、①と比べて面積が25倍になった。
面積が25倍なので、辺の長さは5倍

辺の長さは、①:②:③=1:2:5
②2→③5は2.5倍なので、②の対物レンズの倍率4倍を2.5倍した10倍が正解。
『倍率の倍数』なので混乱しやすい。

@高倍率と筒の長さ@
ちなみに、対物レンズの高倍率は筒が長いが、接眼レンズの高倍率は筒が短い。

働きアリより。光学顕微鏡の仕組み。
物をよく見るには(高倍率にするには)、試料と対物レンズの距離を近づける

すると、対物レンズの反対側に映る実像が大きくなる。
そして、我々は接眼レンズを通じ、対物レンズで映し出された実像を虚像でみる
虚像はレンズと目が近くにあった方がより大きく見える。
ルーペは虚像を利用して拡大するが、ルーペと目が近くにあると像がより大きく見えるのと同じ。
目とレンズを近づけるよう、高倍率の接眼レンズは筒が短い。
〔試料→対物→実像∽虚像←接眼←目〕

大問3(物質の反応)-62.0%

(1)硫化鉄、FeS 66.3%
*完全解答。硫黄との化合を硫化りゅうかという。
Fe(鉄)+S(硫黄)→FeS(硫化鉄)

(2)イ 41.3%
*正誤判定が厳しく、ほぼ完全解答式。
挙げられた3つの例は教科書に載っているが、化学が苦手な人には辛いか。
一般的に、物質が化合すると発熱反応、分解すると吸熱反応がみられる
吸熱反応の方が代表例が少ないので、吸熱をきちんと覚えていたかで勝負が決着する。
以下、参考までに化学反応式を書いておきます。(化学専攻志望でなければ覚えなくていい)
Ⅰ:CaO(酸化カルシウム;生石灰)+H2O→Ca(OH)2(水酸化カルシウム;消石灰)
水酸化カルシウム水溶液は石灰水のこと。ヒモを引っ張って加熱するお弁当に利用される。
Ⅱ:C687(クエン酸)+3NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)
→Na3657(クエン酸ナトリウム)+3H2O(水)+3CO2(二酸化炭素)
Ⅲ:2NH4Cl(塩化アンモニウム)+Ba(OH)2(水酸化バリウム)
→BaCl2(塩化バリウム)+2NH3(アンモニア)+2H2

(3)手であおいで嗅ぐ。 95.7%
イ 82.5%
*試験管の出口に直接、鼻を近づけて嗅ぐと危ないので、必ず手であおぎましょう。
FeS(硫化鉄)+2HCl(塩酸)→FeCl2(塩化鉄)+H2S(硫化水素)
発生する気体は硫化水素。腐卵臭を発する。温泉街の臭いは硫化水素。

一方、試験管A(鉄と硫黄の混合物)では、硫黄と塩酸は反応せず、
鉄と塩酸が反応して水素が発生した。

(4)鉄、9.9g 24.4%!
*完全解答。
完全に反応したCでは、鉄:硫黄=2.8:1.6=7:4の割合。
これはD・Eも同様。
Fは【鉄6.6g、硫黄3.6g】
3.6が4で割り切れるので、試しに硫黄3.6gで固定すると、
反応する鉄は3.6×7/4=6.3g
硫黄3.6gに鉄は6.3g反応するので、鉄が余ることになる。
反応でできた硫化鉄の質量は、3.6+6.3=9.9g


大問4(天体)-40.5%

(1)イ 47.0%
*星の年周運動。
地球の公転運動との兼ね合いで、星は1日に361度動いて見える
2ヶ月後には約60°ズレてみえる。
北の空に見える北斗七星は、北極星を中心に反時計回りに動くのでイ。

(2)y:公転 z:太陽 54.2%
*完全解答。
y:先ほどの解説の通り。地球の公転で星の年周運動が起こる。
z:太陽と同じ方向にあるということは昼なので、昼に星座は見られない。

(3)1ヶ月後:ア、11ヶ月後:エ 33.3%
*ここも完全解答。
1日に1度ずつ星は余分に動くので、
1ヶ月後に同じ時刻で観測すると、以前より30度余分に動いている。
星の日周運動では1時間に星は15度動くから、30÷15=2時間ズレる。
同じ位置にあったリゲルを見るには、午後9時の2時間前に観測する。

11ヶ月後は、30度×11ヶ月=330度のズレ。
日周運動の時間で直すと、330÷15=22時間のズレ。
午後9時の22時間前である、午後11時となる。

(4)ア 27.6%!
*リゲルが見えなくなる緯度を求める。難問。

まず、おさらいとして、北極星の高度がその地点の緯度に相当する理由をおさえておく。
地軸の延長線上にある北極星は地球よりずっと遠くにあるので、
北極星から地球に届く光は平行とみなすことができる

観測地点の地平線とこれに対する垂線を作図する。(垂線は地球の中心を通過する)
90-35=55度
この55度を地球の中心に向かって同位角で移動。
90-55=35度となり、観測地点は北緯35度となる。
ポイントは35度ではなく、55度の方を平行線の同位角により地球の中心へ移す

北緯35度にいる観測者。その地平線から47度の角度にリゲルがみえる。
リゲルも地球から彼方遠くにあるので、リゲルから地球に届く光は平行線とみなす
この平行線と地球が接する点
うえの図でいうの場所がちょうど地平線上にリゲルがくる場所
より緯度が高くなると、リゲルが地平線より下にくるので見えなくなる。

おわかり頂けるだろうか(;^ω^)
まず、北緯35度地点で地平線に対して垂直な線分を作図し、
90度から
リゲルの南中高度である47度をひく。
この43度をリゲルの光の平行線で1回目の同位角。
次に、35度線の垂線と平行で、かつを通る線分をひき、2回目の同位角で43度を移す。
リゲルの光(の地平線)に対し、を通る垂線を作図。
90-43=47度を出して、これを3回目の同位角で地球の中心へおろす。
すると、の緯度は、47+35=北緯82度となる。→ア

では、南緯はどうなのか?
同様にリゲルからの光を、地球の南側に接するように平行線を描く。
すると、接点はになるが、より左側にあっても地球の自転で右側の夜にリゲルが見える。
結局、リゲルが1日中見えないのは北緯82度線より高い場所に限られる。

@別解@

思うに、35度地点の地平線を地球に接しながらズラしたらどう変化するだろう?
青線の地平線が35度線、赤線の地平線が36度線、黒線の地平線が37度線とすると、
垂線のなかの反対側の角も55度…54度…53度…と1度ずつ減少していき、
これらが同位角で地球の中心に移すと、緯度が36度…37度…38度…と変化し、
〔北極星の高度=観測地点の緯度〕の関係が常に成り立つ。

北極星の高度もリゲルの高度も同様の手法で算出するので、同じことがいえるのでは?
つまり、北緯35度線の地平線(地球の接線)を地球から離さないように上へズラしていくと、
北緯が1度あがるたびにリゲルの高度が1度下がる
の地点に達するとリゲルの高度が0度。リゲルの高度が47度→0度になったということは、
北緯35度から北へ47度、すなわち、は北緯82度となるはず。
『緯度と高度は連動する』ということ。

大問5(力学)-9.6%

(1)8N 4.8%!!
*いきなり計算問題。
100g=1N、2000g=20N
AとBはともに20Nだが、Bはヒモにぶら下がっているので20Nすべてが下に向かうが、
Aは斜面にのっかっているから、力の分解でヒモをひっぱる力がいくらか弱まる。

Aがヒモを引っ張る力はのところ。
2つの直角三角形は3:4:5の相似。
Aの重力が20Nだから、=20×/=12N
Aは12Nでヒモを引っ張る。Bは20Nでヒモを引っ張る。
Bの下から上方向に8Nの力で支えれば、左右が12Nずつで力がつりあう。

(2)(物体Aと物体Bの運動エネルギーの大きさは)同じである。 27.1%!
*AとBは床から同じ高さにあるので、はじめの位置エネルギーは同じ
床に達したときの運動エネルギーも同じ。
高さが床から半分に達したときも、スタートとゴールの高さの差がAとBで同じであれば、
その地点での運動エネルギーも等しい。

(3)下記の表参照。 3点-1.4%!! 1~2点-2.0% 無答-8.0%
*表より、何も力を加えていないとバネの長さは15cm。
Cを引っ張ると6cm伸びた(バネの長さは21cm)から、ヒモは6Nの力でCをひく。

1目盛りが何Nか書いてない。
ただ、(1)のように力の分解を作図すると、物体Cの重力を表す矢印は長方形の対角線になるので、
長方形を作図して、短い方の辺が6Nに値する。つまり、1マス=1N!
長方形の長い方の辺は8Nで8マス分。

作図すべきは『物体Cに働く力』で力の分解ではない。
ヒモは物体Cを引き、物体Cはヒモを引く。
物体Cは斜面を押し、斜面は物体Cを上へ押し返す(垂直抗力)。
これらが作用反作用で一直線上で同じ大きさの逆向きに働いているため、物体Cが静止する。

物体に働く力を描くとき、重力は物体の中心(重心)から
重力以外の力は物体と接触している場所から矢印をひく
物体Cはヒモにひっぱられているので、ひっぱられるところからヒモに向かって6マス。
さらに、斜面と接しているので、斜面から斜面に対して垂直方向に8マス。

(4)質量1kg、仕事3J 4.1%!!
*完全解答。
前図で=6Nだったから、(Cの質量)=10N
10N=1000g=1kg

仕事(J)=力(N)×距離(m)
手がバネを引いて物体Cを動かす力は6Nなので、
6N×0.5m=3J


大問6(地震)-61.9%

(1)ア 92.2%
*地層の位置関係や性質にもよるが、一般的に震央から離れると震度は小さくなり、
図からもそのような傾向が読み取れる。
イウエは図から判断できない。×

(2)エ 59.3%
*知識問題。
P波(縦波)は速くて小さい、S波(横波)は遅くて大きい。
P波が到着して初期微動、S波が到着して主要動


教科書では「波の進行方向に対し、P波は同じ方向でS波は垂直に揺れる」と記述されるが、
それを視覚的にわかりやすくあらわしたのが上の動画。
P波は別名”疎密波“ともいわれ、密度の大きいところと小さいところを交互に繰り返す。

(3)①午前7時19分21秒 64.7%
*わかりやすいのはAとCのP波。
A(40km地点);AM7時19分26秒。
C(80km地点);AM7時19分31秒。
40km差で5秒の差だから、地震発生時刻はAの5秒前となる。

②下記グラフ参照、ウ 31.2%!
*完全解答。
縦軸が初期微動継続時間(P波到達からS波到達までの時間)なので、
A地点のS波到着時刻を知りたいが、データが虫食いされている。

D(100km地点);AM7時19分46秒
B(56km地点);AM7時19分35秒
44km差でS波は11秒差。
40kmのA地点では地震発生から、11×40/44=10秒後にS派到着。
前問で求めた発生時刻に10秒プラスし、A地点のS派到着はAM7時19分31秒。
ということは、A地点の初期微動継続時間は、31秒-26秒=5秒間

原点から〔40km・5秒〕を直線で結ぶ。

(関係性を表すグラフを描けばいいので、線上の点はなくてもいいかも)
後半は、初期微動が18秒である震源距離を読み取る。
140km台なのでウ。

大問7(電熱)-33.8%

(1)エ 69.3%
*電流計の使い方。選択肢の文は長いが基礎レベル。
電流量が大きい場合、-端子が小さいと針が思いっきり振り切れて故障の原因になる。
はじめは最も大きい5Aに接続し、針の振れが小さければ500mA→50mAに切り替える。

(2)2700J 46.0%
*ジュール熱の計算。
Q(熱量)=V(電圧)×I(電流)×t(秒)
Q=6V×1.5A×300秒=2700J

(3)最大;ウ、最小;ア 6.6%!!
*完全解答。
Aの抵抗値は6V÷1.5A=4Ω
Bの抵抗値が与えられていない。
わかっているのは「同じ6Vの電圧を加えたとき、BはAの1/3の熱量」。
Q=EItなので、Eとtが等しいのならば発熱量Qと電流Iは比例電流IはA:B=3:1
オームの法則から電流と抵抗は反比例なので、Bの抵抗値は4Ω×3=12Ω

P(消費電力)=V(電圧)×I(電流)

■図3■
電流がどこも一定である直列では、電圧と抵抗は比例の関係
6Vの電圧はA:B=1:3に分かれ、A=3/2V、B=9/2V
回路の電流量…3/2V÷4Ω=3/8A
Aの消費電力…3/2V×3/8A=9/16W
Bの消費電力…Vが3倍だから、9/16×3=27/16W
■図4■
並列回路では電圧がどこも同じ
Aの電流量…6V÷4Ω=3/2A
Bの電流量…6V÷12Ω=1/2A
Aの消費電力…6V×3/2A=9W
Bの消費電力…6V×1/2A=3A
よって、最も消費電力が大きいのは図4A(ウ)で、小さいのは図3A(ア)となる。

@計算がめんどい…@
なんとか計算を回避したい。

消費電力Pは電圧Vと電流Iの積。
4Ωと12Ωは出すとして、直列の図3は電流Iが一定なのだから、電圧Vで決着がつく。
抵抗と電圧は比例なので、Bの方がEが大きく、Pも大きい。(ア<イ)

並列の図4は電圧Vが一定だから、電流Iで決着がつく。
電流と抵抗は反比例なので、Aの方がIが大きく、Pも大きい(ウ>エ)

次に図3と図4で比較すると、抵抗を直列つなぎをした図3の方が電流Iは流れにくくなり
電圧Vも6Vが抵抗値に応じて比例案分されるのだから、図4より値は小さくなるはずである。
整理すると、ウ>エ>イ>アとなり、細かい計算抜きにして順番が判別できる。

(4)20Ω 13.4%!

↑整理するとこうなる。
Aの電流量…5V÷4Ω=1.25A
Cの電流量…1.5A-1.25A=0.25A
Cの抵抗値…5V÷0.25A=20Ω


大問8(動物の分類)-65.8%

(1)脊椎動物 86.3%
*脊椎セキツイは背骨のこと。

(2)ア・ウ 69.7%
*完全解答。
哺乳類のウサギ、鳥類のハトは恒温動物(一定の体温を保つ)。
両生類のカエル、魚類のフナ、爬虫類のワニは変温動物(外気温に応じて体温が変化する)。
変温といっても上限と下限はあり、冷たい海域に住む魚もいるが、
多くの変温動物は温暖な地域に生息している。

(3)空気とふれる表面積が大きくなるから。 44.4%
*定番の記述問題。
肺胞の数が多ければ空気とふれる表面積が増えるので、ガス交換が効率化する。

@気嚢@
渡り鳥のように長距離を飛んだり、高山地帯を悠々と飛行する鳥類。
実は、彼らの肺には気嚢(きのう)とよばれる補助的な呼吸器官が備えられている。


気嚢があると息を吸ったときだけでなく、なんと息を吐いたときにも
後ろの気嚢から新鮮な空気が肺に供給されるというw(゚Д゚)w
常に酸素が入り続けるので、なんともうらやましい…。
これは鳥の祖先にあたる恐竜から身につけていたようだ。
どうやら、古生代末にP-T境界絶滅とよばれる生物の大量絶滅があったようで、
地球の大気における酸素濃度が激減、つづく中生代での低酸素時代を生き抜くうえで、
気嚢による補助的な呼吸システムを備えた恐竜が大型化に成功し、繁殖を遂げたという。
市川中学で出題がありました。
ジュラシックパークの世界は以前より酸素が薄かったんですね。

(4)Ⅰ群:イ、Ⅱ群:ア 62.6%
*ここも完全解答か。
イモリ-両生類、ヤモリ-爬虫類
Ⅰ:両生類のイモリは寒天状に包まれた卵を水草につける。
地上に卵を生むヤモリは乾燥に耐えられるよう、卵は堅い殻に覆われる。
Ⅱ:両生類は湿った皮膚で覆われている。
これは、肺呼吸の未発達を補うために皮膚呼吸を行う必要があり、
空気中の酸素を体内へ取り込めるように全身が湿っている。
一方、爬虫類のヤモリはウロコにおおわれており、乾燥に強い体質を得た。

大問9(電気分解)-43.6%

(1)Cl2 30.2%!
*塩酸の電気分解。
HCl(塩化水素;塩酸)→H+(水素イオン)+Cl(塩化物イオン)
図1から+端子につないだ電極bには塩化物イオンが集まリ、塩素が発生する。
塩素の化学式はCl2

(2)水に溶けやすい気体だから。 47.4%
*塩酸を電気分解したときの化学反応式は、
2HCl→H2+Cl2
2とCl2がともに1つずつなので分子の数は1:1になるはずだが、
塩素は水溶性が高く、水に溶けてしまった。

(3)Ⅰ郡:エ、Ⅱ郡:ウ 47.3%
*完全解答。
電極aで発生した気体は水素。
Ⅰ:水素の性質を問う。
エ-水素の可燃性。水素爆発の原因。
アは塩素のような漂白作用。イはアルカリ性の水溶液。
ウは酸素の助燃性
Ⅱ:水素の発生方法を問う。
代表的なやり方は、アルミニウムor亜鉛or鉄+塩酸
アルミニウムor亜鉛+水酸化ナトリウム水溶液
塩酸は硫酸に変えてもいい。

(4)イ 49.4%
*水の電気分解。最後の最後で基本問題が…。
2O→H+(水素イオン)+OH(水酸化物イオン)
水素が発生するのはマイナス端子につないだ電極c。
2H2O→2H2+O2
2とO2の係数から、水と酸素の体積比は2:1
電極dに集まった酸素の体積は水素の1/2倍となる。
はじめに少量の水酸化ナトリウムを溶かしたのは電離を促すため。

@2020年度千葉(前期)解説@
数学…平均51.4点 社会…平均60.7点 英語…平均54.6点 国語…平均46.0点
@2020年度千葉(後期)解説@
数学…平均59.0点 社会…平均62.1点 理科…平均59.7点 英語…平均51.5点 国語…平均54.7点
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